仙人日記
 
 その1002014年弥生
3月3週・・・グランとの雪山

グランとの雪山散歩


還ってた、かっこいいグラン
3月
15日(土)晴7日(金)晴小倉山

この顔みてやってくれよ。中々精悍で狼すら連想させるようなイケメン。
こいつ、そんじょそこらの飼い犬とは違うんだぜ。
半分以上野生と言ってもいいくらい自由に、山荘周辺の山や森を走り回っているんだ。
だから無駄な贅肉など一切無く全身これ筋肉で、鋭くしなやかな感性を併せ持ち
山や森に君臨する熊だって一目置いているくらいさ。



嬉しくてグングン張るグラン

そんなにも自由なグランが
一番嫌うことは
勿論自由を奪われること。
つまりリードなんかで繋がれて飼われることさ。

ところが、あら摩訶不思議、
山荘では繋がれても少しも嫌がらず
芝生に座って悠然と
一緒に山へ行く時間を待っているのだ。
更に驚くことに
山では自らリードをグングン引いて
仙人を導いてくれるでは。

それじゃあ雪のへ行こうぜ!

餌は樵の森の住人が与えているけど、
ほんの気まぐれで
山荘にやって来ることもある。
何しろ山荘に棲まう仙人は、週末しか来ない
通い仙人だからグランも知っていて
気が向いた週末にふと思い出して来るんだ。

で、そのグランがやって来たと云う訳さ。
仙人が如何に歓んだか、想像してごらんよ。
そりゃもう大歓待で
スペアリブを焼いたり・・・そわそわと。
 
ぺろりと鼻をらして一服



弥生の空

晴天が3日も続いた。きりっと冷え込んでマイナス2度を示した朝は、
大気がぴんと張り詰め、山々の稜線は蒼穹の中にくっきりとラインを描いて、毅然としたたたずまいを示す。
けれども、風が凪ぎ少しずつ気温が上昇してきた翌朝は、大気はほんのり滲みを見せる。

そんな日が二日も続くと、空気は和らぎ、柔らかなベールを纏ったように、風景が丸みを帯びてくる。

太陽光の量は圧倒的に増え、その質も真冬のものとは異なる。
早春の光の洪水、今まさに総ての大地の生命を呼び醒まさんとする太陽の熱い囁きが、遍く地上に到達したのだ。



グラン(左)とオバマ(右)
一緒に山にれてって!

ところがオバマは同じ境遇に
ありながら全く逆で
脂肪がだぶつき鈍重で
いつもオドオドしていて
食べることにしか
興味を示さない。
で、山に連れて行くのは
いつもグランだけ。

だかな?

もうすぐ陽がれるぜ!

クンクンいいい!

はスペアリブだな
 
さあ、おちどう!
 さて、お待ちどうさん。
それでは本日の
夕暮トレーニングは小倉山に
しますか。

未だ雪があるから
登山靴に履き替えてと、
そうそう、ハーネスも腰に巻いて
グランとザイルを結んで
これで準備完了!
 
歩に出かけるぞ!


穏やかな水色



吹き寄せる風の中にも春の息吹が込められ、頬をなでて過ぎ去るとき、
仄かな温かみが余韻となって残される。
空の色はほんの少しミルを注いだように、透明感が薄らぎ、その分柔らかで穏やかな水色となる。

果樹畑では選定された枝を焼く煙が、天に向かってゆるやかに棚引いてゆく。
その煙と春霞が混ざり合い、いっそ柔らかなベールを広げる。
長かった冬に別れを告げ、空は今、弥生の空となる。



この雪の感が堪んないぜ!

僅かにトレールが残っているって?
あーそりゃ先週、
朝トレーニングで登った跡さ。
でもその後また降って
昼間の太陽で溶けて再び夜に凍って
かたゆきかんこ、
しみゆきしんこに、なってしまったのさ。
雪山って分いいね!

ほら、やっぱり小倉山は雪に埋もれているだろ。
だーれも歩いてないから
実に愉快だね。
 
どうこのラッセルぶり


雪の頂にいたぞ
小倉山の小屋

そら、山荘からも良く観える
小倉山の
てっぺんに在る四阿に着いたぞ。
仙人が陶芸で焼いて作った
白黒の頂上標識も
きちんと着いてるね。

南アルプスもえるね


命の芯が揺さぶられ

日の出前に畑に出て、土を耕す。これから蒔く種の為に、土を寄せて畝を作る。
一心不乱に鋤をふるっていると、小倉山から太陽が一直線に光の矢を放ち昇って来る。
その瞬間の身の内まで照らされるような、眩しさと粛然とした心地は、何度味わっても、祈りに似た気持ちを引き起こす。
自分もまた自然の中の小さな命であることを再確認して、感謝すると云ったらいいのか。

言葉にするとどこか嘘っぽくなる気がするが、
朝日に射られる瞬間の心地よさと厳粛な想いは、自然の中にあってこそ感応出来るものなのだろう。
生命の目覚めを促す、3月のこの眩しい朝日を浴びると、自ずと命の芯が揺さぶられ、
子供のようにワクワクしてしまうのも不思議だ。


