ニューブリテン島・ダイビング

珊瑚海・生命への旅

            珊瑚海・・・・・・・もう1つのヒマラヤ



 其の28
《A》  鳥の羽を持つでかい蝶と森になった蛍
《B》 パプア人の素顔
《C》 パプア人の生活
《D》 パプアの蝶と花
《E》 パプアの海海嶺編
《F》  ぱぷあの海・珊瑚礁編 
New Britain Is   撮影日:2012年3月
場所:ニューブリテン島
  
撮影&編集:坂原忠清
   

New Britain Is



《A》 鳥の羽を持つでかいと森になった

パプアより光に乗って!

今日13本のダイビングを終え、明日から村や森を訪れ海から陸へとパプアの旅は続く。
それにしても電気も水道も無いこの辺境の地からPCで簡単に自らのHPへと送信出来るとは驚き。
最早。地球には辺境は存在しないのだ。
投稿者:パプアのPizza  投稿日:2012年 3月29日(木)16時15分2秒 )
昨夜ついに観た。
何処までも果てしなく続く迷路のような
パームの森をジープで走り
路の絶えた原野に降りると目の前に
燦然と輝く光の樹木。
新月を終えたばかりの漆黒の空に
更に闇を濃くした森が
シルエットを落とし空には星。

蛍を撮影する為カメラをセットする
森の底知れぬ暗いシルエットには
無数の蛍がさんざめく。
宇宙開闢の光、
生命誕生の光を思わせる摩訶不思議な
煌めきに吸い込まれる。
これを観る為にだけ
パプアの辺境の地に来ても
充分なインパクトがある。

森になった蛍・・ニューブリテン島固有種
[Pteroptyx effulgens]プテロブティック・エブルゲンス(痛恨の画像)


やったぜ!
世界最大の蝶;とりばね揚羽蝶(New Britain Bird Wings Butterfly)の写真を撮ったぜ。
と言ってもこのリゾートの広い庭のあちこちで飛んでいるので撮影は実に簡単。
どうせ観ることは不可能だからせめて標本だけでも手に入れようと大使館、ポートモレスビーの現地案内人に依頼したが、
国外持ち出し禁止でワシントン条約の特例による輸出許可書が無いと駄目とのこと。
がっかりして諦めていただけに鳥翅揚羽との邂逅は実に嬉しい。
そんな貴重な蝶が庭のそこかしこでヒラヒラ飛んでいるなんて正に嬉しい想定外。
蝶の美しさはこうだ。
先ず黄金の胴体が目を引く。黒い胸と頭、黒く縁取りされた緑の翅の中央に漆黒の文様、裏羽は揚羽蝶独特の網目文様、
そして裏羽と黒い胸をつなぐ朱のラインがこれでもかとばかり上品で高雅な彩を惜しげもなく振りまく。
とにかく大きく美しいのだ。


鳥羽揚羽蝶(♂) (New Britain Bird Wings Butterfly)
ニューブリテン島固有種
鳥羽揚羽蝶(♀) (New Britain Bird Wings Butterfly)
ニューブリテン島固有種

今日の午前中は街で開かれている朝市に出かけ、ごった返す群集に混じって子供を中心にパプア人の顔を撮りまくった。
うーん、実にいい顔をしている。
これから雨が降らなければ森に出かけバードウオッチングの予定。
更に明日は此処ニューブリテン島からニューギニア島へと飛び、パプア人の踊りシンシンが披露されるバザーへ向かう予定。

海は珊瑚がこの上なく華麗である。静かでダイバーの影無く独占状態でなんとも贅沢。
さてそれではちょっくら森へ行ってみるか。

(投稿者:ぱぷあのPizzaその2  投稿日:2012年 3月30日(金)14時12分0秒)

(現地リゾートの衛星回線によるPCから発信されたメッセージより)
参照:当HPのBBC



 
New Britain Is
      Walindi Dv
Sites 


DV Site 

3月25日(日) @ワリンディ・ビーチ
3月26日(月) Aジョエル(海嶺) Bバネッサ(礁) Cルム(礁) 
3月27日(火) Dブラッドフォード(海嶺) Eノースエマ Fラビア(礁)
3月28日(水) Gサウスエマ Hロースティージェーン(礁) I ドナ(礁)
3月29日(木) Jイングリショル(海嶺) Kスーザン(礁) L クリスティーン(礁)
 


キンベへ到着

成田で出発便が遅れ、ポートモレスビーでは国際線から国内線への乗り換え通路をひたすら走り、ようやくローカル便に間に合う。
我々のせいで
15分遅れのセスナ機が飛びたった。搭乗者の中に日本人は2人だけ。どの顔も黒光りした現地の人ばかり。
はるか遠くへ来たんだなと実感しつつセスナの揺れに身を任す。
空港からリゾートまではほぼ1時間。
途中のマーケットで現地の人たちの写真を撮る。日曜なので、市は立たないが、木陰の下にビートルナッツを並べて売る人が何組もあり、
それらをカメラに収める。
リーゾートに到着、日本人スタッフの恵子さんがさっそくインフォメーションしてくれる。
期待半分だった部屋のグレードアップは既に整えてくれていて、滞在期間中をバンガローで過ごすことができると言う。

