その144の4ー2017年 霜月
ほんじゃ、ちょっくら飛んでみっか! セスナ172型を操縦してグアムの空へ 12月1日(金)13時48分 4大海底洞窟と云えば、サイパン島のグロット、ロタ島のロタホール、パラオとグアムのブルーホール。 グアムの海底洞窟だけ未だ潜っていないので、気にはなっていた。 しかしロタホールの神秘的で荘厳な美しさを知ってしまえば、敢えてグアムなんぞ行かない方がいいと無視。 おいおい、自ら潜りもしないで無視は無いぜ! との声が聴こえたので、グアムの海底洞窟を調べたらこんなことが。 ≪洞窟ダイビングは、とてもアドベンチャーなダイビングの一つで、暗くて複雑な経路を通過し、また出口の深度もとても深いので、中級者以上で経験本数50ダイブ以上が楽しめる場所です。 テクニックは暗闇での中性浮力、オーバーヘッド地点での危険性の認識、 ディープダイビングでのコントロール、安全停止時に完全に5Mを維持したドリフトダイブが出来る方向きです。事故があるのは、初心者を連れて行く事が多いグアムと思います。 大きな原因の一つに、暗さ狭さのストレスが起因となり、大深度での「窒素酔い」が加速され、冷静な判断力に影響するからです。 暗くてライトも持って行かない、レンタル器材の初心者が、自分で岩に当ってマスクが外れてパニックになったり、 前行くダイバーに絡まれてパニックになったり、出口でエア切れになったり、毎年色々な事故があります。でも最近死亡事故は激減してますよ≫ (yahoo知恵袋) そこでノコノコ出かけ潜ってみたがガックリ! 4つの海底洞窟の中では、断トツにレベルが落ちる。穴の入り口が大き過ぎて光が収束されず美しさに欠ける、更に魚影も薄い。 それでは珊瑚に覆われたアプラ湾のウエスタン・ショ-ズ(Western shoals)ではどうかと潜行したが、 死にかかったような茶の珊瑚と、乏しい魚影にガックリ! そこでさっさとグアムでのダイビングは諦め、セスナにでも乗ってみっか! となったのである。 |
離陸地点へタキシング |
北がアゲンスト |
北に向かって離陸 |
始動すると会話不能なのでマイクを |
セスナ操縦だって! ≪操縦席(左席)に座り、 離陸から着陸までできる限り お客様ご自身で操縦できます! 日本語が話せる インストラクターと一緒なので、安心です。 貴重な体験で感動間違いなし! のおすすめツアー。 青い空からグアムを眺めませんか≫ えっ、離陸から着陸までだって! そんなら昨日のバギーのように インストラクターが居ても メッチャ面白いかもと、 代金を調べて驚き! たったの190㌦ではないか。 |
インストラクターがTake Offのサイン |
滑らかな離陸に吃驚! |
高度500mまで上昇し水平飛行 |
管制塔との交信はインストラクター任せでOK! 上段中央の計器が水平位置を示す ダイビングは2本で1人165㌦、セスナ機操縦は2人までの乗り込みが可能なので1人95㌦。 ダイビングよりも安いのだ。操縦桿は手前に引くと上昇し、押し込むと下降、 右に回せば右旋回、左に回せば左旋回で、パラグライダーの離着陸や操縦よりはるかに易しいでは! 駐機場から滑走路までは自動車と同じで足でのペダル操作。 目の前をジェット機が南から着陸態勢で入って来る。 つまり北がアゲンストであると判断できるのでセスナ機を南に移動し、機首を北に向ける。 |
すいっと、浮かび空へ 数mの落下を感じたので、インストラクターに どの位落ちましたかと訊いたら、 落ちていないとのこと。 機体の揺れが落下感と繋がっただけで、 パラグライダーの感覚とは異なると気付く。 恋人岬上空で左旋回し、フィリピン海に出る。 恋人岬の垂直の断崖絶壁を横目に タモン湾に入ると、 グアムで一番高い30階建ての 我が宿・デュシタニリゾートが迫る。 |
パラグライダーでも常にアゲンストの方向を 意識していないと離着陸は出来ないし、 飛行中の急激な落下も避けられない。 「では離陸してください」とのインストラクターの声で 操縦桿を引くと、 実にスムーズに美しく北に向けて上昇。 高度300mほどで東風を受け、 機体がぐらっと左に揺らぎ一瞬焦る。 500mの予定高度に達した処で 再び東風に煽られ、 |
操縦桿を引くとグングン上昇(左滑走路がジェット機専用) |
パラグライダーより楽ちんだぜ! |
