山荘日記

その44夏ー2009年文月

 

7月1週・・・・大介&広介の山荘日記・《犬と少年》

あれから3年、1080日を経て大介、広介が米国から再び山荘にやって来た。
千日の時の干渉が如何ほどの進歩を幼い生命に齎したのか?
絶対権力者への反逆を本能に秘めた7歳児・広介は更に反逆に磨きをかけ10歳に
文弱9歳児だった大介は彼なりの膨大な知識を蓄え12歳になった・・のかな?。
さて、それでは2人の山荘日記を覗いてみよう。

It's been 3 years, or 1080 days, since when they visited the Sanso last time.
Daisuke and Kosuke came here from the United States again.
What progress did one thousand days worth of time
make on these younger creatures?
A natural-born rebellious seven years old Kosuke became ten years old
with a greater rebellious spirit, and a bookworm nine years old Daisuke
bacame twelve years old with greater knowledge... or, did they?
Let's take a look at their Sanso diary.

《犬と少年》合宿日程

日時/活動  起床・朝散歩・入浴・洗濯・朝食・掃除 午前の活動 午後の活動 夕散歩・入浴・晩餐・日記・就寝  活動 
評価
第1日目(7月1日水)
夜月出る
夫々が山荘に向かい
塩山駅集合。13時に
南口で陽介、広江、
大介、広介と合流しス
ーパーへ。
スーパーで7人6日分の食糧、花火
、大福
の買出し後、山荘主の車で山
荘に向かう。山荘への道を覚えるよ
う先生の指示が出る。
部屋割後中畑・西畑で早速芋堀、料
理に使う野菜取り。少年は野菜と雑
草の区別つかず。広江は晩餐準備。
 5時にバイクで犬出
迎え,製材所前で子供
にタッチ、一緒に走る
。テラスで月見晩餐。
 
第2日目(7月2日木)
午後曇
雨の小倉山頂から
サバゲ1に成功。犬
のルート発見能力に
感心。
葡萄畑仕事後、子供達がログテラス
でカレー作り。飯盒、コッフェルで作
ったカレーが実に美味しい。
雨後の泥んこ葡萄畑の耕運機掛けで
陽介君頑張る。全員で芋堀。掘っても
掘っても芋が出てくる。芋運びが重く
て・・。
 ピーク2~北峠で大
介の泣きが入る。日
記を書いた後で犬達
念願の花火
 
第3日目(7月3日金)
昼晴
深い森から養魚場上
部へ出る新ルート・
森山
(仮称)サバ
ゲ2
。10分遅れで出
発した大介がトップ。
陶芸で轆轤初体験したが失敗。後た
たらで皿作り。広介ぐずるが昼食後
に回復。
林檎畑の雑草取と芋堀。初めて少年
が葡萄畑で草刈機使う。村上来る
 扇山ピーク2
北峠。犬にルートを任
せる。熊の新しい足
跡に会う。
 
第4日目(7月4日土)
昼晴夜雨
船宮神社~上条峠
サバゲ3。広介ぐ
ずる。犬も未経験の
ルートで山荘を目指
す。
ビアの瓶詰と葡萄畑の畝作り。兄弟
別れて活動すると良く働く。四十雀の
雛孵り皆で観賞。
冨美代来て調理して慌しく帰京。馬渕
来る
。畝に石灰を撒き枝豆の種蒔き
 鉄塔山2を目指す
が馬渕がルートを間
違え鉄塔山1のみ登
頂。サバゲ中止
 
第5日目(7月5日日)
朝散歩無しで西畑の
育ち過ぎた赤蕪、大
根、小松菜の引き抜
き運搬。陽介酷く蚊蚋
に食われる。
9時15分大菩薩峠に出発。雷岩のクライミング・ルートをザイル無しで2人
の子供と2匹の犬、大人5人で登る。危険な岩場テラスで兄弟諍い温和な陽
介が拳固。山頂で大福を食す。帰路温泉に浸かり陽介は帰米の為駅へ。
馬渕も馬鈴薯を土産に帰る。
温泉に入ったので夕
散歩をカットし朝、草
抜きした西畑に石灰
を撒き耕運機を掛け
る。 
 
第6日目(7月1日月
終日雨
雨の中、西畑でとんも
ころしと二十日大根
の種蒔き。部屋の片
付け。犬との別れ。
朝食後掃除、ゴミ処理。洗濯、駅ま
で4人を送る。大福を持ってかいじ1
06号(9:44)で帰京。
更に洗濯、掃除をしHPの編集をし犬
にスペアリブをたっぷり与えてオーナ
ーに返し帰京。
 車中でビア&ワイン
。寝過ごし高尾乗換
出来ず。立川乗換後
東京駅まで更に寝過
ごす。目白遠し。
 

ー合宿日程補足ー
1) サバゲ(Survival Game):子供1人と犬1匹だけの判断で未知ないしは複雑な往路ルートを山荘まで独力で帰るゲーム。

2) 花火、大福:今合宿のキーワード。この言葉は2人にとって《絶対神》。如何なる辛い活動も花火、大福と交換可。

3) 活動評価は5段階 :素晴らしく積極的 :積極的 活動への意欲はある 嫌々やる 活動拒絶

4)  起床5:30、就寝21:00(子供のみ) 大人は昼食無し。だが5:30に起きる者無し。そこでセンセイが先ず嘗ての
教え子陽介を起こし陽介は大介、広介を起こし・・・仕方なく他の者も起きて来る。センセイはいつまで経っても
センセイの職務から解放されないのである。



《犬と少年》合宿・
日目 ・・・7月1日(水)雨曇


ユーロと広介
広介の記録

広介です。
 今日、初めて犬のユーロと
散歩しました。 
でも引っ張られて手が
ちぎれそうになった。 
畑の仕事もしました。
 芋とかとって、雑草もとった。
 疲れた。 終わり。







My name is Kosuke Kurita.
Today, I met a dog named Euro.
I walked with him, and he pulled
me so strong that
my wrist was almost ripped.
I also did farm work. I collected
potato and some other vegitables.
I destroyed some weeds, too.
Tired. Period.
7月1日(水)雨曇 上:山荘に向かう広介 下:奥庭


ユーロ、マールと大介
大介の記録

大介です。 
今日、塩山に着きました。
 まず最初に畑仕事をしました。
 なんかわかんないハッパと
カブとジャガイモをとりました。
 それから、4時半ぐらいに
ユーロとマールを迎えに行きました。 
広介が遅かったから
待ち合わせの場所まで行けずに
途中で登ってくる二匹に会いました。
 そこから、僕はユーロと
山荘に向かいましたが
ユーロが全力疾走をしたので
疲れました。


My name is Daisuke.
Today, I came to Enzan.
The first thing I did was farm work.
I collected leaves which I don't know
what they are, some kind of vegitables,
and potatoes.Then, about 4:30,
we went to pick up dogs.
we saw the dogs climbing up
the hill before the plamnned meeting
point because Kosuke was too slow.

