その1403ー2017年  文月


南回帰線へ旅立つ白い太陽
7月18日(火)晴 奥庭のボン・シルバー



肉厚で香り高いピーマン
一口食べて実感!
甘さと香りが市販ものとは
比べ物にならない。
山荘の琵琶が
これ程美味しかったとは驚き!

でも若しかすると
自作者の依怙贔屓かと
市販ものと並べて賞味してみた。
明らかに異なる。
決して依怙贔屓ではない。

長崎の茂木琵琶が山荘に
届けられたたのは
もう20年以上も昔。
そいつがまさか実を着けて
くれるなんてよっぽど
こいつ山荘が気に入ったんだな。

な、な、何だって!
≪俺たちはシカトか≫と
今はすっかり死語となってしまった
シカトなんぞを連発し
シュプレヒコールするのは、
畑のピーマン、茄子、李、トマト。

いいや琵琶とは君達のことなのさ。
解ってるくせに拗ねるなよ。

採り忘れると巨大に

里の李貰ってから山荘李も収穫

あれ、蟻んこが狙ってる!
 美味しいと知っているのは
仙人だけではない。
鳥たちが虎視眈々と熟すのを
狙っていることは云うまでもない。

しかし鳥に採られまいと
早く収穫すると甘さが不足し、
この上品な味を堪能出来ない。
それは鳥も知っていて
毎年、鳥との駆け引きが続くのだ。
 
茂木琵琶も沢山稔り収穫
長崎びわは長崎市茂木地区を中心として、
長崎県各地が
その生産地として栽培されています。
高級フルーツとして根強い人気を誇るびわ。
オレンジ色の果実は春から初夏の
季節感を感じさせてくれます。
びわはみずみずしく、
ジューシーで柔らかい果実で、上品な甘さと
酸味の少ないのが特徴です。
特に長崎産のびわは市場でも
高級わとして重宝されています。



小倉山からひょっこり
7月の満月そなた
序奏 提示 展開 再現 カデンツァ

2つの主題が再現されて
独奏楽器のみの演奏部分で
演奏家の即興演奏・カデンツァが
入るんだね。
さて今宵の「蜜蜂と遠雷」の風間塵の
カデンツァがお愉しみ!


カロスキューマと協奏曲を

里の灯も加わり3重奏で!

風間塵が今宵演奏するのは勿論ベートーヴェン『月光ソナタ』。
月光の宵に流れるピアノ曲。
その音色に惹かれて訪れると、ピアノを奏でるは盲目の少女。感動したベートーヴェンは
その場で即興演奏を行う。
急ぎ家に戻り書き上げたのが、ピアノソナタ14番 『月光ソナタ』。

つまり『月光ソナタ』そのものがカデンツァであるが、これにバイオリン、チェロを加え、
2つの主題の後に風間塵が、塵自身のカデンツァを今宵、奏でるのだ。
ベートーヴェンを超えるカデンツァを演奏したら、ベートーベンの恋人ジュリエッタになって
カロス・キューマは歓びに打ち震えるだろう。
1801年、ベートーヴェンが30歳の時に書きあげたこの曲に「幻想曲風ソナタ」という題名を、
自ら付けているが、216年の時の回廊を経て今宵、幻想は揺らめく。


里の灯はピアノ

そらバイオリンが揺れてカデンツァを!

じゃ、月がチェロなの




大活躍した一輪車の修理不可

倉庫棚の大改修
山荘活動で一輪車は欠かせない。
斜面にある4つの畑の
肥料置き場には、当然ながら、
車は入れない。

1袋20kgもある肥料を30袋も
運ぶとなると600kg。
前庭に荷下ろしした肥料を1袋ずつ
抱えて運んだら30回。
魔女の一撃どころか、数十撃を喰らい
腰が折れてしまう。
一輪車があればスイスイ。
灯油運搬にも、山荘工事での
資材運搬にも欠かせない。

20年前に購入し、酷使に耐えかね
即パンクしたが、
仙人は気にする風もなくそのまま使用。
やっとタイア交換に踏み切ったが、
最早適合するタイア無し。
しゃーねー、
ノーパンクの最新の新車を買うか!
となったのだ。

農機具置場も造らねば

ピッカピカの一輪車購入


波紋を広げ南へ回帰する巨大な白鯨
7月18日(火)晴   屋根裏部屋ガニメデの夜明け

≪宝島≫のジョン・シルバーではなくて今度は≪白鯨≫のエイハブ船長かい。
左の脚がほとんど股のつけ根のところから切断されていて、抹香鯨の下顎骨を磨いて造った義足を
着けているあのエイハブかい?
ちょっと違うぜ。そりゃ鯨骨の義足では共通してるけど、下顎骨を磨いて造った義足を着けているのは
ジョン・シルバーで、エイハブ船長は鯨の歯で義足を造ったんだ。

そうだったのか。あいつ確か南の果てのホーン岬で、抹香鯨の白鯨モビィ・ディックに片足を食い千切られたとか。
抹香鯨が海中から垂直に飛び上り、大きな幾つもの波紋を広げエイハブの片足を咥えて、
再び南の海深くに回帰する様が思い浮かぶね。
これって混沌仙人が、バイクで裂傷打撲した左脚の痛みの幻想所産?