穏やかな西海岸が眼下に! |
恋人像を拡大すると、あれっ仙人が! |
恋人岬上空 |
西海岸は遠浅の白砂に 珊瑚が黒い影を落とし 沖合数百メートルに白波を立てる 穏やかな浜が拡がる。 穏やかなタモン湾の北に 突き出した恋人岬は、 垂直の断崖上に屹立し チャモロ人の若者の悲恋を語る。 |
米海軍の基地に車で侵入。 免許証もパスポートも所持していないと 判明し、あわや営倉送りかと。 美人兵士によって救われたが、 そのままドライブを続ける 訳には行かず一旦リゾートに戻り 免許証を持って 再び出かけたのが恋人岬。 |
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一昨日車で走った恋人岬 |
中央の恋人像が観える |
大きく左旋回して 従って気分としては パラグライダーに乗っている様な・・・。 決定的は違いは風。 セスナも窓を全開にして飛んでいるので、 風の動きは感じるが、部分的。 パラグライダーでは 風の真ただ中に身を曝して いるので鳥になれる。 |
足繁く通いパラグライダーを 愉しんでいた入笠山の離陸地点は 標高1780mのゴンドラ山頂駅。 着陸点は標高1000m以下の山麓なので 離陸時の標高差は800m程。 このセスナ機の飛行高度 より高いのだ。 |
アプラ湾から米海軍基地へ |
車で侵入した米海軍基地 |
ダイビングしたアプラ湾で雲に突入 |
我が宿デュシタニリゾート |
オロテ半島の米海軍ゲートが ぐーんと迫る。 今日もあの美人兵士は勤務してるかな、 なんぞと基地を眺めていたら、 雲に突入。 11月から乾季だと云うのに ここ連日スコールに見舞われ、 ドライブの日なんぞ、 激しい雨で道路上の標識が見えず、 途中で引き返した程。 |
眼下の美女?望遠レンズで! |
燦々と太陽が降り注いでいるかと 思えば数分後には雨。 こうなると気流も不安定で機体が 揺さぶられる。 「あの激しいスコールの日は どうしたんですか?」と インストラクターに訊いたら 「全く飛ぶことは出来ませんでした」 とのこと。 |
チャモロ人を差別する火力発電所 |
僅か標高406mの小高い丘であるが れっきとしたグアムの 最高峰であるラムラム山。 その西でモクモクと煙を吐く火力発電所。 電力は米軍とリゾート最優先で チャモロ人の村は 常に電力不足に苦しめられている。 米国であるにも関わらず、 大統領選挙権も与えられていない。 白人が79.96%を占め、 先住民は僅か0.97%の島グアム。 (地球の歩き方2017~18版) |
グアムの最高峰ラムラム山(406m) |
操縦桿を押して黒線に下降 |
白い滑走路の中央に描かれた 黒い小さな帯が、あっと云う間に幾条もの 黒帯となり眼下に迫る。 着地した車輪と滑走路の摩擦によって 記された人工鳥の絵画。 黒帯の手前に車輪を落とせば、 降下高度不足で 車輪が滑走路から外れる懼れあり、 黒帯を越えれば飛行場外に オーバーランする。 さて上手く黒帯に乗れるか! |
着陸点はタイア痕の黒線が目印 |
ヘッドホンを外して飛行終了! |
さてこれで仙人は満足したのでしょうかね! 何だか随分おんぼろセスナ172型 胸に下げている赤紐は飛行場許可証 おんぼろと云えばセスナ172型と、いい勝負してるのが仙人の脚。 ごつごつと骨と筋肉だけで出来てるようなごっつい脚。 30年以上に亘りさんざヒマラヤの未踏峰を登りつめ、補修に努め続けたがガタが来たからと ダイビングやパラグライダーに手を出し始め、仙人の脚は酷使から解放。 なんだかおんぼろのセスナ機の脚と仙人の脚が、仲睦まじく談笑してる様で可笑しいね。 なになに、WCC Aviation Campany Japanでは自家用固定翼(セスナ機)の免許取得がホテル代も込みで235万円だって! 新車1台買うと思えば、免許が取れるんだ。 なんぞとニヤリ。おいおい、それで中古のセスナを買って田舎の飛行場の倉庫を借りて パラグライダーのようなつもりで飛び回ろうなんて考えてないよな。 酷使された仙人の脚曰く、≪ま、当方としてはこの先ヒマラヤなんぞに出かけられるより嬉しいけど≫ 山荘の住人達が喚く。≪そんな勝手は許せん、そんなことになったら山荘の畑や森はどうなるんだ!≫ ごもっとも様でござんす!ジョーク、じょうーく、冗句! |