仙人日記
 
 その1164ー2015年  文月

7月4週・・・冥王星にハートを描いた天使がやって来た!


箆鹿の角に美味しそうながいっぱい! ゲート箆鹿
此処に桃を置いたのは?
ですか?
7月27日(月)晴 ゲート

ピンポーン、ピンポーン!
玄関のチャイムが鳴ってます。
御存知、山荘は森の中に在って
その上1本道の終点なので
人なんか来ないのです。

ましておやチャイムを鳴らすような
見知らぬ人の訪問なんて
数年に一度あるかないかの珍事、
いや大事件かも?

ははーん、きっと閑を持て余した
森の狸か狐の子供が
《ねーねー遊んでよ!》と
やって来てチャイムを鳴らしたに
違いありません。

NASAの無人探査機
「ニュー・ホライズンズ」が捉えた
冥王星のハート形の模様
76万8000キロ上空から撮影。
NASA提供(2015年7月13日撮影)。
(c)NASA-JHUAPL-SWRI

俺様にもプレゼントとは嬉しいね 中庭ボーンシルバー


母屋が木星で、そうか石卓は王星だったのか! 前庭石卓
ほーら、やっぱり誰も
居ません。
そう思ってドアを開けたら
あれ!女の子がニコニコしながら
玄関に立っているでは!

《2週間前の7月13日に
冥王星から光に乗って来たの!
そう、あのハート形の
絵のある星からよ!》

あらあら、それでゲートの
箆鹿や庭の石卓にも
ピンクの桃を使って
お絵かきしたんですね。

きっとこの女の子は
自由気ままに森羅万象を駆け巡り
冥王星にハートを描いたり
木星に大赤斑を記したりして
いつも独りで遊んでいるんだね。
で、ふと山荘で
お絵かきしたくなったのかな?


 


山荘石段下で収穫開始

箆鹿の桃飾り
桃屋敷と化した山荘

夜明け前の4時に起床し、
mainと名付けた
サブディレクトリに入れた
1万2875個のファイルと
5個のフォルダーが
未使用ファイルとなっている
問題を解決しようと試行錯誤。

mainではない他の2つの
サブディレクトリについては、
未使用ファイルを削除しても
問題ないのにmainの
サブディレクトリだけは、
削除すると
使用中ディレクトリまで総てが
消去されてしまう。

未使用と認識されているのに
何故削除出来ないのか?
原因を突き止められぬまま
一時中断し、腹筋、
ストレッチをして畑に出る。

昨夕、秋胡瓜の種蒔をしたので、
発芽を促す散水を
していたら、すぐ下の桃畑で
収穫が始まった。
うーん、仙人が早いのは
当たり前だが、農家の人も
こんな早くから働いているんだと
改めて驚く。

「籠あったら持ってきてください!」
と声を掛けられたので、
スーパーの買い物かごを
持って行ったら
撥ねだし桃を沢山入れてくれた。

さて今年最初の桃を
何処に奉げようか!
まずは前庭の石卓に桃で
ハートを描いて、
村人と山荘の太陽に感謝!

今読んでいる西前四郎の
「冬のデナリ」が脳細胞に
入り込んでいるせいか、
ゲートのアラスカ・デナリの
箆鹿も桃を欲しがっているような
気がして、
せめて香りだけでもと
大きな箆鹿の角に奉げる。

序に隣のチベットの
アイベックスにも載せてやったら、
大喜び!ふーん、
たとえ骨だけになっても新鮮な
桃なんぞを備えられると
嬉しいんだなと感心!

墓場に故人の好きな
食べ物を備える気持ちが
少しだけ解ったような。


ゲートも桃で歓迎

桃のアイベックスじゃ!

