仙人日記
 
 その114の52015年  皐月
 
 Con Dao
 
撮影日:2015年5月9日~15日
場所:ベトナム・,コンダオ諸島  
撮影&編集:坂原忠清
       村上映子

《D》 美食の国ベトナム


屋外レストランでのディナー

 
海鮮料理がどっさり



【10】 屋外レストランの隣では、星空シアター

ツアーの内容には朝食のみ含まれる。ところが意外なサプライズで滞在中一晩だけディナーが食べられるとのこと、初日の晩にお願いした。
場所も選べるので屋外のバーレストランを希望する。
早速7時に予約したレストランへ。メニューはホットポットで、肉か海鮮を選べるとのこと、無論シーフードを希望する。
新鮮な魚介類が山盛りの皿、更に生野菜、春雨、米粉が用意され、熱々に沸騰した鍋に入れられる。
一口味わうとそのスープは絶品で、ぷりぷりのエビや貝、魚いずれも文句なしに美味しい。

ヌードル類は皿に入れ、熱々のスープを注いで食べるのだと云う。その通りにしたら、これがまた美味しい。
香菜類をちぎって入れ、一緒に食べる。


ベトナム料理は、フォーもそうだが、生野菜をいっぱい食べるし、健康に良さそうで、しかも美味しい。美食の国とはよく言ったものだ。

さっきビールタイムで、つまみをいろいろ食べたことを後悔するくらい、このポットは美味しくて、
しかも量が多いので、とても二人では食べきれず、残してしまったのが残念。

屋外レストランの隣では、星空シアターとでも呼びたいスクリーンに往年の名画が上映されている。
ゆったりとした寝椅子で鑑賞している西洋人達。

翌朝の朝食もあまりにたくさんの種類が並べられていて、驚かされた。
森の小道を下ると、朝食専用の広々したレストハウスが、海岸に建てられている。
素晴らしい景色と、座り心地の良いテーブルセット。かなり大勢のゲストが来ても、十分にゆとりがありそうだ。



巻寿司、各種魚、肉

レア牛肉のホー

各種フルーツ&ヨーグルト

焼き立てパンもどっさり
美食天国じゃ!
ドラゴンフルーツ等多数

オーダーで好みのパンを

麺類はこちらでオーダー

朝食から美食三昧



【11】 専用の調理人が焼いて

パンだけでもデニッシュは小さめながら何種類も置かれ、トーストは別のコーナーに用意され、
フレンチトーストは専用の調理人が焼いて好みのトッピングを選べる。

フルーツ、サラダ、チーズやヨーグルトの類は冷房の効いた別室に、これまた豊富に並べてある。
フルーツだけでも
10種類以上はある。可愛い海鮮海苔巻きも人気だった。
暖かい料理はメニューを見て注文すれば、卵料理、フォーなど熱々を作って持ってくる。
滞在中の3回の朝食ではとてもすべてのメニューを試みることはできなかった。

初日の朝には、ちょうど取材に来ているらしいグループと一緒になったが、日本語も漏れ聞こえ、スタッフの中に日本人も混ざっているようだ。
盛んに写真撮影を行っていた。
ここでのフォーはホーチミンよりはるかに美味しく、また食べたいほどだ。
朝食は7時から10時までとのことなので、私達はいつも一番乗りに近かった。
食堂までは、自転車で行く。予定が無い日は帰りものんびり浜辺を散歩したりしながら楽しめる。
2日目はダイビングへ。
朝食の後、8時半に頼んでいたタクシーが迎えに来た。
結局最初に交渉していたレインボーダイブショップを使うことになったのだが、西洋人の経営で、店の前の岩壁から船に乗り込む。



地元ビア333で乾杯!


ボーイがその場で調理 



生春巻き等

ドンコイ通りのホー24

生野菜たっぷりのホー
 
リバーサイドホテル
Phoを求めて! 
米粉の麺
 
アイスヨーグルトが最高!
 
ホー専門店デンハットで
 
ホー専門店だが6センシスには及ばぬ
 
ライスペーパの餃子



【16】
 あちこちに屋台もどきの店

次の目的地ベンタイン市場を目測して展望室を後にした。

しかし、下に降りると方向感覚が分からず、迷いながら歩く。
夕方の賑わいが街を覆い始め、あちこちに屋台もどきの店が開店、美味しそうな匂いが立ち込めている路地もある。
おもちゃのようなプラスチックのイスとテーブルで、人々が抱えて食べている丼ぶりの中身が気になる。

「ああいうのが食べたい!」と隊長は盛んに覗きこむ。
さすがに屋台で食べるのは躊躇するが帰りに串焼きの肉を買って、
「フォー24」の店でビールと共に食べたら美味しかった。

