その141の1ー2017年 葉月 |
とんもころしの収穫じゃ! ポット栽培し西畑に移植し大事に育てた唐黍 労働基準法違反じゃ! 夜明け4時前から活動を始め夜9時まで17時間、最近にない記録を達成してしまった。 ゲリラ豪雨で林檎畑の唐黍の半分以上の数十本が倒れ、1本ずつ支柱を立てテープで結び、立て直す作業に追われる。 水源地の森から伐採してきた枝で支柱を作り、倒れた唐黍に添えるだけだが、 中腰姿勢なので直、魔女の一撃で傷めた腰に来る。 更に豪雨で下水マンホールの水が溢れ出し、池の排水溝にも枯葉が詰り、 長い排水溝のヘドロを取り除く、待った無しの修復作業。 それに西畑の遅すぎた唐黍収穫と、その後の保存食作りが加わり、 連続17時間の超過労働となってしまった。 |
未熟と過熟を見極め収穫 あと数日で完熟する唐黍を 剥いてしまった時は、実に悔しい。 完熟してしまった唐黍は 翌年の種にすればいいのだが、 現在栽培しているスイートハミーは 米国産の一代交配なので、種にはならない。 ベストの甘味を失った過熟唐黍は、 保存食にせず食べてしまうしかない。 久しぶりに朝から昼まで太陽マークの予報に 気を良くして朝から小倉山へ朝トレ。 6月23日以来35日ぶりの山トレ。 山トレ後は再び 終わらない唐黍保存食作りに勤しむ。 |
西畑の唐黍収穫も難儀。 ベストの甘味に熟した瞬間の見極めが中々難しいのだ。 目安としては穂先の毛が茶褐色に黒ずむのが サインなのだが、 59本の内ベストが34本、未熟が12本、過熟が13本で、 半数近くが適期を外れてしまった。 |
生でも食えそうなスイートハミー |
クランツ構造 C4植物であるトウモロコシの葉の横断面図 |
C4型光合成 C4経路NADP-ME型を持つ光合成 どうも只者ではないらしい。 米とか麦とは異なり とんもころしは特殊能力を 持っているらしい。 植物の成長に欠かせない 二酸化炭素(CO2)を取り込む 能力が優れていて C4経路(ハッチ=スラック回路)と 呼ばれる回路から 悪条件下でもCO2を吸収出来るとか。 |
中央が新鮮な甘さの未熟唐黍 |
奥右が過熟唐黍、食べごたえあり |
米や麦などのC3植物は 高温や乾燥などの 悪条件下では気孔を閉じて 身を護るが、その結果 CO2もシャッターアウトして 成長は止まってしまう。 だが、とんもころしは 高温や乾燥下でも気孔を |
開き続けCO2を 吸収することが出来るのだ。 その特殊能力が 上図のクランツ構造にあると 知って仙人は またまたぶっ魂消た。 |
手前がベスト、保存食に |
蜘蛛の巣が花に変身 |
解決の無い混乱 あちこち山や森を駆け巡り散策し、 それでも中々見つけられない夜明けの神秘の花、烏瓜。 中庭から畑へ下る石段で、初めて出逢った時の驚きは忘れられない。 あれ程までに探し求めていた夜明けの花が、 まさかお膝元の山荘の庭に在るだなんて、考えてもいなかったのだ。 花を着けた蔓を辿り、石卓の横に立派な根を張っている木を確かめ、 更に広く何処までも伸びるよう楓や山法師の梢まで、 蔓を広げてやった。 その効果が現われ今夏は、繊細な細い糸を張り巡らせた 夜明けしか見られぬ白銀の花弁に、たくさん逢えるかと愉しみにしていた。 しかし何処を探しても見当たらない。 |
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霧を織り込んだ巣 |
夜明けを捉えた蜘蛛の巣 |
霧と糸のタピスリー |
細い銀の糸は夜明けの前の露を求め、大気中に揺らめく。 夜明けの光を感じるや、繊細な糸はクルクルと巻き始め、乱れる麻の如く、 解決の無い混乱に陥る。 光が烏瓜の花弁に混乱を齎す理由を訊ねても、烏瓜には答えられない。 答えられず寡黙なまま、解決の無い混乱に陥っている 山荘の烏瓜の花を、遂に見つけた。 まさか、夏椿の梢から垂れ下がるようにして咲いていたとは! 例えどんなに混乱していようが、逢えて嬉しい。 |
石卓に咲いた烏瓜 |