7月1日(水)雨曇 奥庭 

From there because the dogs ran so fast I have to run
with them, so I got tired. 


《犬と少年》合宿・日目・・・7月2日(木)雨午後曇


7月2日(木)雨午後曇 小倉山山頂

The dogs ran fast, so I almost tripped.
At the summit, I was told to go back with
one of the dogs and myself.
We were able to come back safely
because the dog knew the way.
犬のガイドで下山
大介の記録

今日の朝は5時半に起きて、
犬と一緒に山に登りました。
雨が降っていて
とても蒸し暑かった。
疲れました。

犬はとても早く走って、
何度かすべりそうになりました。
帰りは犬と二人だけで
山荘まで
戻るようにと言われました。
犬が道を知っていたので、
楽だった。
 ちゃんと二人だけで
帰って来れました。


This morning I woke up at 5:30,
and we went up
a mountain with the dogs.
It was raining, and very hot
and high humidity.
I got tired.



犬はすごいぜ!
陽介の記録

今朝は全員で犬たちと
小倉山に登りました。
 ・
犬たちに引っ張られて
元気良く出発したものの、
大介は暑さと湿気でダウン。
山頂に着いた時は
ちょっとグズグズ
言ってました。
山頂から、子供たちはそれぞれ
犬を一匹ずつ連れて別々に
出発し、山荘に戻ることに。
何とか遭難もせず、二人とも
帰ってきました。


We all climbed Ogura-yama
with the two dogs this morning.
The kids, being pulled
by the dogs, started excitingly,
but Daisuke soon slowed
down because of high
temperature and humidity.
From the summit,
each kid and one dog went
back to Sanso by themselves.

7月2日(木)雨午後曇 小倉山山頂

Thanks to the clever dogs,
no one got lost.
   



初めての耕運機
広江の記録

畑を耕しています。
意外に軽くて
動かしやすかったです。
あっという間に固かった土が
さらさらの
軟らかい土に変身です。
ここには何を植えるのかな、
きっと美味しい野菜が
できることでしょう。


I am cultivating the dert.
Unexpectedly this machine
was easy to manage.
The hard dert turned good soil
in a minute.
I don`t know what kind of
vegetable will be grown here.
In any case the veggi
will be tender and tastey!
7月2日(木)雨午後曇 葡萄畑   



めちゃ旨カレー
広介の記録

今日、大介と二人で
カレーを作りました。
ご飯も飯ごうで炊きました。 
ジャガイモがなかなか
やわらかくならず、時間が
かかったけど、
うまかったです。 :-)

Today, I made cury rice
with Daisuke.
I cooked rice using a rice
cooker called Hango.
I thought potato was going to
take forever to be ready,
but eventually we got really
tasty curry rice! :-)
7月2日(木)雨午後曇 ログテラス



やったー花火だ!
広介の記録

日記を書いたので
ご褒美に花火を少し
やらしてもらった。
楽しかった。
カリフォルニアでは花火が
できないので、日本にいる間に
もっとやりたい。


I did fireworks as rewards
for writing this diary.
I am happy.
Because fireworks are not
allowed in California,
I want to do more while
I'm in Japan.
7月2日(木)雨午後曇 奥庭 備考ー
山火事の多いカリフォルニアでは花火は
禁止されている。



《犬と少年》合宿・日目・・・7月3日(金)曇昼晴

ハードだぜ!
山、畑仕事、又山
広介の記録

今日も5時半に起きて、
犬と散歩に行った。
夕方も一杯歩いて疲れた。
とっても新鮮な
熊の足跡を見つけたので、
犬が興奮したし、
僕はちょっと怖かった。
だから今日はお父さんと
お母さんと
一緒に寝たいと言ったけど、
子供はログハウス
寝ろと言われた。
まだ9時になってないけど、
とっても疲れたので、
とても眠い。


Today, we woke up at 5:30
again,and went for a walk
with the dogs.
I am tired bacause I walked
a lot in the afternoon, too.
When we found very new
bear footprints, the dogs
got excited, and
I was afraid a bit.

7月3日(金)曇昼晴 鉄塔山山麓

So I wanted to sleep in the same room as my dad
and mom, but I was told that kids have to sleep in
the log house due to this Sanso rule.
It's not 9:00 PM yet, but
I'm very tired and sleepy.




7月3日(金)曇昼晴 前庭

I actually enjoy cooking but it requires more dishes and efficiency
than usual.
Good food always make people happy 
 So I`m trying..
散歩後の朝食
広江の記録

朝からワインで乾杯
もちろん大人だけ。
アルコールの苦手な
母にはちと辛い。

山荘での私のメインの仕事は
食事つくり。
普段は量と早さで勝負の処
ここでは毎晩がパーティー。
品数と要領のよさで
勝負したいところ。が、
朝の散歩(2時間がかりの!)
で筋肉痛の老体には
ちと辛い。
それでもみんなで
楽しくお食事してます。


Happy Sanso!
Kanpai with Sanso`s
wine at breakfast.
Only the adult though...
Here at Sanso,
my main job is to feed everyone.
.



