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その110の3ー2015年 睦月 |
1月3週・・・たかが宗教されど宗教
芽吹いた氷の花 どんどん寒くなって、大地もカチンコチンになって もう、どんな強い細胞を持った生命体も みーんな静かな眠りに着いて 森はしーんと唯押し黙っているのに、 メキ、メキと大地や枯れた茎を 突き破って産声を挙げている奴がいるよ。 誰だい? |
冬森に舞う宝石達の光 小倉山の森の宝石 ≪さあ、今夜はどんなお話しかな?≫ ・ ほら凍てついた森の枯葉の下を 覗いてごらん! 観えたかい?芽吹いていただろう。 |
森のメビウス |
氷蝶の羽ばたき |
氷のパンテオン |
氷の胎児 |
白銀の燭台 |
森の異星人の小さな指 |
夜店の綿あめ |
あれ、未だお話が 始まったばかりだと云うのに 「誰だい?」と言ったきり 幾ら待っていても その先のお話しは出てきません。 |
仕方なく坊やは小さな 小枝で出来た指を 白銀のレースで紡いだパジャマの 下から出して お母さんのメビウスの寝巻に 滑り込ませました。 |
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宇宙船の旅立ち |
カッシーニの輪 |
森のパラボナアンテナ |
銀河の帝王 あー、でも坊やが小さな指で 幾らお母さんの 大きな乳房をまさぐって てっぺんまで登りつめて頂の 釦を押しても もう、お話しは出てきません。 ・ こっくん、こっくんと 微かに聴こえる命の音色は もう、どんなお話しも してはくれないのです。 仕方なく今夜は、坊やは独りで 夢の世界へ行くことにしました。 |
氷の罠 |
ありました。 小さな指にとっては、とても 掴みきれない 柔らかくて暖かい大きな乳房が こっくん、こっくん 微かな音を立てて、今まさに眠りに つこうとしているでは! ・ さあ大変、眠らせてしまったら もうお話しの続きを 聴くことはできません。 |
このメビウスの寝巻は 裏と表を結ぶだけでなく 夢の世界と現実を するりと繋いでしまう不思議な寝巻。 ・ でもこのメビウスの寝巻は とても眠りたがりやで お話しを聴くには乳房の釦を 押し続けないと、 直ぐ眠ってしまうのです。 |
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森の小動物達のジェットコースター |
森に舞う風車 |
グラインダーで削った黒蝶貝に載せた黒真珠 |
木星にやって来たタヒチの旅人 ゴーギャン・パールの 黒蝶貝を削って作品造りに挑戦じゃ! 黒真珠と云えばクレオパトラ7世。 ・ 今から2066年前の 紀元前51年、クレオパトラは父の死により 僅か18歳で古代エジプト、プトレオ・マイオス朝の 最後のファラオとなった。 ・ 弟のプトレマイオス13世と兄弟婚を行い、 共同で王位に就いたものの 隆盛を誇るローマに比し、衰退は必然であった。 強大なローマとの同盟こそ 唯一エジプト存続の道と、親ローマを標榜するが 弟の側近の介入により上手くいかない。 ・ 逆境にめげず虎視眈々とローマへの接近を狙う。 9年後のフィリッピの戦いで 第二回三頭政治側のアントニウスではなく ローマ東方地区へ勢力を広げていたブルトゥスに クレオパトラは味方したが、 ブルトゥスは敗れてしまう。 |
クレオパトラは、敵対するアントニウスに タルソスへの出頭を命じられる。 さあ、殺されるかも知れないクレオパトラが 採った作戦とは? ・ 其処に黒真珠が登場するのである。 野生の黒蝶貝では 40万個に1つしか生み出されない 貴重な黒真珠。 ・ その黒真珠で 着飾った27歳のクレオパトラは、 最高の美神とされる 愛と美と性を司るギリシア神話の アプロディーテーとなって アントニウスの前に現れたのである。 ・ その美しさに一発で ノックアウトされたアントニウスに 最後のとどめを刺すが如く 杯に入れた黒真珠を 呑み干したクレオパトラ。 |
木星巨大赤斑に載せてみたら! |
