レイテ島・ダイビング

珊瑚海・生命への旅

            珊瑚海・・・・・・・もう1つのヒマラヤ

其の27

Leyte Is

撮影日:2011年2月
場所:レイテ島・パナオン島
  
撮影&編集:坂原忠清


骨折ダイビング

で、どうしようか悩んだが予定していた来週からのダイビングを《骨折ダイビング》と称して
積極的に実施してみることにした。
骨折登山は経験済みだが《骨折ダイビング》は勿論、初めてである。

問題は予定してるパナオン、リマサワ両島での体長18mにも及ぶジンベイ鮫を追うダイビングである。
潜水具を着けずカメラを持ってシュノーケルだけで追跡。体力との闘いに折れた肋骨が何処まで耐えられるか?
朝トレーニングは始めているが、未だ骨が固まっていないので腹筋運動だけはどうしても出来ない。

延期すると云う手もあるが、このDVサイトは先日2月1日にオープンしたばかりで未知の海域。
その上ジンベイの出没シーズンが限られているときては、骨折した肋骨には泣いてもらうしかないだろう。
さて、それでは陸トレだけじゃなくて、プールでジンベイ鮫を追う特訓を追加し、
新たな試み《骨折ダイビング》に備えよう。
(山荘日記2月10日より抜粋)

てな訳で7,8,9番の3本の肋骨を折ったまま骨折後17日目にしてのDV決行。
さてどうなったでしょうか?


 
Leyte Is
      Dv
Map 




DV Site 

2月17日パナオン島 @ソノック(甚平スイム) レイテ島 Aハウスリーフ
  2月18日:パナオン島
 Bゴーストタウン(ミミック・オクトパスDV) Cナパンタオ北
 Dゴーストタウン(再度ミミック・オクトパスDV)
レイテ島 Eプルゴス・ジェッティー
(夜DV) 
2月19日:レイテ島  Fマルティボク・レック(Muck DV) Gバラワーティ
Hコーラル・ガーデン

2月20日:パナオン島 
Iソノック Jソノック(甚平スイム)

 





Nova Jinbei Club より 



 
《A》 レイテ島の朝   
《B》 甚平鮫を追って
《C》 レイテ島DV 
《D》 パナオン島DV



フィリッピンではドマッゲッティもボホールもいつも美しい海と空を眺めていた記憶がある。
今回のレイテ島では毎日が厚い雲に覆われ、青空も太陽もほんの僅かに覗いただけだった。
予想に反して、まだ雨季の真っただ中にあったようだ。

ダイビングは何と1年半ぶりだ。昨年の2月に計画していたが、思わぬ膝の骨折で行かれなくなった。
12月に膝の金属も抜いてもらったので、思い切ってダイビングに行く決心をした。
ところが、隊長が肋骨骨折とのニュースが飛び込み、又中止か延期だろうと覚悟したのだが、
さすがは隊長、骨折ダイビングへ
GO!だという。




タクロバン空港着陸

波音を子守り唄に
《A》 レイテ島の朝

 
かっこわりい!
痛む肋骨の怒りを宥める為
右脇腹のあちこちに湿布をぺたぺた貼って
朝の飛行機に乗った。

マニラでタクロバン行きに乗り換え
どうにか肋骨の怒りが
爆発する前に
夕焼けのレイテ島に着いた。
そう怒るなよ!
そりゃ折れているんだから
大切に扱ってやりたいけど世界は
お前さんを中心に
回っている訳ではない。
もう少しの辛抱さ。

とは宥めてはみたものの
タクロバンからP・プルゴスまでの
山道を走るドライブが
のたのたしていて3時間以上。

やっと肋骨をベッドに休ませたら
部屋に響く潮騒の音。
うーん、いいね。

魚網を積んで朝の漁へ

開店・Nova Jinbei Club



脚の具合にまだ不安を抱える私と、骨折真っ最中の隊長が一体無事にダイビングできるのか、
やってみなけりゃわからん、とは楽観的なのか無謀なのか評価の分かれるところだろうが、
とにかく無事に飛行機の乗り継ぎをこなし、
サウスレイテの真新しいリゾートに到着したのは、月の煌々と照る夜更けだった。

同時に到着したメンバーは、我々以外に一人で参加の初老の男性と、水中カメラマン氏。




犬天国・あっちもこっちも犬だらけ

東に面した部屋のテラスの直ぐ下が海なので
潮騒だけでなく夜明けの太陽も真っ先に飛び込んで来る。
魚網を積んだカヌーが光の海に影を落とす。

朝のジョックをしようと浜に出ると犬が駆け寄って来る。
最初は役目がら一応はよそ者と判断して2,3度吼えるのだが直ぐに
「さあ、役目は終わった」とばかり寄って来てじゃれつく。
珍しく右の黒ぶちの犬は首輪をしているが
殆どの犬は放し飼いで飼主も犬の名前も定かではなく、
犬と人間の理想的な共存体になっているような。



法螺貝吹いて客集め

キニラオの食材(イカナゴかな?)
夜明けと共に何処からともなく響いてくる
「ぷおーん、ぷおーん」。
どうやら法螺貝の音色のようだ。
道路に飛び出してみると
バイクに木箱を積んだおっさんが一人。

おばあさんがやって来て
獲り立ての新鮮な小魚を秤に載せる。
これに玉葱、生姜、ライムを刻んで
混ぜるとキニラオと呼ばれる
地元料理の出来あがり。

南米のセビッチェに似ていてビアの
摘みに最高。
クラブの料理人に話したら
その夜、早速キニラオを作ってくれた。
ビアにも合うが
持参した山荘ワインにもぴったり。

法螺貝の音を聴きつけて
洗濯中の小学生も
仕事を中断しておばあさんに加わる。

椰子の実からコプラを取り洗濯して
今度は小魚を買って朝食の準備かな。
朝の漁に出かけた親を助け
子供達は朝から実によく働く。

働く子供朝早くから洗濯、椰子の実干し

はにかむ子供達


《B》 甚平鮫を追って