その56夏ー2010年文月
7月1週・・・・梅雨のピークハンター
概念図 |
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北奥千丈岳・大弛峠・国師岳 7月3日(土)曇 朝トレーニングで小倉山の頂からオバマと山荘に戻ると、見慣れた緑の車がゲートに止っている。 さては馬渕君、山梨にも大雨注意報が発令され九州では死者も出ていると云うのに 山に行くつもりだな。 「アーすいません連絡も無しに来てしまって!」といつもの爽やかな顔して 居間のソファで寝ていた馬渕君が朝のご挨拶。 ・ 「それじゃ2500mの稜線を散歩するか?だが雨と雷は覚悟せいよ。 先ず奥秩父の最高峰・北奥千丈(2601m)に登ってそれから国師ケ岳(2592m)、朝日岳(2579m) と巡って金峰山(2595m)まで往復ジョック」 ・ 山荘の自家製パンと林檎、キウイ、杏子、バナナ、マンゴ、ヨーグルトとワイン・・・ ありゃワインは車だから駄目だな。とワインは無しの朝食をとり同行犬を決める。 「阿呆犬のオバマは山荘に置いていくから、悠絽と舞瑠を連れてきてくれ」 |
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ストーンヘンジ・金峰山頂・五丈岩 7月3日(土)曇 峠から北奥千丈岳までは山荘周辺のトレーニングより楽ちん。まるでピクニック。 すっかり気を良くした馬渕君。「なんだこりゃ、随分軽いぜ」 悠絽と舞瑠も前回の雪富士と較べると余りにも軽くて《もっと走りたいワン》とばかり。 ・ そこで国師ケ岳山頂でリードを放したら一瞬にして2頭共、先日登った甲武信岳方面に消えてしまった。 仕方なく暫く待っていると、澄ました顔して御免なさいも云わず現れ 今度は金峰山へ向かって野生の狼のように疾駆。急いでリードを結ぶ。 ・ 2頭が曳くのに任せ朝日岳を超えて深く霧に包まれた2500mの稜線を飛ばす。 やがて英国南部・ソールズベリーに在るストーンヘンジに出っ会す。 恰も此処が太陽崇拝の祭祀場であるかのように聳え立つストーンヘンジの先に金峰山の頂は在る。 更にその西にはケルト民族ドルイド教徒の4500年前の礼拝堂を彷彿とさせる五丈岩が屹立。 ・ 「うーんやはり金峰山は徒者ではないぞ」と同意を求めて馬渕君に目をやると何だか微妙な表情。 「しかし先生ほんとにタフですねもうひとつ登ると言われたら、ギブアップでした」とのメールが2日後に届き、 初めてあの微妙な表情の意味が解読出来たのである。 フットサルで肉体を鍛えている馬渕君もストーンヘンジに想いを馳せる気分ではなかったらしいのだ。 どうもまたまた今回も馬渕君の最初の期待を裏切ってしまったらしい。 |
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2595m・7月3日(土)曇 《どんなに目を凝らしても 何もみえないぜや! 久須志岳とは大違いだぜや》 ときょろきょろする悠絽と舞瑠。 ・ そうさ金峰は今、4500年の 知のカオスに包まれて 静かなるドルイド(Daru-vid)の胎動を 繰り返しているのさ。 ・ ケルトのVidはサンスクリットのVeda。 どちらも知識の意だぜ。 |
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咲き乱れる岩鏡 ほら足元を良く観てごらん! あっちでもこっちでも イワカガミが沢山咲いているよ。 ・ ケルトのDaruは楢が語源だが 希少植物をも著している。 岩鏡はドルイドの魔法の薬草で あったのかも知れないね。 ・ 《知のカオスと岩鏡》 となるとやはり霧に閉ざされた金峰は 徒者ではない。におうぜ悠路! |
葉の形は高山の岩場に咲く姫岩鏡の特徴 |
