コンダオ・ダイビング
珊瑚海其の33・・・・・・・もう1つのヒマラヤ
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その114の2ー2015年 皐月 |
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Con Dao 撮影日:2015年5月9日~15日 場所:ベトナム・,コンダオ諸島 撮影&編集:坂原忠清 村上映子 |
《A》 侘び寂びを極めた | 5つ星の宿・コンダオ6センシズ |
目立たぬ入口の石板 電話1つで部屋付きメードも 移動手段のバギーも、直ぐ駆けつけて来る。 でも出来る限り従業員は表に出ず さり気無くメッセージを彼方此方に置いて 客のリラックスを最優先させる。 ・ その心憎いまでの演出に参った! |
入口すら解らぬひっそりとした宿。 キョロキョロ探してみたら 藪の中に寡黙に突っ立つ石板が1つ。 此処にSIX SENNSES と記されていなければ 誰にも気づかれぬ宿、 それが5つ星の宿・コンダオ6センシズ。 気に入ったぜ! |
Dear Mr Tadakiyo Sakahara 部屋には和紙に記された歓迎の手紙 |
初めてのベトナム旅行。目指すはコンダオ島、ガイドブックにも載っていない秘島というふれ込みで、 |
ひっそりしたレセプション |
粗末なあばら家が並ぶ |
5つ星のホテルに泊まる と云う発想そのものが 全く無い仙人が 何を狂ったかノコノコと やって来たのは コンダオ諸島の5つ星ヴィラ、 シックスセンシズ・コンダオ。 ・ 何じゃこれ! 貧民街の映画セットに使われる スタジオに迷い込んだか? 屋根や壁に使われている板なんぞ 朽ちかかり 今にも剥がれ落ちそうでは! ・ あばら家の先は 熱帯ジャングルが立ちはだかり とても5つ星の 豪華ホテルとは思えぬ雰囲気。 こりゃネット情報に 騙されたかな? |
でもきっと客の泊まる ヴィラはもっと増しな建物だろうな? 着いたヴィラ209の左方の 竹を突っ立てただけの 不揃いの高い塀を観てドッキリ! ・ 竹は風雨に曝されひん曲がって 大体長さも不揃いでは。 案内してきた専属メードの アイビーがドアを開けようとキーを 差し込んで回すが どうやっても、何回やっても開かない。 ・ 悪戦苦闘していたアイビーは 最後の手段とばかり ドアを持ち上げ、浮かせたまま キーを捻りどうにか開錠。 ・ うーん、こいつはー 本当に朽ちているのかも? えれーとこに、来ちまったぜ! |
此処が本当に5つ星の宿? |
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森に架る橋を渡って |
この朽ちそうなぼろ家がヴィラ? |
ヴィラに着いたら専用プールに積乱雲がモクモクと出迎え 2015年5月10日(日)晴 コンダオ6センシズ ヴィラ209 |
浜では牛がのんびり砂均し そうなんだ! この島はフランス植民地時代から 1975年のベトナム戦争終結まで フランスやアメリカに楯突く政治犯が 収容された監獄島。 人が住むことも、漁船が近づくことも出来なかったんだ。 ・ このリゾートが出来たのも3年前の2012年。 囚人が解放された今 確かに ≪此処には誰も居ませんよ!≫ |
1500メートルも連なる広大な砂浜には 全く人影無し。 蒼い海と淡い褐色を吸い込んだ砂浜を観ていたら 小さな黒い影がポツン。 ゆっくり黒い影は膨らみ、やがて牛になった。 ・ 牛は橇の様な砂均しの黒い板を曳いている。 人の歩いた跡を消して ≪此処には誰も居ませんよ!≫ |
砂均しは永劫のシシュポス神話 |
専用プールと海が連なりまるで海で泳いでいる気分 |
蜥蜴のご挨拶 やー、何にも無い、誰も居無い様な島へようこそ! 此処に在るのは風と潮騒と蒼い海だけ。 あーそうそう誰も居ないと云ったけど 森の中には我々、蜥蜴が走り回っているし ヴィラではゲッコーと呼ばれる守宮が居て 夜になるとアリアを歌ってくれるよ。 |
レセプションからヴィラまでは遠くて 運転手付きの電動バギーに乗って移動する。 途中の森からは蜥蜴が飛び出してきて ≪あれ、誰か来たぞ! それじゃご挨拶しなくちゃ≫ |
2階寝室はゲッコー劇場でもある |
【6】 カクテル用のシェーカーまで 壁面には冷蔵庫初めミニバーの様々な小道具が揃っている。 |
未開の珊瑚海でダイビングした後もプールに入りびたり |
一階テラスからの海 |
プールサイドのデッキ |
建築素材は地元の竹と木材。 熱帯の樹木なので 数年で劣化し、変色し罅割れる。 建築後僅か3年しか経てないのに 最早あばら家の風情。 ・ 現代の建築資材を使えば 十数年、或いは数十年も 風雨に耐えて メンテナンス費用が安価になる。 それを敢て 現地素材を使って自然との調和を図る。 ・ うーん、これがコンダオの 5つ星のやり方か? 贅を尽くした結果の究極のあばら家。 贅の究極とは簡素で素朴な 侘びと寂びにあり。 |
あばら家風ではあるものの 1,2階に広い部屋があり どちらでも生活可能。 幾つものクローゼットがあり 荷物の整理は楽ちん。 ・ 但し1.2階は繋がっておらず 一々外に出なければ 行き来できない。 つまり逆に1、2階は夫々 独立して貸し出すことも可能なのだ。 ・ 隣のヴィラとの間は 樹木や高塀を介し 互いのプライバシーに配慮。 従って風や潮騒の音以外は 聴こえず、深い森に 囲まれているよう。 |
寝返り打っても落ちないぜ |
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風呂とは別の広い露天シャワー室 |
一階の風呂と居間 |
【8】 溢れだす水の流れがメロディ さっき買って来たフルーツがどれも美味しそうで、大皿に剥いたフルーツが山盛りに並ぶ贅沢。 |
朝トレ後、夜明けと共にザブン! 温泉と間違えているのでは? |
【9】 海に星が零れていくような錯覚 程良い温度、ちょうど首まで浸かる深さ、絶えず流れる水の音の心地よさ、そして水の質そのものがいいのだろう。 |
プールの灯りを消すと満天の星 部屋の彼方此方に掛けられたタオルや パジャマ、使われた食器等の交換をするのだが まさか就寝前にも来て 1,2階の総ての窓のブラインドを降ろしたり 飲み物や食器の補充などするとは! |
朝食後には3人のハウスキーパーが来て 隅々まで清掃し床を裸足で歩いても 1粒の砂も感じない程。 |
夜の一階テラス |
幻想的な光に満たされる夜のプール 6センシズの総投資額は3400万ドル(約28億5000万円)、面積は12ヘクタール、ビーチ沿いのビラ50戸が建つ。 因みに、 インドチャイナ・ランド社の同案件(6センシズ)は世界一優れた設計・建設の商業不動産案件として イギリスの2010年インターナショナル・コマーシャル・プロパティ・アワードを受賞した。 ( 2012年12月20日付タインニエン紙より) |