190の2ー2021年 長月
夏物語を語る乳房に縋る蝉 山巓に初雪を戴き富士が高峰の威厳を取り戻し、 凛として碧い宇宙に突き刺さっている。 山荘の夜明けは11.1℃で爽やかを通り越して寒い。 太陽が出たので嬉しくなって、 タオルケット、シーツ、枕カバーを替えて洗濯。 掛布団、敷き布団はテラスに干す。 タオルケットを洗い終わって 脱水槽にかけようと洗濯槽から取り出す。 たっぷり水を吸い込んだタオルケットはかなりの重さで、 2槽洗濯機でしか感じられない洗濯物の重量感に驚き、 改めて洗濯機のありがたさに気付く。 |
さびー、終わっちまったぜ! 夏は! 9月7日(火)晴 イオ部屋 今朝の山荘気温は11.1℃、 で、寝室の窓を見上げたら富士山の天辺が真っ白! まじかよと窓を開けたら、よろよろと 部屋に這いこんできたミンミン蝉。 |
千夜一夜物語に耳を傾ける蝉 |
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ふーん、最初はブータンの話か! |
この水をたっぷり含んだ大きなタオルケットを、 しっかり絞るには2人が必要である。 2つに折って両端を2人で握り、 互いに逆に回して力いっぱい絞らないと、 簡単には乾かない。 数日かけて乾かすと洗濯物が臭くなるので、 しっかり絞らねば。 洗濯機なんか無い35年前のブータンでは 瀧や小川に家族総出で集まり、 洗濯をしている光景を暫し目にした。 親父も子供たちも母親も実に楽しそうに、 思わず零れてしまう笑みを湛えて、 協力し合って洗濯に勤しんでいた。 幸せとはこれだと絵にしたような とても微笑ましい美しい光景であった。 仙人の幼い頃の微かな記憶の中にも、 ピクニックにでも出かけたような 小川での楽しい洗濯画像が残っている。 普段は家で洗うが、洗濯物が 沢山溜った時や天気のいい日なんか、 お弁当持って家族で 小川に出かける風習があったのだろうか! |
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何気ない簡単なことでありながら、 ずーっと不便を強いられ、 何度も解決しようと試み失敗し続ける。 まーこう記すと若しやそれって 人生そのものなのではと思ってしまう。 その1つが書斎の卓上照明である。 2本の白アームからなる長さ1m程のスタンドで、 3箇所にジョイントの関節が付いていて 折れ曲げて高さや、照明位置を調節することが出来る。 デザインも色も気に入っているのだが、 真ん中の関節を締める螺子を一番強く捻っても固定が緩く、 照明部のヘッドの重さを支えきれず、ガクンと折れてしまう。 卓上を照らす最良の位置に設定しておけば 問題ないのだが、スイッチがヘッドの裏にあ るので、使用の度にヘッドに触れざるをえない。 すると数回に1回は、真ん中の緩くなっている関節部が 折れてヘッドが下がってしまう。 その都度ヘッドを持ち上げればそれで 済むことではあるが、関節が曲がると壁のコーナーに 沿わせたアームが壁紙に接触し壁紙を傷つける。 こんなの直ぐ解決できると、先ずは アームを固定する机の狭い縁幅を広くするため、 9cm程の板を木螺子で取付け、アーム全体をガッチリ支える。 これで解決するのではと思ってから早十数年。 |
仙人は光に拘るね! |