大弛峠・山荘シェフ・ピラフ 7月3日(土)曇 悠絽と舞瑠を迎えてくれたのは、森からこぼれる華やかなざわめき。 「あら!あの時の犬ね。速いわねーもう登ってきたの?」と3人のお嬢さん。 それじゃ一緒に写真を撮りましょうか? どうです,やや上向いた悠絽のよそいきの澄まし顔、自慢の格好いい横顔でポーズする舞瑠。 ・ それから峠をビュイーンと下り山荘へもどり、宴の準備。 山荘の畑で採ってきた春菊、蕪、大根、茄子、胡瓜、レタス等の野菜に 明太子の特製ドレッシングを掛けたサラダ 昨夜仕込んだ烏賊刺身の檸檬漬け、刺身盛り合わせで先ず金峰山に乾杯! ビアは勿論山荘で醸造した特製ジンジャービア。 今回のビアには山荘で採れた蜂蜜もフレーバーとしてたっぷり加えてある。 「山荘産のワインよりこのビールの方が美味いですね」と馬渕君の嬉しい感想の一言。 ・ さて本日のメインディッシュは馬渕シェフの特製ピラフ。 学生時代、レストランのバイトでしっかり磨いたシェフの腕の見せ所。 「うーん、そう云えばあの時は出来あがったピラフを暖める係だったかな?」とか・・・。 ありゃ少し話が違うぞ! ・ ん?・・・でもどうみたって美味そうで、もうこれ以上待てません。 ガブリ。あれれ・・・なんだか湿っぽいぞ! 《馬渕君!ピラフって、もう少しぱりっとしてなかったっけ?》 でも勿論、どんな高級レストランで食べるピラフより馬渕君のピラフの方が 美味しかったのは云うまでもありません。 |
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花に包まれる山荘 画像:7月4日(日)晴 詩文:過去の心象風景 |
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池面に咲く紫陽花 | ユッカ蘭の山荘アーチ | 奥庭陶房のマルコポーロ |
冥界の深い闇を 従えて 蒼い宇宙の誕生を 静かに告げる紫陽花は 哀しいまでに 心をうつ。 (2007年7月8日) |
光が花弁そのものから 生み出され 森羅万象を染めていく。 生命の神秘に 言葉も無く立ち竦む。 ・ この一瞬に 回り逢うためだけに 生きてきたんだと ふと想う。 (2008年7月6日) |
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深い闇の中から生命が 静かに姿を現す。 ・ 惑星と水分子が 太陽系の第3軌道に 放たれてから45億年。 ・ こんな風にして生命は 徐々に姿を 成してきたんだね。 (2006年7月24日) |
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奥庭梅の根元の紅マルコ百合 | 中庭石段のユッカ蘭 | |
マルコポーロと 名づけられたユリが 固い蕾を開いた。 ・ ついさっきまで 降っていた雨が 透明な星になって 花弁に銀河を描く。 (2006年6月26日) |
この気品溢れる麗人は 何を隠そう 山荘のニンフなのだ。 13年前、この高台の森に 山荘を建てた後 庭の至る所に芽吹き 花開き 巨大鈴蘭の如く 山荘を彩ったのだ。 (2006年7月1日) |
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2階カリストの出窓で鳴く蝉 |
7月2週・・・・闇に舞う意味の喪失
闇に舞う意味の喪失 背筋露虫の脱皮 7月10日(土)晴・居間 《時よ止まれ!お前は実に美しい!》 めしいとなり老いに蝕まれたファウストはメフィストフェレスが墓穴を掘る音を聴きながら 自ら手掛ける干拓事業の工事音と思い心象風景をそう語る。 それが墓穴を掘る鶴嘴の音と知らず、ましておや自らの墓穴とは夢知らずに。 ・ 背筋露虫は今この瞬間、脱ぎ捨てた自らの空虚と対峙して ファウストと同じ心象風景を語る。 《時よ止まれ!お前は実に美しい!》 あれ程までに恐れていた自らの空虚を背筋露虫が超克した瞬間である。 ・ 空虚がこれ程までに美しいのなら 若さと引き換えに、悪魔メフィストフェレスに死後の魂を売り渡し 老哲学者ファウストが享楽の旅に出る必要は無かったのだ。 ・ と背筋露虫は1830年、81歳のゲーテに語りかけ 60年間に亘ってゲーテが生を追い続け、書き続けた「ファウスト」を一刀両断に斬捨てる。 ファウストが悪魔に魂を売り渡す約束のセリフを吐いた背筋露虫は 果してメフィストに魂を奪われるのだろうか?。 |
