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その127の4ー2016年 水無月 |
6月4週・・・オアフ島ダイビング 母なる地球への想い
舫を解いてGrand Bleuの海へ出航準備 6月17日(金) 曇時々スコール又晴 ケワロ・ボートハーバーから双胴船・カハラ・カイ号で |
浜辺に面した卓 |
ようこそ!The Veranda |
十数種のドレッシング |
トッピングも多数 |
珍しい回転式トースター |
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おやつに果物を部屋に |
納豆、豆腐もある和食コーナー |
さあ、ワインになった海を呑み乾そう! (撮影:悠樹) |
久々に冨美代さんの不協和音が 深夜の寝室に鳴り響き、どうにも眠れない。 チューバの朝顔を摘まんでみたが 一向に不協和音は鳴りやまず。 致し方なくむっくり起き上がり 部屋のアイパッドが第3世代移動通信システム(3G) なので開いて、ネット接続の方法を表示。 さてそれでは此処から 仙人日記を書いて送ろう。 がしかし部屋の案内には確かに 部屋では自由にパソコンが使えますと かいてあるのに、 1時間も試行錯誤したが接続不可。 その後も不協和音演奏会は続き、仕方なく読書。 平野啓一郎の「マチネの終わりに」、 宮下 奈都の「羊と鋼の森」の続きを 2時間程読み時計を見ると、 おりゃ4時では! |
慌ててベッドに潜り込む。 目が覚めたのは6時10分。やべー、 ピックアップは6時20分。 あと10分ではとても朝食は摂れない。 水中カメラ、DVサイトマップ、マスク、DV靴等を ザックに放り込みエレベーターに飛び乗りフロントへ。 グランブルーのマットとフロントで鉢合わせ。 車でアラワイヨットハーバーに向かう。 双胴船カタマランで待ってたのは ≪寿司≫と名づけられたワン公。 犬と一緒にワイキキの沖に出航。 1本目は深度35mに沈む中国の船シードラゴン。 深く流れが速いので上級者コースになっているが、 この程度では問題なしと DVを愉しんでいたらDECO。 デコはDecompression(減圧)の略で、 長時間のダイビングもしくは 深度の深いダイビングにより体内に 溶け込んでいる窒素の量が増え、 減圧症が発生する危険性が高まった状態。 |
ヒルトンホテル池のライトアップ (撮影:悠樹) |
濱のステージ |
ポリネシアン、文化センター |
バニアンコートのステージ |
このような状態になったとき、 ダイブコンピュータは、水深□mで□分の 減圧停止をするようにというように 表示されるのだが、 すっかりDECO機能を忘れていたので 煩い警告を無視して3分停止だけで浮上。 前回DECOを無視した為、 48時間DVコンピューターが 機能停止した苦い経験があるので 浮上してから焦る。 |
やはり此処は上級者コースなのだ。 2本目は排水管のような かなり太いパイプが横たわる珊瑚海。 世界中の綺麗な珊瑚を見慣れているので、 此処の珊瑚には失望。 何処に珊瑚があるの?てな感じ。 海中に居る間は良いが、 船に上がると小雨に打たれ、滅茶寒い。 こんなことならラッシュガードを 持ってくるべきであった。 |
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此方ではハワイアン |
子供ダンス教室も |
えっ!この犬も船の乗員? ホテルに戻ると冨美代さんからWi-Fiの携帯に着信。 今パールハーバーに居るが、 これからバスを捉まえてホテルに戻るので 未だ1時間以上かかるとのこと。 待ってても仕方ないのでトロリーバスで ダイアモンドヘッドに向かう。 クレーターまで行くがDVで痛む左膝を酷使したので、 登山は諦めカハラモールから マーケットシティーを回ってホテルに戻る。 |
マットが大きなペットボトルに入れた温湯を ウエットスーツに流し込んでくれたので、 やっと生き返った。 ハワイの海がこんなに寒いとは驚き! 最も暖かいこの時期でも寒流の影響で、 水温は最高でも28℃でストップ。 で、今日の水温はとDVコンピューターをチェックすると 深度30.9mで、25.6℃しかない。 これじゃ海から出たら寒くて堪らん筈だ! |
名前は寿司でーす |
宜しくマットです |
仲良くしてね! |
気に入ったぜマット! 「まいねーむいず、Matt じゃぱにーずござ、はうでゅゆうどゅ!」 開口一番この何とも変梃りんな 挨拶が、誰も居ない 静まり返った早朝のモアナのロビーに 響いた。 |
ござとは何だ! 「ござ、ござ、mat、たたみ ばっとまいまっといずだぶりゅてぃー」 mattだろうがmatだろうが 日本人にはおんなじなんだよマット! こんな愉快な出逢いがあるなんて 嬉しくて 仙人は思わずスキップしたくなったぜ! |
船内ウオッチング |
操舵室から |
ケワロ・ボートハーバー 数あるダイビング・ショップの中で、 どうしてこのグランブルー(Grand Bleu)を選んだかと云うと このショップ断トツに安いのだ。 余りにも安いので心配になり、 お馴染みのWTPの遠藤に電話して訊いてみたら、 どうもハワイを仕切っているVELTRAに 搾取されダンピングして どうにか使ってもらっているような。 |