陶芸に初挑戦
大介の記録

今日は生まれて初めて
ろくろを使いました。
難しそうだと思ったら、
やはり難しかった。
結局、失敗して
完成させられなかった。


Today, I used the Rokuro
for the first time in my life.
It looked hard to use,
and it was surely so hard
that I couldn't finish it.
7月3日(金)曇昼晴 轆轤陶房





7月3日(金)曇昼晴 奥庭

We tried ceramic works around noon, but Kosuke couldn't
wait for lunch...
We did potato diggin after noon.
大介トップサバゲ2
陽介の記録
陶芸の土練り

今朝も5時半起床。
子供たちは
中々起きられなかったが、
特に不平も言わず
朝の散歩に出発。

帰りはなんと大介が
広介を追い抜いて
一番に帰還。
昼は陶芸に挑戦するも
遅い昼食を待ちきれず
広介君、爆発。
食後は機嫌ももどり
彼なりに芋ほりを手伝う。


Woke up at 5:30 again.
Kids couldn't get up easily today, but departure for
a walk without complaints.
On the way back,
surprisingly
Daisuke got Sanso first
beating Kosuke.
備考:サバゲ(Survival Game)



森を走る!
陽介の記録

夕方の散歩は扇山へ
子供たちはまだ元気が
あるようなので、
山頂からすぐ戻るのではなく、
犬のマールにお任せで
散歩続行。
 子供たちも不平も言わず
歩き続ける。
真新しい熊の足跡をみつけ
犬たちも広介も大興奮。
犬たちを
引き止めるのに一苦労。
広介は少し心配気味。


We went to climb
a mountain behind Sanso.
Because kids had
enough energy, we
dicided to go more,
following the dog Mahru.
Kids continue to
climb up and down without
complaining.

7月3日(金)曇昼晴 北の森

We encounted very new bear footprints, which made Kosuke
and the dogs excited.
It was hard to calm down dogs,
and Kosuke got nervous a bit.


《犬と少年》合宿・日目・・・7月4日(土)曇晴夜雨


7月4日(土)曇晴夜雨 船宮神社 
This is the 3rd time of the longmorning walk, everytime
Sensei takes a different route,so especially I have to be
carefulto look around and memorize
the pass becasue I would be alone on the way back,
without Euro or Mar dogs. It is quite a survival game.
サバゲ佳境に入る
広江の記録

朝の散歩途中に船宮神社を通過。
神社の裏に巨木あり
神木ともいわれ、そこで記念撮影。
広介はまだ不機嫌中。

毎朝の散歩も3回目
毎回ルートが異なります。
帰りは一人の場合もあり
来た道を覚えなくちゃ、と思うが
されど景色に大差なく
まさにサバイバルゲーム。


On the 4th day,
 we took another long  morning
walk to the near mountain.
We passed the Funamiya Shrain.
On the back of it,
there is a big tree, so called
the tree of God. We took a picture
there. Kosuke still looked unhappy.
 


命・大福&花火
広介の記録

今日は朝の五時半に起きるのが
今までで一番つらかった。
朝の散歩の時は
調子が悪かった。
でも、昼の枝豆の種まきと
夕方の散歩は頑張った。
とても長かったけど、
ちゃんと歩いた。


今日は大福、食べられるかな?
今日は花火、できるかな?

It was the hardest time
to wake up at 5:30 in this week.
I was in a bad mood during
morning walk.
However, I worked very hard
for Edamame farm work,
and I walked
long time for afternoon walk.
Can I have Daifuku tonight?
Can I do fireworks tonight?

7月4日(土)曇晴夜雨 林檎畑

 


7月4日(土)曇晴夜雨 葡萄畑
果て無く続く開墾
利幸の記録

久々の畑仕事。
山荘に来ると
自分の気持ちと
時間の流れが変わります。

広告で「考える時間ではなく
考える場所が
必要だったんだ」
というコピーがありましたが、
そんな気分です。
そんな場所を
たくさん見つけたい!
そんな気分です。


メインシェフ参上
映子の記録

昼前に冨美代さんも到着
歓迎のティータイム。

午後からは冨美代さんが
メインシェフとして大活躍
あっという間に次々
美味しそうな
料理の皿が並びました

今夜のメニュー
エビフライ
(特製タルタルソース添え)
ホタテの刺身(超美味)
南瓜のサラダイカの和風ボイル
春菊小松菜の胡麻和え
蕪のおひたし
(以上冨美代シェフ
サモサポテトポタージュ
(広江シェフ)
スペアリブ
(映子シェフ)
冷奴
西瓜(馬淵さん土産)
山荘特製ワイン&ビア

7月4日(土)曇晴夜雨 テラス

お腹一杯!みんな大満足でした。
   




7月4日(土)曇晴夜雨 奥庭

During lunch time,we saw wild birdchicks. Kosuke mentioned its
resemblance with Sekisei-Inko, which we raised from
an egg years ago,but no one paid attention to Kosuke...
I'm realizing that kids are growing up very farst, just like chiks.

四十雀誕生の瞬間
6月13日卵が孵化

陽介の記録

昨日夜8時半には
眠くてフラフラに
なっていた子供らは、
今日は起きるのがいつにも
ましてつらかった様子。

広介は朝はちょっと
不機嫌だったが、
いつものごとく食後はご機嫌。
昼食時には突然、
野鳥のヒナのご登場。
 ・
広介は前に
卵から孵して育てた
セキセイインコの
ことを思い出したらしいが、
誰にも分かって
もらえなかった模様。
人間も鳥のヒナと同様、
あっと言う間に
成長してしまうのを
実感する今日この頃。


Last night, kids were almost asleep
before 8:30. They seemed to
have hard time when
waking up this morning.
Kosuke was in a bad mood this
mornign, but as always
he was happy after eating.
   



今日はビール杜氏
大介の記録

今日は、生まれて初めて、
ビール作りを手伝った。
最初に消毒をしてから、
砂糖を入れた。
それから、既に作られていた
ビールの素を瓶詰めした。
なぜか床下に
ビールの倉庫があって、
ビールをしまった。
ちょっと緊張した。


Today, I helped make beer
for the first time in my life.
First, I disinfected the bottles,
and I put sugar to the bottles.
Then, I put already made solution
to the bottles.
There is a beer storage
under the floor, and all bottles are
placed there.
I was a little nervous
during the work.

7月4日(土)曇晴夜雨 居間


《犬と少年》合宿・5日目・・・7月5日(日)曇


7月5日(日)曇 西畑 
早朝の畑仕事
広介の記録

今日の朝、畑仕事をしました。
早朝にもかかわらず畑には
たくさん蚊やブヨなどの
虫がいてさされてしまいました。

お父さんは一番ひどくて、
たくさんさされていました。
虫除けスプレーをしてもあまり
きかないほどです。


This morning,
we did another farm work.
Even early in the morning,
there are tans of mos
and buyo(strong biting insects)
and it stung my legs.
Dad got worse.
Spray didn't work at all! Mom's leg
is pretty painful.


同い年1997生まれ
大介の記録

今日は、ワイン倉庫を見ました。
ぼくの生まれた
年のワインがありました。
すごくいっぱいありました。
一番古いワインは
確か1995年です。


Today, I saw the wine cellur.
I found a bottole of wine
that was made the year I was born.
There are a lot of wine.
The most old wine
is made in 1995.

