ランギロア・ダイビング

珊瑚海・生命への旅

            珊瑚海其の32・・・・・・・もう1つのヒマラヤ

 
 Rangiroa
 
撮影日:2014年11月~~12月
場所:タヒチ・,ランギロア環礁  
撮影&編集:坂原忠清

撮影助手:Tefura・G

《C》 島で、のらりくらり


 南太平洋へぷかり
午後の海へ、カヤック散策 ランギロア環礁
地球の目と鼻の先に地球とほぼ同じ大気・気温をもつ星「Gliese 832c」が発見される

僅か16光年の近くにグリーゼ832cは位置し、海が在るという。
地球の5倍も強い引力ではカヤックも漕げないし、第一、36日で春夏秋冬が巡るのだから9日で夏が終わり
目まぐるしく大気循環が行われ、海は荒れ放題。
とても人類が棲めそうにはないが、何だかカヤックを漕いでいると、水平線からグリーゼ832cが昇ってくるような。
そんな仙人の想いを叶えてやろうと、ちょっとグリーゼ832cをお借りしてきました。

本年のビッグニュース:

英「Daily Mail」が伝えたところでは、発見したのはオーストラリア、ニューサウスウェールズ大学のクリス・テイニー教授らの研究チーム。
グリーゼ832cは地球の5.4倍の質量を持つ星で、グリーゼ832に対する公転周期は35.68日、
グリーゼ832から受ける平均エネルギーは
地球が太陽から受ける平均エネルギーとほぼ同じで、大気を持ち地球と極めて近い気温であると考えられています。

地球との類似性を表す「Earth Similarity Index(ESI=地球類似性インデックス)」では、
1位の「グリーゼ667Cc」、2位の「ケプラー62e」に次ぐ第3位となっており、
地球に似ている星トップ3に食い込みました。



読書の後はカヤックでも

このカヤック無料乗り放題

透明度が高くて宙に浮く感じ

見棄てられたのを不貞腐れているかのように、カヤックが浜に寝そべっている。
浜から海へとカヤックが進水し易いように、進水路が作られているので、誰でもが簡単に
海への散策に出かけられるのだ。
にも拘わらず、滞在中の客の誰もが振り向きもしない。
まー、ほんじゃちょっくら、乗ってやろうかと!

 

うーん海のに融けて何処までも行ってしまいそう!
ランギロア環礁マイタイ

プラスチック製のこのカヤック、海と同じ蒼色なので海の保護色。
乗っていると海とカヤックの区別がつかなくなり、やがて海が子宮になって、子宮に呑み込まれて
胎児に還って、そのまま融けて消えてしまいそう。
そんな夢のような消滅さえ、可能にしてしまいそうな海の蒼でした。


まさか、飛行機から観えるなんて!
VT-534便からのランギロア環礁

おい、おい、そんな
沖まで行っちゃいかんぜ!

散々乗り回し沖まで出たら、頭上をパペーテからの定期便VT-534便が通過。
幾らなんでも小さすぎて、飛行機からは観えないだろうな。
そいじゃ観えるように、ちょっと大きくしてあげよう。
こんなもんで、どうだい?


午後の木登りタイム
 すっかり餓鬼にって

まったく、どうしようもないぜ!
花を見れば、直ぐ飛びつくし
ヤシの木に出逢えば
登り出すし。
こいつ、いつになったら
成人するんだい?

椰子の木は難しいぜ!


これが黒真珠を生む黒蝶貝か!

海中から引き揚げた黒蝶貝は
先ずこのテーブルに乗せられ、開かれる。
開かれた貝は右の台に固定され
細長いピンセットで
成長した黒真珠が採りだされる。

其処に新たな核と真珠の破片を仕込み
再び海に戻す。
2年半かけて、ゆっくり成長し黒真珠になるとか。
黒真珠養殖場ゴーギャンズ・パール
アバトル村

ゴーギャンズ・パールは
礁湖に面した島の中央に位置している。
村に出る1本道を走っていても
入口を示す看板を見逃すと行き着けない。


貝を開いて核を入れる!



