仙人日記
 
 その1304ー2016年  長月

9月4週・・・動脈血に塗りたくられた夜明けのガニメデ


生命を予兆するエウロパの噴出
9月27日(火)晴 ウロボロスの歓喜 www.clarksvilleonline.comの画像より合成

木星の衛星イオから噴出した硫黄のため、赤みがかった色をしているアマルティアが、夜明けになると
仙人の動脈血に忍び込み、イオやカリスト、ガニメデにいざなう。
イオが硫黄を激しく噴出する瞬間を捉えた、1979年のボイジャー1号の画像を
中国の画家・李明に油彩してもらった。

その大型壁画を東壁に掲げ、北壁にK2峰(8611m)の山頂直下で撮った写真を飾り、
南に幾重もの山脈を連ねる勝沼盆地を見下ろす出窓、
西に御坂山塊を従えた富士を遠望する出窓を配した、イオの部屋が招くのだ。



木星の衛星エウロパ、表面で水噴出か 高さ200キロ

朝日新聞デジタル 9月27日(火)11時0分配信

2014年1月にハッブル宇宙望遠鏡で観測したエウロパの画像(合成)。
7時の方向に飛び出した白っぽい部分が間欠泉とみられる部分(NASA提供)

 米航空宇宙局(NASA)は26日、木星の衛星エウロパの表面で、
間欠泉のように水が噴き上げられたとみられる現象をハッブル宇宙望遠鏡による観測で見つけた、と発表した。
探査機が近づいて間欠泉の成分を調べれば、エウロパの地下に広がるとされる海の成分や、
生命の存在の証拠が見つかるかもしれないという。


氷の星エウロパ stat.ameba.jpより


NASAによると、エウロパが地球と木星の間を横切った際の紫外線映像を分析。
10回のうち2014年の3回で、高さ最大200キロに達する間欠泉のような噴出が確認された。
NASAの別の研究でも間欠泉の存在が有力視されており、今回の発見でより確実になった。





木星と化した山荘図
 



氷の星エウロパに宿る生命は深海魚族か!  NASAの公開動画より
≪2階には5番目に
大きなアマルティアを寝室とし
他に3つの
ガリレオ衛星の名を着けた
部屋があることは、
解ったけど、どうしてエウロパだけ
無いんだい?≫

このところ出番の増した
ウロボロスが問いかけてくる。

≪実はネームプレートこそ
着けてないが、
1回の一番大きな1階の居間が、
エウロパなんだよ≫
エウロパは4つのガリレオ衛星
の中で2番目に木星に近い。
イオとガニメデの間を、
起動共鳴を受けて
公転周期1:2;4の美しい
整数比で回っている。

つまりイオの公転周期1の
2倍、3 日 13 時間 13.7 分の
猛スピードで回っている。

と此処まで書いて、
公転周期1:2;4が正しいかどうか
wikipediaで確かめようと
ネットで開いたら、
ありゃ、間違いみっけ!

3個またはそれ以上の天体の公転周期が互いに
簡単な整数比になっている場合の
共鳴をラプラス共鳴 (Laplace resonance) と呼ぶ。
例えば、木星の衛星
ガニメデ・エウロパ・イオの三つは互いに
1:2:4
の軌道共鳴の状態にある。

これ逆で4;2;1だぜ!

数十万年彷徨ったガンマ線は太陽から旅立つ  jpegfree-images.gatag.netiより合成


動脈血に塗りたくられた夜明けのガニメデ
9月27日(火)晴 炎上するガニメデに戯れるウロボロス

エウロパの表面は少なくとも厚さ3km以上の氷で覆われており、所々にひび割れが走っている。
イオの次に木星に近く、公転周期がイオの2倍、ガニメデの半分という軌道共鳴の状態にあるため、
強い潮汐力の変動に晒されている。
その潮汐力で発生する熱によって表面の固い氷層の下は深さ数十から百数十kmにわたって氷が融け、
シャーベット状で液体の海になっており、地球の海洋深部にあるような熱水噴出孔も存在すると考えられている。
生命が存在する可能性も示唆されている。

内部海の存在は、内部の熱的状態に関する理論的計算によって1970年代には既にそれを予想する説が出されていた。
1990年代に行われたガリレオ探査機による調査では、エウロパの表面に氷が一度割れて再び固まったような地形が発見され、
海の存在を強く想起させるものとして注目を集めた。

(wikipediaより)




高芝山の昏い紫が動脈血に染まる

積雲に呑み込まれる小倉山
さあ、宴の準備も出来たし、
それじゃ夜明けの
ガニメデが命を繋ぐ真っ赤な
動脈血を塗りたくって
齎したエウロパ情報と
軌道共鳴とやらについて、
語ろうではないか!

