1652ー2019年  葉月

夏だ!サンパラソルに襲い掛かる小倉山積乱雲
8月9日(金)晴 1階ウッディテラスの咲き始めた紅&白サンパラソル

肉体労働を終えて、テラスでぐうぃーっと冷たいビアを呑みながら仰ぎ見る積乱雲は最高だぜ!

そんな粋がって恰好付けても駄目さ!積乱雲もサンパラソルも先刻承知さ!
ほらほらビアグラスを覗いてごらんよ!
ビアに満たされているって!そりゃそうだ。でももっと良く観てごらん!何か気がつかないかい。
そうそう、グラスはロックアイスが詰まっているだろ。
そう、仙人が呑んでいるのは確かに山荘ビアだが、オンザロックでビアを呑んでるんだぜ!
何を意味するか想像は出来るだろう。

オペ基準の60㎖を超えた70㎖の大動脈血逆流で、いよいよビアのドクターストップ指令が発せられたのさ。
で、例によってそんなもん無視して呑み続けていたが、どうも最近、
続けて左心室から送られてくる痛みを伴うサインに、流石の仙人も氷なんぞを持ち出したって訳さ。
嗤えるね。この仙人の未練たらたらの見苦しさ。
≪うーん、アルコール度数7%で仕込んだ山荘ビアはオンザロックで丁度いいな!味も落ちないし≫
だってさ!大いに嗤えるぜ!



プライムポンプが漏れるぞ!
雑草との闘いじゃ!
壊れた刈払機の修理

マキタプライムポンプ168を
買って来てタナカ刈払機TCG22EASに
取り付けたが、エンジンは掛からず。

タナカ刈払機のポンプに孔が
開いていることは確かで、
交換することによって、
ガソリンが
エンジンルームに送られる様になった筈。


新品のプライムポンプと交換

しかし何度リコイルスターターを
引いても起動せず。
試しに1時間ほど前には直ぐ
エンジンのかかった他の刈払機の
リコールスターターを引いてみたら、
同じくいつまでも沈黙。

きっとこの暑さで揮発性の高い成分が
失われたか、熱中症にでも掛かったか!
そんな馬鹿な!本当は
点火プラグの電極部にカーボンなどが
付着したか、電極隙間が
0.6~0.7mmに収まっていないのだ。


しかしエンジンは始動せず!

ま、それならそれでいいではと、
さっさと倉庫に片づける。
レタス畑、胡瓜畑の残滓処理、施肥、
耕運機掛けだけでヘトヘト。

が、例年播種の遅れ、発芽後の失敗で
大きくならぬうちに霜が降り成長が止まり、
やがて凍てついてしまう冬野菜に
想いが至り、先ずは
大根と蕪の播種に着手。

水さえ絶やさなければ発芽はするだろうが、
発芽後の地温上昇で芽が枯れてしまう。
其れには打つ手がないのだ。


燃料管の差し違いか!

再びプライムポンプをプッシュ!

やはりエンジン掛からず!



やや!サンパラソルが帆船になって小倉山の森を航海
8月9日(金)晴 ビアで酩酊した仙人の白昼夢か!

黄泉の国からやって来た虚空を切取った漆黒の帆船。
帆船の船尾に掛かる千切れた積雲を眼で追うと、出航した湊の辺りが浮かぶ。
漆黒帆船にはつい1カ月前に亡くなった坂本さんが、乗り組んでいるのだろうか!

山荘は扇山山腹の森に在り、直ぐ隣の地元民家まで750m程離れている。
従って地元の人々との交流は殆どないのだが、隣の地元民家である坂本さんには何かとお世話になっている。
山荘に至る農道は坂本さんの家の前に在り、往復の度に声掛けしたり、地元情報を教えてもらったり。
桃や葡萄、李の農園を経営している坂本さんは、収穫期には撥ね出し果実を届けてくれる。
御礼に時々作る御萩などを届たりと、細々とした繋がりはある。

その坂本さんは7月6日、自宅作業場の棚に掛けた梯子から落ち、頭を打ち救急車で甲府中央病院に搬送されたが、
翌7日昼前に息を引き取った。
甲府中央病院と云えば3年前の元日登山で、村上が竜ヶ岳からヘリで運ばれた病院。
実は仙人も甲府中央病院にはお世話になっている。
42年前の1977年10月、北岳バットレス4尾根の登攀中に事故に遭い右脛を抉り、脛骨の骨幹部が露出し、
出血を押さえる為右足をテントに吊るし翌日下山、甲府中央病院へ。

その場での手術は出来ず、帰京してから長い時間を掛けて肉芽腫形成後の手術となった。
梯子からの転落と云い、村上、仙人共々お世話になった甲府中央病院で息を引き取った事と云い、
とても他人事とは思えぬ坂本さんの急逝。、



あれっ、再び桃がやってきた!
李と桃を運んできたのは帆船か!