黄金箒茸 コガネホウキダケダケ 7月10日(土)晴・P2稜線 ゲーテの生まれる 3百年前に実在した 錬金術師 ゲオルグ・ファウスト (1480〜1539?) は 博識の医師、星占い師 人文学者 そして山師。 (Deformer) |
疣天狗茸 イボテングダケ 7月10日(土)曇・P2稜線 雨の続く森で出逢った 毒茸を愛で 室内に飛び込んで来た 背筋露虫の ぎちぎちと奏でるオペラ 「ファウスト」を 聴いていたらゲオルグが にんまり嗤った。 ・ 魂を売るのも悪くはないぜ! (Deformer) |
燃える積乱雲 高芝山遠謀 7月10日(土)晴・山荘テラス ファウストの恋人グレートヒェンとなりヘレネーとなり 12000行超から成る韻文の格調の高い詩を オペラに謳い上げる。 ・ テラスでビアを傾け ふと東の空を見上げると燃える積乱雲。 思わず叫んでしまった。 《時よ止まれ!お前は実に美しい!》 (Deformer) |
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同世代の訳者・海津氏とは34年前にシャモニーでひとときを過ごした記憶がある。
当時華やかに活動していた仏人クライマーであるガストン・レビューファ氏をシャモニーの自宅に訪問した時も確か一緒だったような?
最近ではK・ディームベルガーの「K2 嵐の夏」、J・クラカワーの「空へ」等を訳し、中々いい仕事をしているなーと
興味と期待を持って注目していたのだが、この「脱出記」の訳出には気付かなかった。
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極寒の西シベリアの収容所から熱砂のゴビ砂漠を超え更に冬のヒマラヤを超えてインドまでの6500kmを徒歩で脱出した記録である。
時は第二次大戦中1941年4月、足跡を消すため吹雪の夜にヤクーツク近くの第303収容所を脱出。
7人で南に向かう。途中バイカル湖西辺で17歳の少女・クリスチーナが加わり8人でインドを目指すが、4人が絶命する。
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8月、水容器が無いので水も持てず灼熱のゴビ砂漠に突入。7日目にオアシスで水分補給。
そこから水無しで更に6日歩くがついに少女は息絶える。
「神に見捨てられたその土地で、7人の男たちが、あられもなく声をあげて泣いた。
この世で何より大切なものを奪われて、泣いた。クリスチーナは死んだ」
その4日後ゴビ砂漠突入後17日目、ポーランド国境軍の元大尉ジーグムント・マコウスキー37歳が灼熱の砂漠に死す。
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死の砂漠を抜けモンゴルからチベットへ入りチベット居住民の厚いもてなしを受ける。
貴重な財産である羊を殺してまでも旅人をもてなすチベット居住民の様子が克明に描かれる。9年間もチベットに通い続け
チベット人の気質をよく知っている私にはその情景が鮮明に目に浮かび、強烈な羊やヤクの臭いさえ漂う。
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脱出して7カ月目の11月、鋭い寒気がチベットを覆い始める。
ラサとインドへの分岐点まで達して岩穴に泊った翌朝、リトアニアの建築家・ザカリウス・マルチンコヴァス28歳が死ぬ。
明けて1942年1月、チベットを東西に流れる凍てついたプラマプートラ河を無事通過。
3月、登山用具無しでの冬のヒマラヤ越えが続く或る日、イエティらしき動物に遭遇。
イエティを避け岩場を迂回し手作りロープで下降している最中にポーランド騎兵隊軍曹アントン・パルチョウィッツ42歳が滑落死。
その数日後、残った4人は6500kmの旅の果てにインドに達し英国軍の巡視隊員に遭遇、救助される。
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凍てついた河の徒渉、熱砂の砂漠横断、氷雪のヒマラヤ登攀、私も体験してはいるが近代登山装備に護られての
