オスロブ・ダイビング

珊瑚海・生命への旅

            珊瑚海其の31・・・・・・・もう1つのヒマラヤ

 
 Oslob  撮影日:2014年4月
場所:セブ島,オスロブ  
撮影&編集:坂原忠清


《B》 お久しぶり!甚平君



海は透明度も良く

思った以上に日本人のダイバーが滞在しているらしく、朝食も幾つかのグループのほとんどが日本人、
しかも年配者が多い。
海に張り出した大きなテラスが食堂になっていて、バイキング風の食事スタイルとなっている。
我々が朝食を食べ始めた頃に、早朝ダイブに行っていたらしいグループが、
目の前の船着き場に帰って来ていた。
ダイニングテラスの下に広がっている海は透明度も良く、
ボートの停泊場所も同様にきれいな海面がゆらゆらと光を反射させている。

我々のガイドとなるジュンさんが、まずは書類の書き入れやこれからのダイビング日程を説明してくれる。
食事は、毎回マリンビレッジを使うそうだ。
今日のダイブは、小型ボートで行く近場らしいが、指さすボートにはかなりの人数が乗せられるらしく
船縁の両側に8~10人分くらいの器材が既に積み込まれていた。
一寸窮屈そうだなと思っていたら、一緒に潜る筈だった別のグループが早めの出発を
望んだようで、結局我々は別のボートで3人となり、ゆったり潜ることが出来た。



村を挙げての復活祭
春分の日の後の最初の満月の次の日曜日

 
村ではり準備
レチョンバブイじゃ!

夜中に近いと云うのに大勢の子供たちがキャンドルをかざして行進しているでは。
先頭の10歳くらいの男の子は白装束に身を固め
百数十人の子供たちを厳かに導いている。
何処へ行くのかと車窓を流れる行列を凝視していたら、その先には教会が忽然と現れた。
えっ!クリスマスじゃないし一体何の祭りだ?


ちょっとお伝い
香草オイルを塗る


ややこしいのだ。
何しろ「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」だと云うのだから非耶蘇教者にとって
復活祭はクリスマスのように特定日が意識されることはない。
従ってまさか今回のダイビング期間が、クリスマスより過激に盛り上がる復活祭に当っているとは
考えてもみなかったのである。

スーパーマーケットは閉まり、予定してた食材の買い出しは出来ず、
愉しみにしていたドマゲッティーへの定期船のチケット入手も難しくなり、旅を断念。
何でまたフィリピン人は復活祭ごときにフィーバーするんだ?

まさか本当に肉体を
切り裂いて
血を流すとは驚いたね。

だもんだから、
破傷風や感染症にかかる
惧れがあり
参加者はワクチン接種や
爪の消毒が
必要らしいよ。

本物のを流す復活祭
(国際ニュースより) 
 苦行者は十字架にきつく縛り付けられ、
ハンマーで手の平と両足の甲に
釘が打ち込まれ
磔にされる。
この苦行を乗り越えたものには
奇跡が起きるといわれ、
志願者は毎年あとを断たない。

フィリピン国内のカトリック教会は、
これらの自傷行為に難色を示し、
長年自粛を求めているという。


はおいらだぜ!
何たってりは
レチョンバブイじゃ!


そこで改めて
フィリピンの宗教を調べたら
93%がキリスト教で
イスラム教徒は
僅かの4%。

あれ!お腹をかれて
そうか、それで
イスラム教徒が忌み嫌う
豚肉を食べる
食文化が育まれたんだな。

ヒマラヤでは
遠征食材のソーセージを
見つけるや
憎々しげに地面に
叩き付けるポーターを
よく目にし驚いた。

こんがりられて!
僅かに豚肉を含んだ食材すら
この始末なのだから
豚そのものを見たら一体
どうなることやら?

この豚の丸焼き
レチョンバブイなんか見せたら
白目を剥き出し
泡吹いて卒倒してしまうのでは?

聖戦と称して罪なき
女子供を平然とテロの標的にする
過激派イスラム教徒が
この豚を見たらと、ふと思う。
 
どれにする!とわれても
やはり、泡を吹き
卒倒するのだろうか?
・ 
でもそのイスラム教徒と
同じく過激なキリスト信徒は
この復活祭で
自らの手足の甲に
釘を打ち込み
磔にされるのを望むのだから
宗教の盲信は恐ろしい。

と、不信心者の私は
心底思うのである。

7千ペソ(17500円) 



刻々と表情を変える海原

昼食を挟んで3本潜ったが、いずれもボートで数分という近さ、これはとても楽である。
その都度、リゾートに戻って休憩できるのもありがたい。
同乗した女性ダイバーは、素晴らしく立派なカメラ機材を持っており、以前ジンベイ
スイムで一緒になったことのある水中写真家鍵井さんの友だちとのことだった。
海中はマクロ生物が豊富である。3本目はカメラの電池切れで、
持たずに入ったが、カメラが無いとじっくり観察でき、たまには良いもんだ。

昨日までは未だ台風の影響で、天気も不安定だったらしいが、予報より早く回復してきたようで、
雨にも降られず楽しめた。
ダイブ終了後は車でまたホテルへ戻り、さっそく冷えたビールと、日本から持参のお摘み類や山荘野菜を並べて、
広いバルコニーで乾杯する。
刻々と表情を変える海原を目前に寛ぐ。
今回フィリッピン航空は23キロの荷物2個までが許されるとあって、
食糧も色々持参。隊長はプレーヤーも持参。




夜明け前からの

さて、れたかな!

