その149の4ー2018年 卯月
最後の桃源郷を嗤う森の芽吹き 4月17日(火)曇 深みを増す森 森が打ち震えるほど嗤いさざめき、輪郭が融けだした。 桃源に漂う山荘だけが明確な意思を発するが如く、凛としてサヴァン症候群に相対する。 そうだったのか! 嗤いさざめき輪郭を色彩と紋様に置き換え、森は海馬体から大脳皮質への記憶の移送を企んでいたのか! ≪1から10,000までの数字は各々の形態・色・手触り・感情を持っており、計算の結果導出された数字たちは、 直感的に共感覚的な景色であると“みなす”≫サヴァン症候群の ダニエル・ポール・タメットは、 この桃源郷を海馬体に留めず、色彩と文様に置き換え、大脳皮質へ瞬時に送ったのだ。 恰も、数字を文章化し芸術作品として視覚化するかの如く、 桃源郷そのものを。 |
じれったいね、いいかい、よーく観てごらん! 山荘は鮮明な輪郭を放っているのに、背後の森は恰も嗤いさざめいているかの如く融けて流れているだろう。 風の仕業だって!いいや、断じて風なんぞ吹いていなかった。 遠く遥かな既視感、これは子宮の中で胎児の海馬体が大脳皮質へ送り続ける最初の記憶に違いない! それこそがπの数値を何万桁まで記憶する術と同じ手法なのだと瞬時に確信。 こんな風に融けて流れて鮮明な輪郭は、形態・色・手触り・感情となって大脳皮質に蓄えられるのだ。 |
美味しい桃になっておくれ! |
白の梨花と桃 |
発芽した上条の森が 60兆の葉を細胞にして、人としての 感性を発し 仙人の心象にスーッと入り込み 余りにも自然に語り掛けてくるので、 一体そんな事が 起こり得るのかと暫し思索。 直ぐに浮かび上がって来たのが |
アスペルガーの 記憶の方法との関連性。 確か数字は 各々の形態・色・手触り・感情を 持っているとみなし、 『・・・・数字が風景・・・・』とか 云う本を書いていた アスペルガー症候群の外国人がいた。 |
夜明けの白い桜と桃 |
語らう山荘と桃 |
ちょっと地味な山桜も若葉と競って! 4月17日(火)曇 深みを増す森 円周率を2万桁だったか数時間以上かけて暗唱し、ヨーロッパ記録を樹立したとか! 決して繰り返すことのなく予測できない不規則な数字が永劫に続く超越数を、その男は風景にして記憶してしまう。 その男の超越数の1つ1つが森の1枚1枚の葉に突然変換されたのだ。 1枚1枚、手に取って仔細に見つめれば区別は出来るが、 森の無数の葉はどれも同じようで永劫に続く超越数として仙人に語り掛けてきたのだろう。 60兆枚の葉とその男が1つの風景として描いた2万桁の円周率が重なる。 語り掛けて来る発芽した上条の森の声を、もっとはっきり聴くには、 その男を突き止めその男の声を聴かねば! |
西畑の夜明け (葡萄畑) |
林檎畑の山桜 (林檎畑) |
確かその男の本を読み ノートにメモをとっておいた筈。 過去のメモノートを数冊引っ張り出して 調べたが見当たらず。 円周率を2万桁まで覚えた男なので ネットで検索すれば 直ぐ見つかると先週から、 連日パソコンと睨めっこ。 |
で、本日までヒットせず、改めて ネットサーフィンも出来ない仙人に呆れ返り、 何度も男の検索を断念しかけた。 が、悔しい! メモした記憶は間違いないので 絶対に本箱の何処かに紛れ込んでいると、 4度目の捜索隊を派遣。 どうだ!2007年10月12日(金)の 13番目のメモにあったぞ。 |
曙光を浴びる梨 (葡萄畑) |
闇と山桜 (林檎畑) |
芽吹きに呑み込まれる山荘 |
≪ダニエル・タメット(アスペルガー症候群、 サヴァン症候群、非凡な才能と 脳の発達障害、2万2514桁、10か国語理解) 午前11時05分に暗唱を始め 夕刻16時15分まで 5時間09分掛けて円周率の 2万2514桁を述べた。 「πは僕にとって言葉にできないほど 美しく、唯一無二のπだからです。」・・・≫ などのメモがそこには記されていた。 |
