1601ー2019年  弥生

とうりゃんせ、とうりゃんせ此処は何処の細道じゃ!
3月5日(火)晴 山荘森の伐採と薔薇移植

額に深く刻まれた皺!
こいつが緊張感と差し迫るカタストロフィへの懼れを、如実に物語っているね!
伐採の経験は長いのだが積めば積む程、その危険度が犇々と伝わって来るんだ。
出来るなら伐採作業は避けたいが山荘の森は至る所倒木だらけ。
扇山へのルートも倒木に塞がれ、倒木の下を潜り抜けたり、跨いで乗り越えたりと邪魔この上ない。
春になって森が芽吹き始める前に伐採しておかねばと頭では解っているが、つい臆してしまう。
しかし暦は3月を告げ、最早待った無し!



どう伐ればいいのか!

しかし此処2日間降り続いた雨で
土も柔らかくなり、根を掘り出すには絶好のチャンス。
スコップ、唐鍬、鋸、移植鏝など引っ提げて、
いざ中畑へ出陣!

先ず太く根を張った株の切断が出来ないかと、
鋸で株の3分の1程に切り込みを入れる。
鋸に濡れた土が粘り付き動かない。
ゆっくりゆっくり、何度も切れ目から抜いては再び切り込む。

どうにか切断出来たが、
それは縦に切れただけで、根が深く大地に
喰い込んでいることに変わりはない。
そうそう蔓薔薇移植も待った無しだと
忙しく薔薇との格闘も開始。

石段下と中畑の境界に薔薇のアーチを立ててから
もう10年以上を経て、蔓薔薇は巨大化し
株分けせねばと思い始めて早2年。

イオテラスの支柱に移植したら薔薇テラスが出来るのではと、
何度か株分けに挑んだが、その都度、
鋭い棘で武装した頑強な薔薇の幹や株に
手酷い反撃を喰らいギブアップ!

 
伐ったら移動じゃ!



切断面の圧で停止

右に支柱を立て圧を抜く
つまり株分けは出来たが
その株を抜くには更に根切するか、
根の下まで掘り進めるか
しなければならない。

2方向にワイアメッシュの柵があり、
スコップも唐鍬も使い勝手が悪い。
従って少し掘って露出した根を
鋸で切断しては再び掘り
進めることを繰り返すしかない。


ぎっくり腰の再発に怯えながら
3時間汗びっしょりになって
7本程の根切をおえる。
さてこれで根を引き上げれば
移植できるかと思ったら大間違い。

蔓薔薇の幹は
ワイアメッシュの柵を潜り
他の幹と絡み合い、とても
引き抜くなんてことは出来ない。

伐れ落ちる瞬間が怖い

延々と途を塞ぐ倒木



鋸で切断後スコップで

イオテラス支柱に絡ませては!
勿論根の直ぐ上で
幹を切断してしまえば、
容易に移植出来るが、幹は
出来る限り長く伸ばしておきたい。
幹を短く切断してしまうと
根が着かず枯れてしまう惧れが高まる。

また幹を長くして
移植が成功し発芽すれば、
テラスのかなり上まで
薔薇が延び花が愉しめるかもと
トラタヌ(獲狸)を決め込んでいるのだ。


幹を長く残すには幹から
延び絡み合っている枝を伐り、
引き抜けるようにせねばならぬ。
十数本も絡み合った枝の間に
手を入れ伐るとなると、
無数の棘の反撃を
喰らう事は避けられない。

反撃の結果、右手5か所、左手5か所
計10か所にブスリと刺さった棘。
刺傷からの出血よりも
痛えの何の、参ったね!
これで発芽しなかったら泣けるぜ!

これでも芽吹くのか!