自然への敬虔な想い 連日の雨ですっかり水量の増したせいで、ボンシルバーの口からは大量の水が吐き出されてまるで仙人の髭のようだ。 大岩を滝となって濡らしてゆく。水飛沫が奏でる音色はテラスに流れる音楽と相俟って森の唄となり風の中に溶け込んでゆく。 森の木々たちが一斉に葉を震わせハミングしているさまが見える。光に弾けてたちまち森全体が笑いさざめくのも見える。 そんな森を目の前にしながら、朝の食事を摂る贅沢なひととき。 珈琲の香りがより一層の豊かさを運んでくる。日向と日蔭はちょうど夏と秋の境界。 パラソルの影の中に入ると、風の心地よい爽やかさが肌を優しく撫でてゆく。直射日光はたちまち汗が滲むほどにまだ強烈だ。 そんな変化が面白くて、季節の変わり目を実感する。 仙人の墓標となる大岩は、山荘建設当時に掘り出すことが出来ず残されたものだったとか。 ずっと気になっていた岩がこんな形で生きるとは、実はこれこそが運命的出会いの岩であったことに今となって気付いた。 きっとこんなことはあるんだよねと仙人。 出逢っていながら本当に意味のある出会いだったと気づいたとき、 其れは出逢うべくして出逢った運命なのだと自覚するのだろうか。 運命かぁ、ふっと遠い日の雪の記憶が蘇る。《山》と出会ったといえる運命的な登山、たった一人で観た広大な夕照の景色。 生と死,生かされているという自然への敬虔な想い。 雲の切れ目から光の束となり地上へと届いた赤い光が 染め上げてゆく景色のこの世のものとも思えぬ美しさに、ただ茫然として見入っていた。 子どものころから好きだった夕日と雪山との邂逅こそが運命的な出会いに繋がったのだろうか。 |
富士山が初冠雪 9月7日(火)晴 山荘南上空から火口を望む 初冠雪した富士山。静岡、山梨県境付近から駿河湾(奥)を望む=7日午前8時半ごろ(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から) 平年より25日早く2021.9.7 甲府地方気象台は7日、富士山が初冠雪したと発表した。 平年より25日早く、昨年より21日早い。 静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」からも、山頂から静岡県側の9合目付近まで 雪化粧した様子を確認できた。 やはり真ん中の関節が時々折れてヘッドが落ちる。よーし今日こそは完全解決するまで諦めず、とことん突っ込んでやるぞ! なーに解決方法は解っている。ヘッドの裏に小さなカラビナを付け、上から透明なテグスで吊ればいい。 カラビナで取り外し可能にしておけば、大掃除やPC配線工事で机を動かす時も問題ないし、 テグスで吊るせば見えないので視覚的にも鬱っとおしくない。 問題はヘッドを吊るす支点を壁の何処に取るかである。壁に固定具を取り付けると煩いので、 壁上部にあるエアコンのアンカーを利用しようと思いつく。 アンカーは壁に捻じ込んだボルトだろうと、エアコンの狭い裏側に針金を入れて捜索したが1時間かけても見つからない。 途中で殆ど使用しないので掃除してないエアコンフィルターを洗ったりと、気分転換しつつ捜索を続け発想転換に踏み切った。 エアコン裏側は細い針金1本が入るか入らないかの狭さではあるが、テグスなら入る。 そんなら裏側全体にテグスを通してそのテグスに小カラビナを結びヘッドのカラビナに嵌めればいいでは! こうして20年来の小さな不便の根本解決に至ったのである。こんな些細なことが、仙人はとても嬉しいのだ。 今日は1日ルンルン気分でいられるかも! |
5度めの秋胡瓜 |
4度め秋レタス |
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例年この時期はかんかん日照りが続き、 発芽したばかりの秋野菜、冬野菜が 枯れてしまい種蒔きの やり直しを余儀なくされている。 発芽率の悪い春菊なんぞここ数年、 あんまりにも育ちが悪いので 播種そのものを断念していたのだ。 今年は雨が降り続いているので もしや発芽するのではと蒔いてみたら、 ぼちぼち発芽し始めているではないか! |
