仙人日記
 
 その115の32015年  水無月

6月3週・・・懐胎の刹那

遂に太陽が還ってきた
6月15日(月) 雪じゃなくて晴(中庭)  ボーンシルバーの歓び(22日夏至の1週間前)

やたらめったら生命が呼びかける。
夜明け前の大地を耕していたら、北回帰線のほぼ真上にある太陽が高芝山の頂から不意に躍り出た。
大気中の水蒸気のベールを通した白い太陽。遂に太陽が還ってきたのだ。
北半球の最深部にまで達し生命の歓びを謳い上げ、白銀の光を放射する。

この瞬間に生命は新たなる未来を懐胎するのだ。



クレマチス(前庭)
長き不在
5月に咲き誇っていた花々

青ジャーマンアイリス(前庭)

黄アンネ薔薇(奥庭)

長き不在で芝を襲う竹(奥庭)

紅アンネ薔薇(前庭)
 
紫ジャーマンアイリス(前庭)
花弁を虫に喰われても
じーっと咲き続けて
待っていたのに!

ほら、芝生だって 竹の奴が
ずんずんのさばって
庭が竹林になってしまうよ。

御免よ!クレマチスさん。
ちょっとベトナムに行っていてね、
ベトナムのHP編集に
追われたり、新HPを作ったり・・・
 
蓮華つつじ(中庭)


白銀の光を孕み血の海と化す天空
6月16日(火) 曇(中庭から)  朝焼けの高芝山 

天空に森羅万象の異邦人として、孤高に屹立する鉄塔のシルエット。
シルエットに流れる100万ボルトと云う、途轍もない膨大なエネルギーの鼓動が天空を打つ。
膨大なエネルギーは、生命に変換され血の海に白銀の光を放ち律動する。
眼前に展開する血の海に迫る白銀の光は、確かに71年前のデジャービュの追想。
それは子宮深奥での懐胎の刹那。
71年もの星霜を重ねてしまったことに僅かに狼狽え、≪還らねば!≫と呟いてみる。

途轍もない膨大なエネルギーの鼓動は、通奏低音となって血の海を静かに震わせ、
やがて血の海は白銀の光とタピストリーを為し、新たな未来を懐胎するのだ。



水牛の角と竹のマリンバ (階段踊り場)

サイゴンの竹のマリンバも
透き通った森の風とアンサンブルして
澄んだ音色をポロん、ぽろン。
あれ、コンダオの市場で買ってきた
水牛の角が
いつの間にか中央アジアの弦楽器と交歓してる。

ニューフェース登場  (池畔)

北のあかり

冬越しのサヤエンドウ

子じゃが芋の唐揚げ最高!
テラス初夏の

未だ収穫にはちょっと早いけど、
この小さいうちが実は、
凄ーく美味いんだよ。
手早く水分を取るために
先ず電子レンジで
芯まで熱くし
その後サラダ油であげる。

その後塩胡椒をさっと振り掛け
熱々のを頬張る。

畑の薊も参加
ベトナムで買ってきた
ライスペーパーで海老や生野菜を
包んで生春巻きも完成。
生野菜に山荘で採りたての
クレソン、パセリ、レタスを加えると
どうです!
本場ベトナムの生春巻きより
ぐーんと美味しいでしょう!
薊さんが
あたしにも食べさせてと
言ってるのが聴こえそう。

収穫した新玉葱とパセリと

お馴染みのスペアリブも

生春巻きとクレソンもいいね!


高芝山のとのあんぶらっすまん
Embrassement 5月24日(日)晴 高芝山の山巓
 

《白銀の光を孕み血の海と化す天空》に、漆黒の影を落とす高芝山を抱きしめたい。
でもそれには、23日もの時を遡らねばならない。
デジャービュの白銀の光を眼にするには71年の時空間を飛翔せねばならぬのだから、23日なんて屁の河童!
(うそぶ)きバイクのアクセルを最大限に吹かし、一気に閉ざされた森の深奥に向かう。

さあ抱きしめてあげよう。
割れてしまった陶器の山頂標示板を、唯一のアイデンティティとして、幹に掲げ、
いつも山荘を見守ってくれている高芝山の山巓に佇む森の樹を!

そんなにもあなたは待っていた。
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして、あなたの機関はそれなり止まった。

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