傷んだ巣は修理せねば!と 小倉山35日ぶりの山トレで開眼した仙人 心象がそのまま仙人の内部から遊離し、漂い出した風景に違いない。 ならば幹の翳に忍び込み黒をグレーにして、霧は何を描きだそうと目論んでいるのだろう。 幹の翳に仕掛けられた罠に絡み、霧は何を告発しようと企んでいるのか? 蜘蛛はただ単に偶然を期待しているのだろうか? それとも虫にしか解らない甘やかな香りを発して、誘っているのだろうか? そうだとしても甘やかな香りの源に張り詰められた、透明であるはずの細い糸が、露を絡められ姿を暴露してしまっては 最早、罠では有り得ない。 いったい蜘蛛は罠を失ってしまったことに気づいているのか? 霧は深まり翳を奪い、色彩をリセットし存在そのものを白い混沌に帰す。 霧に同化して、ゆるゆると溶け出し、とりとめもなく消失していく思惟に、為す術なく佇む仙人。 |
浴室から水漏れあり! |
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こりゃ酷い! |
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数年前から解けない疑問が解けた。 浴室の南西角の辺りに 蟻の糞を見掛けるようになり、 一体何処から侵入して来るのか 不思議でならなかった。 やがて南西角での 出没は観られなくなったが、 今度は脱衣室の洗面化粧台に、蟻の糞が。 念入りに蟻の出入り口を探すが、 浴室はタイル張りで隙間は無いし、 脱衣室も蟻の侵入できそうな 穴や割れ目も見当たらない。 |
仕方なく帰京時には必ず 殺虫剤を散布していが、効き目はなく 山荘に戻ってみると、矢張りこれでもかと 見せつけるように糞、糞。 築年数23年、本年3月の大和ハウスの ≪住まいの健康診断報告書≫では 「床下に関しては、木材の腐朽、 鋼製部材の腐蝕、 給水・給湯・排水配管からの 水漏れ及び害虫の存在も無く、 異常ありませんでした。」とのこと。 |
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うーん、白蟻にやられてる |
両壁を交換 |
山荘建設した大和の八巻親方が修理 壁を取り外す瞬間に立ち会ったが、壁の中を覗いて吃驚! 浴室タイルの目地から漏れた水分が壁に浸出し、 タイルを押さえている木の支柱や断熱材に浸み込み、 木材はシロアリの棲家になっているでは! シロアリは濡れた木材を棲家とするので、 山荘ではシロアリの出る幕は無いと 堅く信じていただけに驚き! と同時に数年前からの神出鬼没の蟻の疑問が 解けたのである。 この壁の中を難攻不落の城として選び、 シロアリは浴室や脱衣室に出撃していたに違いない。 |
この診断書はカラー写真付きの23ページに及ぶ詳細なレポート。 毎年受け取っているが、シロアリの気配は全く無いとの報告。 従って浴室も脱衣室の蟻も、窓とか外部からの 侵入としか考えられなかったのだ。 しかし本年の診断で浴室外壁に「外壁面材に凍害と思われる、 面材の傷み・塗膜の剥がれが見られました」とあり、 工事を勧められ改修決意。 で、23年前の建設当初からの職人・八巻さんが 昨日から来て、腕を振るっている。 |
修理の仕上げは水漏防止のパテ塗り |
農具小屋のコンクリート打設 |
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耕耘機通路は失敗! |
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其れならば浴室タイルの何処かに 出入り口があるに違いないと、八巻さんと 浴室に移動し具に点検。あった! 今まで全く気付かなかったが、 確かに浴室出窓の 南西隅のコーキングに小さな穴が。 これ小さくて眼鏡を掛けないと観えないので、 今まで気づかなかったのだ。 こんな小さな穴からの水で まさかこれ程までの被害が出るとは! |
と思うが、実は風呂掃除の度に、 洗剤を落す為、この南西隅に大量の シャワーを振り掛けていたのだ。 従ってこの穴の下は掃除の都度、滝となって 水が流れ落ちていたに違いない。 改修されるのは嬉しいが、何よりも 長年の疑問が解けたことが嬉しくて、 嬉しくてスキップしたいくらい。 |
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削岩し楔を打込む造園社の敬三親方 |
農具の新居完成 |
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すっきりした窯室西棚 |
右へ移動した窯と東棚 |
広くなった窯室 |