右手を挙げてハーイ、上で−す

ほら、未だ生まれて7カ月の小さい頃
鳳凰三山に登って
帰りに鳳凰小屋に寄った時
小屋のアルバイトのお姉さんがグラの名を
聴き間違えてさ。
「グラン、グラン」と呼ぶもんだから
グラもすっかりその気になって。
それからグランになっちまったんだぞ。
覚えているかな?
グランのグラは山のグラ

覚えているかい?
グランのグラはこの山から貰ったんだよ。
だから最初の名はグラだ。
 
嬉しくてもめるなよ



在る時は又 俄か屋根葺き職人

豪雪でんだ陶房屋根の修理
3月15日(土)晴〜17日(月)晴

あの大雪の日、陶房が潰れては大変と雪掻きをしたが、屋根はあちこち穴だらけ。
雪掻きのスコップで開けられた穴、枝や木の実の激突で出来た割れ目
老化による破壊と、満身創痍の陶房の屋根。
前から気にはしていたが、今回を機に思い切って屋根全面の葺き替えを決意。

先ずは傷んだ屋根を剥がさねばならぬが、錆びた長いトタン屋根用の釘を抜くのは結構大変!
釘抜きが釘の頭に食い込まず、ハンマーで叩くのだがやはり食い込まず。
短気を起こして無暗に叩くと屋根材が割れたり、凹んだり。
うーん、人間性が試されるな!

ガリバリューム波板
次はいよいよ新品の屋根材
ガリバリューム波板
今まで使っていた物より耐久性、
錆にも強いとの宣伝文句。

まっ!値は張るが、
信用して使ってみっか。

の屋根材の筈だが?
先ずは傷んだ屋根の去から


切断火花が芝生にえ移り大慌て
グラインダーでの切断は
いつも緊張の連続。
刃が食い込んでも台を切断せぬよう
芝生の上に波板を置いて
切断を開始した途端、火花が
芝生に燃え移り焦る。

屋根葺き職員は急遽消防隊員に変身。
忙しいこっちゃ!

張の切断は続く
10尺では長さが足りず材の再利用


ありゃ、波板には上下があるのに間えたぞ!

ところがどうだ。
波板を打ち付けてから全体を
眺めてみると、あれ!
一か所の継ぎ目が僅かに反り返っているでは。
そうだったのか!
裏表は全く同じだが波板には上下があるのだ。
よーく考え事前に何度も頭の中で
シュミレーションし
実際に架空の雨を降らせ
よし、これで完璧!・・・・
の筈だったのだ。
 
その上、継ぎ目の重ね部分不足で失じゃ!
試行錯誤、悪戦苦の結果目安は着いたが・・・

「まーまー、そう落ち込まないで!
失敗があるからこそ人生は面白いんだよ、なんて
無粋なことを
犬のおいらが云うのも烏滸がましいが、元気を出しておくれよ」



豊かな眺望

畑仕事を終えてから、森の斜面を上って山頂に出ると、
扇山では樹幹越しに真っ白に輝く南アルプスが挨拶してくれるし、
小倉山からは遮るものなく富士山から南アルプス山脈、小楢山、乾徳山迄が見晴らせる。
豊かな眺望に心満たされ、一日が始まる。
山荘で暮らすと云うのは、
実に贅沢な時間を生きることなんだと実感してしまう。


4月から再開される陶芸の為の準備をということで、手伝いに馳せ参じた。
雪の倒木で破壊された陶芸棚の修理や、冬の間凍土となっていた粘土を練る仕事。
いずれも簡単には片付かないから、何日かに亘って仕事に携わる。

 


雪の重みでれたハウス
里では被害

そうだそうだ、
里では陶房の屋根どころか
大規模なビニールハウスが
幾つも潰れて大被害。

山荘下のおじさんは
うちの被は1500万円ずら
果樹も折れて
もう収穫もできねーずら」

骨がれてしまった

ボランティア
 山梨、道路除雪費は88億円
大雪で農業被害71億円超

2014.2.24 11:58

雪の重みで鉄製の骨組みがゆがみ、
壊れたビニールハウスの
片付けをする農家、
山梨県甲州市 山梨県は24日、
記録的な大雪による
山梨県内の農業被害額が
少なくとも約71億円に上ると発表した。

築15年でてパーじゃ
  県によると、雪が原因の
農業被害としては異例の額。
一部施設の被害額が算定できておらず、
今後さらに増える見通し。
ビニールハウスなど
農業施設への被害が
最も大きく約37億円.
 
うちの被は1500万円ずら
 

ビニールハウスは、
ブドウ栽培用のうち約8割が
被害を受けたという。
次いで農作物への被害が
約27億円だった。
また県内の3月末までの
道路の除雪費用は、
市町村負担分と合わせ
計約88億円を見込んでいる。



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