7月5日(日)曇 ワインセラー

 


7月5日(日)曇 上日川峠

I would like to keep this kind of lifestyle after going back
to San Jose, CA.
I see my kids are changing in a good way.
登山開始・大菩薩
広江の記録

久々の大菩薩。
今回は犬も
一緒でわくわくどきどき。
登ったルートは
危険いっぱいの坂原ルート。

さすがに体も
慣れてきたせいか、
思ったより楽に登りきれました。
ロッククライミングも
へっちゃらです!

明日は東京に戻るのかと思うと、
ちとさみしいです。
ここでのライフスタイルの
一部でもアメリカでの生活に
生かせればと思います


We were ready to go for
Mt. Daibosatu.
This time we were with two dogs,
it was exciting and thrilling.
After several challenging
walks my body fit and
I even enjoyed rock climbing.
I would be missing when
I leave here.


切り立った岩壁
映子の記録

雷岩へ抜けるルートの
ハイライトは最後の岩壁。
少年2人と犬2匹が
此処を上手く
クリアできるか半信半疑で
ラストを行く。

少年たちの
クライマーぶりは予想以上。
犬達は初めこそ
そわそわしながらも
勢い良かったのに、
垂直の一枚岩の下でついに
立ち往生。

かろうじて舞瑠は
押し上げられて登ったものの
悠絽のほうは
完全に固まってしまった。
押しても曳いてもびくともせず。

馬淵さんが抱え上げ
隊長が上から
引っ張りあげたが
あの悠絽が震えていました。


7月5日(日)曇 富士見新道

登りきって皆で食べた大福の味は
忘れられない思い出になりそう。
   




7月5日(日)曇 神成岩

After that we went to Hot Spring near by and cleaned ourselves.
And I ate curry noodle soup and soft ice cream.
Dad will be back to San Jose tomorrow
so we went to Enzan Station to say goodbay.
軽快なバランス
広介&広江の記録

今日はいつもより
楽に起きられました。
それから
すぐに畑仕事をしました。

育ちすぎてしまった
野菜を引っこ抜いたりしました。
朝食の後、
犬たちと一緒に
大菩薩峠に行きました。

さびた鎖のある危険な道で
ロッククライミングをしました。
先生に石を
落とさないようにと
いわれたので、
そのように登りました。

だけど犬たちは
急いで登りたいのか石を
いっぱい落としていました。
登った後は、
温泉で体をきれいにして
カレーうどんと
ソフトクリームを食べました。
お父さんは明日
アメリカに帰国するため
塩山駅でお別れしました。


Today, I woke up early
in the morning with good mood.
I started doing the farm work.
I dug up plants growing too much.

After breakfast, we went
to Daibosatu with dogs.
And we challenged
rock climbing in the danger
route where we took.

Teacher said
`try not to drop rocks'
while the dogs tended to run
fast so they did dropped a lots.

   



ザイル無しでやった!
映子&大介の記録

ー大介ー
今日は車で
大菩薩に行きました
そこから、大菩薩峠まで、
ほとんどロッククライミングで
行きました。

ロッククライミングは
ザイルなしでやりました。
鎖があったけど、腐っていました
振り向いたら高かったです。
満足しました。

ー映子ー
大介くん,広介くんの奮闘振りに
ハラハラドキドキしながら
もし落下してきたらと
下で受け止める準備を
して待機してたけど
当の本人たちは
いとも簡単そうに
スイスイと登りきってしまって
ご覧の通りのVサイン。

2人の成長振りに
感動させられる一日でした。
大介君次回は
もっと難しいところに
行けるかな?


Today, we went to
Mt. Daibosatu by car.
Almost to top of the Mt.
I felt I did rock climbing as there
were rocks everywhere.
We did it without safety rope.
There were chane rope
but it was out of work.
It was so high when I saw back.
I felt so good. by Daisuke

I felt so excited and thrilled
by Daisuke and Kosuke.
I was ready to catch them
in the case they fell down.


7月5日(日)曇 神成岩頂上

However,they climbed rather easily.
You can see Kosuke's V sign.
I was pretty amazed.Shall we tryanother hard one next time,
Daisuke? by EIko




《犬と少年》合宿・6日目・・・最終日・7月6日(月)雨


7月6日(月)雨 陶房 

僕達も今日帰るので
この美味しい馬鈴薯を貰っていきます。

村上さんは馬鈴薯の他に畑の野菜もお土産にしてました。
馬鈴薯どっさり!
僕等の労働の成果さ

山荘に着いた
その日から芋掘りが始まって
毎日、毎日芋掘りが
続きました。

最初が西畑で次が
雑草だらけの
葡萄畑で掘って掘って
掘り続けて・・・・

そうそうその後更に
林檎畑にも行って
まだまだ芋掘りは続いて
ついに大きなコンテナが
4つも一杯になってしまった。

カレーにしたり
ポタージュ、コロッケ、サモサ、
ジャーマン・ポテトを作ったり
そのまま茹でてナイフと
フォークで食べたり・・・
ほくほくでとても美味しい!

昨日は馬淵さんが
どっさり袋に詰めて山荘の
お土産に持って帰りました。


抱きしめる広介
雨の中の種蒔き後

いよいよ夏合宿最後の
日になってしまいました。

6日間も畑仕事したり
森をRunしたり
幾つもの山に登ったり
最初はそんなこと
ほんとに出来るのかな
と心配でした。

だいたい朝5時半に
毎日起きるなんて無理。
と思っていましたが
すっかり体が慣れてきて
6日間が
あっと言う間に終ってしまった。

今朝も雨の中で
畑を耕してからとんもころし
種を蒔きました。
「大きくなーれ
虫に食われず甘くなーれ
と声かけしながら
蒔きました。

7月6日(月)雨 ゲート 

広介がマールを抱きしめました。
でもマールは寂しそうな泣きそうな顔をしたままです。
ユーロも在らぬ方を見つめ
何かに耐えているような沈んだ表情です。
今日が合宿最後の日と悟ったのでしょうか?




7月6日(月)雨 ログ部屋 
僕等のログハウス
ここが僕等の部屋さ!

それでは6日間も
暮らした僕等のログ
2匹のお友達に
見せてあげようかな。

「あっ!その泥足で
入っちゃ駄目だよ。
ほらペタペタ泥の足跡が
付いちゃったじゃないか」

折角僕等の部屋
入れてあげたのに
それでも
やっぱり2匹は
しょんぼり
したままなのです。

感じているんですね、
きっと!


