《C》 レイテ島DV

レイテ島:DS(Diving Site): A Nova(House Reef) F Malitibog Wreck (Muck DV) G  Baluarte
                     H Coral Garden

漣 奴Semicircle Angerfush
サザナミヤッコ




帰ってから、ハウスリーフで一本潜る。
このハウスリーフが思っていたよりも素晴らしく
もし晴れていれば、どんなにか美しいだろうと思われた。
夜の食卓も皆の顔が満足そうに輝いていた。
もう一度チャンスがあったら、ジンベイスイムに挑戦しようかと我々も弾んだ気持ちで思った。

実際には、このあと翌日から来た人たちも加わり、連日ジンベイスイムが行われたが、
結局、再びジンベイに逢えた人はいなかった。私たちは本当に幸運だった。

帰国してからガイドのWさんのブログを確認したが、3月になってもジンベイ情報は思わしくないらしい。
あの奇跡の一日に遭遇できたのは、骨折や怪我にもへこたれず挑戦した我々への、
海からのプレゼントだったのかもしれない。




白点堅気Mailed Butterfly Fish
ハクテンカタギ

風来蝶々魚Vagabond Butterfly Fish
フウライチョウチョウウオ
連日の嵐

甚平との邂逅に乾杯!
と騒いでいると海からの激しい風が
食堂のドアを叩き
開いてしまったドアから雨が殴りこむ。

慌てて部屋のテラスを見に行くと
干しておいた洗濯物は
総て吹っ飛んでしまいずぶ濡れ。

スコールと云うより嵐であり
これが朝と云わず昼と云わず
予告もせずに突然襲う。
ビサヤ諸島では1〜6月までは乾季。
ビサヤの東に位置する
レイテ島の気象をウェブサイトで
調べたら乾季となってはいるが
2月予報は連日雨模様。

実は3月までは雨季であると
知ったのは帰国後読んだ
大岡昇平の「レイテ戦記」から。

60年以上前から
レイテ島の乾季は3月まで続くと
解っているのに何故
ウェブサイトでは乾季としているのか?

太陽が射しこめば珊瑚海の
魚達ももう少し鮮やかなのだが残念!

笛奴鯛・Long Nose Butterfly Fish
フエヤッコダイ

角出し・Moorish Idol 
ツノダシ




帝蝶々魚・Eastern Triangular Butterfly Fish
ミカドチョウチョウウオ
雄性先熟

雨の中バタバタ(トライシクル)に乗って
P・ブルガスの港に出かけた。
港と云ってもコンクリート剥き出しの
100m程の桟橋が1本
在るだけの小さな集落。

地元用の店は幾つかあるが
観光地ではないので売ってる物は
日用雑貨と僅かな食糧。
雨宿りにファーストフードの店に
入ると異様な雰囲気。

嫁非売知 Blackstriped goatfish 
ヨメヒメジ
何だか色と紋様を間違えて
塗りたくったような顔と
衣装とボディーをした熱帯魚が
店を占領している。

あんまり堂々としているので
若しかしたら
間違っているのはこっちの方かなと
思ってしまう。

一応制服らしき物を着ている者も居て
高校生のような雰囲気もある。

麒麟蓑笠子キリンミノカサゴ
Zebra Lion Fish (DS:Volcano)
どう塗りたくっても
決して女には変身出来そうもない
面相をしたデブが
Tシャツから腹を突き出し
ズボンからお尻をはみ出して
しっかりお化粧している。

立派な女のつもりでいるらしい。
Gayとは明るく陽気な意味。
彼こそ正しく正真正銘のゲイなのだ。
暫く一緒に居て慣れてくると
間違えたと思った色と紋様は
錯覚のような気がしてくる。

蝶斑・Raccoon Butterflyfish
チョウハン 
クラブの若林氏は
「此処にはおかまもおなべもやかんも
ごろごろいますよ。
クラブの従業員にもおかまいますよ」 

考えてみれば熱帯魚なんか
雄が雌になったり雌が雄になったり
なんて例は幾つでもある。

例えば雄から雌に性転換するのを
 《雄性先熟》といって
あのお馴染みのクマノミを始め
 クロダイ、コチ、ハナヒゲウツボ・・・と
限りなく出て来る。
唯単に雄の機能が先に現れただけで
雌が必要になれば雌になるだけ。
それが自然なのだ。
 
三筋琉球雀鯛Hummbug Dascyllus
ミスジリュウキュウスズメダイ



Muck DVとは何だ?
荒れた海でのビーチエントリー G  Baluarte

 ガイドのベルトがフィンを村上に履かせている。
連日の嵐で波が高く
浜からのエントリーが難しいのだ。
荒波を掻い潜って海中に身を沈めても
打ち寄せる波に体を攫われてしまう。

素早く村上の足を捉えてフィンを履かせ
河口が押し出した堆積物の沈む
海底へと向かう。
このごみ混じりの堆積物を棲家にして
オラウータン蟹、剃刀魚、白い風来魚等が棲息。