海に面した養殖作業場

養殖場に向かう船
歓待やまもとさん!
僕さかはらでーす!

どうも勝手に見学しても
いいらしく、誰もがにこにこと
話しかけてくる。

フランス語の合間に
どうも日本語が混じっているような。
確かに「やまもとさん」と聴こえる。
やまもとさんって誰?
翌日再び訪れて
「やまもとさん」の意味判明。
嘗て20年程前まで
この辺りは日本からの遠洋漁業の
拠点であり、真珠養殖の
日本人技術者の活躍する島であった。

現地の娘と結婚し
その子供たちが成長し
やまもとと名乗る村長も現れ
いつしか山本は
日本人の代名詞になったとか。

黒蝶貝を吊るす網

引き上げた貝を開く


芥子と呼ばれる屑真珠

土産にもってけ!(黒蝶貝を貰う)

1グラム1200円程


迎えてくれたのはティアレ・Gか?

核だけでなく貝の破片も入れる
≪行きましょう≫なんて洒落た名の
黒真珠のブティックあり。
誰も居ない水産試験場を
覗いた後でブティックに顔を出したら
やはり此処にも人影無し。

「今日は!」と大きな声で
呼びかけたら
ショーコさんがひょっこり現れた。
あれ、ショーコさんて
日本人だったの?
もしかして山本村長の娘さん?

黒真珠と食用にする貝柱を
取り除いて
捨てられた貝が山積されている。
貝そのものが
黒真珠に勝る光を発している。

あんまり綺麗だから
「それちょうだい!」と云ったら
「さあ、持ってけ!」と
云わんばかりのゼスチャー。

どれがいいかなと選んでいると
天井の桟に飾ってある
特別に美しい貝を4枚降ろして
にっこり!
「めるしぼくー!」 Merci Beaucuop !

黒いのが生殖器

お土産に真珠を採った後の貝をもらう




ゆっくりとが沈む

しかし雨季に入り、
観光のオフシーズンになると
飛行機代も宿代も、交渉次第で安くなる。
11月下旬からのオフシーズンは、
未だ本格的な雨季ではなく
晴れ間が多く、その上観光客は途絶え
静かになり、料金も安く出来る。

この時期にタヒチを狙うべし。
フランス領なので、タヒチの物価は
フィリピン、インドネシア、パプアニューギニアなんぞに
較べると目ん玉が飛び出る程高い。
人件費も高くて、島の住人は中々職に就けず
食料品も高くて生活は苦しいとか。

ダイビングの世界でも高級リゾートタヒチは、
敬遠されがちである。
物価が高いと云う事は当然、宿代も高い。

 燃える南太平洋

仏料理自慢のレストランだが?

2皿セットで8千円程だが美味くない

いつ顔を出しても
レストランはご覧の通りガラガラ。
このマイタイ・ランギロアの
レストランは
本格的フランス料理が
愉しめると紹介されているので
思い切って夕食込みの
宿泊にしてみた。

結果はやはり失敗であった。
肉の本来の甘さや
貝の持つ風味や個性的な味が
引き出せず
まるでお子様ランチの如し。


先ずは手始めに
ステーキをミディアムで頼んだ。
見ただけで失格。
飾りのつもりで皿の廻りに
点々と垂らしたソース。

単なる汚れ以外の何物でもない。
これがお洒落だと
信じてるシェフの感覚の貧しさ。
次に肉だが筋が混じっていて
ステーキに適さないことは
一目瞭然。
味付けは云うもがな。最悪!

仔牛のロースト(ソースを皿の縁に)

黒蝶貝の貝柱 味は今一だな!




そこからパペーテはえる?
アバトルから

首府パペーテへ



ちょっと、ひとびでパペーテ

1階はキッチンと食堂なのだが

新鮮な野菜や魚介類、肉が手に入る
市場・マルシェがホテルの近くに在るので
そこで食材をたっぷり仕入れて
さあ、作るぞ!