夜明け前から収穫


を飾るダイナミックな積乱雲
7月27日(月)晴 テラスからの高芝山

こんな凄い絵が山荘レストランには架けられているんだぜ!
凍る寸前までギンギンに冷やしたビアの栓を抜いて、梅や生姜で仕込んだ山荘特製ビアをグラスに注ぐとさ、
細かな真っ白な積乱雲のような泡が、モクモクと盛り上がってきて、
ビアグラスから溢れ出て、一瞬にして天空に駆け登り、そーらご覧の通りさ!

天空に駆け登った泡がどうなるかって?野暮だね。そんなこと訊くなよ。
レストランに架る壮大な壁画になるに決まってるじゃないか!
どうだ参ったか!万国の筋肉労働者諸君!



焦げちゃう!朝から最早44.6℃

「ちょっと待って!」と声を掛けられ車を止めると、「李を持ってくかい?」。
あんまり大きくて美味しそうだし1箱ももらったので
お礼に少ないけどと千円渡したら、どうしても受け取らない。
そんなこともあろうかと、気づかれぬようそっと近くの空き箱に千円札を入れ、
発車直前にお礼の言葉と共に、空き箱に千円札を入れて置きましたと告げたのだが、返されてしまった。

「どうしてもお金を押し付けるなら、そんなら李返して!」
と云われてしまっては、最早手の打ちようがない。
それにしても1年もかけ丹精込めて作った果物と知ってるだけに、唯で貰うなんて心苦しい。
いったいどう感謝の気持ちを伝えたらいいのだろうか!
そうだ!今度、山荘窯で焼いた作品・一輪挿し箸置きをプレゼントしよう。


トマトが太陽になった

木陰に置かないと茹るぜ! 
立て万国の筋肉労働者諸君!

畑仕事を15時に終え、
さて今日こそは山へ行こうと
扇山の森に入った途端、
全身の筋肉から力が
失せていることに愕然!

やはり44℃を超える畑で
一滴の水分も昼食もとらず、
数時間も肉体労働をし、
更に休息無しの山登りとなると
我が肉体の労働組合も
黙ってはいない。

総ての筋肉から力を抜いて
ストライキに突入したのだ。
まーそれじゃ今日は扇山の
山頂までは行かず、
稜線まで登りそこから
森の散策だけにする
と云う優雅なコースにするか! 

とか何とか騙して結局、
扇山山頂まで登り
今日の猛暑日の活動終了。
まー肉体労働組合の煩いこと、
文句たらたら。

「この極悪非道の支配者め、
森の散策だとか抜かして、
すっかり、か弱い筋肉労働者を
騙くらかし結局山頂まで
行ってしまったではないか!
当然のことながら、
残業手当、特別猛暑日手当て、
更に臨時ボーナスの即時支払いを
断固要求する」

「解ったよ、それじゃ
特別猛暑日手当てには
ビアを良く冷やして、
いつもと違って飲み放題にし、
残業手当には牛タンと鮭の
燻製を卓上で造って上げよう。

臨時ボーナスは
カクテルソースに漬けた
骨付きラムを特別に2本
と云うのはどうだい?
その他採りたて山荘野菜、
果物をたっぷり使って、
焼ナス、海鮮サラダてのはどう?

珈琲はベトナムと
パプアニューギニアで買ってきた
豆を挽いて、今朝収穫した桃、
李、無花果を使って
フルーツポンチなんぞも加えたら、
肉体労働組合の諸君も
納得するんじゃないかい?

勿論、宴の前後には
太陽光温泉にたっぷり
浸かってもらい筋肉の疲れを
解していただきます」
 ・
これじゃ熱中症の
出る幕は有りそうもないな。
 てなわけで昨夕の晩餐の
豪華であったこと、うーん、
君も招待してあげたかったね!