ごみ混じりの堆積物をひっくり返して
普段目に出来ぬ珍なる小物を
漁るのがマニアにとっては堪らんらしい。
これをMuck DVと云うとか。
Muckとは汚物、ゴミ、泥、糞と云った意味。
とても付き合いきれぬ。
タンクを積んでマクロホンへ
やっぱボートエントリーがいい

オラウータン蟹も剃刀魚、白い風来魚も
全く見当たらず海底に
転がっているのは破れたブラジャーとか
ビニール袋や空き瓶、空き缶。

「こんな汚い海はもう御免。
珊瑚の綺麗なマクロホンへ行こう」
で、小型のバンカーボートに
タンクを積んで波の穏やかな島の
西側・マクロホンへ向かう。

東の風を島が遮るので
岬を回ると海は鏡のように凪いで
珊瑚が一面に広がる。
「なんだ、こんな綺麗な海が在るのに
なしてあげんMuckなサイトに
連れていくんか?
さてはわれわれをマニアと勘違いしたな」
 




二筋琉球雀鯛Rticulated Dascyllus
フタスジリュウキュウスズメダイ

花魁楊枝魚・Banded Pipe Fish
オイランヨウジウオ
名が在りませんよ!

鯊だけの図鑑・《ハゼガイドブック》
144ページでやっとこさ
こいつを見つけた。
やっと見つけたと云うのに名前が無い。

唯単に「伊達鯊属の一種」と
記されているのみ。
銀河鯊日輪伊達鯊なんぞと
格好いい名を
もらった奴も居れば
名さえない不遇なこんな奴もいる。

さあ、どんな名前を付けてあげようか!
扇、開かず

岩礁の奥に親子のような
2匹の花魁楊枝魚。
こいつを撮るには根気が要る。
息を潜めて尾鰭が開くのを
じっと待たねばならない。

開いた瞬間、シャッターを押すが
僅かなタイムラグで
見事な日の丸は閉じてしまった。

泳ぎ廻る魚にレンズを向けたまま
岩礁と化して待つが
いつまで経っても開かれることは
もう二度と無かった。

鼻黒蝶々魚 Chaetodon Omatissimus
ハナグロチョウチョウウオ

伊達鯊・Nakedhead Shrimmp Goby
ダテハゼ属の一種
(ハゼガイドブックP144)




更紗鯊・Banded goby
サラサハゼ

髭虹銀宝 Striped poison-fang blenny
ヒゲニジギンポ
碧く煌く横縞

とにかく地味なのだ。
保護色と云ってもいいほど
海底の色彩に同化していて
どうにも撮りずらい。

何度撮っても体側の紋様が
影に沈んでしまう。
フラッシュを焚いても碧く
煌く横縞のラインが出ない。

10数枚の内どうにか
この1枚だけが更紗鯊全体を収め
横縞の煌きも捉えることが出来た。
呆け画像

ピンボケと一目で解る画像で
載せるベきでは無いのだが
多分、当HPには
髭虹銀宝君は未だ登場してないのでは。

そこでクリアーな画像は今後の
課題としてとりあえず載せた。
警戒してるような
用心深そうな目から予想出来るが
なにしろこいつ動きが素速く
じっとして居ない。

三筋琉球雀鯛Hummbug Dascyllus
ミスジリュウキュウスズメダイ

大筋非売知Dash-and-dot Goatfish
オオスジヒメジ



麒麟蓑笠子キリンミノカサゴ
Zebra Lion Fish (DS:Volcano)

この美しさの意図に迫れ!
美しさに目を眩ませ獲物を捕獲せんとしているのか。
それとも外敵から身を護るために威嚇しているのか。

この美麗な紋様を決して認識することが出来ない本人にとって
6つの碧い宝石・ラピスラズリを鏤めた胸鰭も又
永劫に意味の喪失した美。


 