≪サヴァン症候群患者は 感覚を担う左脳に障害があり、 その結果、記憶、計算、芸術を 司る右脳が発達し、 1つの刺激が1つの感覚を呼び覚ます のではなく複数の感覚が連動して 生じる共感覚と云われる現象に陥る。 自閉症の10人に1人、 脳損傷患者、知的障碍者の 24人に1人・・・≫ とメモは続く。 |
満開山桜に囲まれて! |
夏椿の新芽 (前庭) |
永劫に続く超越数を 2万2514桁まで捉え 1つの風景を描くことが出来るなら、 発芽した上条の森の60兆の葉を 1つ1つ数に置き換えれば、 逆に風景が超越数に 回帰するのではないか! その可能性を示唆するメモが 最後に走り書きされていた。 |
橡の若葉 (前庭) |
ポット栽培 (2階カリスト) |
メークイン (西畑) |
サニーレタス (葡萄畑に移植) |
≪網膜は光信号を電気信号に変え 脳の視覚野に送り、 視覚野はその電気信号を色、形、 奥行き、動きの特性に分解する。 視覚野は数、色の情報処理の 近くにあり混線を起こし易く、 数を色に変換してしまうのでは!≫ |
夏のブロッコリー (葡萄畑) |
であるなら逆に色を 数に変換する場合も想定される。 上条の森は60兆の葉を数に置き換え、 明確で強固な個性と意志を 持った超越数となって仙人に 語り掛けてきたに違いない。 と仙人は独り言ち 妙に納得するのであった。 さてメモが発見されれば ネット検索は簡単。 |
冬ブロッコリー (葡萄畑) |
ダニエル・タメットは TVドキュメンタリー「ブレインマン」で 扱われ世界で大反響。 「・・数字が風景・・」のタイトルも 『ぼくには数字が風景に見える』と判明。 更に≪円周率を22,514桁まで 5時間以上かけて暗唱し、 ヨーロッパ記録を樹立したと 信じられてきたが、3000桁直前に 誤りがあったため後日 記録が訂正された≫とある。 |
ブロッコリー満開 (葡萄畑) |
Daniel Tammet European and British Record Holder date : 14 March 2004
|
|
World For rumours about a new world record please check the NEWS section
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
チャオ陸 さんとのインタビュー 親切さんチャオ Lu 以下の質問 Pi 世界ランキング リスト。 |
右のトマトが枯れ再度移植 (葡萄畑) |
枯れた茄子苗 (葡萄畑) |
3000枚に達する直前に 1枚だけ葉を間違えたのか、 それは描かれた風景に どのような不協和音を齎したのか? 先ずはその誤りを 指摘した人物を探さねばと再び ネットサーフィンの旅に出たが、 ま、仙人の力量では探せないな! |
此処は14年前、 2004年の3月14日(円周率の日)、 オックスフォード科学史博物館で 行われたチャリティーチャレンジ会場。 暗唱の数値が正しいか否かを チェックする審判員や 多くの来場者が犇めいている。 予め準備して置いた 数万桁まで記されたπの数値メモを 観ながら、固唾をのんで ダニエルを見守っていたであろう。 |
ポット栽培の唐黍 (林檎畑に移植) |
アスパラガス発芽 (葡萄畑) |
|
桃と菜の花 (西畑) |
更に、ダニエルの暗唱を その場で コンピューターに打ち込みながら、 コンピューターの計算結果と 照合し判定する要員も居たであろう。 その数百人、或いは数千人の誰もが 3000桁目の直前の数字を、 ダニエルが言い間違えたと 気づかなかったのだろうか? |
ポット栽培仕込み (2階カリスト) |