ラッキー!
NO5のバンガローがこれから1週間の我々の拠点。さっそく案内されるが、このリゾートの庭は熱帯林に囲まれ、
鮮やかな花が咲き乱れ、目を奪う美しい蝶が舞っている。部屋にたどり着くまでに、目の前を飛ぶ蝶に隊長は歓声を上げる。
探し求めていた蝶だとのこと、信じられないほど目の前近くにその蝶が優美に羽ばたいているのだから、興奮する筈だ。

午後、さっそくハウスリーフを潜ることに。ミミットオクトパスに逢えるかもとの期待は叶えられなかった。
少し潜ると砂地で、一寸動くだけでも巻きあげられた砂でたちまち視界が閉ざされてしまい、一緒に潜ってくれていた恵子さんともはぐれてしまい、
隊長はコンピューターが調子悪くなり、結局三人ばらばらになり、私は浅場をゆらゆらと楽しんだ。
実は太陽の光の煌めく海面を楽しめたのはこの日だけとなってしまったのだが、まさかそんなことは考えていなかったので、
後で思えばせっかくの晴れた日を、砂地のハウスリーフで費やしてしまったのは惜しかったなと思う。

夕方はぱらぱらと雨が降り出したので、ホタルを見に行くのはお預け。


ニューブリテン島見ゆ
ワリンディ・リゾート
3月25日(日)曇

Air Niuginiのプロペラ機に乗って
ポートモレスビーから
ニューブリテン島のホスキンス空港へ。
眼下に広がる広大な
パーム(油椰子)農園に吸い込まれる
ようにして機は降下。

棚引くパーム油工場の キンベ湾

パプア人乗務員と

広大なパーム農園

ポートモレスビーから2時間で

着いたぜホスキンス空港
素朴な飛行場からリゾートへ向かう。
途中でキンベの街に寄り
路上に店を広げるパプア人や
店に群がる人々を撮影。

広大なパーム農園を走り
まるで客が居ないかのような
静かなリゾートに着く。
街にもホテルは見当たらなかったし
外国人が泊れるホテルは
此処しかないのかな。

出迎えたパプア人運転手

静かなリゾート

レストランにも人影無し

プールもひっそり


リゾートの庭

朝のトレーニングを兼ねて庭を走る。
熱帯雨林が生い茂る森の中、写真を撮ろうと立ち止まるとあっと言う間に虫の攻撃にさらされるのが辛いが、リーゾートの庭としては、
今までにないほどに豊かな自然が溢れている。歩いているだけで充分に楽しい。
自然を生かしながらも手入れは行き届き、とてもきれいだ。
バンガローが適度に点在し、大輪のハイビスカスを始めそれぞれに趣のある花が小道の周りを彩る。
それぞれの花を目指して、幾種類もの蝶が飛びまわる。
海に流れ込む小さな川には橋が架けられ、バンブーの林から伐りだされた太い竹で道の両側に洒落た柵が作られている。
ちょうどその柵の入れ替えが行われていて、朝にはまだ竹を切り、古い竹柵を取り外しにかかっていたのに、
ダイビングから戻ったらもう新品の美しい柵が出来ていた。
夕方や雨降りの時は一斉に蛙の合唱が始まる。
それは、近くで聴くとカスタネットを打ち鳴らしているかのようであり、
部屋で聴こえる時はまるでカナカナ蝉のように哀愁を帯びた音色がどこまでも木霊のように広がっていく。
毎日この音色を聴きながら過ごすのは悪くない。




広く美しい庭園の彼方にコテージ散在

庭からはが見える

広がる庭にも人影無し

我々のコテージもひっそり
さて歩いてみようか
3月25日(日)曇 リゾート探訪

庭が広くてレストランへ行くのも
時間がかかり夜なんぞ
迷ってしまう。

嬉しいことに庭には世界最大の蝶
鳥羽揚羽蝶が
あちこちでひらひら舞っているでは。

12棟のコテージだけのリゾート

庭を手入れする少年

竹の柵もご覧の通り

長い刀1本で何でもござれ

DVボートの発着場からのレストラン

DVボートの整備点検

から望むコテージ

DVボートの発着場
辺境の地のダイバー

本格的な山を目指し
当時前衛的登山集団であった
JECC(ジャパン・エキスパート・クライマーズ・クラブ)
所属し登山活動をしたこともあったと云う
異色なダイバー恵子さん。

冬のエベレストに消えた
加藤保男の兄・滝男が創設したJECCには
雪崩で死んだ当会の成田泰樹も
所属し活動していたので
恵子さんと大いに話しがはずむ。

トンビの餌を付ける恵子さん
成田の遭難ではJECC会員も
当会の山荘に泊まり一緒に活動した。
共通の知人が居るかと思ったが
恵子さんの在籍期間は短くその後は
山から遠ざかったとかで
共通の知人は思い当たらなかった。

青山学院英文科で学んだ英語を生かし
スチュワーデスを目指したり・・・、
やがてダイビングと出逢い
現在に至ったとのこと。 

山を目指した青学の恵子さん 
島にボートを停泊させ
昼食をとっているとトンビが臭いを
嗅ぎ付け上空を旋回。
「ほらトンビが餌をねだっているわ」

恵子さんは残った昼食の唐揚を
白砂に立てた棒の先に刺し
トンビを待つ。
鋭い急降下と一瞬の捕食。
その刹那に心が躍る。

こんな生き方もあるのだ。

《B》 ぱぷあ人の素顔

Index