1704ー2020年  睦月

還虚の祝いは Super Climb JacketNP11910じゃ!
1月26日(日) 仙人年代碑1944~2018焼成取付完了

あら、仙人の年代碑が設置されて遂にお墓が出来上がったのね!
完新世からの1万7千年の長い眠りを貪る山肌を削り、黒い大岩を掘り出して山荘をぶっ建てた25年前のあの日、
仙人は自らの墓標をこの大岩に見出したのかしら!
なんだかあんまりピッタリしていて、若しやこの新石器時代の大岩は、
掘り出される前から仙人の墓標だったのではと!

堅くて唯昏いだけの虚空のような大岩が、永劫の時空間への通路となって仙人を拉致するのでしょうか!
そんならお祝いに赤いジャケットでも贈りましょうか。
還暦は暦に還るけど仙人は虚空に還るので、還虚のお祝いになるのかしらね。
ノースフェイスのSuper Climb Jacketの赤にHERMITと入れてあげましょう。
さあ、こんなもんでどうでしょうか!



墓クライミングじゃ!
抜殻仙人

あれっ、中身が無い。
1002mと記されたP3峰に
登ると待っていたのは、
虚空に着せられた赤いジャケット。

左腕を前に突き出し、
右腕を後方に振り、山頂標識に向かって
走っているかの如きポーズ。
ジャケットは肉体を失っていることに
気づいているのか!

はたまた気づいているが故に
風邪を孕んで
恰も仙人がジャケットに
宿っている
かの如く振舞っているのか!


P3峰(1002m)の抜殻仙人

そういえば、新たに取り付けられた
仙人年代碑には
1944~2018と記されている。
つまり仙人は2年前に
肉体を失ったことになっている。

仙人なんぞと自称しているが
心臓弁膜症で逆流血が
オペ基準の60mlを遥かに超えた
70mlに及び、
上行大動脈瘤も44mmに拡大。

仙人たる者が心臓病になるか!
有り得ないぜ。

初登頂だとはしゃぐ仙人
更に右肺下葉S6の背部に
辺縁明瞭な
直径5mm程度の小結節が生じ
以前からの肺腺癌が、
活動再開か。

それだけにとどまらず、
先々週には、な、なんと100万人に
6人と云う難病、
再生不良性貧血の懼れありとの
診断を下されたのだ。

これで山荘仙人は
似非であると暴露されたね。

此処でも抜殻仙人

似非仙人は2018年に病に倒れ
肉体を失い
それ以後は虚空に還り、
空虚そのものになってふわふわと
山荘周辺に漂っている
と云う事なのか!

ほら、扇山の頂に立つ
赤いジャケットを観てごらんよ。
どう観たってジャケットには
何かが詰まってるぜ。
両肩の張り具合なんぞ仙人の肩
そのものの様に観えるが。

還虚して時空を飛べる様になった
だなんて法螺吹いてるけど
ただ単に抜殻になっただけで、
羽化した飛翔体は、
此処に戻って来ることは決して無い。

赤いジャケットに
詰まっているのは仙人のデジャヴ。
仙人は存在したことすら
無かったのではないか!

還虚して1万7千年を飛ぶんだ!


お前は時空回廊のオペレーターだったのか!
1月25日(土) ボン・シルバーに乗って旅立つ仙人

おい、おい、幾らお前が時空回廊のオペレーターだと威張っても一向に構わんが、
≪仙人は存在したことすらなかった≫とは酷すぎやしないか!
赤いジャケットの左下の畑を観てごらん、青々と育った法蓮草やブロッコリー、蕪や青梗菜が観えるだろ。
あれこそ仙人が存在した証しだ。
市販の野菜を買って来て山荘野菜と食べ比べてごらんよ。
無農薬、有機栽培の山荘野菜が如何に甘く囁き、神秘的なまでに深い歓びを与えてくれるか!

どうでしょう、そんな似非仙人の抗議が流れた途端、赤いジャケットは孕んでいた空虚さえ失い、
しょぼんと張りが失せ皺が走り、≪HERMIT≫は弛んでしまったでは!
もしかすると赤いジャケットもデジャヴなのでしょうか!




仕事始めは初窯から

1944年に生まれ2018年に(仙人年代碑)
この年代碑はサムイ島にも在ったのでは!

2020年初窯で碑を焼成
年代碑本焼き

さてそれでは
いよいよ本焼き準備に入るかと、
先ずはポリバケツの釉薬を
棚から引き出してガックリ!
大型タッパに入れて置いた釉薬の蓋が
劣化して割れているでは!







1250度で仙人も流れた






窯入れするのは計12個。
前回の素焼きで
1個割ってしまい
残り2個となった大物器。

珈琲サーバーの濾過漏斗5個、
仙人碑年号プレート2枚、
それに前回
絵付けし楽焼きした
マグカップ3個の本焼き。
4つの内1つは底まで抜けて
完全にアウト。
このタッパは安物だから未だ許せるが、
液体釉薬のポリ瓶までもが
ボロボロと割れてしまい
全く使い物にならない。


850度の楽焼
 
1250度で焼き直し後 
仕方なく釉薬ごと捨てたが、
これは釉薬販売元が釉薬用に選んだ
ポリ瓶であり、釉薬保存
出来ないのは許せない。
しかし怒って
みたところでどうにもならず、
他の釉薬を使うしかない。

3つの大物器の1つ割れる



右下の青ヒューズが切れる
さらば電子レンジ

25年間使った日立オーブンレンジ
MRO-J50型のスイッチを
入れた途端、
バシと呻いて電源が切れた。
25年も使い続けたのだから
何処が壊れても不思議ではない。