とキッチンを調べると、ありゃ!
キッチンは立派だが肝心の鍋やフライパンが無い。
パペーテのコンドミニアム
ホテル・タヒチヌイ

さて、最低のフランス料理を4日間も食べさせられた
ランギロアの恨みをパペーテで晴らそうと、
勇んでキッチン付ホテルへ。


 あれっ鍋もフライパンもいぜ!


白黒調の洒落たデザインの寝室
レセプションに電話しようと
調べるが番号の記載無し。
仕方なくパペーテの
エージェントに電話して
即、調理器具を揃えるよう連絡。

「至急、ハウスキーパーが
お持ちします。
しかしこちらの直ぐは20分は
みておいてください」とのこと。

化粧室も風呂も広く申し分なし

食卓の照明も効果的

タヒチヌイ最上階にキッチン部屋はある

キッチンも機能的だが調理器具は?

1時間以上交渉してやっと鍋が
まー、ほんなら先にマルシェに
食材を仕入れに行けば
その間に調理器具は揃うだろう。
とザックを担いで市場へ。

1時間半程買い物に費やし
戻ってきて吃驚!
鍋もフライパンも影も形もないでは。
再び電話。

即、現地スタッフがホテルに駆けつけ
レセプションで交渉。
「こうなったら調理器具が
運ばれるまで私、ここを動きません」

これでどうにか調理出来るぞ!


やっと出来たぜ!
市場マルシェで出し

見知らぬ現地の市場での
生鮮食品の買い出し程ワクワクする
ものはない。
今でもアマゾンの奥地・イキトスの
市場での買い出しは
忘れられない。


獲れたて鰹
  「いらっしゃい!」と叫ぶ店員が
剥き身の貝を撫でると
死んでる筈の貝が動き出したでは。
獲れたての食材に感激!
以来、何処に行っても
先ずは市場へと心が騒ぐのだ。

さて仏語でポアソン・クリュと
呼ばれている鮪の刺身はどうかな?
おりゃ、きっと物価の高い
仏領なのでめちゃ高いだろうと
覗いたら2kgで千フラン。

 
刺身(ポアソン・クリュ)2kgで千円
 フランスフランなら
ほぼ1フラン、1ユーロなので
12万円となるが此処では
パシフィックフラン。
僅か千円程なのだ。
鮪の刺身が2kgで千円とは!

余りの安さに、おばちゃんに訊き直す。
「えてぶするどぅせら?」
Êtes-vous sûre de cela ?
「うい、うい」 「Oui、Oui」
どうやら確からしい。

野菜サラダは最高のご馳走

鮪刺身は食べきれない

フランスパンのサンド



パペーテに灯がともる

まー刺身を主食にして
野菜サラダとフランスパンのサンドイッチとビア。
それに生きのいい鰹の
頭をちょん切ってもらい、皮が堅いので
焼き霜にして、さあどうだ。
これでもランギロアのレストランよりは増しだぞ。
夜のパペーテ散策

で肝心の調理器具はどうなったかって?
小さな柄付き鍋1個とフライパン1個届いたのみ。

夜になると夜店レロットが並ぶ 

パイアデ広場に人がまる

夕刻18時に
で、すっかり満足したのだが
どうも気になるのが
パペーテ名物の夜の出店。
何処の国に行っても
出店の料理が不味かった記憶はない。

タンザニアの浜辺で食べた
烏賊、蛸、魚介類の
美味かったこと。
タイの夜店の豊富な魚介類に
圧倒され通い続けた記憶。
レロットと呼ばれる
このパペーテの夜だけの出店に
行かずして何としよう。
パンパンのお腹を抱えて
ふらり、
夜の波止場に出かけたのである。

チャオメンと呼ばれる
焼きそばが一番人気とか。
1皿千フラン(千円程)也。
1皿4千円のフランス料理より
美味かったのは確か。

料理が中心

残念ながら類は無し




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