豪華キャビン

《A》 快適キャビンへ

いきなりマンタ
初回DV
Mant Ray


モルジブは煩い。

DV経験100回以下の
ダイバーは潜れませんとか
60歳以上のダイバーは
原則として駄目ですとか・・・
深度は30mを超えては
いけませんとか。

チェックDVなんぞは
特に煩くて中性浮力維持
だけでなく水中での
マスクの着脱だとか言って
ダイバーの意欲を
失わせること夥しいのだ。

その上アリ環礁アンガガでの
前回の女ガイドは
時々ヒステリーを生じ
意味も無くきんきん叫び
不愉快極まりなかったのだ。
鬼糸巻エイ(オニイトマキエイ)


従って今回のモルジブも
初回のチェックDVは
煩いだろうと
覚悟していたが何と
チェックはログブックのみ。
極めて合理的。
過去のDV記録を見れば
ダイバーの技量は
一目瞭然なのだ。

潜った途端にマンタの
群舞に迎えられ
おー!
これぞ本当のモルジブ。

最初のDVから
マンタの群れに囲まれ
一緒になって舞う幸せ。


Devil Fish



虚無から希望が
生み出されるように
無から存在が
誕生するように
マンタは深海の漆黒から
徐々に
微かな影を現す。





虚無の影は
無の影は
海空に光り輝く太陽によって
漆黒の影を刻印される。

虚無が暴露され
無が正体を晒す
この瞬間を
私はいつだって
待ち焦がれている。


(ヤップ・其の12より)

優雅な舞踏家・マンタ



無数の星々

300mを超える
深海から捕食のために
浮上してくる姿は
正に《虚無の詩人》である。

プランクトンの
捕食やクリーニングには
海の表層が
適しているのだから
深海に行く必要は無い。

従って多くの解説書には
『マンタは
海の表層に棲息する』と
書かれている。

深海からやって来ると
話してくれたのは
パプアニュギニアの
ガイドであったろうか?


宇宙は暗黒物質に満ちている

 本年2月,NASAの人工衛星「WMAP」による
宇宙マイクロ波背景放射の非等方性の観測結果が発表され
大きな話題を呼んだ。
 その解析結果によれば宇宙の年齢は137億歳であるという。

更に,宇宙に存在するエネルギー密度の内訳は
光を発している通常の物質はわずか4%にすぎず
光を発していない「暗黒物質」が23%、残りの73%は
「暗黒エネルギー(宇宙項)」と呼ばれるものであることが判明した。

《虚無の詩人》は
96%の漆黒の闇から僅か4%の星の世界にやってきて
光を呑みこみ虚無を謳う。



その後ヤップや
ニューカレドニア、ココ島で
逢ったマンタを
観察したが確かに
深海の暗黒から姿を現し
再び闇に消えていく。
消える寸前に
フラッシュを浴びせた。

フラッシュを焚いた瞬間
見ることが出来なかった
プランクトンが
無数の星となって煌いた。

認識出来なかった
宇宙の暗黒物質が突然
視覚化された錯覚に
陥りうろたえる。

今年2月にNASAが
発表した暗黒物質に
関する人工衛星の
観測結果が去来する。


固有種
Head Band Butterfly Fish

Red Tail Butterfly Fish
の方が判りやすい。
頭の白帯は月蝶々魚
チョウハン等にも見られるが
赤い尾は珍しい。

インド洋の固有種であると
ガイドは言っていたが
インドネシア、フィリピンでも
観察されている。

コラーレは首輪を意味し
学名からとったとか。
そうなると英名はRed Tail
よりHead Bandの方が
学名に近いことになる。

日本では見られないが
モルジブでは
ごく普通に見られる。
コラーレ蝶々魚



固有種
Yellow Head Butterfly
Fish

潜るたびに目にする

ような気がする。
ちょこまかしていて中々
ファインダーに
収まらない。

日本には居ないので
和名はないが
幾ら何でも英名そのまま
イエローヘッドでは
味気ない。

せめて黄頭くらいの
命名をしてやらないと
面白くない。
キガシラではまどろっこしい
キトウでいこう。
黄頭蝶々魚(キトウチョウチョウウオ)



固有種
青き外科医
Powder Blue Surgeon
 Fish


爽やかで美しい。
インド洋の固有種で
モルジブではよく
見られる。

尾の柄の側面に鋭い
ナイフのような
棘を持っている。
これを外科医の
メスにみたてニザダイ科を
英語でSurgeon と呼ぶ。
同じニザダイ科に
Unicorn Fishもいる。

和名は青き外科医に
しようかな?
パウダーブルーサージョンフィシュ



固有種
Black Pyramid Butterfly
Fish


どう見れば
黒いピラミッドのように
見えるのか?
頭を捻ってしまう。

これもインド洋固有種と
言われている。
確かに他の海でも
見たような
気はするが居ないのだ。

以上4匹の固有種を
挙げたがこれらは
モルジブではDVの度に
見られるほど
一般的に棲息してる魚で
レア物ではない。
黒ピラミッド蝶々魚(ブラックピラミッド)



《C》 甚平鮫との邂逅






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