黒蝶真珠 数ある真珠貝の中で、黒蝶貝だけしか生み出すことの出来ない黒蝶真珠は、 天然の黒蝶貝より40万貝に一個の割合でしか発見できないその現出の余りにも希少性ゆえに、 クレオパトラがアントニウスとの競宴で飲み下したという、 古代の黒蝶真珠からナポレオン三世の皇后ユージニアのネックレス、ビクトリア女王の王章など となった近世の黒蝶真珠に至るまで、その歴史は豪華絢爛たるものであり、 これことごとく王侯貴族の占有であり、大衆にとっては、まさに幻の真珠でした。 (大浜英祐著「黒真珠物語」より) |
グラインダーで先ず端から |
黒真珠に劣らぬ光 |
遥かに大きな黒真珠じゃ! |
研磨に従い光を増す黒蝶貝 が、エジプトに近いシリアなどの東方地域での 勢力維持を願うアントニウスにとって クレオパトラの美を手中に収めることは、世界制覇と美をものにする一石二鳥。 殺すなんて以ての外! ・ こうして黒真珠はクレオパトラの命を救い、クレオパトラ念願の親ローマの夢を実現させたのである。 なんぞと、仙人は幻想するのだ。 |
さてこの黒蝶貝どうしよう? |
裏側を削って彫刻した作品は数万円だぜ! |
繋げた黒蝶貝も面白いな |
初登頂した山の左稜線が、黒く抉られているのが解るだろうか? すっかり忘れていたが、その山頂直下の雪稜こそ、ヒドンクレバスに落ち、 更に表層雪崩に襲われた命運を分けた場所だったのだ。 報告書にはこう記されている。 |
木星手前に聳える西蔵未踏峰Mt Sakaと黒蝶貝 |
「しまった!」 ヒドンクレバスに落ちたのである。 雪面にへばり付き、 腰までの落下に食い止める。 足元の空間を見ると、 底知れぬ暗渠の中に、 大きなシャンデリアのような氷柱が、 無数に連なり暗黒宮殿を飾る。 ・・・・・ 「ビシッ」と不気味な音が 響いた途端、左の雪壁が割れて、 表層雪崩が発生。 津波のように大きく波立ち、 膨れ上がり、 私の直ぐ左側を落下。 ・ 雪壁の亀裂が、 あと数メートル延びたら 当然私も引き込まれたに違いない。 幸い雪崩はそれ以上規模を 拡大せず止まった。 時刻は14時02分(1998年8月5日) |
この左稜線はなぜ 黒く抉られているのか? アタックキャンプから望遠レンズで 狙った瞬間、夜明けの太陽が この雪稜から昇ったのだ。 ・ その為、太陽の掛った部分が 逆光となり影が落ちたのである。 そう堅く信じていたのだが、 実はこの画像、 スライドなので木星画像に 組み入れるには、 左右逆にせねばならず、 登頂ルートは 右稜線であったことに気付いた。 ・ 17年目にしての間違い気づきに、 吃驚!黒蝶貝は嘲笑う。 「いーや、自分で 編集した報告書なんだから、 そんな思い違いをする筈がない。 単に画像を逆にしてコラボしたことを、 老化惚けして 忘れただけのことさ」 ・ ふーん、こんな風にして 見習い仙人は 本物仙人になれず、老化惚けを 加速させていくんだな! |
木星のランチョンマットを飾る黒蝶貝 |
血に塗れた自由の都・巴里 1月7日(水) 午前11時半(日本時間7日午後7時半) フランス・パリ みーんなビビった! 銃規制の厳しいフランスで何処から持ち込んだか、体に手投げ弾を巻き付け、 弾装したロケットランチャー、手投げ弾10個、カラシニコフ自動小銃2丁、オートマチック銃2丁で 武装した男たちが、編集会議中の新聞社を襲った。 真昼間の午前11時半、仏週刊新聞「シャルリー・エブド」のビルを襲い、 「神は偉大なり」と叫んで銃を乱射して記者や警官ら10人を殺害、車で逃走中にも警官を射殺。 ・ 逃走したアルジェリア系のサイド・クアシ(34)と弟のシェリフ(32)両容疑者は シャルル・ドゴール国際空港の北東約10キロの町ダマルタンアンゴエルに 立ちこもり、9日に治安部隊によって射殺された。 更に連携して連続テロを起こし8日に女性警官を殺害し、 パリ市内のスーパーに立てこもったマリ系のアムディ・クリバリ容疑者も、同じく9日に殺害された。 巴里は、17人の犠牲者の血によって朱に染められ、恐怖と怒りの坩堝と化したのだ。 |
パリで1月7日発生したテロ後の新聞 たかが宗教、されど宗教。 |
テロ集団・イスラム国が仕掛ける世界宗教戦争 たかが宗教、されど宗教。 |
