その1451ー2017年  師走

海底洞窟ブルーホール水深38.1メートル
米海軍基地オロテ半島西側の水深18mに開いた縦穴 11月28日(火)

太平洋、ミクロネシアの4大海中洞窟と云えば、先ずはサイパンのグロット。
重い器材を背負って110段もある急な階段を下らねば辿り着けない洞窟。
光と影の陰影の中でどこまでも蒼く澄んだ海が、外洋のペネトレーションにより波打ち泡立ち、激しく踊る。
惑星や衛星に打ち込まれたペネトレーターが、星に齎すオルガニズムのさざめき。

激しい興奮を突き抜けてペネトレーターの入り口を辿る。
水深13mで洞窟入り口は外洋に開き、出た途端ナポレオンやバラクーダの出迎え。
劇的で変化に富んでいるが、ロタ島のハルノン岬のロタホールに較べるとグロットも見劣りしてしまう。。



水深78mまで落ち込む海底洞窟入口

水深11mのロタの洞窟を進むと、
天井に2か所穴の開いたホールに出る。
この小さな穴から差し込む光が
実に神秘的で神々しいのだ。

小さな穴なので陽が差し込むのは
4月から秋までの正午前後で
極限られた時間。

当然ながら晴れなければ
この神々しい光に遭遇することは出来ない。
ロタホールには2日間通い、
幻想的な写真を撮ることが出来、
山荘の化粧棚に飾ってある。
さて3番目のブルーホールであるが、
同名の海中洞窟は
パラオとグアムにあり、ガムリス島の
北西にあるパラオ洞窟は
4度潜行したが、ただ大きいだけで
面白くなく記憶にない。

グアムのブルーホールは
オロテ半島の西側に在る。
水深18mに開いた洞窟に入り、
中から洞窟入口を見上げると、
ハート形に観えるとか。
唯それだけのことらしい。

ハート形に観える洞窟として人気





海底洞窟へ下降

深さに怯えるダイバー
ロタホールの神秘性に
触れてしまったダイバーにとって、
グアムのブルーホールは
物足りないだろうが、
実際自らの目で確かめないことには
何とも言えない。

と、のこのこ出かけたのだが、
想像以上にお粗末。
まー何とかハート形に観えるかなと
云う程度のお粗末な
海中洞窟なので、2度と潜りたくない。

落ちてしまうと訴える中級ダイバー

無事潜水を終え浮上



海底洞窟から2本目珊瑚海へ


まっ、もともと太平洋のような
大きな大洋のど真ん中にポツンと
浮いた島は
云ってみれば大砂漠に孤立する
オアシス。

沙漠の様な大洋の魚影は乏しいが、
その分オアシスには生命が集う。
筈なのだが・・・・。
これ総て珊瑚。
珊瑚海には豊かな光が降り注ぎ、
煌びやかな熱帯魚が
蝶のように、珊瑚のぐるりを飛び交う。

が、どうだ、見渡す限り魚影無し。
そんな馬鹿な!

 

魚影殆ど無しとは! 



ブルーホール入口




簾蝶々魚
たったの8尾だなんて!
我がDV撮影で最低記録

サボっていた訳では決してない。
いつもの如く
魚に成りすまして速やかに
忍び寄りシャッターチャンスを
狙おうとしていたのだ。


背黒蝶々魚

浜くまのみと玉頂磯巾着

茶壺海鞘(ホヤ)

鼻黒蝶々魚

亜細亜故障鯛(アジアコショウダイ)

特に今回はカメラもハウジングも
買い替え新カメラSTYLUS TG-870の
性能チェックも兼ねていたので
より多くの画像をといつもより
張り切って」いたのだが・・・・。

何しろ撮ろうにも
肝心の魚が見当たらないのだ。
参ったぜ!

 

鞍貌雀鯛(クラカオスズメダイ)
 
浜くまのみの産卵
 
脳珊瑚
 
黄色剥



魚居ないんじゃ撤退!
ブルーホールはリゾートホテルの
立ち並ぶタモン湾から
北西に30km以上も離れている。
ボートで行くにはちょっと遠い。

そこでボートを車で牽引して
アプラ湾迄運びボートを海に降ろし、
オロテ半島西側の
ブルーホールへ向かう。
従って他のダイブサイトより、
ダイビング費用は高い。

その上、技術的には中級以上と
される海底洞窟でもあり、
ブルーホールを指定しないで
DVサイトをショップ任せ
にすると行けないサイトなのである。。



牽引車からボートを降ろす

牽引車をボートから外す

DVが終ると再び牽引


「次は何処が良いですか?」
とガイドが訊くので
珊瑚の在る処なら魚が群れて
いるに違いないと、
珊瑚海を指定。

がーん、確かに珊瑚はあるが、
肝心の熱帯魚は何処に?
浜クマノミの卵の様にも観える
玉頂磯巾着(タマイタダキイソギンチャク)
見え隠れしながら、
ちょろちょろ泳ぐクマノミと
蝶々魚がウロウロしているのみ。

仕方なく茶壺海鞘や
脳珊瑚を撮ったりして無聊を託つ。
こうなったら最早
行くべき場所はあそこしかない。
と、UWWを目指すことに!

こうなったらUndaer Water Worldに行くっきゃない!



海中洞窟UWWってどこ?

浜辺清掃員にも訊いて!
5つ星の巨大癌細胞
UWWは何処?

≪賑やかなタモンの中でも、
最も楽しいプレイスポットが、
高級リゾート・デュシタニを加えた
プレジャーアイランドだ≫


つまり我が宿デュシタニは、
どうもグアムの中心地らしい。
このコンクリートの巨大な塊は
癌細胞の如く年々
増殖を続け、大地を穿ち天空を覆い
グアム初の5つ星ホテル
デュシタニを生み出したらしい。

デュシタニは駐車場だけでも9階あり、
その駐車場から隣のビルと
繋がったりして
全体像を把握するのに時間がかかる。
尋ね歩いてもUWWが
何処なのか・・・。

風にでも訊いてみっか!

