《F》 ダ スビダーニャ


《A》 快適キャビンへ

アリ環礁
F リーチ ティラ

見事なテーブル珊瑚が
延々と連なる。
アリ環礁中央の西端に
位置する
リーチ・ティラには
無傷な大きな珊瑚が
無数に花開いている。

地球温暖化による
海水温の上昇で世界の
珊瑚海は
致命的なダメージを受け
壊滅しつつある。

モルジブも例外ではない。
ポリプが脱出し
白化し崩れてしまった
珊瑚の死骸をあちこちで
目にする。

何故このサイトだけ
生き延びる事が出来たのか
ポリプに聴かねば。
テーブル珊瑚


最後のDV
N 南マーレ・ミヤルファル


DVaF366
Total DV Time:294.52H

Date:7月31日(木)晴
Country:Maldives
Location:South Male
Miyaru Faru


Time In*13:46
Time out*14:34
Bottom Time:57
Barcometer:200〜30kg/cm
Visibility15m
Temperature:28.9°C

Weight:2kg
Exposure Protection:Wet5mm
Remain Nitrogen:7/9
Ascent Speed:Safe
Depth:max22.5m,Av14.5m
Impression:Good
海の森に咲く


グライドゥ島上陸

無人島でなく
現地人の住む島に上陸か
ナイトDVにするか
ダイバーの希望をとり
結局、島の上陸に決定。

何でもその小さな島には
お店もあってドルで
買い物が出来るという。
数軒のお土産を覗く。

店の入り口に
ごろんと転がる鮫の顎
どの店にも鋭利な歯を
鏤めた鮫の顎がゴロゴロ。

気に入ったね!
これぞまさしく地元の産。
土産はこれでなくちゃ。

マウルーフは
そんなもんの何処が
いいのかねと言う顔しながら
お別れのメッセージを
ディビヒ語で
鮫に書いてくれた。


鮫の歯メッセージ



釣れたぞ!鰹(カツオ)
Bonito


島から母船に戻ると
船員が鰹を
釣り上げていた。

母船では常に釣り糸を流し
トローリングをしながら
操船している。
鮪や鰹が釣れると
その場で調理し刺身に
なったり魚料理に仕上がる。

母船での最後の晩餐は
どうやら鰹の刺身が
食えるかなと
愉しみにしていたが
出てきたのはモルジブ料理。

あの美味しそうな鰹は
何処へ消えてしまったの?
最後の晩餐準備



講師・マウルーフ

「それでは本格的な
モルジブ料理の
食べ方を教えますので
是非挑戦してください」
とマウルーフが手本を示す。

神妙な顔して
聞き入る甚平を着た倭人。
まいったなー!と
頭を掻きながら鰹の刺身を
探す向日葵シャツの婦人。

右の方に何やら
檸檬の輪切りを乗せた
焼き魚があるけど
若しかして刺身になる筈の
あの美味しそうな鰹の
成れの果て!

そりゃないよな。
ビアにはなんたって
刺身が一番だよな!と
恨めしそうな視線が飛び交う
最後の晩餐でした。


モルジブ料理手解き



船員変じて楽団員

「最後の晩餐の後
21時から
屋上サンデッキで
パーティーを開きます」

あれっ!
いつの間にか船員が
お揃いのシャツ着て
楽団員に変身。

激しい太鼓のリズムに
乗ってバックコーラスが
モルジブの唄を
ディビヒ語で歌う。

観客のダイバーが
次々に駆り出されダンスの
輪が広がる。
ダンスの形式なんて無い。
夫々勝手に踊る。
お別れパーティー



妖精ユリアの舞

ミラーボールの代わりに
回転フットライトが
天井に当てられぐるぐる
回りながら
何だかジュリアナ東京
の雰囲気。

おー!
間髪を入れずそこに
現れ、い出しは
ロシアの妖精・ユリアでは。

ユリアとはJurianaであって
正しくジュリアナ。
お立ち台に立ちジュリ扇を
振りかざし舞い続ける。

ダイバーも船員も
唯うっとりとユリアのダンスに
吸い込まれ言葉無し??

七色の光がユリアの
純白のドレスに揺れ背景の
大洋の闇に漂う。

一体誰がこんな憎いまでの
演出を考えたのか?
若しかすると
ロシア人のユリアは
単なるダイバーでなく
この夜のパーテェーの為の
ダンサーだったのか?

我々のヒマラヤ遠征隊の
チーム名はロシア語の
《スビダーニエ》。
邂逅の意であるが
これにダをつけると
『再び逢いましょう』になり
さようなら!となる。

ユリア、美しい舞を
ありがとう!
再び逢えるといいね。
ダ・スビダーニャ!



ダ スビダーニァ





ナリンとの別れ
暗黒の7月

《タミル・イーラム
解放の虎》・LTTEは
1970年代に
タミル人の分離独立を
求めて台頭してきた。

セイロンがスリランカ
共和国と国名を変更した
1972年以後
多数派のシンハラ人暴徒は
度々タミル人を襲った。

’83年7月は各地で
タミル人が襲撃され
『暗黒の7月』と呼ばれる。

’08年1月に’02年停戦
合意を破棄し政府は
LTTEの壊滅に乗り出し
テロ事件が相次ぐ。

黄金の微笑を湛えて
ビアや紅茶を注ぐ
ナリンは家族をスリランカに
残し、ここモルジブで
働いている。



さらば
マローディープ!


ふと垣間見せる
暗い表情に
テロの影が過ぎる。

メッセージの後に
Nalinとサインし更に
《成》とナリンは
ログブックに書き加えた。
誰に教わったのか
唯一知っている
漢字を書いて
彼は別れを告げたのだ。

お返しに《ナリン》と
片仮名で書いてやったら
嬉しそうに真似して
上手に《ナリン》と書いた。

さようなら、ナリン!
1日も早く
光輝く島(スリランカ)
平和が
訪れるよう祈ろう。


旅の終わり



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