短期間体験であり《脱出記》とは較ぶべくもない。
それでも氷河から流れ出る冷たく激しい流れの徒渉が、如何に苛酷な試練であるかはよく解る。
冷たさに足が痺れ痛みを超えて無感覚になり、動かなくなってしまうのである。
ましておや装備無しでの冬のヒマラヤ越えなど想像を絶する。アウトドアを志す者には必読の書である。
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今、同時進行で読んでる「チャイルド44」(トム・ロブ・スミス)で人間性を抹殺するスターリン体制が繰り返し語られているが
「脱出記」でもスターリン体制下の《身の毛もよだつ尋問と拷問》が、著者&主人公ラウイッツによって語られている。
どちらを読んでもスターリン体制に叩きのめされ、読書期間中は暗い日々が続きへこんだ。
改めて共産主義の生み出した、或いは生み出しつつあるものの、歴史上の意味について考えざるを得ない。
《究極の理想への最初の挫折》としての可能性は未だ僅かでも残されているのだろうか?
原題:The Long Walk 著者:スラヴォミール・ラウイッツ (Slavomir Rawick) 他の作品:無し 訳者:海津正彦 発行所:ソニー・マガジンズ |
発行日:2005年9月10日 定価:2200円+税 読書期間:7月3〜7月10日 評価:★★★☆☆ |
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7月3週・・・・真夏の流刑地カーニバル
売れない小説家:竜(たつ) |
百万馬力:Mr蒲田行進曲 |
地仁細シェフ:金正秀 |
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先生!お久しぶりです。 売れない小説、脚本を書いていましたが・・ あー魅かれる作家ですか ほら「桜の森の・・・」 あー坂口安吾か、暗いな〜。 今度、雑誌に載せてる作品を読ませてよ。 |
彼は安吾の大学後輩だがメチャ明るい。 その上《いつか公平》な世を 願い7月10日に逝去した公平が描いた 銀ちゃんも真っ青になる百万馬力。 《10mの階段落ち》なんて彼にすれば 朝飯前。今回の山荘主役賞を獲得。 |
リセットして京大の秀才再登場! なにやら風貌も強大な権力をもてあそぶ 彼の人を彷彿とさせる変貌。陸瑠賭の黒幕か? ひ弱だった頭脳労働者が見せた嘗ての 姿は無く肉体重労働に耐え、その後の 登山も他の追随を許さずスイスイ登頂。 |
拉致仕掛け人:陸瑠賭 |
悩殺ダンサー:マイケルJr |
マイケルの女:マドンナJp |
「ここ数年持病の頭痛もひどい上 体調も悪い・・自分のDarkな部分が先行し」 とか嘆きつつせっせと拉致に励む。 山荘流刑地での超ハードな肉体労働の 犠牲者を1人でも増やして 「あー不幸なのは俺一人ではないぞ!」 |
いきなり鍵盤に座しスリラーもどきの リズムを弾き始めたかと思ったら 踊り出したのである。 あれ、変だな踊ってるのにBGMが・・・。 彼は好きなリズムを鍵盤から選べると 知っていてセット、やがて服を脱ぎ捨て・・ |
マイケルJrに注ぐ愛は半端ではない。 山荘の書架で見つけた数冊の本を 持ち帰り情操トレーニング。 マイケルが世界に羽ばたく日が そう遠くないと知っている唯一の女である。 今後、山荘シェフとしての活躍も期待! |
[A]
緑の魔境・ジャングルだ! 7月17日(土)晴 葡萄畑 なにしろ畑が4か所に増えて 未開拓な原野が広がり 山荘は慢性的に人手不足なのは 解るが これちょっと酷過ぎるんじゃない! ・ 何処に何が育っているのか 雑草に隠れてまるでわからんよ。 ・ 足元には胡瓜や蕪、大根がごろごろ 見上げれば南瓜や西瓜が 葡萄棚にぶら下がり、あれれ、 葡萄も小さい実を沢山つけてるわ。 |
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これでも毎週末に 必ず来て 畑を耕し種を蒔き 雑草を抜いて 頑張ってはいるが 何しろいつでも 山が呼んでるからね。 ・ つい犬と共に 山に出かけてしまい 畑はご覧の通りさ。 |
