《A》 快適キャビンへ
Blue Faced A・F Yellow Mask Angel Fish 紀元前古文書に サンスクリット語で 《島々の花輪》 Malodheep として登場したモルディブは ニ千数百年を経て尚 その美しさをとどめている。 ・ モルジブには 藍がぴったりだなと 呟いたら艶奴がグイッと 顎を出して 『こんなのどう?』 ・ 残念だね。 折角撮ってやったけど ピンが甘くて 藍の美しさが出てない。 今度又ね。 |
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艶奴(アデヤッコ) |
海の蛍 Big Nose Unicorn Fish フラッシュを焚いて いるように明るく明滅し 雌を誘う。 突然目の前で発光されると 面食らう。 ・ 光った後は影となって ほの暗い海に融け 存在感は希薄になる。 ・ 大きな群れを成して 壁の如く ダイバーの前に立ちはだかり 悠然と泳ぐ。 ・ 群れのそこかしこで 思い出したように明滅する 様子は蛍の求愛活動と 同じで何だか 山荘で蛍鑑賞してる気分。 |
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小波鶏冠剥(サザナミトサカハギ) の仲間 |
固有種 鰭をフラッシュ (McCosker's Wrasse) どこが孔雀似かと言うと 鰭の開き方にあるのだ。 が、孔雀と異なり 開くのは一瞬で 直ぐ閉じてしまうことが多い。 ・ 従って背鰭、尾鰭、尻鰭を 見事に広げた画像等 中々撮れない。 ・ 勿論鰭を開くのは 求愛行動だから カメラに雌のフェロモンでも 付けておけば 幾らでも開いてくれるの だろうが・・・ ・ 深場に棲息するので 中々お目にかかれない。 日本では1986年 沖縄で 初めて採取されたとか。 |
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固有種 Saddle Back Butterfly Fish サドルが居て ダブル・サドルが居て 更にサドル・バック蝶々が 居るとなると 英名も混乱の極みに あるとみえる。 ・ 和名では夫々 背黒蝶々魚、簾蝶々魚 サドル・バック蝶々魚と なっている。 ・ 問題は簾とサドル・バックに あるのだ。 簾の間隔が異なるとか 背中から尾鰭にかけての 黄色が異なるとか。 ・ で結局こいつは 間違いなくサドル・バック なのだ。 その決定的な証拠は 前の黒斑と 背中の黄文様にあるが 詳細は又今度。 |
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固体少数 Meyer's Butterfly Fish これは顔見えないけど 顔だけ見たら 鼻黒蝶々魚と区別出来ない。 ・ 文様の開き方も 似ていて『アレッ!これ ハナグロの変種かな』と 思ってしまった。 ・ 鼻黒のラインはオレンジで 扇蝶々魚は黒なので 明らかに異なるが イメージはそっくり。 ・ だが実はこの扇 鼻黒のようにいつでも 見られるわけではない。 分布範囲は広いが 生息個体数は極く少数。 魚影の濃いモルジブ ならではの画像。 |
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扇蝶々魚(オウギチョウチョウウオ) |
漂流詩人 Long Fin Bat Fish ただ漂っているのだ。 近寄って行っても 焦りもせず ゆらゆらと時には 自ら接近してくる事さえある。 ・ 幼魚は背鰭、胸鰭が 大きく大洋の ど真ん中で漂流してるかの ように藻屑などに 集結して過ごす。 ・ 70cm程に成長し 時には大きな群れを成し 見事な編成を見せる。 ・ ぐーんと近づいて 瞳を覗き込む。 優しい目がきょとんとして 素朴な笑みを返す。 そう、確かにあの目は 微笑んでいるのだ。 |
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燕魚(ツバメウオ) |
つまり不明 Spotted Unicorn Fish 紅海で見慣れた 天狗剥(一角魚)より 小型でスリム。 ・ 天狗剥の英名は Blues Spine Unicorn で 青角の意。 詰り天狗は点付きで 角は同じ青角である。 ・ つまり違いは 点が在るか否かであり 英名は明確。 和名の『詰り』の意味は 極めて不明瞭。 ・ 詰り天狗の幼魚は 尾ビレの付け根が白 真ん中が黒 縁に近い部分が白という 特徴があるが 成魚のような点は無い。 |
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詰り天狗剥(ツマリテングハギ) |
麻呂の横顔 Three-Spot Angel Fish 驚いた! 熱帯魚の飼育で 中々の人気者らしい。 ・ あちこちのネットの 小さな水槽や水族館で 泳ぐ麻呂が見られる。 ・ ところが確かに四点奴 なのだがこいつ 随分違うのだ。 トゥバタハの四点奴とも 異なり目の後ろに 黄緑の帯がある。 ・ ブルーの唇と帯がマッチして 惚けた感じが なお一層強調され 何とも可笑しい。 |
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四点奴(シテンヤッコ) |