犬達とのお別れ
何処へ行くの?

とても敏感なのです。

毎朝毎晩、昼間だって離れず
森を走ったり
山を駆け上ったり
畑仕事したりした2匹と2人は
もうすっかりお友達。
何でも解ってしまうのです

どうも今朝の2人は
いつもと違ってどこか様子が
怪しいぞ・・・
と敏感な2匹は感じてしまった
らしいのです。

もうお別れです。
たぶん永遠の・・・・・

7月6日(月)雨 ログ玄関 




ー 《犬と少年》  合宿裏話 ー

その1 緊張のサバゲ

複雑に入り組んだ農道を走り
道なき森を抜け
橋の無い小さな谷を渡り
山頂に至るルートは
大自然の成す迷路なのだ。

大介も広介も方向音痴とか。
果して全く土地勘の無い
音痴少年と犬だけで
山頂から山荘まで
迷路を戻れるであろうか?

何度か捜索隊を
出さねばなるまいと
覚悟していたが、
犬達の能力は
予想を遙かに超え
迷わず少年を山荘に導いた。

少年が山荘に帰還したのを知らず
捜索に向かい帰らぬ親。
その親を少年が犬と共に更に
捜索に出かけると云う
噴飯ものの騒ぎが一度あった。

どうやら親にも
犬が必要なようである。
 

















その5 合宿BGM

合宿中の6日間
朝から夜迄
ほぼエンドレスで
静かに流し続けた曲は
Chet Baker
トランペット・ジャズ。
今合宿の
テーマ曲として
記憶されれば嬉しい。
  ・
 曲名
①Let's get lost
 ②This is always
 ③Long ago and far away
 ④Someone to watch over me 
⑤Just frinnds
 ⑥I wish I knew ⑦Daybreak  
⑧You don't know what love is
  ⑨Grey december
  ⑩I remember you
 ⑫Little duet for zoot and chet
  ⑬Love walked in
    ⑭I'm through with love 
⑮You better go now
  ⑯The wind  ⑰Autumn leaves
  ⑱She was too good to me
  ⑲Tangerine
  ⑳what'll I do
  
















その2 おすわり!

ヘゲモニーをめぐって常に
火花を散らし
闘い続ける兄と弟。

弟の広介の反権力意識が
強い上に1年8カ月しか
離れていないので
兄を敢えて「大介」と
呼び捨てにし
兄の権威に猛反発する。
兄も黙ってはいない。
従ってパンチの応酬となる。
当然親の強権発動となり
押さえられる。

つまり彼等はヒエラルヒーの
最下部に在り
彼等の指示に従う者は
存在せず慢性的欲求不満。

ところがだ
彼等は発見してしまった。
なんと 「おすわり!」と云うと
犬は実に素直に座るのだ。

3日目に味を占めて
2人ともこれを連発。
既に座っているのに更に
「お座り!」と云われて
困った犬達は
ついに
芝生に寝そべってしまった。 
   
その3 読書と少年

 活動間の僅かな時間を
利用して少年達は
実によく本を読む。

少年の姿が見えぬ時は、
児童書架のある
2階西廊下を探せば
夢中で読書する
微笑ましい光景に会う。

森の空気を吸うが如く
谷の真清水を呑むが如く
読書する少年の姿は
とても眩しい。 

読書に熱中している少年を
本から引き剥がし次の活動に
駆り立てるのは
かなり難しい。
なにしろ本の世界に完全に
のめり込み
呼びかけなんて聴こえないのだ。

だがこのトランスを打ち破る
キーワードを発見!
それが「大福と花火」なのだ。
「大福」と叫んだだけで
本を捨てすっ飛んで来るとは
誰が予測し得たであろうか?
その4 大きくなーれ!

「そんな蒔き方じゃ駄目だな!
心をこめて
大きくなーれと1粒毎に
声を掛けなくちゃ・・・」

本の読み過ぎ頭でっかちの
10歳と12歳の少年が
そんな戯言を
真に受けるわけない。
と思っていたがこれが驚き。

2百粒以上ある
トンモコロシの種の
1粒1粒に声をかける。
それも同じ言葉ではなく
自分たちで
バリエーションをつけて
「甘くなーれ、虫に
食われるなよ」とか・・・。
激しい雨の中で
ぐっしょり濡れながら
マジに声を掛け
種を蒔いているのだ。

兄が声かけし
種を穴に入れると
弟が鍬で土を被せながら
「たくさん実を付けろよ」
なんてハモるのである。

この2人は一緒に
活動させると必ず衝突
するのに一体何が起きたのか?

合宿も今日で6日目。
若しかして少年達は目覚めて
しまったのだろうか?
ヘゲモニー闘争の虚しさに・・・







 

7月2週・・・・危機一髪・熊の襲撃
大事件:7月13日~17日yahooのHDに障害発生HP開けず



森に潜む死

深い森の闇を背景に
紫陽花
蒼い光を放つ。
蒼い光はホログラフィーと
なって蒼の仮面像を結ぶ。

森に足を一歩
踏み入れた瞬間、枯草と
背丈程の藪が微かに鳴った。

そう大きな揺らぎではない。
猪の集団でもないし
鹿の疾駆でもなさそう。
犬がいたら
瞬時に判断し吠え立て
追跡態勢に入るのだ。
だが今回は短期滞在なので
犬は連れてきていない。

背丈程の藪が2つに裂け
森の闇と見紛う
黒い塊が一直線に飛び出し
何の迷いも無く
襲い掛かって来た。

野生動物との遭遇は
数限りなくあるが
未だ襲われたことはない。
不意の襲撃にうろたえ
ストックを突き出し
逃げようと
振り返った瞬間転倒。

背中に熊の顔が迫り
荒々しい鼻息が頬を撫ぜる。
先週大菩薩の森で見た
裏白樅の鋭い熊の爪痕
一瞬脳裏に浮かぶ。
7月12日(日)曇晴 前庭   



瞬時に迫り来る死

内側に湾曲した
鋭い爪が
薄いTシャツの上から
背中に食い込む。

一瞬の仮想の痛みに叫ぶ。
ストックを振りかざす。
その瞬間
躊躇無く襲って来た
熊が突然停止し
振りかざした爪を下ろし
くるりと踵を返しスタコラ
森の闇に消えてしまった。


唯呆然と熊を見送る。
何故だろう?
襲撃回避が出来たのは?