後日誤りが指摘され 記録が訂正されたとあるので、 そのリンク先 ≪アーカイブされたコピー≫を 辿ってみたが、 ヒットした資料には6位 Tammet, Daniel、22514、 14 Mar 2004とあり、 記録は訂正されていない。 |
最後のほうれん草 (西畑) |
これではたと行き詰ってしまった。 誤りを見つけたのは誰か、 その誤りは 数字1つだけだったのか、 超越数の描く風景に 不協和音を 齎した数は幾つだったのか? 全身の細胞数約60兆個の 1/3、20兆個の赤血球が疾駆し |
軽く茹でて冷凍保存 (葡萄畑) |
描く生命画に、 致命的な誤りを与えた たった1つの赤血球が観える。 どうしてだろうその赤血球の背景には 何故かジュネーブが漂う。 もう仙人の頭の中は ぐるぐる鳴門の渦潮になって、 超越数に吸い込まれていく。 |
玉葱は超不作 (葡萄畑) |
赤血球の叛乱を捉えるボン・シルバー 4月27日(金)曇 夜明けの血管を疾駆する赤血球(4月21日(土)快晴 2階書斎) なぜ突然、≪夜明けの血管を疾駆する赤血球≫が登場するのか、実は仙人は解っていなかった。 昨夜ダニエルの「ぼくには数字が風景に見える」を読んでいて、 そのことに気づき大いに仙人は狼狽えた。 ダニエルに見えていた≪πの小数点以下20桁までの風景≫まで読み進め、この画像は仙人が見ていた超越数πの風景だったと知ったのだ。 血管の断面が円を描き、πとなった円周が燦然と光を放ちπの内部で赤血球が叛乱し、その光を突き破り星々が産まれようとしている。 紀元前250年アルキメデスはπの内部に正多角形を描き、多角形の外周を計算し、 πより小さな値を求め、次にπに外接する多角形の外周を求めπの上限値を知り、正多角形の角数を増やし限りなくπに迫った。 角数を無限大にすれば円周、つまりπになるのだ。 それから2199年後、1949年最初のコンピューター・Eniacは、70時間で2037桁までπに迫り、光を突き破り星々となった。 Eniacが星になった瞬間と赤血球の叛乱は、同じ風景だったのだ。 |
ダニエルのπの風景20桁 |
良く知られた超越数には 円周率πと自然対数の底eがあるが、 ネイピア数とも呼ばれるeは 理数系に興味ある人以外では馴染みが薄い。 となると一般的に超越数といえば 円周率πが登場することになる。 外接する多角形から上限値を求めた ≪どんな有理係数の代数方程式の解にも ならないような複素数≫が超越数であるが、 生活感に著しく乏しく、 そもそも超越数なんぞと云う 言葉すら余り知られていない。 |
ダニエルのπの風景100桁 |
ひっそりと錨草 (池の石垣) |
しかし円周率となれば 小学生ですら知っていて、 直径を1とした時の円周の長さで、 約3.14だよ、と答えが返ってくるだろう。 2次元の円を3次元空間で 回転させると球が出来る。 宇宙の星々が球であり その軌道は 円や楕円などの2次曲線を描く。 |
林檎でーす (奥庭) |
つまり円周率は 宇宙の構造原理を示している 超越数なのだと考えられなくはないか! となるとダニエルの言葉が理解できる。 「πは僕にとって 言葉にできないほど美しく、 唯一無二のπだからです。」 |
華やかな石楠花 (奥庭) |
さてネットサーフィンを続けているが、 どうしてもダニエルの 3000桁直前の誤りが見つからない。 その代わり1位の ル・チャオの記録が見つかった。 6万7890桁まで 24時間4秒掛けて暗唱し、 その次の6万7891桁目の 「0」を「5」と間違えてしまったと云う。 |
これ萼片、花? (上条の森入口) |
ル・チャオの 円周率の風景画に使われた 6万7890個の点、線、色彩、文様、明暗は、 宇宙そのものを正確に再現したが、 その次の1つの赤血球が 叛乱を起し、 宇宙は終焉を告げた。 |
梨の花満開 (葡萄畑) |