≪木星と化した山荘図≫で
お解りのように
ガニメデはいつもエウロパを
木星方向に
見下ろしている。

公転周期は7 日 3 時間 42.6 分。
エウロパの公転周期が、
3 日 13 時間 13.7 分だから
これを2倍すると
7日2時間27.4分と計算上の
僅かな差が出るものの
ガニメデの公転周期は見事に
エウロパの2倍になっている。

生命の味覚を讃えよう!

同じ様にして調べると
ガニメデ、エウロパ、イオは
4:2:1の見事な整数比となる
公転周期になっているのだ。
これは現在観測されている
3個以上の天体では
唯一の現象で、
ラプラス共鳴とよばれている。

今から200年程前に
活躍したフランスの数学者、
天文学者のあの
ピエール=シモン・ラプラスの
名をとった共鳴理論。

「ラプラスの悪魔」でも有名。
彼は数学と天文学、物理学を
マイクロスコープとして
森羅万象を観た結果、
こう 断じたのである。

「原因と結果は
因果律に支配されている。
ゆえに未来は、
一意的に決定的である」



大地の熱を吸って勃起

テラスに迫る暴れん坊

一瞬ヒマラヤの高峰に変貌
 そりゃま、3つの衛星の公転周期が
4:2:1の見事な整数比になっていると
なれば、これは
因果的に決定された未来を完全に
見通すことができる者が居ると、
考えざるを得ない気持ち、
よーく解るな!

だってさ、整数って、物を数えたり
順序を示す数で、
超複雑な公転周期の比なんて
表せる訳がないじゃん!

夜明けの光を噴射するログ 
 そんな気持ち解んないって!
あのね大体、
ガニメデ、エウロパ、イオの
公転周期が4:2:1の見事な整数比に
なっていると告げられた時点で、
もの凄ーい驚愕に襲われ、
どうして、どうしてと慌てふためく筈。

ぜーん、ぜーんふためかないって?
ほんじゃ、ふためかねばならぬ
理由を先ず説明しようか!

ガニメデの血のオーロラ

実に神秘的で摩訶不思議な
数の頂点に君臨する
超越数は代数的な数でない複素数。
Xー3=0は
X=±√3だから無理数ではあるが、
超越数ではない。

如何なる有理数系の代数方程式の
解にもならない数で、
よく知られているのは円周率π
自然対数の底でネイピア数と呼ばれるe
これあたりが天体の公転周期の
比にでもなっていれば
心情的には頷けるのだが・・・。

夜明けの消失




初代ジョン・シルバー夜明けに歓喜
9月27日(火)晴 滴る生命の滴に溺れるウロボロス

もの凄ーく脱線して焦っている仙人を観て初代ジョン・シルバーの歓ぶこと!
「あれあれ、ガニメデ、エウロパ、イオの公転周期が4:2:1の見事な整数比になって
いるのが如何に不思議な事か力説するために、超越数なんぞを
持ち出してしまったもんだから、収拾が付かなくなって、どうだいあの仙人の狼狽え振り。
さてさてこの先どうなるのかね」



小倉山からの曙光

迸る大地の泉を貫く光
夏は高芝山から昇って来た太陽が
今は小倉山から秋の
氷の雲を引き連れて澄んだ光を射る。
大地の歓びの汁を
噴き出しながらジョン・シルバーは、
せせら笑うのです。

「光が頂に達するその一瞬を
観るために、
そうして1時間も2時間も、
待ち続けるなんて、
いったいどうしちまったんだい!
そら、光はもう頂を離れちまって、
お供の雲だって
だんだん小さくなって離れていくぜ!」
生命を予兆するエウロパの噴出に
ウロボロスを重ねた仙人。
エウロパが内側を回るイオと
外側を巡るガニメデとの間に
奇跡としか言いようのない整数比
による公転周期を、
保ち続ける深奥に迫ろうとした仙人。

ジョン・シルバーの嘲りに
すっかり意気阻喪し頓挫したまま
しょんぼり。
もう仙人はジョン・シルバーに
話してやることも出来ないほど鬱に
落ち込んでしまったのでしょうか?

そう云えば風の噂では、
目白ではもう数か月も停止している
非常階段登降トレーニングを
再開したとか。

膝の痛みが取れぬままの再開が
如何に危険な賭けであるか、
一番よく知っているのは仙人。
若しや
最後のカンフル剤か!

夜明の光と泉の交歓

茜雲を角の簪にして


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