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[B] 肉体労働開始・椎茸原木移動
そこで出現・強力仕事人! 7月17日(土)晴 テラス&椎茸の森 出ました、何処かの海岸から 遙かシベリアの地に拉致されてきた流刑人。 到着と同時に出されたのが 山荘ワインと妖しげなスウィート。 ・ 南瓜裏漉しにバターと黒ラム、 薩摩芋にバニラステックとジンを 練り込んだスウィートを 山荘主は昨夜仕込んでおいた。 ・ これをヨーグルトに乗せ ワイン漬けのジャックフルーツと マンゴをカクテルグラスに添えて 合成麻薬のようなスウィート完成。 ・ 今まで試行錯誤して作ってきた ナンガ・パルバットやK2より 遙かに強烈なエクスタシー(合成麻薬)と 誇大妄想なCMで 流刑人を煙に巻く山荘主。 |
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これさえ食べればどんな肉体重労働も ハミングしながら出来るとか。 ・ 早速、森に出て春に椎茸菌を仕込んだ 楢の原木移動。 ・ Mr蒲田行進曲が一番下に積んである 原木を作家に、作家は陸瑠賭に渡し 更に金正秀に。 あっと言う間に40本の椎茸原木は 移動完了。 ・ ちょろいちょろい! 森に笑顔とご機嫌なハミングが広がる。 ここまではね。 |
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[C] 果てしなく遠い林檎の木
わしら脱水症状・開拓民じゃ! 7月17日(土)晴 林檎畑 あれは今思うと実に軽い軽い ウォーミングアップであったのだ。 次の芋畑の開拓に較べたら 月とすっぽんだね。 ・ 一番若くてメンバー最強の Mr 蒲田行進曲が犬のように舌を出して あはあはしてるのは演技かって? どうも演技だけではないらしいぜ。 ・ 猪に襲われ全滅したじゃが芋畑は 雑草天国となり、畑の面影すらない。 この広い雑草地を畑に戻すには 雑草を根から抜かねばならない。 これが大変な重労働。 |
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汗だくの激しい労働で半分も進まぬ うちに脱水症状。 「水、水」と叫びつつ畑の南端に 植えてある林檎の木までまるで地獄の 葡匐前進。 ・ 耕運機を掛けて見事な畑になったら 最後にマルチシートで全面を覆い雑草を シャッターアウト。 ・ こうすると雑草の発生を防ぐだけ でなく土中の害虫を殺し、秋には豊かな 畑になる予定。 「いやー林檎の木に近づくまでが実に 長かったなー!」 |
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重労働の後は犬との登山! 7月17日(土)晴 座禅草公園&小倉山 えっ!重労働のご褒美が登山だって 冗談じゃないぜや。 と心の中では思いつつ 《帰りに温泉に行こう》との セリフに騙されて 森に出かけました。 座禅草が大きく育って 森はとても爽やか。 ・ しかし真夏の炎天下での重労働は やはり半端ではありませんでした。 脱水症状の回復しないままの 登りでは足が上がらず 皆よろよろしてるのに 何と犬と一緒に走っている人が 居るではありませんか? |
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それが嘗て 四つん這いになってヒーヒーハーハー 言いながら山荘の山を 登ったあのひ弱な 地仁細シェフ・金正秀 ではありませんか! ・ 人間が此処まで変身出来るとは 実に驚きですね。 ・ 小倉山の山頂まで登れたのは 2頭の犬と3人の 流刑人だけでした。 |
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[E] 温泉後チュニジアの宴
