えこちゃん記・1 ナイトダイブ 最初の一本 結局ミキさんの照らす |
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海羊歯と錦海鞘 海中の活け花作品・ウミシダとニシキホヤ |
えこちゃん記・2
蟹を見たのが |
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海の現代アート 生命の流れ・シャコ貝の筋肉の動き |
えこちゃん記・3
各自の背負ったタンクの |
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ミクロのアート 千点色海牛の触覚・Hypselodoris Maculosa |
えこちゃん記・4 6人のグループに分け 海中は珊瑚も綺麗だし |
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如何!花開きました 花蓑笠子・ハナミノカサゴ・Red Lion Fish |
えこちゃん記・5 この日3本目は船に 上がってからドルフィンが ジャンプするのが何回も 見られより一層の満足感。 クルーズの生活は 朝のベルが鳴ると軽食が 用意されている。 7時半から一本目のダイブ。 上がってくると朝食が 準備されている。 11時から 2本目のダイブ。 終わると昼食が待っている。 午後は2時半から3本目。 勿論上がってくると おやつタイム。 4本目のナイトが6時半から。 従って晩御飯は やや遅い8時から。 こうして1日中潜って 食べて過ぎてゆく。 |
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緑のリボンとドレス 赤縁龍宮海牛アカフチリュウグウ・Sea Slug |
えこちゃん記・6 |
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水玉と光の幻想 海老水母の体内・エビクラゲ・Jelly Fish |
えこちゃん記・7 冬の間は南の海へという 雪国に住む人。 次のクルーズはもう 決まっているという人 誰も皆たくさん潜って 辿り着いたのが 自由気ままな クルーズのようだ。 船に乗ってからは 連日好天に恵まれ 雨季だというのが 信じられないほど。 ミキさんの話によれば 前回12月末の クルーズは 悪天候で連日の雨風 ダイニングにまで 雨漏りがして 悲惨だったとのこと |
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アート暗黒龍頭星雲 黒い刺青をした疣海牛・Phyllidiella Rudmani |
えこちゃん記・8 そんな悪天候では 珊瑚の美しさも 堪能できなかったに 違いない。 浅瀬の珊瑚は 太陽光が届けば 色とりどりの鮮やかさを 見せまた光が 揺れて屈折すると 更に複雑な色合いを醸し いくら見ていても 飽きることのない 美しさである。 そこに小さな熱帯魚が 次々に現れ目を奪われる。 魚達が纏っている 光の衣は 僅かの動きでも 七変化をみせる。 |
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極彩色に咲く白花 珊瑚ポリープ |
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えこちゃん記・9 青色の群れが 目の前で一斉に翻るとき 光の帯の色が一瞬にして 入れ替わる驚きは 忘れられない。 安全停止で水深の浅い ところを漂っているとき 晴れているのといないのと では雲泥の差がある。 光に包まれた珊瑚礁ならば 正しく 至福の時間となる筈だ。 潜るほどに海の凄さは 実力を現し 初めのころ 『綺麗だけど こんなもんではね・・』と |
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碧いシャンデリア ポリプ開く草片石珊瑚・クサビライシ・Mushroom Coral |
えこちゃん記・10 物足りなげだった |
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観て欲しいのは手前のボケ部分よ 剃刀魚・カミソリウオ・Ghost Pipe Fish |
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えこちゃん記・11
小さな島々が無数にあり |
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フリルの貴婦人 黄色海牛・Glossodoris Astomarginata |