西欧の原理を押しつけるな 1月20日(火)朝日新聞 オピニオン 内藤正典(同志社大学教授 59歳) ≪私はシャルリー≫とプラカードを掲げ1月11日、言論の自由を守れとデモ行進したフランス各地の200万人、 テロにめげず新聞表紙にムハンマドのイラストを入れて再度、 新聞を発刊したシャルリー・エブド社。 対岸の火事で有るかのごとく眺めていたら、突如日本人が人質として 例のオレンジの服を着せられイスラム国のネットに登場。 ・ 人質のネット報道前の当日朝刊で内藤氏は、こう語っている。主な論点は以下である。(見出しは仙人が勝手に) (A) 風刺画は暴力だ ムスリムにとって、ムハンマドは自分の心身と一体化している存在。預言者を嘲笑されることは、自分を否定されるように感じる。 彼らがヘイトだと受け取っている以上、差別なんです。心底見たくないものを見てから議論しろというなら、暴力です。 (B) 仏国に自由はない フランスは第2次世界大戦後、旧植民地から大量の移民を受け入れました。移民1世は生活に必死で信仰実践に熱意はなかった。 しかしフランス国籍をもつ2世、3世のイスラムへの回帰が目立つようになると、フランス社会はひどくいらだった。 フランス的な自由から逃避して、信仰に邁進(まいしん)することが理解できないからです。 だが若者にしてみれば、多くが社会的・経済的に底辺に滞留し、「自由・平等・博愛」など実感できない。 彼らは移民のイスラム共同体で初めて自由や平等を知り、愛されていると実感したんです。 (C) 神が自由を齎す 西欧とイスラムは、パラダイム(構成原理の体系)が違う。西欧、特にフランスでは神から離れることで自由を得た。 イスラムでは、神と共にあることで自由になれると考える。神の法が認める範囲では欲望を満たし、人生を楽しむことが許されるからです。 |
左:GOTO JOGO(後藤健二) 右:HARUNA YUKAWA(湯川遥菜) |
身代金2億ドル、1月23日(金)午後2時50分迄にか? 身代金要求の理由は1月20日エジプトでの演説で表明した安倍晋三の「イスラム国」対策のための 2億ドル(236億 円)の資金援助。 イスラム国からのメッセージ 1月20日(火) 日本時間20日午後2時50分 AP通信 「日本の首相よ。お前は『イスラム国』から8500キロ以上も離れているのに、自ら進んでイスラム国に対するこの十字軍に参加した。 私たちの女性や子どもを殺し、イスラム教徒の家を破壊するために、誇らしげに1億ドルを供与した。 よって人質の命は1億ドルだ。 さらにイスラム国の拡大を防ぐ目的でムジャヒディン(イスラム戦士)に対抗する背教者の訓練に1億ドルを供与した。 よってこの日本人の命にはさらに1億ドルかかる。 ・ 日本の国民よ。日本政府はイスラム国に対する戦いに2億ドルを払うという愚かな選択をした。 お前たちは人質の命を救うために、2億ドルを支払う賢い決断をするよう、政府に迫る時間が72時間ある。 さもなければ、このナイフがお前たちの悪夢となるだろう」 |
宗教への批判は絶対の権利 1月20日(火)朝日新聞 オピニオン ベルナールアンリ・レビ(フランスの作家・哲学者 67歳) 内藤氏と同じオピニオン欄で、仏人のベルナール氏が語った要点は以下である。(見出しは仙人が勝手に) (A) 宗教はイデオロギー 政教分離の下で、宗教を批判することは絶対の権利です。個人への攻撃、差別、侮辱にならない限り許される。 1905年の法律が国と教会の分離を定めて以来の、明白な原則なのです。 フランスは、ボルテール(封建制や教会の不寛容と闘った18世紀の思想家)や、 ラブレー(権威を風刺した16世紀の作家)の伝統、批判精神を受け継ぐ国です。 信者には信仰の対象であっても、宗教とて他のイデオロギーと変わりません。法の前では横並びです。 (B) 預言者を描くのは自由 例えば「シャルリー・エブド」の1面に描かれたムハンマドの絵は、法的に何の問題もありません。 フランスを統治するのはシャリア(イスラム法)ではなく共和国の法制ですから。 ムハンマドでもキリストでもモーゼでも、誰を描こうが構いません。そもそも預言者を描けないというのは、絶対的な規律ではない。 シーア派内やイランで描かれたことがあった。宗教的な視点からもあいまいなルールといえます。 (C) 民主主義に宣戦布告 イスラム過激派は、民主主義に宣戦布告しました。それは受けるしかない。 テロの源に出向いて、「イスラム国」なりアルカイダをたたくほかありません。・・・・・ 政治家やメディア、国民はまずテロリズムに対して立ち上がるべきです。方法は無数にある。 街頭に繰り出す、シャルリーを買い、脅しをはねのける。 特別号は空前の700万部を刷るそうですが、個々のフランス人が負った傷はそれほど深いのです。もちろん「私もシャルリー」です。 |