何の疑いも無く山荘の
守護神である
蒼い仮面が浮かぶ。

紫陽花の蒼を従えて
森の闇を睥睨する仮面。
きっとそうだ!
蒼い仮面の為せる業だ。

若しかするとTシャツや
ストック、手袋に染み付いた
犬達の強烈な臭いが
熊の警戒心を瞬時に呼び起こし
襲撃を断念させたかも
とは全く思わなかったのだ。

朝のトレーニングを即
中断し山荘に戻る。
ストップウォッチを見ると
13分27秒。

山荘を出て森に入り熊に
遭遇し危機一髪で死をかわし
山荘に戻って来るまでが
13分27秒。

熊の大好物である
内臓を食い破られ
森に横たわる1つの死体が
彷彿と浮かぶ。

腹を裂かれた肉塊
数分前に生きて
活動していた痕跡を全く
残さず唯
森に朱を滲ませる。

朱と蒼が
漆黒のカンバスに踊り
やがて
朱を刺した仮面に結像する。


7月12日(日)曇晴 前庭&月の輪熊
(熊画像は 四国自然史科学研究センター


夜になれば鼬や狐や狸もやって来て
腹を裂かれた肉塊は跡形も無く食べ尽くされ
森に還るのだろう。


漆黒に漂う生命

肉塊を捨て
漆黒に
漂い出した意識が
蒼い仮面
鮮やかに認識する。

だが蒼い仮面は最早
うつせみには
認識出来ない。

見えるのは
漆黒を
蒼い花弁(がく)に映した
紫陽花が
生の哀しみを
切々と詠う姿のみ。

切り取られた
13分27秒の時空に
拉致された私も又
仮面と共に
認識出来ないのだろうか。
7月12日(日)曇晴 前庭 



太陽を食い尽くす

「犬と少年」合宿で
美味しい!美味しい!と
歓ばれた枇杷が
爛熟し甘い香りを放つ。

妖しく光る甲冑を纏って
枇杷の甘い汁を
カナブンが貪る。

森に横たわる肉塊を食らう
月の輪熊とカナブンの
イマージュが重なる。

果たして枇杷は
食われることを哀しむのか
それとも歓ぶのか?
と、遠い異国へ帰ってしまった
少年達に
問うてみたい誘惑に
ふと駆られた。
7月12日(日)曇晴 前庭 





 

7月3週・・・・鼓動するバロックの森




7月19日(日)曇 北の森 

最初に目に入ったのは新たに剥がされ裸にされた
生々しい2本の幹。さては熊の仕業か?

自らのテリトリーを示すために付けたマークならこの森は
最早、あの熊のもの。
再びの遭遇は時間の問題である。
無残、熊の爪痕か?
トラウマを超えて

犬と一緒なら絶対
熊に襲われることはないと
固く信じてはいるが
それでも
森に入るのを躊躇った。

あの熊は何の迷いも無く
一気に襲って来た。
犬が居ても同じ事態が起こる
可能性は大きい。

その時犬を放しても
リードが付いてる限り犬は
自由を奪われ
熊の攻撃をかわせない惧れあり。

そこで最初から舞瑠の
リードを外し
熊のトラウマと闘いつつ
恐る恐る森に入った。


熊檻に影無し

リードを解かれた
舞瑠は大喜び。
全力疾走し一瞬の風になって
森を走り抜ける。

リードを付けたままの
悠絽は別に
羨ましがる訳でも無く舞瑠の
動きを目で追う。
舞瑠を呑みこんでしまった森は
静まりかえり
動物の気配を消し去る。

だが凄いのだ!
「マール!」と一声叫ぶと
静寂の彼方から
黒い弾丸になって一気に
すっ飛んで来るのだ。

頭を撫でてやると
再び矢のように空気を
劈いて深い森に消える。

これじゃいくら用心深い熊でも
堪ったもんじゃない。
直ぐに探知され吼え立てられ
追われ逃げざるを得ない。

7月19日(日)曇 北の森の熊檻 

熊の檻まで行ってみるが
未だ檻は仕掛けられていない。
 




7月19日(日)曇 前庭
どう似合う!
新しいハーネス


黒い弾丸のような舞瑠には
きっと紫陽花の蒼が
ぴったりだろうと
ハーネスを蒼にしてみた。

やっぱり!
格好いいね、舞瑠!
こうして蒼ハーネスを付けると
あの時危機を救ってくれた
蒼い仮面が
実は舞絽だったのではと・・

舞絽の革の首輪が
ぷっつりと切れてしまったのは
蒼い仮面の仕業で
蒼いハーネスを舞絽に
プレゼントする口実だったんだ。

これならバイクで疾走するにも
犬橇を引くにも
体全体に荷重が掛るから
走り易いしね。

    


やっと出たぜ筍!

「ちょっと、待ってくれよ!
それじゃなにかい?
おいらはまるっきし役立たずで
無能で大飯食いで
居ても居なくてもよくて
どちらかと云うと
居ない方がいいような・・
そんな感じかい?

ほら見てくれよ
あれほど出てこない出て来ない
騒いでいた筍だって
ちゃーんと見つけられるし
舞絽より役に立つのを
知らないのかい?」

解ったよ、そう僻むなよ。
悠絽は、そりゃ弾丸からは
程遠いけど
優しいしユーモアがあって
散歩の相手としては
舞絽より人気が
だんとつ高いんだぜ。

7月19日(日)曇 山荘の森 

蒼いハーネスの代わりに好物のビーフジャーキーを
あげるから機嫌を早く直しておくれ。




7月19日(日)曇 葡萄畑 

棚を見上げると小さな実が大きな高芝山を従えて
何だかご機嫌!
大きくなったらパンプキン・スイートにしてあげよう。
南瓜と高芝山

瑞々しくて美味しくて
八百屋のレタスなんて
目じゃない山荘レタスも
花が咲きだして
もう終わり。

小松菜、春菊、ほうれん草、大根も
暑くなりすぎて
春野菜が畑から消えた。
蕪のみが辛うじて食べられる。

で、いよいよ夏野菜の登場。
胡瓜、茄子なんて
直ぐ大きくなって1日
目を離し放っておくと巨大化し
味が落ちてしまうので
気が抜けない。

西瓜、南瓜も幾つも実を付けて
ぐんぐん成長。
この南瓜は犬小屋の横で
勝手に生えて
葡萄畑まで遠征しついでに
葡萄棚に巻き付いて
自分のテリトリーにしてしまった。


