桜銀河の蝦蟇アートマンと化す混沌仙人
その137の3ー2017年 卯月 |
虚空に漂う無数の櫻花弁に載って何処へ 4月14日(金)晴 神田川駒塚橋下に現れた山荘蝦蟇 ≪神田川がインダス河になりおったぜ!≫ そう嘯きながらインダス川に流れる無数の花弁に身を委ね、彼岸の地・ヒンドゥー教徒の大地を観やる蝦蟇。 ペルシャから東方に向かうと、ヒマラヤの大山脈を切り裂き滔々と流れる激流インダス河に 総ての旅人は行く手を阻まれる。 その激流の彼方、彼岸の地に棲む人々をペルシャ人は彼岸の人・シンドゥ(sindhu )と呼んだ。 Sindhu は西欧に渡りIndiaとなり激流大河はインダス河と云われ、やがてこの地を植民地として支配した大英帝国は 彼岸の地に棲む人々の土着宗教をSindhu の地名からHindu と記し、ヒンドゥー教は世界に認知されたとか。 なるほど、それで蝦蟇の奴、神田川なんぞを強引にインダス河に見立て 恰好つけてヒンドゥー教のシヴァと戯れていると云うわけか。 処で蝦蟇の観てる彼岸の地・ヒンドゥー教徒の大地とは、一体何処にあるんだ? |
花吹雪変化して花筏に まーそう興奮するな! インダス河は仙人が何度も挑み続けた ナンガ・パルバット峰を巡る河で、 仙人とは切っても切れない赤い糸で 結ばれていると蝦蟇の奴、知ってるもんだから、 敢て知ったかぶりして云ってるだけのことさ。 |
≪大変だ!どうやら格上げされて かの有名なインダス河になっちまったらしいぜ!≫ 蝦蟇の太々しい嘯きを聴きつけて 叫ぶのは神田川か? |
銀河となって流れる花弁 |
花の銀河が光を孕み耀く 神田川め、その気になって 花弁を銀河と化し すっかりコスモスになりきっているでは! あれっ、ちゃっかし太陽まで 呼び込んで、いっちょ前のブラフマン気取りだぜ。 |
それにしても今日の神田川は 随分綺麗だぜ! いや、綺麗と云うよりか、芸術作品の風情すら 漂わせていて、 うんにゃ、哲学的ですらあるような! |
天空に放たれた蝦蟇のアートマン |
大地を位相変換 褶曲ヒマラヤ断層直下のBC(左から田村、坂原、山口) ハラッパーを生みモヘンジョダロを 築いたインダス文明の光の帯だ。 北緯35度29分、東経74度36分 インダス河上流、 ナンガ―パルバッド(8126m)直下、 インダスの光の帯にかかるラキオト橋。 初登頂までに31人の生命を 奪った魔の山ナンガ―北面の キャラバンルートは、 この橋から始まり煌く谷の流れを 追ってラキオト氷河に至る。 大気の底に眠る単調な広漠たる大地に S字形の氷河が迫る。 自らの重圧で雪が氷と化した氷河は すざましい力で山稜を刻み、 累々たる氷の巨塊を 遥か下方まで連ねている。 |
何の潤いも無い赤茶けた大地。 ラキオト氷河上部標高6000mの |
インダス河(カラチからイスラマバードへの機上より) |
永遠の時空を流離うアートマン |
下方にて氷河は融け 荒々しく猛り狂うインダスの水となり、 砂漠の中を南へと流れ アラビア海に注ぐ。 アラビアの太陽に熱せられ 海の水は雲となって宙に漂い、 北上してヒマラヤにぶつかり 再び氷河となる。 |
一条の光の帯に煌めく星々 |
インダス文明の光の帯(星々は知のアートマンか!) |
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一回の大循環を時の最少単位として、 何の潤いも無い大地に インダスは時を刻み、 生命の歌を歌い続けた。 歌はインダスの岸辺に流れ生命を育み、 やがて人類に文明の火をともした。 巨大な氷塊の上で私は 何も考える必要がない。 インダスの地表を見おろすだけで 全身が激しく感じるのである。 かつて私は一粒の流沙であった。 そしてこの瞬間正しく私は 流沙に回帰しているのだ。 |
瞬時の眠りから覚め(やっと出て来た鯉) |