鳥葬壁画に吃驚してギックリか!
髑髏の輪廻の輪中央に突如侵入した鳥葬現場

大地にしっかり根を張り薔薇アーチを為し、天空の高みを夢見る蔓薔薇が
突然鋸で切断されスコップで掘り起こされ、根を剥き出しにされ白日の下に曝されてしまった。
無残な姿となり果てた蔓薔薇の根が叫んだ。
≪さてさて、よくも丸裸にしてくれたな!取り出しやすいように鋸で切り刻み、スコップで肉を削ぎ落しゃがって!
この思いの一端をお前の居間の壁画に描いてあげよう≫

なーんてことは有り得ないに決まっていると鼻歌気分で、舌に生じた血管腫瘍のオペ打ち合わせに出かけようと
駐輪場に降りてチャリンコのタイア空気圧をチェックしたら、前輪がやや弱い。
目白から御茶ノ水までアップダウンが続くのでしっかり空気を入れておこうと、前屈みになりバルブを外し
空気入れを押そうとした瞬間、激痛が右腰に走る。



仙人を襲う舌の血管腫瘍

ブラックホールは癌だ!

口腔癌か検査兼ねてオペすっか!


その6日後に蔓薔薇を掘り起こしたのだから、このギックリ腰が蔓薔薇の仕打ちであろう筈はない。
しかし仙人の呆けた脳は瞬時にチベット壁画の鳥葬現場、蔓薔薇の掘り出し、ギックリ腰が深く結び着いていると確信したのだ。
チベットの五体投地や鳥葬を描いた山荘壁画に、根切の怨念を加え
リアルな鳥葬画となって仙人の心象風景にどかどか土足で乗り込み、蔓薔薇め今後仙人を支配し続けるつもりか!

暗鬱な気分で小倉山に出かけたら、迎えてくれた座禅草が一言、
≪ドンマイ、ドンマイ!話してごらん、ギックリ腰も舌の血管腫瘍も吹っ飛ばしてあげようでは!
きっと蔓薔薇も4月には芽吹き、6月には真紅の花弁でテラスを飾り、仙人に感謝しますよ≫


 
例年より早い開花
2月27日(水)曇 
目白から大学病院へ
チャリンコで
出陣! 











最初の花は2月に開花
腹筋103回と充分なストレッチ、
準備運動を熟し非常階段を6回往復し、
やや重いかなと
感じつつも肉体危機の予兆無し。

朝食後山荘PCで編集した
HPを目白PCにダウンロードしてから、
10時予約の
東京医科歯科大学病院口腔外科へ
出かけようと駐輪場へ。

前輪のエアーが弱いので
空気入れを出してチューブバルブを
外そうと屈んだ途端、
腰中央よりやや右の部分が
ギクリ! あれ、
曲がったままの腰が元に戻らない。
さて大学病院の駐輪場から
口腔外科までの
長い歩行は中々の見物。
腰はほぼ直角に曲がり、
よたよた、よたよたまるで
100歳の老人歩行。

受付で「あのー診察券を
無くしてしまったのですが、
こちらに届いてないでしょうか?」
なんぞと呆け老人丸出しで
問い掛けると、何と届いているでは!

きっと前回の自動支払機で、
次回診察予約表や領収書を
受け取った際、
出口の異なる小さな診察券に
気づかず
置き忘れてしまったのだろう。

やっちまったぜ!

ぎっくり腰だ!腰が延びないのでは
チャリンコに跨ることが出来ず、
従って大学病院へも行けない。

何とか腰が延びないかと
ゆっくり腰を捻ったり回したり、
油脂汗を掻きながら
10分もストレッチを続け
どうにかチャリンコに跨ることが出来た。

こうなりゃ後は何とか
大学病院まで突っ走って、
その後駐輪場から3階の
口腔外科まで歩いて行けるかを
考えればいいだけの話し。

と颯爽とは程遠い恰好で
目白台をスタート。
江戸川橋までは下りだから
何とかなるが、帰りはこの長い坂を
登らねばならぬのかと、
いつもは考えたこともない
登坂走行の苦行を思う。  
前回のぎっくり腰は
2018年8月25日(土)。
その約2カ月前の7月1日(日)に
チェーンソウの使用中に発生し
かなりの重傷。

≪チェーンソウをガイドバーに嵌め直し、
小さな折りたたみ椅子から
立ち上がろうとした途端、
腰に猛烈な痛みが走り立てないでは!

