仙人日記
 
 その125の42016年  弥生


4月4週・・・使嗾する神龍

使嗾する神龍(シェンロン)
 奥庭の芝張り替え開始、先ず180枚 4月9日(土)晴~12日(火)晴

≪四星球(スーシンチュウ)1つだけでは願いは叶えられないぜ!
ドラゴンボールを7つ揃えたら、願いを1つだけ聴いてあげよう≫
そんな駄法螺話に乗って堪るかと思いつつ、きっと残りの6つは大地に眠っているのだとの確信に侵される。
≪掘ってみない事には解らんぜ!≫とシェンロンが使嗾する。

いやーしかし奥庭は広いし、更に中庭、前庭と大地は続くし。
≪なら投げるか?投げたっていいんだぜ。投げ出した後の自己嫌悪に耐えられるならばね≫
くそー、シェンロンめ、仙人の弱点を知り尽くしているな。
ほんではやってやろうではないか!と意気込んでみたものの、はて、何か願い事が在ったかと?
仙人は最早、欲望からも疎外されてしまっていることに気付くのであった。



たっぷり新芝に散水

180枚の芝の配置測量

メジャーに沿って刻みを入れる
スコップで切れ目を入れ
芝の下にスコップを
差し込んで、
古い芝の根切りを
するのが最も大変。
中腰のままスコップを
蹴り込むと

もろに腰に力が掛かり、
そのまま続けると
腰痛が酷くなると
解っていても、
これ以外に
前の古い芝を
剥がす方法は無い。

眼下に里を見下ろして土の香りを愉しむ
この剥ぎ取った芝を
轆轤室前に敷き詰め、
剥いだ場所に
新たな芝を移植する
だけのことなのだが
結構な重労働で、
朝から汗ぐっしょり。

酷使された腰や肩を
揉み解す為にも、
土方仕事の後の森や山の
散策は欠かせないのだが、
今朝は疲れすぎて
朝トレをする気力が
何処からも出てこない。

古い60枚の芝剥がし完了
朝トレ以上に汗をかいたし
もう、このまま風呂に飛び込んで
朝食にしようと思ったが、
何だか森の春蘭が
呼んでるような気がして、
そんなら森まで行ってみようと
北の森に入ったら、
森が笑っているでは!

先週まで花を着けていた檀紅梅が、
小さな芽をぷちっと吹き出し、
三つ葉躑躅が
赤紫の花弁を誇らしげに
朝日に翳し、森全体が
春を迎えた嬉しさを抑えきれないで
笑っているのだ。 

池の山吹が
水面に金色の翳を落とし遅い李の花が
やっと開いたのも気づかず、
この3日間は
芝張りに振り回され余裕なし。
今朝は遂に180枚の芝を張り終え、
意気揚々と小倉山か上条山へ
朝トレに出かける筈だったが、
終わってみれば、最早ボロボロで
とても登山気分を
引き出すなんて無理。

奥が古い芝、手前が新芝

化成肥料、鶏糞、目土を撒く 
 
均して新芝を載せる


あれ、椎茸だ!

黒い遮蔽シートを捲ると

さてほんではそろり、そろりと
森の逍遥にでも出かけるかと
気を取り直して森に踏み込むと、
ありゃ!いつの間にか
存在すら忘れていた椎茸が
しっかり大きく成長しているでは!

早春の愉しい行事として
毎年欠かさず行ってきた椎茸菌の
打ち込み作業を止めて最早4年。
あの5年前3・11の大震災後、

 
こんなに綺麗に咲いていたのに

椎茸原木が高騰し手に入らなくなり
椎茸栽培を諦め、
森の椎茸栽培地はいつしか
存在すら忘れられてしまったのだ。

それだけに春を忘れずに
出て来た椎茸に思わずニッコリ。
気分良くなり
ずんずん森を登ると、
明るく開けた林道に出て
碧い空に扇山がスッキリ。

 
 
山吹さん、全く気づかず御免!

杉の暗い森を背景に
小さな翡翠の光が
チラチラ揺れる。
あれ、何だろうと目を凝らすと
小倉山の稜線から差し込む
夜明けの光が、

芽吹いたばかりの小さな葉を
射抜いて翡翠を生み出しているのだ。
嬉しいな!きっとこれは朝のご褒美だな。
ボロボロになってもめげずに
森に出て来て良かった! 


居た居たニョキニョキ

忘れられていたので干椎茸になってる


第一回奥庭改造計画の芝桜が見事に開花
芝桜かクレソンか?