チュニジア料理の必殺シェフ! 7月17日(土)晴 新婚旅行地にチュニジアを選ぶなんて 我々凡人の頭脳では 理解しがたいものがある。 京都大学での研究の延長線上に チュニジアが在るらしいが その地で料理まで学んで ものにしてしまうとはこれまた驚き。 ・ 重労働の奉仕だけでなく山荘活動には 調理までが含まれていると知りつつ 敢えて優しく美しく若い細君の 手料理から離れ 山荘再訪を望むとはこれ如何に! ・ ベーコンの角切をたっぷり使った チュニジア風サラダ 各種スパイスで味付けした茄子炒め ポークジンジャーと 他の調理人の出番無し。 ・ |
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「マダカヨー」と腹空かしの Mr 蒲田行進曲がシェフを急かせるが シェフ泰然自若。 ・ チュニジア風サラダは冷蔵庫で充分に 冷やしてから食べるんだよ。 ・ やっと出てきた冷えたサラダの 美味いこと。 まだ見ぬ熱砂のチュニジアを 彷彿とさせるね。 ・ 今度チュニジアの代表料理・粒状 パスタ、クスクスを食べてみたいな。 |
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[F] 突如変身・悩殺ダンサー
特別出演・悩殺ダンサー登場! 7月17日(土)晴 あの実に妖しい スウィートを平らげ 山荘主の揚げたコロッケを平らげ 満腹するや否やテラスから するりと抜けて鍵盤へ。 ・ 暫く音を出して遊んでいたが 突如踊り出す。 誰も教えていないのに どうやらマイケル・ジャクソンを見て 振りを会得したらしい。 ・ 踊り疲れて ログハウスに移りゴロリ。 Mr 蒲田行進曲が挑発すると むっくり起き上がり マイケルJrはやおら ヌードになり再び踊り出す。 |
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座布団を亀の甲羅のように背中に 縛り着けて 狼男ならぬ亀男になってスリラー もどきのムーンウオーク らしきステップ。 ・ マイケルJrを凝視する売れない 小説家の目が光る。 次の小説の主人公は マイケルJrか? |
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[G] 二夜明け静けさ戻る山荘
今朝はおいら一人だぜ! 7月19日(月)晴 「先生、村上シェフは来てくれるのですか?」と 拉致仕掛け人が心配そうにメールを送ってきた。 どうやら仕掛け人は流刑人のリクルートに山荘料理を餌にしているのでは? ・ とても村上シェフのような調理は無理であるが、思いもかけずチュニジア料理を堪能。 残ったチュニジア料理を少し舞瑠にもおすそ分け。 角切りのベーコンを噛みしめながら、遙か彼方アフリカの地を夢見ているのか 舞瑠の目がキラキラしているように見えました。 |
ちょっと出張!明日から8月にかけて、ミンダナオ島へ。
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危険なのである。
《 貧しい上に社会の主導権を取って代わられたムスリムの怒りや、数百年にわたる分離独立運動に火がつき、
モロ・イスラム解放戦線 (MILF) や新人民軍 (NPA) などさまざまな反政府グループとフィリピン国軍との内戦が頻発し、
ミンダナオ西部は危険地帯と化した。》 wikipediaより
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でもって、政情不安やテロ集団による観光客誘拐が続きミンダナオ島への接近はヤバイのだ。
だからこそスールー王国以前の古代の静けさにめぐり逢える可能性も無くは無い。
今回訪れるミンダナオ北部のカミギン島でのDVが可能と知ってからも逡巡。
現在は安定してるとの情報を得て、ついにDV決行を決断。
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危険なミンダナオ島は早々に引き揚げセブ島に戻り、
更にネグロス島のドマゲッティに出て藤平氏のロッジに滞在しのんびりDV三昧の日々を送る予定だが
果してどうなるか?
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