《E》 パラオ・だいびんぐ

 
 Palau Is  撮影日:2014年2月
場所:パラオ諸島  
撮影&編集:坂原忠清

Windows 8.1使用開始
山荘:D614/54LB(東芝)2TB
目白:AH53/M(富士通)750GB
 
 Contents
《A》 追想のイルカ
《B》 パラオまっぷ
《C》 Alii ! Palau!
《D》 イルカとのダイビング
《E》 STAP神託を演ずる竜宮劇場


STAP神託を 演ずる竜宮劇場

マンタのお出
2月24日(月) 晴曇雷 ジャーマン・チャネル

静かな海を切り裂いて、300馬力のスクリューを2つ付けた強力ボートが南南西に突っ走る。
狂ったように巻き上がる海水が大気を孕み、蒼いキャンバスに白銀のラインを描く。
早朝から熱帯の太陽をたっぷり吸い込んだ海水は、天空に駆け上がり
積雲となって蒼穹のキャンバスにも白亜の殿堂を描く。

空気タンクを背負って、バックロールで飛び込むためボートの縁に座り天空を仰ぐと
マスクに白亜の殿堂が広がる。
幾つもの積雲が太陽を囲むようにして殿堂に吹き抜けを成し、
今しもその吹き抜けからデルポイの神託が、下されるのではとの予感がふと過ぎる。
ギリシア中部のパルナッソス山の南麓 にあるアポロンの聖地が
白亜の殿堂に重なった一瞬後、肉体は白銀に泡立つ海中に在った。

そうか、神託を告げる白衣の巫女は貴女でしたか!
随分お久しぶり!

「どうこの白い割烹着
中々似合うでしょう!」

つい1ヶ月程前にはこの白い
割烹着姿の巫女が
「何百年にもわたる細胞生物学の
歴史を愚弄している」
と論評されつつも
新たなる神託を高らかに宣言し
世界に衝撃を与えたのだ。
「ところがどうでしょう。
どうもこの神託は
割烹着姿のあたしが
勝手に捏造したのではと
デルポイの人々は騒ぎ始めたのです」

あれ、良く観ると
白い割烹着姿のマンタの瞳は
確かに焦点を失い哀しげに
彷徨っているように観えませんか?


STAP神託が正しく神からのものである
と立証するには
3つのステップが必要なんだ。

その1:万能細胞で働く特徴的な遺伝子が在るか?
これを確かめるには
この遺伝子が働くと緑色に光る細胞を
使って調べるんだ。

これには成功してるが、どうも
これだけでは万能細胞と決め付ける訳には
いかないらしい。
つまり万能細胞でなくても条件によっては
一時的に緑色に光ることもあるとか。
デルポイの人々は何を騒いでいるのか
それでは3月20日(木)に報道された
最新情報を覗いてみよう。

あーその前にこの神託は
割烹着姿の彼女が告げたものの実は
神託内容は14人もの
理性的で在る科学者(?)
拘わっていると頭に入れておいて。 
 

尾黒目白様のお出ましじゃ
2月25日(火) 曇雨 ブルーコーナー

ジャーマン・チャネルの主がマンタなら、
此処ブルーコーナーでは何たって俺様、尾黒目白鮫様が親分さ。
実は、おいらも白い割烹着のマンタの神託に拘わった14人の科学者の1人で、
神託トラブルに絡んでいるんだ。
だからおいらにもちょっくら喋らせておくれ。

STAP神託を発したマンタの所属する理化学研究所では
緑色に輝く細胞を確認したものの、その次の第二ステップ論文では
どうも使われた写真が白い割烹着の博士論文の時の物らしいと
デルポイの人々は騒ぎ始めたんだ。



尾黒目白鮫は更に語り続ける。

 その2:STAP細胞を培養し色々な体の組織に変えられるか?

さあ、第一ステップで緑色に光る細胞を確認したものの、果たしてこの細胞は
本当に筋肉や腸の組織に変えることが出来るのだろうか?
この各種組織への変換が確認されれば、STAP細胞が万能細胞であると、ほぼ断定してもいいのでは。

白い割烹着の所属する理化学研究所では、どうもこの第二ステップの再現には成功していなくて
成功したとされる筋肉や腸の組織の第二ステップ論文の4枚の写真は
白い割烹着の2011年博士論文の時の物で
本人も其れを認めているとか。

勿論、その事実が
第二ステップの否定、つまり、
STAP細胞は万能細胞では無いと、
断定すると云う根拠には
ならないのだが、
なぜ以前の写真を
使ったかとの疑問が、
大きく影を落とすことは確か。


俺にも一ナポレオン登場
2月26日(水) 曇雨 ブルーコーナー

尾黒目白鮫がSTAP神託に加わった14人の科学者の誰を演じているのか解らぬまま
いきなりしゃしゃり出てきたのは大きな眼鏡持魚(めがねもちうお)、通称ナポレオン。
こいつはブルーコーナーの外洋側で悠然と回遊する尾黒目白鮫と異なり
崖っぷちを持ち場として行きつ戻りつ、
時には群がるダイバーをぎょろりと睨めつけふふんと侮蔑の嗤いを投げかける。

「いいか、ごちゃごちゃ群がって、やれ白い割烹着姿が可憐で美しいの、
お気に入りがムーミンだなんてリケジョらしからぬ豊かな感性とか、散々持ち上げておいて
なんだい今度は、白い割烹着は理化学捏造所のアイドルだったとか
ムーミンも割烹着も全ては周到に準備された 演出だとか、酷いのになると稀代の詐欺師だとか
云いたい放題じゃないか。少しは恥を知れ恥を!」
と怒り狂っているのはナポレオンに名を借りた米ハーバード大学のマーティン・バカンティ教授
の様な気がしないでもありません。

その3:STAP細胞をマウスの胚に移植し
個体が作れるか?