大地の語りかけが聴こえる。 インダスの歌が私の内的世界を やさしくゆさぶる。 ゴンドワナ大陸と北の陸塊の 褶曲活動によって生み出された ティティス海底の突起が、 純白のドレスを身にまとい 流沙となった私を招く。 あの白く輝く峰に チョンラという名前をつけたのは インダスの民パルティー人だろうか。 それとも東より騎馬に乗って やってきた遊牧民だろうか。 |
ハラッパーを生み ヘンジョダロを築いたインダス文明 |
氷塊の上の束の間の休息を終え
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インダスは時を刻み、 生命の歌を歌い続けた |
青梗菜の黄と桃のピンクが大地を染める(山荘西畑) |
カラチを飛び立ち、 しばらくすると やっと太陽が昇ってきた。 カラチから イスラマバードへの空の旅は、 パキスタンの中央を 北西に貫く インダス河の流れと共にある。 |
東の地平線より現れた光が、 大きく蛇行する インダスの黄土色の 流れに反射し金色に輝く。 数千年前の インダス文明の栄光を 象徴しているかのようである。 |
三つ葉躑躅の赤紫、山茱萸と菜の黄色、杏子の桃色に包まれて(山荘西畑より) |
今日は!馬鈴薯発芽(山荘林檎畑) |
この近辺は ハラッパーやモヘンジョダロを 生んだ インダス文明の中心地。 人類の知性は砂漠を流れる 金色の水の恵みによって 芽をふいたのである。 |
自生冬越しレタスもグングン(山荘西畑) |
氷河の水を集め 激しく流れる インダスの源流は、 地表の彫刻家である。 |
3年目の立派なアスパラ |
1年ものの冬越し人参(山荘西畑) |
春を待ちわびたパセリ(山荘西畑) |
すさまじい エネルギーを秘めた急流が、 地表を鋭く切り裂き 深い谷を形成する。 激突する水の轟音に混じって 不気味な低い音が 大地をゆさぶる。 |
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新たに植えた5本のアンネ薔薇も発芽(前、奥庭) |
強力な水のエネルギ―が 川底の巨石を引きずり、 押し流す音である。 赤茶けた濁流の底から ドロドロと 湧き上る音は、 呪文のように聞こえる。 |
昨年の鬼灯の発芽も嬉しか!(山荘西畑) |
この谷の絶壁の上に
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冬越し玉葱もしっかり育って!(山荘西畑) |
凸凹のひどい このオンボロ道は、 ナンガ―パルバットの 山麓をかすめ、 クンジェラブ峠を 経てムスターグアタ(7546m) からカシュガルへと通ずる。 |
ブロッコリーも大収穫!(葡萄畑) |
長安とローマを結ぶ かつてのシルクロードの 最も困難な部分である。 一年中氷雪に 覆われた高地では |
早速生でサラダに |
幾多の旅人が 帰らぬ人となった。 それでも勇敢な商人は 夢を抱いて紀元前より、 この道を歩んだ。 |
野蒜が美味しい!(山荘石段収穫) |
そして玄奘三蔵や マルコポーロも。 この金色の流れの遥か彼方に、 我々の一夏を賭けた 夢があるのだ。 (ナンガ・パルバット銀鞍1983年 インダス河より) |
霜降り椿もお見事!(奥庭) |
牡丹ももうすぐ!(奥庭) |
杏子も3か所で満開!(奥庭) |
水仙だらけの前庭 |
花簪の接写でーす |
水仙こそ山荘の主役 |
クリビアが嘆く。 ≪何さ、これ! 神田川の花筏まではいいけど その先はコピペじゃない! 知らないって! ほら、混沌仙人回帰の抄から Foreignをクリックしてごらんよ。 |
常に刈り取られる蒲公英 |
ムスターグアタ北峰初登頂が出てきて そのちょっと下に 海外登山記録があって、 その一番下の項目に有るだろう。 「ナンガ・パルバット銀鞍」が そいつを出してみて。 ほーら同じでしょ! こりゃ完全に手抜きだね。 |
部屋の中は君子蘭で一杯! |
先週はクリビヤ名で蝦蟇と共演 |
仙人書斎は咽るような花粉で |