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その121の4ー2015年 師走 |
12月4週・・・命の揺籃に身を委ね、歓びの嗚咽を漏らす薔薇
大晦日交響曲を奏でるテラスの無人譜面台 観衆は放射霧と太陽 12月31日(木)晴 テラス 干柿場から前庭の石テーブルに柿を運び、 紐を切断しキッチンペーパーで1個1個包み箱詰めにする。 そう大変ではないと高をくくっていたが、どっこい400個ともなると、半端じゃない。 最初は食べ易いように柿の蔕を切り落としていたが、どうも見栄えが悪い。 そこで蔕を切ってしまった柿を山荘用として没にし、新たに蔕を着けた柿を箱詰めやり直し。 黴にやられてはいないかも厳しく チェック。 ・ 白い黴が柿表面の襞の奥に観られるが、これは枯露柿本来の善玉白黴。 試しにその部分だけ食べてみたが、蟹臭さも無く、味も変わらず。 今朝も続きの箱詰め作業を行う。計12箱(300個弱)。 その後広瀬柿とロバートブラウンを持参して広瀬宅を訪問。 雨が降り続き畑仕事、山トレーニングもやめて枯露柿発送作業。 |
さあ、枯露柿の収穫だ! 2015年12月22日収穫 枯露柿は冬将軍の進軍ラッパを聴いて育つんです。 |
山荘の太陽がいっぱい詰まった |
いつもより小さいけど甘みはどうかな? |
大皿で日向ぼっこ |
蒼と枯露柿コラボ |
最初に仕込んだ700個の柿は全滅。 でもめげずに2回目を仕込み、 やっと枯露柿完成。 汗と涙の結晶です。 |
お召し上がりになった感想など 以下のHPのcontactに お寄せ頂ければ幸いです。 http://www.geocities.jp /upiter4773/20150606/ 検索:新仙人日記でも開けます |
柿ゼリーをヨーグルトに |
暖かすぎて甘み不足 |
放射冷却による霧が山荘に迫る 12月31日(木)晴 テラスより 結野楯夫西洋美術史教授に降臨したGODに成り代わり仙人は語る。 「と云うことは16の薔薇は朝な夕なに2度も花開くのだ! そして7つの頂を深く胸に抱いて、2016はプロローグするのだ! 総ての知慧、叡智を総動員して、深遠な道理を悟る薔薇を大歓迎しよう!」 いやはやこりゃ面白いことになってきたぞ。 |
葡萄畑南柵際のマルチ |
延々と穴掘り計120個 |
お化けのような巨大小松菜 |
「モナドの領域」のモナドとは確か ≪ライプニッツが著書『モナドロジー』 (『単子論』とも)において 提唱した哲学上の概念≫で、 数学では無限小や無限大という 極限に関する古典的で 直観的な感覚を扱う 超準解析(Nonstandard analysis)の 超実数の集合。 |
こいつを基盤にして、 冒頭の河川敷で発見された片腕が 何を語るか、 知を総動員して死にかけた薔薇を 咲かせようと、筒井康隆は 勃起するのだ! 面白くない筈が無い。 知を俯瞰し自在に操り モナドの薔薇を咲かせるなんて、 筒井康隆ならではの神業。 |
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息抜きに作陶を |
すっかり轆轤に慣れて |
青梗菜が春と間違えて咲き出す これじゃまるで冬山で ピッケル握っているのと同じじゃ! 元旦は晴れそうなのでダイアモンド富士の 初日の出を観る為に 竜ヶ岳に行こうかと思っていたが、 この程度の寒さでオタオタしていたのでは、 とても竜ヶ岳なんて無理。 思えば随分ひ弱になったもんだ。 |
最低気温を更新したかと思った程 寒かったのは、バイクに乗ってゴミ出ししたからか! 卓上の最低気温記録計を観たら 28日のー3.3℃を下回ってはいなかったが、 (実はこの日の最低気温はー4.7℃であった。測定ミスと判明) バイクに乗ってると指先がチンチンして、 冷たいのではなくて痛いのだ。 |
暖かい日が続き畑に菜花が |
大きな冬季保存大根 |
白菜、大根の漬物試食 |
竜ヶ岳なんてハイキングコースだぜ。 標高1485mだから山荘の 扇山や小倉山よりちょっと高いけど、 山頂まで2時間で 達するコースは緩やかで ルンルン気分で登れる初心者向き。 となったら矢張りここで 日和ってはいかん! |
元旦登山を竜ヶ岳にせねば! 中央高速を使えば 山荘から竜ヶ岳登山口まで 1時間半で行けるかな? 昨夜は桜木志乃の「凍原」、 筒井康隆の最新作 「モナドの領域」を読み耽る。 |
余りの美味しさに2回目の漬物作り |
ありゃ!忘れていたブロッコリーが |
氷マリンバを奏でる凍てつく滝 最後の長編と銘打って出版された 「モナドの領域」は、 相変わらずのペダンチック仕立てで 美貌の上代真一警部、 奇矯な行動を繰り返す美大老教授が登場し≪GOD≫が降臨。 参考資料がトマス・アキナス 「神の存在の真性について」やウンベルト・エーコ 「トマスの美学・超越的特質としての美」、G・W・ライプニッツ 「必然的真理と偶然的真理」等であることから、 この作品の詭計は透けて観える。 |
冷たい水で腐ることも出来ない植物が、 泥と一緒に積み重なって 巨大な浮島となった釧路湿原に消えた、 当時10歳だった弟。 64年前のパンドラの箱を開けて 殺されたのは誰か? 2009年の作品だが、ふーん、桜木志乃は こんなもんも書いていたのかと、 云う程度で登場人物の深みに乏しく物足りない。 |
夜明けの光を浴びて謳う氷 |
氷のマリンバと共に謳う薔薇 オレンジのワンピースに包まれた花心は、 生殖との乖離を超越して、 命の揺籃に身を委ね、歓びの嗚咽を漏らす。 そんな風にして貴女は、 遥かな時を駆け抜け、命を追い続けたのですね。 |
左花唇を充血させ、 間近な終焉を真正面に見据えながらも、 怯えることなく、 真紅に咲き続けようと、冬陽を貪る薔薇。 |
春から冬まで咲き続けたアンネ薔薇との別れ |
そんな貴女の為に、 森で深い眠りに 就いていた鹿角と 氷のマリンバを聴きながら 揺れていたルビーで、 リースを造ってあげましょう! さて、どんなリースが 貴女に相応しいのでしょう。 |
謹賀新年さらば!2015年 |
想いだしてください。 大きな翅で 鳥のようにバサバサと 羽ばたき 濡れた花心に命を注いで くれた大紫蝶を! あの時の歓喜を、 紅の宝石に託して、 ハートのリースは如何! |