幻想の中で混沌仙人の脚は、鯨の肉体の一部になって、日本沖の太平洋でエイハブと劇的な邂逅を果たす。
エイハブは混沌仙人となって死闘の末に白鯨に海底深く引きずり込まれ、
ピークォド号と共に消える。
となると混沌仙人は左脚だけでなく、肉体総てが白鯨モビィ・ディックになって、深海を流離うことになるのか!



2番目のアーチにやっと凌霄花が延びた

夏椿は朝咲いて夕に墜ちる
石段に掛かる3つのアーチ。
中庭に通ずる手前は、
真っ赤な蔓薔薇、
山荘中道に通ずる3つ目のアーチも
同じく挿し木で増やした蔓薔薇。

真ん中は凌霄花にしようと
数年前から前庭のを
中畑に挿し木にし、気長にアーチ咲きに
なるのを待っていた。
今年やっとアーチまで延びて
姿を見せ、
花の回廊が完成した。

花回廊の横に
大きく幹を延ばし無数の
白い花を咲かせる夏椿。

夜明けに花開き、
夕刻には墜ちて茶褐色の
大地に還る。
蜩の哀しい音色が挽歌となって
夏椿の花弁に流れる。


墜ちた夏椿は即、土に還る

アーチへ延びる凌霄花(ノウゼンカズラ)



居間のニューギニア・インパチェンスにやって来た蝗


となるとまさかその次には
その重い大槌を、梯子に乗ったまま
振り下ろすのではと、ハラハラドキドキしながら
観ていたら、やっぱり始めたぜ!
小さな管の的が外れたら
大槌と一緒に墜落するのは間違いないぜ!
 急勾配の梯子に乗るだけでヤバイのに、
後向きになってだよ
梯子から手を放してだよ、
その両手に鉄の大きな重い槌を握ってるんだ。

 
又何か仙人めおっ始めたな!



急な梯子上で手放しだなんて!


盆地から突き上げる風に
耐えられそうもないが、
単管パイプと直管パイプに固定する
ポリカーボネイト波板を打ち付ける板は、
針金固定とし、単管パイプも3本を1本に減らす。

1本では風圧で屋根がぶっ飛ぶ懼れあり。
が、それよりも今は波板を打ち付ける
作業そのものが
極めて危険、もしくは全く不可能となりそう。
 危険!梯子に乗って杭打ち

真新しいドリル3本を使って、不安定な足場ではあるが、
それでも全身の力を込めて
穿孔を試みたがドリルを跳ね返される。
今まで何度も直径46ミリの単管パイプに
穴を開けてきたが、
これ程までに難儀したことはない。�

10数分をかけてやっと1つ開けたが、
屋根を固定する板を取り付けるには、
この数十倍もの単管パイプと
板の穿孔が必要となり、とてもじゃないが
やってられない。作戦変更。

 
重い鉄の大槌を数百回も振り下ろす



先ずは窯室の棚造り
仙人はもう大歓び!

波板を打ち込む板の固定を総て、
直径19.1ミリの直管パイプにすると、
屋根に乗って波板を板に
打ち込む作業者の体重を
支えきれないのだ。

最低でも強力な2本の単管パイプを
入れないと、直管パイプは折れ、
作業者は墜落の憂き目に遇う。
うーーん、と例によって
1晩熟慮したが、アイディアは浮かば
ず夜明けを迎えてしまった。

作業は進行し、いよいよ波板を
笠釘で打ち込む工程が迫って来る。
追い込まれた途端、閃いたのだ。

新たに購入した
最長7メートルにもなる2連梯子を使って
作業していたが、以前
使っていた折り畳み式の梯子の利用で、
危険で困難な作業が解決するのでは。

つまり梯子を半分に折って、
半分をテラスに置いて固定し、
残り半分を屋根上に置く。
この屋根上の梯子に乗って作業すれば、
体重は分散され1、2本の
細い直管パイプに
荷重が集中することは無い。

これが思ったより遥かに有効で、
作業はあっという間に終了。
この時の歓びは、
連日の歓びの極値を再更新。

たかが農機具を入れる掘立小屋の、
それも屋根が葺けただけの話しなのに、
仙人はもう大喜びで、
とんだり跳ねたり! 

天井が低くて2mの杭打ちは困難

屋根を葺くには此処を切断

梯子と鉄骨を結び落下防止

屋根材を取り付ける

この上にポリカ波板を載せる




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