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その123の4ー2016年 如月 |
2月4週・・・ 龍の吐き出す白銀の炎
初めて観測された重力波が山荘を揺り動かす クランダの天体オブジェと蟹星雲 山荘居間 2月16日(火) 「重力波を初観測」米中心の国際研究チーム 発表 NHKnews WEB2月12日 7時14分
アメリカを中心とした国際研究チームは、11日、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、 いわゆる「重力波」を初めて直接観測することに成功したと発表しました。 重力波の観測は、ノーベル賞に値する成果とも言われ、 日本の専門家も「天文学の飛躍的な発展につながる」と述べて高く評価しています。 アメリカにある「LIGO重力波観測所」の国際研究チームは、現地時間の11日午前首都ワシントンで会見し、
アインシュタインがちょうど100年前に「一般相対性理論」の中で提唱した現象である「重力波」を 初めて直接観測することに成功したと発表しました。 ・ 重力波は、ブラックホールなどの天体によって生み出された宇宙空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象で、 研究チームによりますと、2つのブラックホールが合体するときに出た重力波を去年9月に観測したということです。 2つのブラックホールは、質量がそれぞれ太陽の29倍と36倍と極めて大きく、 観測された重力波は13億年前に出たものだと説明しています。 |
≪13億年前と云やー、 地球が誕生して32億年後か。 真核生物とか申す 初めての生命らしきものが 誕生したのが21億年前≫ ・ となにやら、ぶつぶつと 雪に塗れた 山荘オブジェ達が語り合う。 |
髑髏仮面も雪まみれ |
このところ続いた春の陽気に 浮かれていたオブジェ達。 またまた雪なんぞに振り込められ、 為すこともなくふと見上げた 拍子に飛び込んできたのが新顔の 天体オブジェ。 ・ ≪聴いたか、聴いたか? 重力波だってよ。 俺様、天体オブジェの出番だぜ≫ |
雪の金木星 |
雪仮面のボン・シルバー |
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≪それから8億年も経って 最初の超大陸ヌーナが出現して、 えーとそれから ヌーナによって対流熱が 蓄積され大陸が割れ、 次のロディニア大陸が生まれたのが 10億年前≫ |
つい先日ケアンズ郊外の クランダからやってきた天体オブジェの 呼びかけなんぞ 全くどこ吹く風で無視し、 13億年前の地球のアルバムを 捲り続ける古顔オブジェ達。 |
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雪のジョン・シルバー夜明けを喰らう ≪なんでえ、なんでえー、その対流熱の蓄積とやらは?≫ ジョン・シルバーの問いかけに慌ててwikipediaを開き応えるのはボン・シルバー。 ・ ≪超大陸が出来るとそれが蓋になって、地球内部からの熱の流れを閉鎖し、 何だか熱が深度100km~300kmの間にあるアセノスフェアと呼ばれる岩流圏に溜まって、 その上にあるリソスフェアという固体の岩石圏を上方に押し上げるんだって。 でもって割れ目からマグマが噴出して大陸が分割されて動き出すとか。 それが5億年程度のパターンで繰り返されるので、陸は漂流しつつ結合と分離を続けるんです≫ |
龍の吐き出す白銀の炎が創り出す氷オブジェ 2月26日(金)晴 山荘池 新雪に覆われてしまったが、スタッドレスでなんとか突破出来ないかと山荘手前の急坂に車を入れてみた。 白銀の斜面に轍の跡はなく、とてもじゃないが闘える相手ではない。 すごすごと引き帰し冬の駐車場に車を回し、徒歩で山荘に向かう。 ・ ザックを背負い買い込んだ食料を入れた段ボール箱を抱え、えっちらこっちら林檎畑を登り、 奥庭に出て池に目をやると、氷晶の森が出現! 驚いたのなんの、全く考えてもみなかった龍のサプライズにポカーンと見惚れるばかり。 雪解けで水源の谷が増水し、龍の口から吐き出される水量が不規則に 増減を繰り返し森に吹き付けられ、その水が凍てつき氷晶の森になったのだ。 |
アイベックスの雪の想い出 |
龍も雪を纏って |
≪ そんじゃ、先ずその |
≪似合わない、似合わない。 そんな乾涸びた角や チベット仮面や龍がwikipediaだって! 笑わせんなよ。 どだい、重力波の話をするのに 何で13億年前の地球が 出てくるの?≫ ・ と口角泡を飛ばすのは新顔オブジェ。 |
駱駝も雪のキャラバン |
ジョンシルバーも雪仮面 |
激しく天空に吹きあげた龍の息吹は氷晶の森に 2月27日(土)晴 夜明け-6.3℃ 山荘池 翌朝再び寒気がやって来て、氷晶の森が描き直された。 龍が氷晶を吐き出しながら叫ぶ。 ≪ふざけやがって!何が天体オブジェだ。お前が蟹星雲に乗って恰も重力波そのものになったつもりで、 偉そうにふんぞり返っても、お前なんか誰も相手にしないぞ。 いいか新参者、よーく観ておけよ。之こそが重力波だ≫ ・ そう空威張りして氷晶を吐き出したものの何だか、さっぱり勢いがなくて氷晶は森まで届きません。 これじゃ新参者に嗤われてしまいそう。 |
畑の白菜も雪帽子 |
重いぜ!とブロッコリー |
≪あれあれ、驚いたね! 華々しく蟹星雲をバックに登場した 重力波を語る天体オブジェの 見る影もないね。 古顔達は重力波が発せられた 13億年前の地球に 拘っていて、新顔を無視して さっぱり重力波に行きつかないし≫ |
新聞紙のペラペラオーバーコートを 着せられた白菜達が呆れて ブロッコリーや芽を出したばかりの 蕗の薹に話しかけます。 食べ頃になった干し大根が、 すっかり雪に塗れ応えます。 ・ ≪まー、その内あの2つの ブラックホールの合体による重力波が、 きっと山荘を襲うさ≫ |
蕗の薹も寒みー! |
雪大根になった干大根 |