途中で迷い込んだ道は、両側に出店がびっしり軒を並べ、野菜、果物、肉魚などの生鮮食品の夕市みたいだ。




出ました生きた蛙の直売 

頭を鋏で叩いて気絶させ計量  



【17】
 スパで、オイルマッサージ

まさしく市民生活のど真ん中に出くわしたようで、その賑わいぶりには圧倒されながらも面白くて、
一軒一軒覗いては驚いたり感心したり、ベトナム食生活の源を見たような気分だ。

この通りを抜けるとベンタイン市場へ。
だがここは観光客目当ての市場で、さっきの生活臭漂う市場とは趣が異なる。
目的にしていたフォーの店も良く分からないし、何より冷房も無いので暑くてたまらない。

結局一回りして市場を後にする。

夕方の帰宅ラッシュ時のバイクの間を縫って横断するのは恐くてたまらないのだが、だんだんそれにも慣れてくる。

何とかドンコイ通りに出て、他に思いつかないのでまた24の店に入って夕食とする。
コンダオの美味しかったフォーの味とひき比べてはいけないのだろうが、物足りなく思ってしまう。
疲れてホテルに戻った後、ホテルのスパを利用しようかとフロントに交渉すると
割引で
1時間15ドルで良いとのこと。
早速スパで、オイルマッサージを受け、全身リラックスしてぐっすり眠れた。




メロンの甘さに感動!

ドラゴンフルーツも旬

香草も各種

パパイア、ライチ
コンダオ市場
ホッケのような

鯵は鋭い突起・稜鱗を取って

小魚もどっさり並ぶ

採りたて鰹も



予約の難しいニャーハンゴン
サイゴンの晩餐
ニャーハンゴン

 先ずはサイゴンビアで



【24】 ベトナム最後の晩餐

夜はベトナム最後の晩餐に相応しい、おしゃれで活気のあるオープンレストランへ案内される。
外国人が多いようで、いつも混んでいるので予約が取れないとのこと。

メニューは決められているので選べないものの、運ばれてきた料理はどれも美味しい。
生春巻き、ベトナム流お好み焼き風のバインセオ、空芯菜のガーリック炒め、
シチュー、フォー、デザートと豪華な内容。生野菜もたっぷり付いている。


さすがに全部は食べられなかったが、最後の食事が此処でよかった。
午後のツアーの同行者である2人組の女性たちと、
会話を弾ませながら、ベトナム最後の夜を楽しんだ。
仕事の合間に
34日で来たらしい。コンダオ島の情報を伝えると是非行きたいと張り切っていた。
ワーキングウーマンで一人でも世界中に出かける、一回り下の世代の元気な女性たちだ。




魚の練り物も各種

客は店の横でも食べられる

堪らん!この匂い
ベンタイン市場
ホーチミン市中のベンタイン市場
市場で酒盛り

野菜も買ってサラダに

ねえ、食べてく!

各種惣菜で弁当作り




ちょっとこの子観てて!
市場の横で仕事の終わる
母を待つ子供達

お母さん未だかな! 


 
豚足、豚舌、豚尾あるよ!
 
釈迦頭、龍眼、ライチ
 
冷たいフルーツをどうぞ!
市場は凄い熱気
チュマンチン通りの青空市場
その場で調理

内臓専門の店

此処でも箱を食卓にして!

揚げたてチキンよ!


 
市場に漲る蘇る歓び

あの陽気な南米のインディオを彷彿とさせる、この底抜けの明るさは何だ!
これがベトナムの社会主義体制なのか?

登山議定書を交わすため開国直後に訪れた北京市街の底知れぬ暗さと静けさ、
薄闇に閉ざされたモスクワ空港や、レストランを求めて物資の乏しいモスクワ市内を歩き回り結局食べられなかった記憶。
それらが社会主義体制国家に対するイマージュであった。
まーベトナムも似たり寄ったりで、共産党による一党支配の拭い切れぬ闇を纏っているのだろうと思っていたのだ。
ところがどっこい、笑顔と物資が溢れやたらめったら明るいでは!

刷新を意味するドイモイ政策が、独立10年後の1986年に第6回ベトナム共産党大会で決議されてから
計画経済のもとで、幾ら働いても同賃金であったり一切の私有財産が認められなかったベトナムが刷新された。
とは云え一党独裁の政治体制の下では、肥えるのは権力者のみで
民衆の暗さは、社会体制が続く限りいつまでも消えないのでは!
そう思って訪れたベトナムであっただけに、この想定外の底抜けの明るさに嬉しくなってやたらめったら
市場に出向いて人々の笑顔のシャワーを浴びた。

僻地の島であるコンダオの市場も、経済の中心地であるホーチミン市のベンタイン市場も
命そのものが燃え上がっているようで、一軒一軒の店を覗いているだけで
失われつつある自らの生命が、蘇るような歓びに満たされた。



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