えこちゃん記・12 海中洞窟 海中洞窟に 潜ったのは午前中の 最も光が 美しい時間帯だった。 人一人が通れる狭い 通路を抜けると そこは今までとは 違う洞窟の中。 ゆっくり廻ると天井の 穴からは 光がこぼれてくる。 海面で収斂した太陽光は 海中に射し込んだ途端 いっぺんに解けて 無数の 光の矢となり降り注ぐ。 |
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飛ぶ黒ベルベット 平虫・Flat Worm |
えこちゃん記・13 矢に射られ、明と暗が くっきりと分かれる。 光の束に 捉えられたものは 皆燦然と輝き 取り残されたものは 影へと溶け入る。 それらの全てが 揺らめきながら 呼応する。 影と光のあわいを 揺れつつ 漂うのは意識と 無意識の間を 彷徨うのにも似る。 光の降りてくる入り口を 見上げると そこには 地上の森が揺らめきながら 覗いている。 |
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結晶格子の造型 疣海牛・イボウミウシ・Sea Slug |
えこちゃん記・14 水中から森を見上げる 嘗て無い体験。 何かがどこかで 微妙な歪みを生じて いるような気がするのに それが なんだか分からない。 知らないうちに 次元の通路を 潜って しまったのだろうか。 緻密な水の層に 抱きこまれているのに 縦横自在に動ける 不思議さも手伝って 地上でのどんな場面とも 異なる不可思議な 空間体験だった。 |
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虚空と三次元の境界 海鞘の触覚・ホヤ・TunicateTunicate |
ついに逢えた! この舞姫の存在を 知ったのは小林安雅の 以下の文章であった。 ・ スパニッシュダンサーの名で 世界的に知られる 水中舞踏家だ。 ・ 体の縁のひらひらを波打たせ 悩ましげに太めの ボディをくねらせながら 水中ライトのスポットを浴びて フラメンコを踊る。 ・ 昼間は岩陰に じっとして 出番待ちしてることが多い。 南方系でときには 体長25cmにもなる 超大型種。 |
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華麗なるドレス スパニッシュ・ダンサ・水中舞踏家・帝海牛・ミカド |
胸鰭下部の2つの 軟条が遊離してまるで 蟹の鋏のように 開いているのである。 ・ その左右4本の軟条先端が 海底に着いていると まるで歩いているようだ。 これが鬼オコゼの特徴。 ・ その上この姫鬼オコゼの 目の上にはなんと 土筆が生えているでは! ・ 驚いてはいけない。 胸鰭は扇のように大きく 開きその文様が 実にアートなのだ。 白弧を黒と黄が縁取り 白点を散らす。 ・ その胸鰭が開く瞬間を じーっと待ったが残念! |
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土筆の育つ碧い真珠 姫鬼オコゼ・Inimicus Didactylus |
撮るには撮ったのだが 何を撮ったのか さっぱり判らん! ・ それもその筈 こいつシースルーなのだ。 雌はこのように比較的 おおきな白紋が 在るので判りやすいが 雄なんぞ小さくて 透明なので磯巾着に 隠れて見えない。 ・ 魚ならイザ知らず 海老とあっては同定も 難しいかと思って調べたら 観賞用として 安価で人気があるとか。 ・ そうだったの! イソギンチャクエビさん。 |
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珊瑚に揺らめく海老 白い発光体・磯巾着海老・Anemone Shrimp |
親は豪華な宝石を 身にまとって それはそれは華麗だけど 子供までこんなに 美しいなんてやっぱ 親子なんだね。 ・ 不幸なのは なんと言っても 美味しすぎることだね。 ・ 若しかするとその 美しさは捕食者に対しての 武器なのかい? 美で目を眩ませ 食べるのを躊躇させるとか。 ・ いやいやこの妖しい紫が 敵には美でなく 危険信号に 見えるんだろうね。 |
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僕の尻尾も見て 五色海老の子供・Painted Spiny Lobster |
行き交う船も無く 幾つもの無人島を縫う ようにDV船は静かに 凪いだ海を進む。 ・ 今や世界の珊瑚海は 大なり小なり観光化され 何処にも人が溢れ 資本主義が牙を剥いて 自然を襲う。 ・ この地も毒牙から 逃れる術は無くやがて 利潤追求の嵐に 飲み込まれてしまうのか。 ・ ヒトズラハリセンボンが にっ!と笑って 背中を見せた。 ・ 「そうだよ。自滅するまで 利潤追求は続くのさ」 |