おそらくヒューズが飛んだのであろうが、
レンジの裏蓋を外して
ヒューズの設置場所を確認し
修理するのは些か面倒。
この際買い替えようと
2日程放置しておいた。


中央の黒帯が切断部

ネット通販やホームセンターで
製品と値段を調べた結果、
ナフコが2割引で
1台だけ売り出している
YUASA PRIMUSのオーブンレンジ
PRV-601Sが一番安いと判明。
早速購入予約したが、
玄関に放り出された日立オーブンレンジが
何やらブツブツ。

耳を傾けてみたら
≪せめて何処が壊れたか
看てくれてもいいんじゃない!≫
と云ってるようなのだ。
解ったよ、もう新品を予約しちゃったから、
それじゃ看るだけだよと分解開始。

裏蓋外しにちょっと手間取ったが、
直ぐに右下のガラス管ヒューズを見出す。

予想通りガラス管ヒューズの
中央が黒ずんでおり、
ヒューズが飛んだのは明らか。
つまりこのヒューズさえ交換すれば
未だまだ十分に
稼働すると云うことなのだが、
さてどうしよう!

新オーブンレンジ

まっ、2台あっても困りはしないし、
修理してやろうと
ガラス管ヒューズを外そうと
ドライバーで力を加えたが、
ビクとも動かない。

ガラス管ヒューズ両端から
出ている導線は
基盤孔に直接差し込まれ、
外せるタイプではない。
つまりオーバーワークでヒューズが
飛ぶことは想定していないのだ。
15Aのガラス管ヒューズと解ったので
買ってきてそれを
ハンダ付けすればいいのだが、
そうするには基盤を
そっくり取り出さねばならない。

ガラス管ヒューズ30mm、
15A用で1個71円。
たった71円でオーブンレンジが
甦るなら修理すべしと暫く
修理に熱中したが、
やっぱり止めた。
どうも基盤ごと
替えないといけないようなのだ。


下柚木ルート

 扇山西面は全く
足を踏み入れたことは無い。

西面の松里側の
笛吹川に下ると帰路は
同じルートを登り返すか、
扇山南稜に
連なるピークを巻いて
下柚木から藤木、千野上を
経て竹森まで戻る
10km程の距離を
歩かねばならない。


絶滅危惧IB類 (EN)のヤマガラ(奥庭)
3年前2017年11月5日(日)
冨美代さんが迷い込み
遭難事故を起こしたルートが、
下柚木に下る西面にある。

このルートを精査し、
マークを付けておかねばと
思いつつも
伸び伸びになってしまったのは、
帰路の距離の
長さだけではない。


雪が降ると山荘に集合 
もともと杣道か獣道しかなく、
林業が廃れ
山に入る村人が居なくなった今、
松里側の扇山への登山口を
知る人を見つけるのは難しく、
松里側から登ることは
出来ないのではとの
惧れがあったのだ。 

餌台の上で待っている山雀 

この下柚木を下ると笛吹川に出る

この問題を解決するには山荘から扇山の稜線に出て、扇峠に在る下柚木への道標に従って下り、松里側の
登山口を見つけるしかない。
そこで先ずバイクで松里を目指し、柚ノ木発電所に出る。
扇山西面の頂直下から落ちる白い導水管の真下に在る柚木発電所は笛吹川水系発電所管内では最大規模だとか。
川もない扇山山頂に何故導水管が在るのか?その水は何処から来るのか?ミステリアスである。

実は笛吹川上流にある広瀬湖から畑管に引く水を滑沢山稜を貫いて通し、山荘の在る福生里、
松里の畑を潤し,更には発電に利用しているのだ。
先ずここで扇山への登山道を確かめようと事務所を訪ねたが休日で職員不在、
工事を依頼された職人は居たがよそ者で土地勘無し。
仕方なく畑で一人の作業をしている地元人に訊いて吃驚! 

柚ノ木発電所内部
扇山の南山稜にある
なだらかなピークが恵林寺山で、
その峰が扇山だと云うのだ。
それじゃ導水管の突き出てる
一番高い扇山を
何て呼んでいるのか訊いたら、
それは三角点と呼んでいて
扇山ではないと云うでは!

こりゃ駄目だと更に3人の農作業人や
農家の庭で談笑している
4人の地元民、更に山中で
焚火をしながら畑の手入れをしている
農婦2人に扇山への登山口を訪ね、
やっと玉宮への峠越え道が
登山道であると判明。


下柚木の登山道入り口

下柚木への分岐点からの下りは
かなりの急斜面で、
自然倒木が小谷を横断しグリセードで
一気に下ると云うわけにはいかない。
倒木を潜り抜けたり
迂回したりと面倒だが、急な谷なので
あっという間に下ってしまう。

枯葉の下の融けた凍土に
足をとられ最初の一歩で尻餅をつき、
お尻を泥だらけにしながら
グリセードで飛ばすと5分ほどで
急斜面は終わり、
左に檜の植林帯が現れる。

この入口の幹に赤テープで標識を付け、
さらに下ると右側に高さ2m程の
黒い岩があり、この岩の間を抜けると
小さな流れに出る。

落差246mの水路発電
此処を渡ると昨日バイクで偵察した
林道にひょっこり。
余りにも短いルートなので吃驚!
当然ながら扇山への
登山口を示す標識何ぞ林道には無い。

ちょっとした踏み跡が
あるだけなので、松里から
バイクで登ってきても此処が
登山道入り口とは解らない。

しっかり2カ所に赤テープを巻き付け
下柚木ルートを登り返し
P2へ向かい、ゆっくり稜線散歩を
堪能しながら山荘に戻る。

これで懸案の下柚木ルートが
解明されマークも着けたし
どうにか一安心!



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