初めて実ったぞ!
小さな小さな葡萄

森を抜けて山麓に出ると
桃も葡萄もすっかり袋掛が終わり
収穫まぢかの
長閑で豊かな風景が広がる。

だが長閑に見えるのは
よそ者の証拠。
果樹栽培者にとっては
緊張の日々が続くのだ。

甘い香りに惹かれて鹿、猪
熊だって森から出て来て
桃や葡萄を狙う。
熊なんぞ葡萄棚に登って
1夜で畑の葡萄を
食べ尽くしてしまうのである。

そこで畑に柵を張り巡らし
更に電気柵を通し
プロパンガスを定期的に
爆発させるガス鉄砲を仕掛け
別の威喝音を鳴らし
あの手この手で果樹を護る。

山荘も柵を巡らせてはいるが
馬鈴薯、唐黍、里芋、薩摩芋なんぞ
毎年被害にあっている。
だが今年はカラスに唐黍を
やられたくらいで未だ
致命的被害には遭って無い。

原因は犬らしい。
畑にも犬を連れて行って
作業してるので
そこかしこに犬の匂いが
染みついている。

野生動物にとって犬の匂い程
怖いものはないのだ。
さて山荘の葡萄は?
と見てみると小さな実が一房
生っているではないか!


7月19日(日)曇 葡萄畑 

白ワイン用の甲斐ブランの実である。
最初の年は木に負担が掛るので実を生らせてはいけないのだが
嬉しくて、もったいなくてとても切る訳にはいかない。




枝豆どっさり!

《くうちゅうちっそのこてい》
と訳も解らず覚えた言葉が
《空中窒素の固定》であると
知って驚いたのは
小学校の何年生だったの
だろうか?

なにしろ凄いのだ!
枝豆は・・・

空気中の80%を占める窒素は
無尽蔵に在りながら
高温でないと化学反応を
起こし難い。

例えば化学肥料のアンモニアは
千気圧と云う超高圧
5百度もの高温のもとで
莫大なエネルギーを費やし
窒素と水素を化学反応させて
作られるが
この反応を枝豆は
常温常圧で
いとも簡単にやってしまうのだ。

根粒バクテリアなるものが
根っこに棲んで
こいつが空気中の窒素を
摂り込んで直接反応して
窒化物を作ってしまうらしい。

「畑の牛肉」と云われる
大豆はこうして
貴重な蛋白質を人間に
提供しているが
山荘ではここ数年不作で
今年やっと大豊作。
美味しくてビアの摘みに最高!

で、その「くうちゅう・・」だが
多分幼少の頃読んだ
戦記物で爆薬原料に欠かせない
窒化物を豆類から取る
話だったような。


大介が「宝島」を読んで
覚えた《ラム》が大人になって
突如甦るのは
どんな場面なのかな?
(7月15日BBC参照)
7月19日(日)曇 葡萄畑(図:秋田県立大学)    


合歓木の簪
パイオニア・ツリー

聞いたことあるかい?
パイオニア・ツリーって。
つまり開拓者の
木なんだ合歓(ねむ)は。

「先駆木本種」と訳されて
いるけど
崩壊地とか荒地とか
植物の絶えた不毛の地に
最初に根付くんだ。

枝豆のように
《空中窒素の固定》をして
栄養の無い荒地を
豊かな大地に変えてしまう。
だから肥料木とも
呼ばれているんだよ。

合歓(ねむ)の落葉は
根粒菌が捉えた窒素を
3~4%も含んでいて
蛋白質の宝庫。
微生物にとって最高のご馳走。

落葉は微生物によって
分解が促進され
土壌の物理性
(通気性、保水性、透水性など)
および化学性
(pH、窒素、リン酸、カリウムなどの養分)
良くなって裸地は
たちまち肥沃の地になるのさ。

7月19日(日)曇 福生里 

太陽が大好きで花も木のてっぺんにしか咲かないので
高い処からでないと写真が撮れない。
ところが見つけてしまったね。未だ大きく成りきっていない合歓

早速花の下に潜り込んだ舞瑠。まるで簪を付けたよう。
山荘の森のパイオニア・ドッグとなってこれからも
益々活躍しておくれ!



7月19日(日)曇 福生里 

人の嗅細胞の数は500万個。犬は約2億2千万個。
犬の嗅覚は人間より1千~1億倍も優れているのだ。
きっと妖しくて甘くて狂ってしまいそうなのだ。
妖艶な香りに狂う
山百合の芳香

近づくに連れてなんだか
変にそわそわ落ち着かない。
甘く妖艶な香り
背を向けて荒い息遣い。

別に走って来た訳でも
ないしゼイゼイはーはーする
理由は見当たらない。

「どうしたの?」と
犬に訊いても答えは無し。
激しい息遣いのみ。
そりゃそうだ、話せたら大変。

そこで犬の代わりに推察。
どうも花と
視線を合わせぬよう努力
しているらしい。
つまり惧れているか危機感を
覚えているのだ。

百合の中でもこの山百合
強烈に甘く妖艶な香り。
これにノックアウトされたのかな?



クワガタの季節
ミヤマクワガタの雌


よく観てごらん!
脚に赤茶が混じっているよ。
赤茶が観られるのは
深山鍬型と赤脚鍬型の
特徴なんだ。

両者のどこに
違いがあるかと云うと
鍬の形と大きさ。
深山鍬型の方が赤脚より
大きくて長いんだよ。

でも雌はとても良く似ていて
同定が難しい。
間違えるとペアリングに失敗し
繁殖させられないので
マニアは雌に注目

今年は未だ雄のあの立派
角に出逢っていない。
逢うのが愉しみ!
7月20日(月)晴 小倉山 





7月19日(日)曇 福生里 
にいにい蝉の夏
低音旋律楽器


森の静寂に1滴の
滴を滴らせるように静かに
微かに「チー」と流れる。

チーはやがて僅かに音量を増し
ジーに変わり
通奏低音となって森に
流れ続ける。
にいにい蝉の演奏開始である。

低音旋律楽器が響き出すと
和音を奏でる
ひぐらしの登場である。
ひぐらしの演奏会は
夜明けと日暮れ・
光と影の僅かな時を縫って
1日に2度催される。

透き通った妙なる
音色はチェンバロや
リュート、ハープを
遙かに超えた幻想的和音。
きっと、ひぐらし
複数の擦弦楽器で和音を
紡ぎ出すんだ。
 



ひぐらしの和音
擦弦楽器


何故なのだろう?
いつからからなのだろう?
にいにい蝉とひぐらしが
組んでバロック
奏でるようになったのは?