ヤベー、何度もぎっくり腰は
体験してるが今度のは
半端じゃない。≫
と記している。

さてギックリ腰と舌の血管腫瘍を
どう乗り越えるか!
仙人はいつも試されているのだ。 
 
青い顎も出始め




分解してはみたが!

愛用のロジクールだが

やったぜ!復活

何々試されているって!
それじゃその試練に応えてやろうでは!
先ずぶっ壊れて
K's電気の店員にも見放された
マウスを修理してやろうじゃないか!

とパソコン器具の知識も無いのに
分解し回線を辿り
何処も異常の無いことを確認し
スクロール出来るかチェック。
ほら、どうだい
直ったではないか!


ドリップのカップ作成

気分良くして今度は
珈琲ドリップの改造に挑戦。
先日強化ガラスのポットを落とし
割ってしまったのだ。

強化ガラスのポットの代わり
以前使用していた
ポットを工夫して取り付けたが
これは上手くいかない。

ドリップとポットののサイズに合う
漏斗を粘土で作り
次の窯で焼いてあげようか!


最新フロートスイッチ接続

遂にポンプ設置終了


何と云う早さ。昨日振り込んだら
注文した 低水位用フロートスイッチの
コネクターが今日届いたのだ。

11月30日にネット購入の
ポンプを設置し、
12月11日に荏原製作所の代理店
「荏原商事株式会社」を探し出し
不足部品のスイッチの
コネクターを発注。2ヶ月以上経て
未だ発送段階に至らず、
仕方なく先週新たな代理店
「荏原実業(株)」にメール。


接続に成功!

即見積もりが出されたので
その金額を21日に振り込んだら翌日に
製品が宅配されたのだ。
会社によって
これほどまでの差が出るとは!

早速梱包を解いて
製品を調べてみたら案じていたように、
25年の歳月でポンプも
次々と新機種が登場しスイッチのコネクターも
両端のジャックは最新式。

端末の一方は当然ながら最新の
ポンプにぴったりだが、
もう一方は見たこともない無い
形状のジャック。 

FS-10に合わぬジャック 

現在山荘受水槽に付けられた
低水位用フロートスイッチのジャックは
25年前のHPT型、
フロートスイッチはFS-10-3で
ポンプ本体と接続する端末は蟹の鋏型。

ボルト&ナットで固定する形式だが、
今日届いたジャックでは
どう考えても接続出来ない。

考えること2時間、遂に最新ジャックの
端末コードを切断したりせずに
接続する方法を考案。
駄目元でやってみたら大成功。
仔細に述べたいが
文章化出来るか自信なし。



漆黒の裂目に涅槃在り!
果て無い仙人の心象スケッチ

内臓を抉り取られ肉を削がれた人骨だけで
もの凄い衝撃画像なのに更に
その人肉や骨を啄む禿鷲なんぞが登場したら
自由を標榜しつつ
その実深く桎梏に囚われた現代社会は
挙って反撃の狼煙を上げる。

メメント・モリで
「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」と
犬に食われる人間画像を載せた藤原新也でさえ、
狼煙の一部に紛れて
「てめえの画像はウイキペディアのパクリで
何のメッセージも無いじゃないか!
不快だ!一刻も早く消去せよ」
と迫ってくるかもしれない。

 これぞ座禅草!

重々承知しているので出来るだけ観られないように、
検索し難く更に一度検索したら翌週には
再訪出来ぬ様にリンクを切ったりと手は打っている。

しかしこの座禅草内の仏陀と同じく、
山荘壁画に現れた鳥葬現場の人肉や骨を啄む禿鷲も
逃れらぬ激しい必然性を放射し、
仙人の心象キャンバスに結像するのだ。

これが頗る面白い。
次に何が観えるのかとワクワクドキドキの日々は続く。
それが先祖返り、幼少返りに連なる
永劫の連綿たる記憶の為せる業であるなら、
仙人は暫く、頗る面白い世界を旅することが出来るのかも!

混沌仙人の回帰への旅は
ゴールに近付くにつれ混沌の秘める無限のイマージュに
呑み込まれブラックホールへと墜ちて、いや
堕ちて行くのだ。
 

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