あのね、デュシタニの地下だよ!



デュシタニの地下だってってみっか

潜り始めて不意に甦った記憶。
漢字4文字で黒々と≪大和育夫≫と記された名刺を渡され、そのチャモロ人の車で案内されたのが
このタモン湾であると気付いた。
半世紀も前のタモン湾には、勿論こんなビルは無く浜辺はジャングルに覆われ、、
浜に出る細々とした路があっただけ。

泳ごうと海に入ったが、遠浅で幾ら歩けども体が沈まない。
海底の白砂から足を上げると、その砂の凹みに間髪を入れず鮃が入り込み
そのまま足で踏みつけると、面白い様に鮃が獲れた。




撞木鮫のような小判鮫を着けて

鮫デュエット
吃驚!照明浴びて魚、魚

100m程沖に出てから
浜を振り返ると数人の少年が
浜に脱ぎ捨てた衣服を漁っているでは!
こりゃヤバイ盗まれると
思ったが、この遠浅の海からでは
とても間に合わない。

ドル紙幣だけが抜き取られ衣服や
財布はそのまま。
幸いパスポートは
持参してなかったのが、
不幸中の幸い。

日本占領下で冨田湾と
命名されていたそのタモン湾で、
不意に甦った記憶と
5つ星の巨大癌細胞が、
半世紀の時の流れによって
絡み合う。

海中洞窟を舞う

そーら喰っちゃうぞ!




100メートルも続く人工洞窟出現!
 
ブルーホールより美しい海中洞窟!



いきなり鮫のお出迎え
日本占領下のグアム

1941年12月8日、
太平洋戦争(大東亜戦争)が勃発。
大日本帝国海軍は
真珠湾攻撃の
5時間後
(日本時間午前8時30分)に、
グアムへの航空攻撃を開始し、

2日後に日本軍がアメリカ軍を放逐し、
島名を「大宮島」と改名して
大日本帝国領土とし、
その後2年7か月にわたり占領。


31ヶ月間にわたった日本の占領時代に
グアム島民は
日本の生活習慣を
強要されることになる。

日本軍は歴代の統治者と同様に、
島民に日本語を
使用することを強制したが、
チャモロ人がアメリカに対して
抱き続けていた忠誠心から、
日本語が使えたチャモロ人は
ほんのひと握りだったと言われている。

(グアム政府観光局)

EXITを着けた白チップ鮫

鳶鱏の目ん玉がギョロリ

どうだい、ブルーホールよりいいだろ!

シーラーカンスのような絣羽太

背びれの白がお洒落

でかい!絣羽太か
 
ナポレオンを御凸輝かせて

≪大和育夫≫氏は
その数少ないチャモロ人の
1人だったことになる。
何処で知り合ったのか今となっては
思い出せないが、
大和氏は日本人に好意を
持っているらしい。

自発的にあちこち自家用車で
案内してくれ、
海での盗難被害時にも
警察署まで出向き手続きしてくれ
別れの日には
空港まで来て見送ってくれた。
 

にたりと嗤うニタリ鮫 


サングラスかけて潜水開始じゃ!
水中洞窟・トンネルアクアリウムではシートレック・ダイビングも出来るんだぜ!



森の茸ならぬ海の茸・水海月

中央の花模様で蝶を呼ぶのか!

花弁の中に花弁と凝って!

うにゃ、と胡麻靭(ゴマウツボ)

花箕笠子もゆらり

鰭長剥(ヒレナガハギ)でーす


ブルーホールより濃い魚影に驚き!
タモン湾のシュノーケリング

 



こんな霙河豚は初めて見た

ダイビングでも逢ったね!(浜クマノミ)

歓迎する霙河豚(ミゾレフグ)

ナポレオンも吃驚!
 
食事中の龍の落し子
 
象の鼻を付けた変な奴

深さ8000mに棲む蜘蛛ヒトデ!


シュノーケルで夕焼けのタモン湾へ
静寂の漂う人影の消えた浜辺




横縞玉頭(ヨコシマタマガシラ)

縞剥(シマハギ)

お洒落な村雨紋柄

やっと撮った透けて観えない丸小判(アジ科)

村雨紋柄(ムラサメモンガラ)

七線雀鯛(シチセンスズメダイ)
「村雨」とは降り注ぐ雨、
にわか雨という意味があります。
歌川広重の「東海道五十三次
「庄野・白雨」の村雨が横なぐりの
雨で描かれています。

この横なぐりの雨が
ムラサメモンガラ
の腹部の
斜めの模様に似ていたことから
命名されています。


水中トンネルで鮫や鳶鱏(トビエイ)と乾杯!
この水中トンネルにはナイトラウンジまであるぜ!

機上からの眺めと同じ光景が展開する22階の部屋から、エレベーターでロビーに下り、
駐車場へのエレベーターに乗り換える。
駐車場はそのままザ・プラザ・ショッピング・センターに繋がり、水中トンネルに至る。
つまりデュシタニリゾートの我が部屋と水中トンネルは、外に出ることも無く
恰も我が部屋の別室であるが如くすいすいと移動できる。

最初はそんなことも知らず、態々パレ・サン・ビトレス通り迄出て
ザ・プラザ・ショッピング・センターの正面玄関から入っていたのだ。
夜には水中トンネルがナイトラウンジになるなんてね!
ダイビングしてる気分で、ビアを呑みながら食事が出来るなんて、世界で此処だけかも!
 



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