混沌仙人のさいえんす



{A} 光速測定の概念図


精子の旅
155の2 2018年10月 
大動脈血流速度
151の1 2018年6月 
円周率の記憶
149の4 2018年4月 
さらばカッシーニ
142の4 2017年9月 
リーマン空間 
141の4 2017年8月
 ミンコフスキー空間
141の2 2017年8月
中性子星と阿毘達磨
140の4 2017年7月
 
筋衛星細胞活躍
140の1 2017年7月
 
膝骨&大腸を登攀する仙人
131の3 2016年10月
木星衛星をテーマにした山荘
130の4 2016年9月
シナプスと閉じられる大泉門
129の1 2016年8月
アカシックレコードを読み解く
129の2 2016年8月
重力波イベントGW150914
124の1 2016年3月
技術的特異点ケアンズのジオ
123の1 2016年2月
重力波初観測lLIGO観測所
123の4 2016年2月
光速を超えるとチェレンコフ光
120の1 2015年11月
素数妖精メルセンヌ数
118の4 2015年9月
山荘日照時間は日本一
116の2 2015年1月
冥王星ハート型紋様と桃
116の4 2015年7月
彗星SL9の大きさ算出
115の4 2015年6月



{B} イオの公転周期が延びたぞ

A》  ガリレイが望遠鏡を発明し木星の衛星を見出すや否や世界の数学者、天文学者は宇宙への扉を激しくノック。
B》  イタリアの天文学者・ジョヴァンニ・カッシーニが木星の衛星のイオの食の変動を観測し発表。
C》 食の変動は 木星から地球に光が到達する時間の差によるものとして、カッシーニのデータを使って光の速度をデンマークの数学者オーレ・レーマが計算。

つまり上図はカッシーニの観測結果とレーマの計算を現代のデータを使って表したものとなるのである。






{C} 木星の翳から現れたイオ光度は6倍に



《1》
カッシーニは300年の時を超え2010年9月22日に出現し望遠鏡を木星に向け影から出て来るイオを見つけストプォッチを押した。00時00分00秒
《2》 42時間後に再び望遠鏡を木星に向けると今、正にイオが木星の影に隠れようとそているでは。時計は42時19分16秒を示している。
ふーん、そうかイオの公転周期は42時間19分16秒なのか。
《3》 同じ観測を2011年4月7日に行う。何と公転周期は42時間35分56秒に延びているではないか!(実はこの観測は木星が太陽と同方向に在る為不可能であるが話しを解り易くする為に捏造しよう)
《4》 カッシーニは考えた。16分40秒も周期が延びるとはこいつおかしいぞ、きっと軌道を変える衛星に違いない。(そんなことはあり得ない)



{D} イオ出現時の他衛星の位置と木星の影(2012年)


《5》  レーマは考えた。9月から4月か、約半年の時間が経過しているな。と云うことは地球は太陽の周りを半周したのだから木星との距離は3億kmの違いが在る筈。勿論その間、木星も公転してるが地球の12分の1の遅い速度なので9月も4月もほぼ同じ方向に木星は位置していると考えてもいいな。どれどれちょっくら計算してみるか。197日間で地球は197日÷365日×360度≒194度、木星は197日÷11.86年×360度≒16.4度。  つまり地球は半周以上太陽を回っているのに木星は未だ16度しか動いていない。ほぼ同方向に木星は位置しているな。するってーとこの周期の遅れは3億kmと関係あるのかも。 
《6》  そこでレーマは3億kmを16分20秒で割ってみた。3億km÷980秒≒30万km/秒 
うーん、こいつこそ光の速さだ!
(勿論こんな簡単には出てこない。このデータは光の速度を30万km/秒として算出してるので当然こうなるのである)
実際には衝の9月22日から合の4月7日までにイオの食は111回生じておりカッシーニは可能な限りこれを記録し、
レーマはこれらの記録の合算から以下の計算を試みる。 
《7》  えーと、イオの公転周期は42時27分36秒だから111回の食で4713時03分06秒となる。 
《8》   実際には雲が観測を邪魔したり木星が太陽方向に在る時は観測不能であったりで在り得ないが、仮にカッシーニが111回総てを観測したとして、その合計時間との差が1382秒(約23分) だったとすると図Ⅰで示した3億km÷1382≒21万7077km/秒なる式が出て来るのだ。実際の観測データはもっと遙かに少ないのであろうがそのデータは入手出来なかった。そこでせめて現在の木星の衝から合までの観測データが手に入らないかと国立天文台に問い合わせてみる。



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{E} イオと木星の動き(6月4日から7月13日まで) 


《9》  「調べてみますが時間がかかりますので暫く時間を下さい」との返事に期待。だが数時間後の電話での返事にガックリ!
「天文年鑑で調べましたが合に近い4カ月間のデータは載っていません。執筆担当者の鈴木充広さんに訊いたら如何でしょうか?」
天文の大御所・国立天文台がまさか天文年鑑を頼りにしてるなんて考えてもいなかったのでただただ驚く。最早、木星衛星の食現象などの観測は時間の無駄、無意味でしかないのか?算出出来るなら観測に意味は無いとの判断なのだろうか?
  最早《木星の衛星の食現象》は観測対象ではないのか? 
《10》  鈴木充広さんは和歌山県に在る海上保安庁の下里水路観測所の所長であり水路記念日には観測所を公開しているとのこと。天文年鑑に載せてある《木星の衛星の食現象》は算出したもので観測結果は国立天文台に訊いてみたらと、堂々巡り。 
《11》  そこで最後の望みをかけて《木星のこよみ》を担当している日本水路協会にアクセス。水路協会とは海洋調査に関する技術の研究や普及、水路測量およびその成果である水路図誌の頒布などを主な業務とする海上保安庁所管の財団法人とのこと。(wikpediaより) 
そうか考えてみれば星の位置や動きの観測を最も必要とするのは船乗り達であり当然、海洋を司る海上保安庁が木星の動きに関心を示すのは当然。だがこちら日本水路協会も木星の食など観測せずもっぱら算出。



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{F} イオの木星の影の移動





すかすかエレジー
隙間だらけでスカスカの混沌仙人の左脳が、ウロウロと彷徨った軌跡を辿ってみたら
それでも何か観えてきはしないかと、儚い望みを抱いたが、
当然の如く何も観えなかった。
で、悟ったのだ。隙間だらけでスカスカの左脳は宇宙のスカスカと同型ではないか。
そのスカスカが虚空への回帰を始めたのであるから、観えなくて当たり前。
と嘯く編集者。ご苦労さんでした!