1月19日東京地方裁判所で行われた 2回目の高橋克也被告(56)の審理。 たかが宗教、されど宗教。 |
憲法9条を改定し自衛隊を国防軍にする。 侵略戦争は放棄するが、 自衛のための戦争はやるぞ! |
キリスト教の背教者は魔女とされた |
拷問で左脚の皮を剥がれる背教者 |
たかが宗教、されど宗教 果たして宗教とは、それほどまでに神聖なのであろうか! と、イスラム国テロ事件と期を同じうして開かれている≪最後のオウム裁判≫が、辛辣に訴える。 宗教に名を借りたオウムがやって来たことは、人殺しだけである。 だが果たして、名を借りたのはオウムだけであろうか? ・ オウムと他の宗教は、構造としては全く同質ではないのか? 世界を支配しているキリスト教教会が史上最大の犯罪組織であったことは、 客観的で冷静な認識力を持つ者なら、誰しも知っている事実である。 ・ 聖戦、十字軍遠征、異教徒の大虐殺、魔女の焼き殺し、拷問、他の民族の奴隷化や絶滅等はすべて、 そもそも聖書に起源をもつことに、思い至る時 一体、オウム真理教とキリスト教、更には過激派イスラム教と何処が違うのだと、叫びたくなる。 ≪たかが宗教ではないか≫と鋭く突っ込んでくる 未来からの視点を持った哲人が、1人や2人論壇に出て来るのではと期待していたが皆無。 ・ パリ5月革命世代を代表する知識人のベルナール氏が ≪宗教はイデオロギーに過ぎない≫と、述べたのが僅かに未来への道しるべになりそうな気がしたものの、 人間が存在することの本質的な絶望と対峙する 唯一の手段としての宗教から、解放されるのは未だ遥かな先と実感! |
戦車部隊:イスラム過激派組織ISIL |
戦闘員:黒装束のISIL |
2015.1.25 00:29 産経新聞
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に拘束された後藤健二さん(47)とみられる男性が、
湯川遥菜(はるな)さん(42)は既に殺害されたとの声明を読み上げる画像がインターネット上に掲載された。
画像は日本時間の24日午後11時すぎに投稿。
後藤さんとみられる男性は、首を切断されたように見える別の男性の写真を掲げ、
英語で「仲間のハルナ・ユカワがイスラム国の土地で殺された写真」と説明。
イスラム国が人質に語らせた声明
私はゴトウ・ケンジ・ジョゴだ。あなたがたは私の同房、ユカワ・ハルナがイスラム国の地において殺害された写真を見た。
あなたがたは警告と期限を聞いた。われわれを捕捉した人々は、その警告に沿って行動した。
安倍(首相)がハルナを殺害した。あなたは警告を深刻に受け止めず、期限の72時間内に行動しなかった。
愛する妻よ。愛している。2人の娘に会いたい。どうか、私にも同じことが起きないようにしてほしい。
あきらめるな。あなたは私の家族、友人、同僚たちとともに政府に圧力を加え続けなくてはいけない。
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白服のムアーズ・カサースベ中尉(捕虜となったヨルダンのパイロット)は
サジダ・リシャウィ死刑囚と交換釈放の交渉中とか。
日本人捕虜と抱き合わせでの交渉は可能か!
彼らの要求は易しく、またフェアになった。彼らはもはや金は要求していない。だから、テロリストに金を渡すことを心配する必要はない。
彼らは、ただ獄中にある彼らの姉妹、サジダ・リシャウィの解放を求めているだけだ。
それはシンプルだ。あなたがたはサジダを釈放すれば私は解放される。日本政府は石を投げれば届く距離にいる。
日本政府代表団は皮肉なことに、彼らの姉妹が獄中にあるヨルダンにいる。
私は強調したい。いかに私の命を助けることが簡単なことか。これがこの世での最後の時間になるかもしれない。
この言葉をあなたが聞く私の最後の言葉にしないでほしい。どうか安倍(首相)に私を殺させないでほしい。
AFP=時事 2月1日(日)7時43分配信 |
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