雨よ降れ、雲よ巻け!生命の歓喜を謳うカロスキューマ 4月15日(日)雨曇&25日(水)朝6時雨量10mm/hの記録 雨だ!こんなに真面目にどしゃばしゃと降るなんて随分久しぶりで嬉しくて、山荘畑の野菜達に 成り代わって仙人は、雨を齎せた青森から台湾まで伸びる寒冷前線に感謝! が、畑仕事が出来ないとなると居間で出来るビア仕込みのチャンス。 最低気温が20℃以上になれば、 先週仕込んだビアを瓶詰めし床下収納に寝かせて2次醗酵させられるのだが、 山荘の今日の最高気温は17、.5℃。夜には10℃を下回るだろうから保温なしの2次醗酵は無理。 となると先週に引き続いてのビア1次醗酵仕込みと先週のビアの2次醗酵仕込みの同時進行は 断念するしかない。 と突然、天からの声。瓶詰めした2次醗酵ビアの上にベニヤ板を置いて、その上に1次醗酵の樽を載せ、 瓶ビアと樽ビアを同時に保温したら! そうか、そんな簡単なことで難問は一気に解決してしまうのか! それならHPに載せた意味不明な文章も天の声が期待できるのでは! |
満天星躑躅 (風呂場下) |
花水木 (前庭) |
≪動脈を疾走する赤血球の陰謀≫と ≪森全体が60兆個の細胞として機能し、 人としての感性を成しているでは!≫ が実に明確に結合しているのに、 その心象を言語に置き換えようとすると 突然嘗てのベルリンの壁に 行く手を阻まれてしまう。 同じドイツ人であることは 世界が認識しているのに、 赤血球の陰謀と森全体の感性は 高いコンクリの壁に隔てられ、 壁を乗り越えんとする言語は 次々と狙撃され、 屍となって壁の下に累々。 |
さてしかしベルリンの壁であるなら、 28年後の1989年には東ドイツ政府の 不用意な発表「ベルリンの壁を含む 全ての国境検問所から 出国が認められる、即刻」により 隔壁は解放される。 ならば仙人も いつもの如く 不用意に何か喚めき続けていれば 心象と言語はひょんな拍子で 壁を乗り越えるかも。 と何の展望もないまま天に代わって 木蓮は呟く。 |
木蓮とジョンクレマチス (前庭) |
10日も早く咲いた (前庭) |
各項が奇数の逆数である交項級数がπに収束する、つまり限りなくπ=3.14159 26535 89793・・・に近づいていくのだが、 n=3は数値がπより小さくなる。 その誤差を計算すると3.14-2.90=0.24 n=2の時は3.14-3.47=0.33となる。 これから明らかに n=2よりn=3の方がπに近づき収束していることが解る。 |
いやーしかし驚いたね! この知っちゃかメッチャ化の言語の流れ、面白くないこと甚だしい。 仙人は芽を吹いたばかりの上条の森の60兆の葉の命の声や、山荘を抱く森のさざめきの背後に 超越数を見つけて、そいつの正体を観たいと書いたのに、 正体が出てくる前に沈没。 日々の思いつきを綴る仙人メモなんぞをコピペし、推敲もせず連ねたもんだから、 支離滅裂、意味不明でただ混沌が増すばかり。 大脳皮質に描かれた風景から、もしや逆に超越数擬きが辿れるのでは!なんぞと描いた妄想は見事に頓挫。 赤血球の陰謀と叛乱を捉え、さていよいよ60兆の葉が成す超越数が姿を現すかと思いきや ≪ 壁を乗り越えんとする言語は次々と狙撃され、屍となって壁の下に累々≫と来る。 それでも仙人には、赤血球と超越数の交媾がこの上なく明瞭に観えるのだろう。 仙人は恥じる様子も無く、ふん、ふん、いよいよ混沌は深まり回帰の抄は最終章を迎えるな! なんぞと嘯いている。 そうだったのか!≪赤血球の叛乱を捉えるボン・シルバー≫こそが大脳皮質に突如描かれた仙人の風景だったのだ。 超越数となり白骨化した仙人を夢見つつ、如何にその心象風景をダニエルを真似て現すか! 試行錯誤を続け、長い時間を掛けnに1を2を・・・代入し、ほんの僅かづつπに近づけようと心象をなぞった仙人の創作画像。 仙人の究極の意図はその創作画像の表出にあったのだ! |