船長が船の整備を終えるまで、 桟橋に座ってマットとお喋り。 「マット、どうして結婚しないの?」 「うーん、そりゃ気楽いいからかな。 何しろ、あーだコーダと煩く云われるの大嫌いでさ」 |
カハラ カイ号で目指すは沈船と珊瑚 |
四筋笛鯛 ヨスジフエダイ Common bluestripe snapper |
親美姫 オヤピッチャ Sergeant major |
四筋笛鯛 ヨスジフエダイ Common bluestripe snapper |
汗打保 アセウツボ Peppered moray |
VELTRAの販売戦略は中々のもの。 日を指定してDV予約したその日から 連日各種CMがメールで送られ、 煩いので停止処置をとったら 停止すると予約がキャンセルされ クレジット決済した料金は返却されないと 脅しをかけてくるのだ。 きっとマットもこの調子で VELTRAに搾り取られているのだろう。 |
青海亀 アオウミガメ Green turtle |
青海亀 アオウミガメ Green turtle |
青海亀 アオウミガメ Green turtle |
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旗立鯛 ハタタテダイ Pennant coralfish |
きっと海が大好きで、 ダイビングが出来れば、 儲けなんてどうでもよくて、 毎日、客さえあればそれで幸せ。 なんだろうな、 と思わせるマットの笑顔。 この犬は寿司。 僕が着けた名前で いつも一緒に船に乗って ダイビングに行くんだ。 |
ミレットシードバタフライフィッシュ Milletseed butterflyfish 固有種 |
沈没船シータイガーに潜入 しかしここ暫く30メートルより深い潜水を していなかったので、 いつもの浮上速度の警告か、 残留窒素が7段階の6を越えた警告と 気にはせず、潜水を続けた。 処がどっこい、警告は止まず更に激しく鳴り続けるでは! ヤベー、Decoだ! |
Deco踏んじゃった! 左腕のダイブコンピューターが、 突然警告音を発し、最早この水深30.9メートルでの 滞在時間は残されていないと告げる。 |
船室は此処かな? |
襷紋柄 タスキモンガラ Wedge-tail triggerfish |
血液シャンパン 水深30メートルでは、 ファーストステージで中圧まで落とした 圧縮空気を セカンドステージのレギュレータで 周囲圧の4気圧(30m)まで落とし、 エアーが 背中の空気タンクから 肺に送られる。 従って4倍の窒素が 身体の組織や体液に溶け込み 浮上による低圧で、 気化し気泡となって血液中を流れる。 血液がシャンパンのように 泡立ってしまうのだ。 |
襷紋柄 タスキモンガラ Wedge-tail triggerfish |
角出し ツノダシ Moorish idol |
コガネチョウチョウウオ Multiband butterflyfish 固有種 |
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笛奴鯛 フエヤッコダイ Longnose butterflyfish |
黒紋柄 クロモンガラ Pinktail triggerfish |
黄色剥 キイロハギ Yellow tang |
ファンテイルフィレフィッシュ Pink Tail Durgon 固有種 |
気泡は血管を塞栓し 循環器系に血行障害をひき起こし 呼吸器系の障害(息切れ・胸の痛み)や チアノーゼを引き起こす。 更に生涯にわたる神経系の損傷等、 重篤な後遺症を 招くケースも少なくないと云われる。 |
ハワイアン白点トビー Hawaiian whitespotted tob 固有種 |
アメリカ軍の給油タンカーシータイガー |
コックピット |
煙突 |
デッキを一回り |
DVデータ499
ダイブコンピューターの記録よりDV№499(DV回数) 2016年6月17日(金)曇小雨 オアフ島、SeaTiger Entry Time・08:05 Exit Time・08:29 潜行時間・24分 残留窒素:9/9 浮上速度:赤警告 Deco発生 水深Max:30.9m 平均深度:22.6m 水温:25.6℃ 使用タンク:アルミ12㍑:200気圧 最終残留空気:30気圧 潜水時間計:405時間23分 潜行メンバー:坂原、Matt 計2名 |
深度35メートル |
船室に入ると魚の巣 |
プランクトンが舞う |
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危なくなったら 直ぐ浮上すればいいではないか! と素人は考えるが どっこい、直ぐ浮上したら 肺がパンクして即死じゃ! だからこそ ダイビングは怖いのだ。 |
沈潜に棲み付く亀 |
どうしたらいいかと云うと 先ず深度をゆっくり上げて停止。 深度を何メートル上げるか、 その深度に何分停止するかは ダイブコンピューターの 決定に従う。 |
此処はオイラの家だぞ! |
早く出ていけ! |
解ったよと退散! |
オオモンカエルアンコウ Antennarius commersoni |
オオモンカエルアンコウ Antennarius commersoni |
オオモンカエルアンコウ Antennarius commersoni |
箆矢柄 ヘラヤガラ Painted flutemouth |
DVデータ500