冬野菜畑 |
法連草も発芽しないかと 蒔いてみたが、 未だ暑すぎてほんの僅かしか 芽が出ていない。 大根、蕪、青梗菜も発芽しているの で何とかこのまま すくすくと育って欲しい。 期待していた薩摩芋は せっせと雑草取りに励んだにも拘わらず、 悔しいが葉の茂り具合が悪くて 雑草負けしている。 豊かな実りは期待出来そうもない。 |
漬物用冬大根 |
冬サラダ用法連草 |
初霜前に収穫出来るか秋子蕪 |
仙人の壮大な旅の物語 でもそれを言うなら、隊長として山へ連れて行ってくれた仙人との出会いこそ運命的であったのかもしれない。 取り留めもなく去来する運命的出会いの一齣一齣。仙人は自らの骨を骨粉にして大岩の下の池に流してもらう。 小さな骨の欠片は山荘池からゆっくりゆっくり旅をはじめ、ブドウ畑の下を潜り、 竹森川に出て笛吹川から富士川の本流へたどり着き、やがては駿河湾へと流れゆく。 地球上のあらゆる海を巡り廻って、 ヒマラヤの氷河の一滴から始まるガンジス川の流れとも、揚子江の水とも全ての水たちと出逢う旅をするのだという。 骨となった仙人の壮大な旅の物語が語られる。突拍子もないようで居ながら不思議とロマンを感じる壮大な旅物語。 滝の音色を背景に、そんなあれこれを想像するといつの間にか時間がするすると流れてゆく。 蝉の合唱が賑やかになってきた。さて食後の珈琲も飲み終えたことだし、畑仕事に繰り出さねば! 9月に入ってからの連日の雨で、畑はすっかり雑草天国。先ずは雑草取りから。 雨上がりで雑草は引き抜きやすいので、今がチャンスと根元から引き抜く。 トマトは長雨で実が割れてしまったものや熟しすぎて崩れてしまったものばかり。 茄子は育ちがあまり良くない上に硬いものも多い。 |
連日雑草との闘いに明け暮れ 9月9日(木)曇 右脚を庇い葡萄畑の耕耘機掛け 今朝ベッドから起きられず、腰痛復活。 せめて右脚の痛みが引いてからにしてくれと、先週ぼやいていたら律儀に仙人の願いを聞き届け、 今朝まで腰痛は執行猶予してくれたらしい。 確かに今朝はほとんど右脚の痛みは感じられない。 腰が痛くて毎朝行う前後屈やストレッチはできなかったが、筋トレ、腹筋はどうにか熟せた。 その後、新規経皮吸収型鎮痛消炎剤ロコアテープを腰に張り、痛みをや和らげるトラマールOD錠25mgと 炎症を抑え鎮痛効果のあるノイロトロピン錠4単位を服用したら1時間ほどで腰痛は消えた。 |
忘れた頃に芽吹いた大葉 |
真っ盛りのゴーヤー |
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腰痛と座骨神経痛は共に 脊柱管狭窄症によって引き起こされ、 どうも両者で談合を行い、同時に腰と脚に 痛み警告を発するのを避けているのでは! なんぞと仙人は 決してありはしない推察をして、 勝手に納得しているのだ。 |
やっと発芽した春菊 |
しかし腰痛には鎮痛剤が 効力を示すので救われる。 老いとは、 苦痛そのものであると悟りつつ、 苦痛から逃れようと ジタバタ足掻く仙人。 観ていると中々嗤えるぜ! |
漬物用冬白菜 |
冬超しするブロッコリー |
降雪前に大きくなるかキャベツ |