バカンティ教授なるナポレオン氏は語る。
「ほんじゃ,ぶっちゃけて話そう。
この海の中では尾黒目白鮫なんぞに
変身して如何にも恐ろしげな
風体で泳ぎ回っているけれど実は
あいつの正体は
その3を実証した若山照彦教授なんだ。
白い割烹着のマンタから
「これ129系統のSTAP細胞なの。
これをマウスの胚に移植して
キメラを作ってくれない?」と
尾黒目白鮫は頼まれた。

よっしゃ、おいらの出番だと
ばかり張り切って
キメラマウスを作ったんだ。
更に凄いことに
iPS細胞では不可能であった
胎盤まで出来てしまい
尾黒目白鮫もマンタも大喜び。
ところが尾黒目白鮫は
騒ぎ出したデルポイの人々に
耳を傾けているうちに
渡されたSTAP細胞にふと
疑惑を抱いたんだ。

「確かに簡単に作製出来る筈の
STAP細胞論文の
発表後も誰にも作られていない。
もしかするとSTAP細胞
存在しないのでは?
となるとマンタから渡された
129系統の細胞は何なのだ?」



その他多数の野次魚も喚く

尖り恵比寿 トガリエビス

Cong jawed squirre fish

ははーん、それでもって
尾黒目白鮫は
あの呟きを漏らしたんだな。

「研究の根幹が揺らいだ。
私が実験したのが
何だったのか
確信が持てなくなった」


白点担  ハクテンカタギ 
chaetodon reticulates  


鰭長 ヒレナガハギ
Sail Fin Tang

青の目羽太 アオノメハタ

Peacock Coralcod


背黒蝶々魚 セグロチョウチョウウオ

chaetodon


漣 奴 サザナミヤッコ
Semicircle Angerfish
でね、尾黒目白鮫は
理研、ハーバード大、東京女子医大
を除いた第3の研究機関に
依頼してマンタから貰った細胞を
分析してもらったんだ。

その結果が3月25日に
CDB(理研発生・再生科学総合研究センター)
から発表されたらしい。

漣 奴 サザナミヤッコ
Semicircle Angerfish
「全く驚いたぜ!」
といきなり武鯛が飛び出し
小さな口をパクパクさせ
分析結果を語る。

「マンタから渡された細胞は
129系統のマウス由来の
STAP細胞ではなくて

B6と云うマウスと
B6と129系統の子供のマウスに
由来する細胞と
判明したとか云うんだぜ。

南洋武鯛 ナンヨウブダイ
 Blunt-headed Parrot Fish
勿論、だからと言って
それだけでマンタが尾黒目白鮫に
渡した細胞が
STAP細胞ではないと
決まった訳ではないのだが
限りなく不透明で
益々混沌としてSTAP神託

唯々、黄昏てしまうね。

でもね、きっと神託そのものは
いつの日か
再び燦々と輝く日が
来ると思うんだ」

笛奴鯛 フエヤツコダイ

forcipiger lavissimus


ふーん、そうなのか。
解ったぞ!
北緯七度、セブンノースの
熱帯の太陽とラピスラズリの蒼を
湛えるパラオの海が何故
一瞬だけ積乱雲の白亜宮殿に
吹き抜けを造り出したのか。

竜宮劇場への花道として
吹き抜けを造ったんだろうね。
唯それだけの為にあの壮大な
白亜宮殿を造るなんて
パラオの海も太陽も中々やるな。


鬼旗立鯛 オニハタタテダイ

Heniochus monoceros


四筋笛鯛 ヨスジフエダイ

BlueStripe Snapper

 
だがそうなると
神託を告げる白衣の巫女である
マンタをプリマドンナに迎え
尾黒目白鮫や
ナポレオンに役を振り当て
STAP神託劇を
竜宮劇場で演じようと企んだのも
当然パラオの海と太陽だな。

竜宮劇場の観客は
仙人たった一人だと云うのに
竜宮の豪華キャストを
総出演させるなんて何を企んで
いるんだい?

何々総出演ではないって?
そうか、そういえば
確かに大物の甚平鮫が
見当たらないな。
ふんふん、読めたぞ。
さては4月には甚平鮫の群がる
オスロブに仙人が出かけると
知っているな。

そこで竜宮劇場での続編を
演じ甚平鮫に
企みを語らさせる気だな。
 
 

四筋笛鯛 ヨスジフエダイ

BlueStripe Snapper

 まあ、武鯛の最後のセリフから
企みは透けて観えるけど。

2005年末に発覚した
韓国ソウル大の黄禹錫(ファン・ウソク)
によるヒ
ト胚性幹細胞捏造事件や
つい先月騒がれた
中途失聴とされる聴覚障害者の
佐村河内守の嘘八百事件と
同じだと言わんばかりの
マスコミ報道に対する反撃が
展開されるのだろうな

どうやら熱帯の太陽と海は
あの日、白亜の宮殿から下された
神託は正しいと
直観しているようだね。

となると竜宮劇場での続編で
武鯛の最後のセリフを
受け継ぎ
甚平鮫が何を語るのか
こりゃ是非とも観にいかねば。

青の目羽太 アオノメハタ?

Peacock Coralcod


漣鶏冠剥 サザナミトサカハギ?

Hasovla vla ming


紋達磨鰈 モンタルマガレイ
Peacock Flounder

海月蝶々魚 ウミズキチョウチョウウオ

blue lashed butterfly fish




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