ダイブコンピューターの記録よりDV№500(DV回数) 2016年6月17日(金)曇小雨 オアフ島、Kewalo Pipe Entry Time・09:14 Exit Time・09:54 潜行時間・40分 残留窒素:5/9 浮上速度:警告無し 水深Max:16.6m 平均深度:13、2m 水温:26.7℃ 使用タンク:アルミ12㍑:200気圧 最終残留空気:50気圧 潜水時間計:406時間03分 潜行メンバー:坂原、Matt 計2名 |
箆矢柄 ヘラヤガラ Painted flutemouth |
コガネチョウチョウウオ Multiband butterflyfish 固有種 |
鼻黒蝶々魚 ハナグロチョウチョウウオ Clown butterflyfish |
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笛奴鯛 フエヤッコダイ Longnose butterflyfish |
サドルラス Thalassoma duperrey 固有種 |
黄色剥 キイロハギ Yellow tang |
1点蝶々魚 イッテンチョウチョウウオ Teardrop butterflyfish |
ダイブコンピューターに指定された 深度での停止時間を 過ぎると次の指示が出て、 更に浅い深度での停止時間が 示されゆっくり 浮上せねばならないのだ。 腕時計に内蔵されたこの ダイブコンピューターが無ければ 深度と停止時間を 計算しなければならないが、 水中でそれが如何に大変であるかは 云うまでも無い。 |
1点蝶々魚 イッテンチョウチョウウオ Teardrop butterflyfish |
コガネチョウチョウウオ Multiband butterflyfish 固有種 |
更に若しその間に空気タンクの エアーがなくなったりしたらバディーの オクトパスから エアーをもらわねばならぬが、 バディーが居なければ 血液が気泡を吹いてシャンパンに なるのを覚悟で 急浮上するしかない。 Decoは極めて危険なのだ! |
オジサン Sidespot Goatfish |
ミレットシードバタフライフィッシュ Milletseed butterflyfish 固有種 |
黄色剥 キイロハギ Yellow tang |
暁剥 アカツキハギ Achilles tang |
角出し ツノダシ Moorish idol |
青の目羽田 アオノメハタ Peacock hind |
鼻黒蝶々魚 ハナグロチョウチョウウオ Clown butterflyfish |
このバニアンはハワイの象徴だって! (モアナのバニアン) |
モアナを象徴する木「バニヤンツリー」 モアナの中心にあるバニヤンツリーは1904年に植えられ、 当時は樹齢7年の2m程度のものでした。 100余年経った今日では全長約20m、 直径約45mにまで成長し、 ホテルのシンボル的存在となりました。 1979年、このバニヤンツリーはハワイで最初の 貴重な木としてホノルル州の エクセプショナル・ツリー・ リストに 登録されました。 2001年にはアメリカ合衆国の各州に 1本だけ与えられるミレ二アム・ランドマーク・ツリー賞も 授与しました。 1935年ホテル内のバニヤンコートヤードより スタートしたラジオ番組「ハワイ・コールズ」は アメリカ全土にハワイブームを引き起こしました。 |
ワイキキ水族館裏の双胴船 |
水 族 館 |
南洋剥 ナンヨウハギ |
黒口仁座 クログチニザ |
火吹藍子 ヒフキアイゴ・Ⅰ |
火吹藍子 ヒフキアイゴ・Ⅱ |
水族館のハワイ魚達 ダイビングで見かけなかった魚 一目でダイビング画像と 異なると 気づくだろうか? 水族館では当然ながら 水槽の魚を撮るので空気層と 水槽のガラス壁と 2つの層に阻まれシャープな 画像を撮るのは難しい。 最近では水槽用の 水中リモコンカメラなるものが 売り出されてはいるが 水族館で使う訳にはいかない。 まー水族館で観るより 海中で一緒に泳ぎながら 観る方がいいに決まっている。 画像のブレは カメラマンの未熟な技術では 無いとの苦しい言い訳。 |
菫花鯛 スミレハナダイ |
ハーレークイーン |
ハーレークイーン |
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嘴長蝶々魚 ハシナガチョウチョウウオ |
涙黒剥 ナミダクロハギ |
簾蝶々魚 スダレチョウチョウウオ |
蛸海月 |
オオモンカエルアンコウ Antennarius commersoni |
水海月 |
母なる地球への想い人工の海・礁湖(ラグーン) 未知惑星の海 Duke Kahanamoku Lagoon 天空に透明な半球スクリーンを張り、移動する雲を投影し、中を空気で満たし彗星から採り出した水を使って疑似海を造り、 60本の椰子の木や多彩なトロピカルフラワーなどを植樹し、遥かに遠い母なる星を想う。 大気や大地が火星のように、朱くくすんでいるのを除けば、母なる星とそっくり。 その星は嘗て、宇宙の蒼を映した海に満たされ、サファイアのように輝いていたという。 あまりにも美しい蒼の煌めきは止揚され、 生命に結実し、精緻なDNAの方舟に載せられ、放たれたと宇宙年代記には記されている。 最初に人工の海を造った記録は、地球年代記にあるのだろうか。
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