ゴーヤを籠いっぱいに収穫 オクラは大量に生っているので,鋏で切って収穫。 今年のオクラは丸オクラなので、かなり育ってしまっても筋張って食べられないほどにはならずなんとか行ける。 早めに採ったものは柔らかくて殊に美味しい。ピーマンは鈴生り。 胡瓜は大きくなりすぎだが、探すと食べごろのものもある。 ぶどう棚を利用して作られた天空カボチャ。大きくて立派に実っている。 既に収穫されていた南瓜を調理してみたら、 ピョンピョン虫が次々飛び出してきて、果肉もかなり食い荒らされていたが、それでも十分食べられる。 美味しいものは虫だって知っている。 緑のカーテンさながらに、西畑の縁を覆いつくして石垣下まで蔓延っているのはゴーヤ。 下の道路に降りて葉をかき分けながら、鮮やかな緑のゴーヤを籠いっぱいに収穫。 このゴーヤを油で炒めて食卓に出すと、いくらでも手が伸びて止まらない美味しさ! ビールの摘まみに最高の一品となる。 畑は雑草が抜かれ、花が咲いて硬くなったレタスも抜かれ、役目を終えた夏野菜が抜かれた後は 石灰と有機肥料が撒かれ、耕運機が活躍して、秋冬野菜の準備に余念がない。 準備が整ったところは、新しい畝をつくる。 幾筋もの畝が形作られると畑はすっかり生き返り、新しい種や苗が植えられるのを待っている。 |
天空南瓜の収穫 9月9日(木)曇 メナドDVのTシャツ葡萄畑に出現! 今服用している4種のヤクの効能、副作用を調べたらかなりヤバイと判明。 記憶喪失し自殺を試み、呼吸困難に陥りアナフィラキシーに襲われ、意識を失い高血圧、尿失禁、痙攣を生じる可能性があると云うのだ。 痛みから逃れるにはこれらの危険性との巧妙な取引をせねばならないのか! 痛みから解放された仙人は認識そのものからも解放され、 縄の帯をしめて、わらって森の中や畑の間をゆっくり歩いているのだ。虔十の如く。 |
イオ部屋のサルビア |
池端の曼珠沙華 |
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西畑のゴーヤー |
葡萄畑の秋桜 |
大きな向日葵と小さなトマト! |
ヤクに溺れる仙人 鎮痛剤:就寝前or疼痛時 【タリージェ錠10mg】、 痛みを伝える神経の 過剰な興奮を抑え痛みを改善。 副作用ー記憶障害、健忘、構語障害、 自殺関連有害事象、 歩行障害、尿失禁、高血圧、浮腫、下痢、 【ノイロトロピン錠4単位】 発痛物質ブラジキニンの 遊離抑制作用により、 炎症を抑え痛みを和らげる。 末梢血流改善、腰痛、頸肩腕症候群、 副作用ー呼吸困難、 血圧低下、アナフィラキシー |
美しい汗を心から感謝 耕され準備完了の黒々とした畝の畑は、なぜか凛とした気配に満ちて美しい。 リンゴ畑にも足を延ばし、雑草と格闘。 ただここは雨上がりの気温上昇に伴って、ぶよの襲撃が激しくて、長居は出来ない。 実をつけすぎて自らの重さに耐えきれなくなった柿の若木が、ボキリと太い枝を折ってしまった。 他の枝も撓い過ぎて危ないものは、支え坊で縛ってみたが、これで守れるのだろうかと不安だ。 枝を支えられる台座を取り付けてやらないと、根元から折れてしまいそうな木すらある。 豊作だと喜んでばかりはいられないから、あとは適度に摘果してあげないと自滅してしまいそうで心配だ。 畑仕事で汗だくになり、太陽光風呂を浴びてさっぱりしたら、畑で採れたての野菜たちをメインに食卓が整い、 冷たいビールがまさに五臓六腑に染み渡り、何とも言えない満足感が今日一日の幸として全身に満ち渡る。 全身を使って働けることの歓びを、山荘の標語でもある美しい汗を心から感謝するひと時だ。 |
【ツートラム50mg】、 治療困難な慢性疼痛、 モノアミン再取り込み阻害作用により 強い痛みを抑える。 副作用ー意識喪失、 アナフィラキシー、呼吸抑制・・ ・ 【トラマールOD錠25mg】、 モノアミン再取り込み阻害作用により鎮痛。 非オピオイド鎮痛剤で 治療困難ながん疼痛、慢性疼痛の治療。 副作用ー意識喪失、便秘、吐き気、 呼吸困難、喘鳴、痙攣・・・。 |
雑草の間に末生り西瓜2つ発見! |