獲れたぞ!び魚だ
夜明けの光が僅かに
闇を裂き始めると漁師は海に出る。
時には子供だけの舟も
見かける。

窓のカーテンを開け
真っ先にこの光景に出逢うと
心が和み嬉しくなる。
米国の保護下にあるパラオやロタでは
滅多に見られぬ光景である。

海と共に生きることを奪ったのは
米国の生活保護政策。
食べるものが無くなったら海へ出て
漁をするのでなく
生活保護を申請すればいいのだ。
こうして島人は
食を得て生を失う。

とかブロイラーとか

さんのお手伝い
実に愉しそうに子供たちは働く。
舟に乗って魚を捕っている子供達を観ても
遊んでいるとしか思えないほど
嬉しそうに熱中して瞳が輝いているのだ。
・ 
鶏の羽を毟るお手伝いをしている少年も
何だかお母さんと戯れているような
甘えているような
観ているだけで微笑ましくなる光景なのだ。

遊びながら子供たちは仕事を覚え
海を肌で理解し
魚の名前や習性を学ぶ。
自宅の庭で牛を飼い乳を搾り
解体して肉を得る。

そんな当たり前の営みを奪うとしたら
米国の保護政策とはなんなのか?
小さな島に軍事基地を
作る以上に罪は重いのでは?
 
おや、白牛もっているんだ!



ゆったり流れる時に身を任せ

お蔭で、音楽がいつも流れる優雅な空間となる。
がつがつ潜るより、こうしてゆったり流れる時に身を任せることが出来るのが、今は楽しい。
太陽が水平線に近づくほどに、海面は紅さを増し、やがて海も空も燃えるような茜に染められ、
壮大なドラマが繰り広げられる。
バルコニーに身を乗り出したら、まるごと夕陽色に染められ、そのまま南国の風景に融けてしまいそう。

6時に夕食の為マリンビレッジへ向かう。途中の丘の上からの夕焼けは更に壮大さを増し、
この夕焼けドライブはなかなか良い。
ビレッジのテラスからは夕陽は見えないが、残照に映える海面が重い赤へと変化して闇が降りてくると、
やがて対岸に灯る明りがアクセントとなる。
濃紺の海から柔らかい海風が寄せ、心地よい。
心身共に南の海を堪能して一日が暮れた。



う子供達の笑顔
る子供達の生命力

こう何だか、空気がハリハリ
してて新鮮で
生命の予感に満ちていて
どうもおかしいのだ。

何が原因なのだろうかと
辺りを見回すと
道路を歩いているのも
浜辺にいるのも
海で泳いだり魚を捕って
いるのも圧倒的に子供達ばかり。

何処に行っても老人が目立つ
日本と異なり
此処では老人はあまり
見かけない。
現在65歳以上の高齢者が
日本では25%となり
26年後の2040年には
その老人たちが死に
介護関係等で僅かに残っていた
若者も都会に流出し
市町村の半数が消滅の
危機に陥るという。

都会では若者達が
子供を生み育てる条件が
乏しく豊島区など都市ですら
消滅の危機に
在るという。

子供達は時の大海を
航海するに
欠かせないDNAの舟。
舟無くして
未来は在りえないのだ。

DNAの舟をる子供達

 
4人に1人が高

日本は、平均寿命、高齢者数、高齢化の
スピードという三点において、
世界一の高齢化社会といえる。
総務省が発表した
2013年9月15日時点の推計人口によると、
65歳以上の人口は3186万人となり、
総人口に占める割合は
25.0%と過去最高を更新、
人口の4人に1人が高齢者となった。

2040年、896市町村が消滅!?
 若年女性流出で、日本創成会議が試算発表 

2040年には日本全国の896市区町村が「消滅」の危機に直面

 人口減少問題検討分科会は、国立社会保障・人口問題研究所が
昨年3月にまとめた将来推計人口のデータを基に、最近の都市間の
人口移動の状況を加味して40年の20~30代の女性の数を試算。

その結果、
10年と比較して若年女性が半分以下に減る自治体「消滅可能性都市」は
全国の49・8%に当たる896市区町村に上った。
このうち523市町村は40年に人口が1万人を切る。




陽がんでもはしゃぐ

明日だってべるのに


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