《C》 南太平洋の舞姫


フィジー・ダイビング

六線雀鯛
Six Barred Sergent−major

未知なる珊瑚海での
最初のDVは
いつも期待に胸が膨らむ。

未知なる惑星に
初めて着陸する遠い
未来の人類を
想い浮かべダイビング。


最初に出逢う
生命にわくわくする。
今回はロクセンスズメダイ。

無数の生命が
空気タンクを背負った
ダイバーを取り囲み
大歓迎!

でも余りにも親しすぎる。
どうも
餌付けされてるらしい。



一点蝶々魚
Teadrop Butterfly Fish

330の島々から成る
フィジーには
5つのDVスポットがある。

映画『青い珊瑚礁』の
舞台にもなった
ヤサワ諸島と
リゾート島として名の高い
ママヌサ諸島を合わせた
スポットが最大である。
ここに
50以上のDVサイトがある。

しかし東のビチレブ島と
西の列島に挟まれた
ママヌサラグーン内は
浮遊物が多く透明度は悪い。

このような鮮明な一点蝶々
ラグーンでは見られない。



ウミズキチョウチョウウオ
海月蝶々魚

Blue Lashed Butterfly Fish

ママヌサでは
外洋に出るのは
波の静かな午前中に
限られる。

午後は島近くの
ラグーン内なので
透明度悪く魚影も薄く
ダイバーは敬遠し
あまり寄り付かない。

ラグーン内の透明度は
平均10m程で
良くても15m。
ラグーンに較べ外洋は
25mから40mと
抜群にクリアーで魚影も
濃く多種多様である。

その外洋でウミズキ
久しぶりに逢った。



熊の実
Clark's Anemone Fish

フィジー最大の島
ビチレブの南には
美しい海岸線で有名な
コーラルコーストがある。

ここがフィジーbQの
DVスポットで
ドロップオフの豪快な
サイトらしい。

反対の北側には
静かなラキラキという
bRDVスポットがある。

沖のナナヌイラ島と
併せたDVサイトは
透明度抜群とか。

残りの2つは
2番目に大きな島
バヌアレブ島と
タベウニ島にある。

バヌアレブの
bSDVスポット・
サブサブには
海洋学者クストーの
リゾートがあり
温泉もあるらしい。

最後のタベウニは
日付変更線上にある島で
ソモソモ海峡の
強い流れにDVサイトがある。

子供を連れたクマノミ
追っていたら
他の4つのフィジー
DVスポットにも行って
みたくなった。



ムレハタタテダイ
群旗立鯛
False Moorish Idol

無制限DVとの
条件付だったので
イブニングDVかナイトDVを
入れて1日
4DVを計画していた。

しかし現地ショップでは
1日3DVまでで
それ以上は別料金だと
のことで契約違反。

不愉快だが
午後は透明度の悪い
ラグーンDVだし
1日3本で諦める。

さてこの旗立鯛
撮った後は浜で呑むか!


スミツキトノサマダイ
墨着殿様鯛

Blue Spot Butterfly Fish

1週10分の小さな島に
プールが在ると
パンフには載っている。
DVショップ以外にも
何処かにあるのか?

ビアとワインを持って
プール探検に
出かけたが影も形も無い。

太陽が沈み始めたので
西の浜に出たら
浜の上に風呂のような
小さなプール発見。

これじゃさっき撮った
殿様鯛だって
狭くって泳げないよね。



サザナミヤッコ
漣 奴
Semicircle Angerfush

勿論その小さなプールに
人影は無い。
どう見たって単なる貯水槽。

だがそのプールサイドに
日本から持参した
蟹、数の子、蒲鉾など
魚介類を並べ
山荘産のワイン、ビアを
セットすると
粋なな屋外レストランに
変身。

水平線に沈み行く
太陽を
見ながらワインをグイ!

おいらにも呑ませてくれと
漣奴が恨めしげな目。



背黒蝶々魚
Saddle Butterfly Fish

どうして3食付きなのに
わざわざ日本から
食料を持っていくかって?

予感だね。
3食付きとなると
バイキングであっても
学食並のお粗末な
メニューであることが
多いんだ。

不幸にも今回は的中。
夕食バイキングといえども
おかず選択肢は4つ。
肉料理1品、魚料理1品
温野菜1、サラダ1。

後はパン、果物、飲み物。
とても食事を楽しむ
なんて内容じゃないよ。

背黒君が睨む。
『贅沢言うんじゃないよ
食べられることを
神に感謝しなさい』



ブチアイゴ
斑藍子
Spotted Rabbit Fish

目の周りの黒いブチが
なんとも愛らしい。
胡麻アイゴと似ているが
こちらの方が斑が
細かい。

その為ピントが
僅かにぶれると斑が
不明瞭になり同定困難。

産卵は満月、新月を
中心に行われ
低潮時に沿岸の波砕帯に
産み付けるらしい。

英名では
Rabbit(兎)の名称で
親しまれている。



熊笹花室の仲間
Fusiliers


この2つの白い斑
から同定は容易と高を
括っていたが・・・

ついに1ヶ月に及んで
同定出来ず。
フィジーでは大きな群れで
回遊しているので
多分誰でもが
知っている魚なのに・・・。

熊笹花室の6種類の
変化写真を精査したが
胸鰭の黒斑が
確認出来ず同定断念。

誰か教えておくれ!
備考:その後ラジャアンパッドで
     再び遭遇。細笛鯛と判明。
     (Two Spot Snapper)



フウライチョウチョウウオ
風来蝶々魚
Vagabond Butterfly Fish

バガボンドなんて
正に《ラピタ人》そのもの。
さてはアジア人と
ポリネシア人を結ぶ
ミッシングリング?

そういえば一見
迷路のような
単なる潮流の衝突の
ような文様は
かたやアジア人
片やポリネシア人の象徴
と見えなくもないか?

和名はバガボンドの直訳。
と言うことは殆ど
日本では見られない事
を意味してる。



ギチベラ
Slingjaw Wrasse

ギチベラ
摩訶不思議な捕食の
瞬間を観察
出来ないかと
追いかけていたら
不意にラピタ人が魚影に
重なった。

摩訶不思議から
連想されたのであろうか?
ラピタ人は人類で
初めて
遠洋航海を実現した
海のパイオニアである。

3500年前フィジーに
初めて上陸し
南太平洋の遥か彼方
イースター島や
ニュージーランドまで
航海したとされる。


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