縞巾着河豚・Valentinni's Sharpnose Puffer
シマキンチャクフグ
忍者、鬼笠子君

再生して眺めてみても
目が幾つも在るようで鬼笠子の
全体像が掴めない。

こんな奴だから撮影する時は
何処にレンズを向けていいやら
ピントを合わせるのは何処にすべきか
悩んでしまう。

目が実に面白い。
「どうだ、おいら忍者だぞ。
見えないだろう」
と微かに嗤っているのだ。

鬼笠子(?)Hairy Sting Fish
オニカサゴ
黒頭が撮れたぞ

あちこちで遭遇する黒頭海蛇。
だが撮るとなると
後ろ姿ばかりになってしまい
頭部が中々キャッチ出来ない。

ダイバーの気配を感じると
必ず反対方向へ向きを変え
岩礁に潜り込むか
海面に浮上してしまうことが多い。

そこで先廻りし真正面からパチリ。
どうだ、これで黒頭との
命名の意味が解る画像になったろう。 

黒頭海蛇 Black headed sea snake 
クロガシラウミヘビ
黄魚2体

この2匹仲良く泳いでいたけど
ちょっと一休みして
珊瑚海の仲間達についての
井戸端会議ムード。

に見えるけど全然違うのだ。
髭虹銀宝のように
よく観ると輪郭が呆けている。
これはかなりの速度で
動いてることの証。

なにしろ臆病でダイバーの影を
見るや否や
めっちゃやたら逃げ回り続ける。
 
扇蝶々魚  Meyer's Butterfly Fish
オウギチョウチョウウオ
貴重な扇蝶々魚

 尾鰭も背鰭、胸鰭も定かでない。
何だか扇模様の円盤が
ふらふらと漂っているような。

いったいどんな魚なんだと
思ったら是非モルジブでの画像
クリックして見て。
ほらきちんと鰭は着いてるだろう。

勿論真正面から撮りたいのだが
個体数が少なくて
中々逢えない上に殿様鯛や四点奴を
上回る臆病者なので無理やな。
 
(奥)殿様鯛・Mirror butterflyfish Three-Spot Angel Fish
トノサマダイ
(奥) シテンヤッコ(前) 



豊かに広がる珊瑚の森
珊瑚庭園・Garden Coralにて

何処までも一面に珊瑚の森が続く。
ベルトがロダンの《考える人》になって
枝状珊瑚の杉の木緑石の豊かな繁りに見入っている。
村上が両手両足をだらーんと広げて
森の上空を漂っている。

その奥で鍵井カメラマンが微小生命を狙って
カメラを構え動きを止めたまま。
この果てしなく続く広大な森に居るダイバーは
私を含めてたったの4人。

 森の静寂を微かに破るのは
煙のように立ち上るダイバーの呼吸の泡音だけ。
飛ぶことの叶わぬ人間が
自由に空間を飛翔する夢の世界。
世界最大の花と呼ばれる
ラフレシア・アーノルディ のように大きい、
海の森に咲く花を村上が見つけた。

蝶になってひらひらと飛んでいき
花弁に触れ戯れる村上。
ここに一条の太陽光が差し込むと
珊瑚は光を呑み込み
碧や白銀や橙、藍の彩を散乱するのだが・・・。

さて蝶になった村上は
この瞬間いったい何を考え、如何なる心象風景を
描いているのだろうか?




二筋玉頭Tow Line spine Cheek
フタスジタマガシラ

メイタイシガキ河豚Rounded Porcupinefish
メイタイシガキフグ
夜のDV
最長82分の潜水

水中ライトを手に持って
岩礁や岩穴に眠る魚を狙うと
片手でのカメラ操作が要求される。
各種の操作釦を押しながらの
撮影は片手では出来ない。

そこで専用の水中ライトをカメラに固定し
両手で操作し撮影する。
その専用水中ライトが浸水してしまい
手持ちライトをカメラのアームに
紐で縛り付けた。

巧く行くはずが無い。
何度も紐が緩みライトは
あっち向いてほい、こっち向いてほい。
とうとう括りつけた紐さえ邪魔になり
結局左手でライトを支え
右手だけでのカメラ操作となる。
82分間と云う記録的
長時間DVの殆どは片手での
カメラ操作となり
被写体を選ぶ余裕無し。

ボンベのエアーが切れたので
冷たい雨の降る夜の海面に
浮かびあがったら仲間は誰も居ない。
迎えのドライバーが
桟橋の上から心配そうに声をかける。
「いつまでも出て来ないから
とても心配してたよ」

大筋石持・Fourstriped cardinalfish
オオスジイシモチ

三星黒雀鯛Three-Spot Dascyllus
ミツボシクロスズメダイ




鰐ゴチ?Crocodile Fish
ワニゴチ
(口は似てるが目が違うな)

蝶々胡椒鯛(成魚)・Harlequin Sweet Lips
チョウチョウコショウダイ
夜の桟橋に蠢く
蓑笠子、ガンガゼばかり

桟橋には当然橋脚があり
その橋脚にガンガゼがびっしり。
気を付けてはいたが
魚を追って姿勢を替えた瞬間
お尻にぶすり。

棘の感触直後、
即態勢を立て直したので浅い刺傷の
筈なのだが滅法痛いのだ。
夜のDVでは人一倍ガンガゼには
気を付けていたがついに
やってしまった。
この夜のログブックには
不満たらたらの悪態ばかりが目立つ。
因みにこの夜のDVデーターを
以下に記しておこう。

2001年2月18日(金) 雨
場所:フィリピン、レイテ島、
潜水サイト:Padre Pargos Jetty
潜水開始:18時22分、浮上:19時44分
潜水時間:82分、
DV本数:441本目
空気圧:200気圧→0気圧
重り:4kg、スーツ:5o、12Lタンク
水温:28.3度
残留窒素:4/9(安全値)、上昇速度:警告無し
最深深度:10.3m、平均:5.6m
合計潜水時間:385時間33分

蝶々胡椒鯛(幼魚)・Harlequin Sweet Lips
チョウチョウコショウダイ

赤星蟹騙し
アカホシカニダマシ Porca Lain Crab




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