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俺のアートはどう? 人面針千本・ヒトズラ・Shortspine Porcupinefish |
こんな表情をすることが あるんだね。 ・ まるで場末バーの 太りすぎた年増マダム。 斜陽の温かみが ストレートに 響いてくるね。 ・ ここまで生きてくるのに 海千山千で 苦労してきたんだよね。 ・ そうそう昨晩 夜の海でコブシメの美しい 子供たちに出逢ったけど あの子達は マダムの孫達かい? |
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昆布締め 黄色のアイシャドーどう?Broadclub Cuttfish |
さてこれは難しい 3次元パズル。 決してピースが間違って いる訳ではない。 ・ 中央上部の黒い円が 眼であることは判るよね。 そこから左に伸びているのが 釣竿と呼ばれる 吻上棘で 背鰭の第一棘なんだ。 ・ この先端がエスカと言う 皮弁で 疑似餌になってる。 ・ これで魚を呼び寄せて その下にある 大きな口でパクリ。 ・ それにしても海底背景に よく溶け込んでいるね。 このクマドリ蛙魚。 |
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擬態アート 隈取蛙魚・Wartly Frog Fish |
黒いリング文様が 余りにも 人工的でドキッ! ・ まるでチベットの 曼荼羅。 ・ 勿論1つ1つの文様は 異なり恰も 曼荼羅の如く 宇宙と人間の業を 通しての悟りを描いて いるような・・・ ・ 小さな体に 宇宙曼荼羅を 幾つも背負って 斑海牛(ブチウミウシ)は 悠然と海の草を 食みつつ 何処へいくのか? |
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海の牧場に憩う リングを描く斑(ぶち)海牛・Sea Slug |
うーん! 唸ってしまった。 ・ 珊瑚ではないし 海牛、平虫でもなさそう。 残るは海鞘しかない。 ・ やっと辿り着いたのが 群体海鞘(ホヤ)のページ。 だが色、形は似ているが 鰓孔は1つしかない。 ・ 群体なので 複数固体が集合してると 考えれば多数鰓孔は 理解できる。 ・ コンピューターの世界にも 載ってないなんて もしや新発見! 甘いね、単なる見落としさ。 ・ その後 《アヤイタボヤ》の仲間と判明 |
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撮影:村上映子 | 新種の群体海鞘か? お洒落ポシェット・文様を描く鰓孔 |
世界の珊瑚海を訪ね 27回目にして ついに5段階評定の 総合評価で《5》が出た。 ・ 珊瑚の成育、透明度、魚影 静けさ(ダイバー数等) 周辺環境(汚染等)の5項目 で透明度だけが4で後は 総て5の評価である。 ・ 透明度の4も別に汚れて いる訳ではない。 海の生み出す自然の 浮遊物やプランクトンが 齎した結果であり むしろ生命活動の活発さを 物語っている。 ・ 素晴らしい海であった。 |
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緑豊かな珊瑚の森 枝珊瑚と葉状ポリプ |
芸術家達のカンバス 海と光の魔術師 |
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素晴らしい海であった。
赤道直下の発展途上にある国々はいずれも
先進諸国の利潤追求の為でしかない開発と言う美名の下で
回復不能な被害を蒙っている。
この海にも利潤追求の魔手が延びて破壊される日も遠くは無い。
いや、既に利潤追求は各国のエゴを剥きだしにして排出ガスの規制すら出来ず
地球温暖化をもたらし地球そのものを危機に陥れている。
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斑羽太は『 知は宇宙さえコントロール出来る可能性があるのか?』
と知の壮大な未来に目を剥いたが
現在のガイアの知的レベルは
地球さえコントロール出来ず地球そのものを破壊へ導こうとしている。
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利潤追求を根本原則とする社会には自爆的未来しかあるまい。
決して
許す訳にはいかない。
《F》 A la carteへ