Short Spine Porcupine Fish たまにはハリセンの 横顔でも 撮ってやろうと 目を覗き込む。 ・ 背中から見ると 誰が見ても明瞭な 人面・ヒトズラが 描かれているのだが 横からでは 白縁の黒ラインが 何を表しているのか さっぱり解らん。 ・ ゆっくりしか泳げない ハリセンの敵は 背中から襲うので 背中から見た文様が ヒトズラならいいのだ。 |
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人面針千本(ヒトズラハリセンボン) |
裂けた口蓋 Oriental Sweet Lips 見慣れたいつもの 六筋胡椒鯛の 鰓付近に3つの赤い 亀裂が走った。 ・ 黄色の腹鰭近くの 大きな亀裂は 鰓そのものとしても その前の2つの亀裂は 何なのだろうか? ・ カメラを向けて近づいた 瞬間、亀裂が開いた。 随分沢山の胡椒鯛を 観察してきたが こんなの初めてで面食らう。 ・ 例えばラヤンラヤンの ギチベラは 捕食の瞬間に畳んで あった蛇腹のような口が 飛び出して獲物を キャッチする。 ・ パラオのナポレオンは まるで歌でも歌う かのように口を伸ばして・・・ とリンク先を開いて 確認したら何と同じ 亀裂があるではないか! ・ ナポは白い亀裂だが この中央の亀裂も 一緒に開いて 口が前方に飛び出す 仕掛けになっているのだ。 ・ つまり鰓を入れれば 3つの亀裂が 隠されていて捕食時には 突如開くのだ。 |
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六筋胡椒鯛(ムスジコショウダイ) |
鬼旗立鯛 オニハタタテダイ Masked banner Fish 何故鬼なのか 意外と知られていない。 中には『尾に旗立鯛』 なのかと悩む御仁も居る。 ・ 実は小さいが 鬼の証である角が目上に 生えているのである。 その角を何とか画像にと 狙っているが 彼等が見せるのは いつも後姿。 ・ 神経質でカメラに気づくと 逃げの態勢になり 結局、角は撮れない。 |
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三筋蝶々魚 Indian Ocean Red Fin BF Exquisit Butterfly Fish 「とても優雅な蝶々魚」 とすっかり勘違い。 ・ 似ている仲間に 曙蝶々魚、スポット・テール 鞍掛蝶々魚、そして そっくりなエクスクイジット。 ・ インド洋の固有種である ミスジは Indian Ocean Red Fin BF と英名で呼ばれ Exquisitと区別してるが どうみても同種である。 ・ で、更に詳しく調べたら ミスジの代替種と呼ばれる Exquisitは 背鰭後方の軟条部の先端から 尾鰭、尻鰭にかけて 黒っぽくなると判明。 これの黒は断続してる。 とここまできてやっと ミスジと納得。 |
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優雅なデュエット |
赤と黒 Anemone Shrimp 尾に燃える紅を散らし 素地を黒にし 憎いまでの『赤と黒』の 演出にうたれる。 ・ 更に其の先に白銀を配し ボディ全体を クリスタルにし白銀と 海老茶を象嵌する。 ・ この宝石のような海老は 残念ながら そう簡単には見られない。 とても小さいのだ。 ・ 画像にしてみて 初めて この美しさに気づく。 磯巾着の間にこの海老を 発見した時の 歓びはダイバーにしか 解らないだろう。 |
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磯巾着海老(イソギンチャクエビ) |
あれ!産卵かな? Mantis Shrimp 先ずどうなっているのか 説明しないと さっぱり判んない。 ・ 十脚類の海老と似ているが 全く別の口脚類の 蝦蛄が巣穴から頭を 出している姿である。 ・ 右上の黒に水玉模様の 補脚は英名のMantis(カマキリ) が示す如く正に鎌で この強烈な武器でパンチを 食らわせる。 ・ その左下が2本の触覚。 海老のように腹で 卵を抱えず触覚と鎌の間 つまり胸で卵を育てるが どうやら卵は未だらしい。 |
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紋花蝦蛄(ハナモンシャコ) |
華麗な海の絨毯 旗立鯛と瓜二つ。 だが見分け方は 至って簡単である。 ・ 専門書には旗立鯛の 背鰭棘は11本で 群旗立鯛は12本と 書いてあるが そんなの捉まえて棘を 数えないと判らない。 ・ もっともっと簡単に 判るのだ。 群れていれば群旗立鯛で 単独若しくは数匹なら 旗立鯛なのだ。 ・ どうしてそうなるかと言うと これ又簡単で 食べる餌にある。 ・ 旗立は岩礁では 付着してる藻類を食べ 砂泥底では 小動物を捕食するので 単独なのだ。 ・ 群旗は海中に漂う プランクトンを餌にするので 群れてプランクトンの 巨大な雲に突っ込むのだ。 ・ 一方四筋笛鯛は 時として群れて 大きな玉を造るがこれは 大型魚から身を 守るためである。 |
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群旗立鯛と四筋笛鯛の群れ マローディープの無数の絨毯は華麗に翻り 鋭く問いかける。 《生命に意図は在るのか?》 |
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