一家の大黒柱を失い、坂本家は態々山の上の山荘まで桃を届ける余裕はない。
それなのに娘、愛子さんの旦那さんが軽トラに乗って、
桃だけでなく酸味を加え味に広がりを持たせた美味しい李・ソルダムまで持ってきてくれた。

果肉から水分の蒸発を防ぎ鮮度を保ち、病気などから 果実を保護する
白っぽいブルームを農薬と間違え、
「とても美味しいけど、ソルダムのこの白いの何ですか?」と訊いたことがあった。
それ以来、桃と一緒にソルダムも届けてくれるようになった気がする。


冷蔵庫にも入りきらないし暫くヴィーナスと一緒に!

昨夜、月が十字の光を放ちテラスに差し込んでいたので、
きっとヴィーナスも観ているだろうと・・・。
深く繋がっている想いが込み上げ、暫く眺め続けた。
幼い子供に還って素直に、
この光に載って昇って行くことが出来ると、確信出来るこの刹那。
刹那の産み出した光の回廊に身を委ね、
豊穣な乳房に耳を傾ける。

今度は坂本さんかな!


滴り蕩ける蜜液の匂いに仏陀もうっとり!
 8月13日(火) 蕩ける甘さがいつまでも残る桃との出逢いに感謝!

≪Get Out And Get Under The Moon≫を
≪いでよ月の元へ≫なんぞでなく≪月光値千金≫と訳すとはね!
「月夜の晩に」、「月を眺めよ」、「月に告ぐ」とか訳詞されているけど、
≪月光値千金≫は秀逸だね。
2日続けて扇山に登り、昨夕は小倉山を逍遥し、さて夕食でも用意するかと
テラスに出たら、小倉山の水晶峠から6日前の上弦の月を孕ませ、
満月2日前となった月が、微笑みながら現れたでは!

体内に生命を導きいれ、漆黒の新月からゆっくり、ゆっくり光を育て、
やがて光満ちて満月となる。
忍び寄る闇を目前にした宵の明るさに対峙するでもなく、
光の懐胎につつましやかな微笑みを添える。≪月光値千金≫とは良くぞ云ったり!



白ワイン用葡萄

トマトの防虫バジル

ピーマン、隠元豆

たった1日空けただけで
生命力の強い
サニーレタスがやられた。

発芽力の逞しさ、発芽後の
力強い成長が売りの
サニーレタスが、
1日散水しなかっただけで死んだ。


最初の西瓜収穫

如何に強烈な日差しが降り注ぎ、
発芽後のレタスから
水分を搾り取ってしまったか!

昨夕一縷の望みを賭け
慌てて散水したが、
今朝覗いて観たら
奇跡の復活は成らず。


暑さに弱いサニーレタス

今年のトマトは美味だが不作

香り濃厚な大人気の大葉



蜩、ミンミン、ツクツク法師、油蝉と山荘は蝉の大合唱
焼ける大地

 葡萄畑の直播きの蕪は
一部発芽していたが、
ポット播種の大根は発芽の
気配無しでガックリ!

現在午前10時20分、
日陰となった書斎東壁に
設置された気温計は39,3℃
日向では47.5℃を示している。
室内は29.0℃なので
日陰外気とは
10℃以上の差があり、扇風機を
弱で回すと涼やかで丁度いい。

先ほどまでガンガン音を立てて
降り注ぐ太陽光を
全身に浴びながら、
雑草取りと散水に勤しむ。


滝の様に流れる汗
なんぞと云う表現があるが、
滝まではいかなくても
チョロチョロ湧き出す泉くらいの
汗は止めどなく流れ続け、
こりゃ上手くすると
熱中症でくたばれるかな、
なんぞと虫のいいこと思ったり!

と云うのも死ぬまでに
積算される苦痛の量について、
考えていたからである。
緩和ケアの上手くいかなくなった
癌患者などの苦痛は
質、量共に想像を絶するものがあり、
熱中症などで
数分ないし数時間で死に至る
ケースとは大違い。

ありゃ!ちょっとふらつくぜ、
視界もぼやけて来たし、
うーん、バタン。

なんてのが熱中症なら大歓迎!
なんぞと虫のいいことを想いながら、
焼ける大地とメッチャ暑い
じゃなくて熱い太陽に
感謝しつつ畑を耕すのである。


仙人墓標に咲く夏水仙



Next