茗荷も花盛り


初収穫のトンモコロシ 

採れ過ぎて捨てるしかない胡瓜



スペアリブと大葉の香り 

再びよれよれ仙人に

夜明けの激しい雨で
朝の畑仕事はお休み。
そこで午後は先ず畑仕事と、
役目の終わった葡萄畑の
南瓜等の支柱を外し、
西畑の茄子10本に立て替え
新たな任務を与える。

よし今度は大きな茄子を、
しっかり支えるんだ。
お前の働きによっては、
茄子は幾つも大きな実を
秋まで生らせることが
出来るんだぞ。
極めて重要な任務であると
自覚して、唯ひたすらに
茄子の生育をサポートせよ。

その後も44℃を超える
炎天下の畑で、雑草取り
野菜収穫に励んだのだから、
夕刻散策で山登りに
行くなんて余力はあり得ない。


牛タンと鮭を燻製 

採れたての茗荷と冷奴 

夏大根と紫蘇 
実際2時間も全身汗で
びっしょりになりながら畑仕事を
していたら、最早畑から
山荘の庭に登って来るのでさえ
ゼーゼーハーハー。

気分はとても
登山どころではない。
しかし今朝は早朝の労働を
カットしているので、

冷やしトマト 
午後の畑仕事をしただけでは
夕飯を食う資格無し。

そこで重い腰を上げて、
一番近い扇山へ。
登り始めた途端、左太腿は
痛むし腰痛はやって来るし、
何処を探しても
どの筋肉に訊いてみても、
登山意欲なんぞ片鱗も無し。

初収穫の甘いオクラ 

細い千両茄子塩揉み 

茄子モロッコ煮物 
 
さっと茹でたモロッコ 
《 登山意欲なんぞ片鱗も無し》
とか云いながら
ビアを呑んだくれ山荘野菜を
むしゃむしゃ食べて
何だって!北アルプスにも
行くとか妄想してるんだって!
 
畑の枝豆はもう少し待って! 
 
胡瓜と大葉のサラダ 
 
よく冷やした心太に茗荷 
 
胡瓜の中華風和え物 


高芝山と背比べ 遥か上空に立する積乱雲の鋭鋒
7月27日(月)晴 テラスからの高芝山

そうなんでがんす!
北アルプスの笠ヶ岳(2898m)から抜戸岳、弓折岳、樅沢岳、槍ヶ岳、南岳を縦走しようかと連日天気図と
にらめっこしてると云うのに、こんな調子では、とても無理でがんす。
精々新穂高温泉で逗留するのが関の山かな。でも夜は頑張って 22時過ぎまでHPの推敲。
SL9の計算値表示に間違いを見つけたので大収穫。

朝は殊の外ひぐらしの声が爽やかで、夜明けの山荘の素晴らしさを堪能。
すっかり忘れてしまった生きていることの歓びに満たされました。 



警戒して餌を食べない

恐る恐る近づく
やったー鯉が食べたぞ!

全滅も覚悟し
連日池の錦鯉を観察。
しかし餌の乾パンを与えても
食べない日々が続き
次に死ぬのはどれだ?と
戦々恐々。

一番大きな鯉が6月に死んでから
為す術も無く1か月が過ぎた。
何しろ警戒心が強く
人影を観ると浮島の下に隠れてしまう。
だが2週間前から
乾パンを食べている形跡が・・・。

つまり四角い乾パンが
翌朝には砕けているのだ。
砕けていると云うことは
鯉が乾パンを噛み砕いていると
考えていいのでは。
人の気配を消して
観察するには2階のトイレから
見下ろすに限る。
池に乾パンを投げ入れた直後は
乾パンが硬すぎて
鯉は興味を示さないので、
10分程して観察。

そーらやって来たぞ!
浮島の下から辺りを警戒しながら
赤と白の鯉が
乾パンに近づくや否やガブリ。

おーその瞬間に
全滅の危機は去ったのだ。
やがて他の4匹も
池の底から現れ、遂には奪い合い。
嬉しくなって
もっと餌を追加してやろうと
下に降りると
一瞬にして隠れてしまった。

やっと決めたんだね。
此処で生きることを!
そうなんだこの小さな池こそが
君たちの宇宙なんだよ。

やがて乾パンをガブリ

安全と判断し次々に

遂には奪い合い

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