最初のひぐらしが
根音のカナカナを奏で
4番目が7度上の楽音で
カナカナと応じる。

4匹の幻想的和音に呼応して
そこかしこの森で
一斉にひぐらしが鳴き出す。

3度と7度の和音が
無数に重なり合って
タピストリーを成し
森の大聖堂に木魂する。
7月19日(日)曇 福生里 



一つ目大白姫シャク
ひとつめおおしろひめシャク


じーっと
バロックの森
耳を傾けているのは
涼やかな白銀の姫君
一つ目大白姫シャク
では。

華麗な文様の
うわさは
かねがね聴いていましたが
これ程までに
美しいとは驚きました。
ようこそ
バロックの森へ!
7月19日(日)曇 福生里 



暁のドレスアップ
アートな黄烏瓜

夜明けの音楽
《バロックの森》を
聴くために
未だ暗い暁からドレスを
カールさせて
今か今かと待っていたのは
お洒落な黄烏瓜さん。

今朝は「マドリガーレ集
 第2巻」から

ヒヤシンスでも水仙でもなく
つれない人よ
なぜわたしから逃げるのか
波はささやき。


合唱は
コンチェルト・イタリアーノ

あれ!それってNHK・FM
《バロックの森》
今朝の番組じゃないの?
そうだよね。
いくらなんでもひぐらしが
マドリガーレを
謳うなんて在り得ないよね。

7月20日(月)晴 小倉山

でも山荘ではいつもFM《バロックの森》を
奥庭で流しているから
若しかするとひぐらしが真似をするかな?
 




7月20日(月)晴 小倉山

心が樹木に浸み込み1枚1枚の葉に宿り
やがて葉末から旅立ち風に乗って森に流れる情景が浮かびます。

そんなの《森の木漏れ日》がもたらした束の間の感傷だと
知っているのに・・・敢えて
そう思わせる何かが森には在るのでしょう。


そうそう山荘の森で
《バロックは森の鎮魂歌》だと初めて知りました。
森の木漏れ日

森がこんなにも荘厳な
音楽と光に
満ちているのに巷では
事件が相次いでいます。

8月に予定している
セレベス海DVで滞在予定の
インドネシア。
その2つのホテルで
17日に同時テロ発生
9人死亡、50人負傷。

同17日北海道大雪山系で
中高年登山者10人
悪天候で真夏に凍死

21日には山口県内の
集中豪雨で8人死亡
9人が行方不明。

そういえば12日には
山荘の森でも
熊に食われて死者1名が
出たかも知れず
森だって少しも安全では
ないのです。

唐突にやって来る
死に限りなく接近すると
生命の本質が
不意に輪郭を明瞭にし
荒々しく迫ります。

《お前は確かに生きて
いるのか?》
 




北硫黄島沖ダイヤモンドリング
2009年7月22日午前11時30分

貨客船「おがさわら丸」から 


1ページをいとおしむように捲りつつ、ゆっくり時間をかけて読み進めていた「太陽の盾」がついに
最終ページを迎えてしまった。
ページが残っている間は未だA・C・クラークは、私の中で生き続けているような気がしたのだ。

第3惑星の衛星が盾となって国内陸地では46年ぶりに皆既日食が観測された。
悪石島では最長の6分25秒間も皆既日食が観られるとあって注目を集めていたが悪天で観られず。
代わりに観測クルーズが捉えた画像を載せた。
本年2月24日地球のダイヤモンド・リングの画像のような衝撃は無いが漆黒の太陽が
知的存在に投げかける永遠の問は同じなのであろう。
《生命は何処から来たりて、いずこへ行こうとしているのか?》




 

7月4週・・・・野生の呼び声



 野生の呼び声
7月26日(日)晴 鉄塔山山頂
山頂の大岩に立ち天空に張られた弦と共に漆黒の影を落とす舞瑠

「野生の呼び声」を著したジャック・ロンドンは40歳で狂気への恐怖に耐え切れず自殺。
「私の中で何かが終った。

今まで人生に飽きるなんてことはなかった。だが、今は何にも心ひかれない。
何に対しても興味がもてなくなってしまったんだよ・・・」
(自伝的小説《マーティン・イーデン》より)

その85年後、2001年12月イーデン(ジャック・ロンドン)を絶対視し行動を模倣していた
ジャック・マイヨールが74歳で自死した。
マイヨールの兄ピエールはフリーダイビングの覇者である弟の自死の真相を上梓。
「ジャック・マイヨール イルカと海へ還るの本の帯にはこう書かれている。

映画「グラン・ブルー」以降、J・マイヨールの心は病んでいく。
自ら孤独の淵へと突き進んでいく。
海をこよなく愛し
イルカ人間であることを自ら証明してきたフリーダイビングの覇者はブルーの深海へ
イルカを迎えに旅立った。


野生が強ければ強いほど自らの死の接近を明瞭に捉えられる。
弱体化した自らの肉体を逸早く察知し、過酷な自然に対応させねば生き延びられないからだ。
避け得ない死が目前に迫りつつあると認識した野生象は
時には恰も自死を決意したかのように、誰も知らぬ滝の裏側に籠り死を迎えると云う。
少年の読んだ本の中の野生象は、瀑布によって閉ざされた洞窟で
静かに死を見つめ
少年J・ロンドンを少年J・マイヨールを見つめる。

勿論、野生動物は自死出来ない。
だが強い野生に知が加わることによって、迫りくる死は自死によって迎え撃たれることもあるのだろう。
自死を選ぶのは《狂気》でも《心の病》でもないのかも知れない。

それこそが《野生の呼び声》と漆黒のシルエットは寡黙に語る。








ちょっと出張!セレベス海へ。

セレベス海と呟くだけで胸が騒ぐ。
セレベス海・・・5大陸から最も離れた4200万年前の古代の海洋盆地。
4200万年が僅かに海中より姿を現し小さな島を造った。
それらの島々、サンガラキ島、デラワン島、マラトゥワ島、カカバン島を巡るクルージングDV計画がついに実現しそう。
400本目の記念DVをセレベス海で迎えられる歓びに少年の心は踊る。



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