クレソンを取るか芝桜を取るか
の決断を迫られ悩んだ結果、
2股ホースジョイントなんぞと云う器具、
それも弁の付いたのが
あれば解決するのではと閃いた。

その前にクレソンと芝桜だが、
滝の水量が少ないと
クレソンの育ちが悪くなり、
水量を増やすと小川から
芝桜の花壇に水が流れ込んだり、
滝から飛び散ったりして
水分過多で芝桜が枯れてしまうのだ。

弁付き2股ホースジョイントが
あれば龍への水量を弁で調整し、
もう一方の弁を開いて

2股ホースジョイント
水量を全開にし、
たっぷり小川のクレソンに水を
流すことが出来る。
で、ホームセンターに問い合わせたら、
有ったのだ。

工夫を重ね
弁付き2股ホースジョイントの
設置に成功したので、
気を良くして
芝の張替60枚に挑戦!

鹿威しの鐘
先ず在来の芝を如何にして
綺麗に効率よく剥がすか!
次回の作業でまごつかぬ様
手順を記しておこう。

30×40cm×枚数の幅に
ペグを打ち綱を張る。
スコップで深さ10cm程の
刻みを入れる。
 ③ スコップを芝の下に差し込み
持ち上げる。 
 ④ 30×40cmの方形に切りだす。 
 ⑤ 芝床を平にし化成肥料と鶏糞を撒き
その上に目土を施す。 
 ⑥ 3cm間隔で芝を並べる。 
芝30枚に1袋25㍑の目土を見当に、
芝間の隙間を目土で埋めていく。 
 ⑧ たっぷり散水。 

22年間も頑張った緑の絨毯よさらば!



トイレ電灯をLEDに
照明、陶芸窯、光回線
工事業者訪荘


 考えてみればADSLが
 Asymmetric Digital Subscriber Lineの略で、
その訳が非対称デジタル加入者線
などと云う訳の解らん意味で
あったなんて、知らなかったのだ。

Asymmetric が非対称、Digital が
数字表示の意味だと云うのは解るとして
Subscriber てのは何じゃ?
調べたら電話加入者のことらしい。



最新の細い光ケーブルを通す


一方アップは周波数幅が
4KHzしかないので速度は512~1Kbps/秒。
ダウンと較べるとK(千)とM(百万)と
単位が千倍も異なり、
同じ1秒間で1Kbpsと僅かな情報量しか
送ることが出来ない。

電話に例えると聴こえる言葉は早いが、
こちらから喋る言葉は
伝わるのが遅いという極めて非対称の
送受信になっているのだ。

窯蓋の修理

ソネット光からau光へ

同じ光回線だが新たに設置

つまりADSLとは、
ネット(inter net work)の通信手段として、
電話線(メタリック通信線)を
用いて電話で使う音声部0~4KHzとは
異なる周波数25.875~138KHzを
アップに当て、138~1104KHzをダウンに当て、

同じ1本の電話線で電話とネットを
重畳させるシステムらしい。
これがシステム1で重畳させずに
提供するものをタイプ2と云うのだとか。
何が非対称かと調べたら
アップの周波数帯が


4KHzなのにダウンは
966KHzと242倍もの差があり
非対称であることを示しているらしい。
これは初期のPC利用状況は
情報を発信(アップ)するより
ネットから情報を引き出す(ダウン)方が
圧倒的に多いので、
ダウンの回線速度を増すために242倍の
周波数をあて
1.5Mbps/秒、8Mbps/秒、12Mbps/秒と
理論的には12Mbpsもの大容量の情報を
1秒間で引き出すことを可能に。

 
ADSL回線を抜いて地中に光ケーブルを通す
 
電話回線に繋ぐ

地中から引き出しPCに接続
しかし仙人のように毎週HPで
多くの画像を送ったりする人が
PCの普及とともに増加し、
最早この電話線を利用した非対称の
送受信では遅すぎて利便性が悪すぎる。
そこでネット専用の光ファイバーの
登場となったのである。

壁の埋め込み部を固定


山荘に打ち寄せる桃海の潮騒
下界からゆっくり登り詰め遂に山荘に達した桃花 4月16日(土)テラスから
 
 扇山から駆け下りてきて、はっと気づいたが最早遅し。
既にソルダムの気高き銀の輝きは失せ、緑の新芽に変わっているでは!
日本の李とアメリカの李の混血種であるソルダムは、
果汁が豊かで美味しいだけでなく、花の放つ銀の輝きが蠱惑的で実に素晴らしい。
桃の花の咲く直前に開花し、桃の海を待ち続け
桃の開花と共に姿を消す。

泡立つソルダムの白波の上に、そこはかとなく漂う山荘を撮ろうと
シャッターチャンスを狙っているうちに桃が咲き出し、
桃に気を取られ気が付いたら銀の蠱惑的な輝きは消えていた。
もう一度逢いたいと思うが、それには1年もの歳月が必要なのだと改めて気づく。



咲き出した三つ葉躑躅(前庭)
 
日本の李(奥庭、茶瘤は南瓜

窓から観える梨花(葡萄畑)
   

三つ葉躑躅(前庭)

窓から観える梨花(葡萄畑)


桃花の潮騒に呑まれる山荘
4月16日(土) 山荘中道より



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