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3ー2021年  皐月

夜明けの光を孕み開き始めるガザニア
5月14日(金)晴 光を透過する紫のペチュニア

精神をとるか肉体をとるか!午前中悩み続けたが、チラリ、ちらりと中畑の雑草が目に入り仙人の精神は甘く囁く。
≪雨も上がったし、体を動かそうぜ!そりゃじっとしていても大腿四頭筋も脹脛も痛いのだから、
畑に出て鍬を振りかざしたら、もっと痛いにきまっている。
考えを反転させてみるんだ。痛み止めも筋肉緊張緩和剤も効かない痛みが、10日も続いていると云うことは、
この痛みはヤクや安静によっては、この先も取れない可能性も視野に入れるべき。

となるとこの痛みの支配下で何処まで活動出来るか、そろそろ試す時期と考えても良いのでは!
つまり酷い痛みだからこそ、痛みの限界値を追って畑にでるんだ。≫
 でもって室内用のストックに体重を預け、よろよろと書斎から飛び出し、と云いたいところだが、
飛び出せたのは意識だけで、肉体は不承不承ビッコ引き引き意識に従っただけ。
で、外用のストックに変えて長靴履いて、そりゃ、中畑に出陣じゃ!



中庭白躑躅と雪富士の呼応


さてこの痛みを高みから見下ろし、
痛みに支配されず如何に共生していくか。
痛みを歓びに変換出来れば
即席マゾヒストになってもいいが、
ごく短期間しか似非マゾヒストを演じることは出来ない。

痛みが長引けば、やがて精神は
痛みに支配され、活動そんものを望まなくなり、
仙人は生きたまま死ぬことになる。
それだけは何とか回避せねば!
どうなったかと云うと、
痛みは限界値に達したが、
気分は実に爽快!生き返ったぜ!
痛みに耐えつつ汗を流し雑草を全て取り除いた畑の、
何という清々しさ。
これでいつでも薩摩芋苗・紅悠を移植することが出来る。


森テラスの朝


南瓜、枝豆の発芽

葡萄畑の自生ゴーヤー

亜急性の不完全断
5月16日(日)曇晴

驚いたことに
大腿四頭筋の肉離れ

生じてから12日間にもなるのに、
一向に衰えないどころか痛みは
益々深さを増し痛いの何の。

軽度(1度、顕微鏡的断裂、mild)
- 筋や腱の組織が
反復的・持続的な筋収縮により
微小断裂を起こし、
その不完全な修復によって
引き起こされる
亜急性の機能障≫だと思っていたが、
どうもⅡ度の不完全断裂らしい。

Ⅰ度なら1~2週間で競技への
復帰可能なので、せめて
痛みくらいは退き始める筈。
どうもⅠ度ではないのでは!
因みにⅡ度は
中度(2度、不完全断裂、moderate)
- 筋膜・筋線維・腱の急性
または亜急性の不完全断裂
≫とのこと。

痛みの始まった4日は
扇山に登ったが、活動記録では、
15417歩 10791m、448Kcalで
特に激しい脚の酷使が
あったわけではない。 
運動のある瞬間に突然
グキっと痛みが走ったなら、
急性の機能障害で、
筋膜・筋線維・腱の急性の
完全断裂と考えられるが、
急性でないことは確か。

断続的に18日間に亘り
1日10km以上の
活動(山トレ&畑仕事)が続いたので
反復的・持続的な筋収縮に
より微小断裂を起こし、
その不完全な修復
≫状態となり、
機能障害に至ったのだろう。

となると活動復帰には
3~6週間
かかることになる。
未だ未だ先は長いと覚悟せねば。
と理解しつつも畑は待っていてはくれない。
西瓜苗を10本移植する準備に
取り掛かかり、
どうにか終えるまで3時間。
脚の痛みはMax。
之じゃいつまで経っても治らんぜや! 

温室でのポット播種
 
播種テラスの発芽したポット

自生ミニトマトをポット移植

丸オクラも次々発芽


森テラスからのヴィーナス


近道見っけ!
5月17日(月)曇

幸せなんて他愛もないもんだ。
今最大の望みは肉離れが齎す
大腿四頭筋の痛みと、
床に足を着くだけで走る
脹脛の激痛からの開放。

つまりただ単に元の状態に戻るだけの
事なのだが、その元の状態が
遥か昔の夢の様な幸せに満ちた世界に
思えるのだから、
幸せなんて実に他愛もないもんだ。

しかし若しもこの苦痛だけの日々が、
慢性化せず治癒したなら、
肉体労働組合の諸氏に数日だけ、
感謝の言葉を述べたりするのだ。
だが数週間もすれば
すっかり忘れ去り、畑仕事や山トレで
肉体を酷使するに違いない。


書斎テラスも開業するか!

そんでもってブチブチと文句垂れて、
どうしたら他愛のある歓びを
創り出せるか悩んだりするのだ。
それでいいのだ!

とはどこかで聞いたセリフ。
赤塚不二夫の天才バカボンか!
うーん、果たして仙人が天才バカボンに
戻れる日は来るのだろうか?

  「シンパサイザー」も「共謀捜査」も
読み終わり、
椎名誠の最新作「階層樹海」を
読み始めたが、あんまり詰まらなくて
三島由紀夫の「金閣寺」でも
読み直してみようか!

と、ストック突いて
奥庭に出て書庫を目指そうとしたが、
考えたら書斎から森テラスの
ブリッジを渡れば、1階に降りず
そのまま書庫に行けると気付き、
書斎から書庫に直行。


 イオに浮かぶ芽吹きの森

 前庭、奥庭に咲き乱れたアイリスの終わり
5月18日(火)曇晴 奥庭のジャーアイリス

しかし書庫は上下5段、奥行き3~4列と書籍が並べてあり、作家毎やアイウエオ順に整理してあるわけではない。
とてもじゃないが探せない。となると今夜は読む本が無い。本なくして眼むることは不可。
そこで前列手前にある「ジャッカルの日」、「シジフォスの神話」の2冊を取り出す。
差し当たりこの2冊を今夜の、お夜伽にすることにした。

それにしても奥庭の更に奥の作陶場にある書庫へ、書斎からこんなにも簡単に行けるとは!
今まで気付かずにいたのが不思議!書庫にあると解っていても、行くのも探すのも面倒なので、
読みたい本は図書館で借りていたが、今後はもっと書庫を利用してあげようか!



ウッドデッキの下から子猫出現!

デッキ下で生まれたのか?
山荘で出産!

大きなお腹を抱えて
奥庭を徘徊し仙人と視線が合うと、
野性そのものの鋭い眼差しを
向けて素早く走り去る。

夕食後、食器を洗い生ゴミを
奥庭のコンポストに捨てに行くと、
森の中から眼を光らせ
じーっと仙人の動きを追う。

 
仙人が山荘に戻ると、
サッとコンポストに駆け寄り、
魚や肉のゴミが在りはしないかと
嗅ぎまわる。
コンポストには肉や魚の残りを入れても
肥料にならないので、
森に捨て野性動物に
喰わせる様にしている。

しかしこの猫が
出現するようになってから、
魚の骨や肉のゴミは森に捨てず、
コンポスト近くに置く様にした。

母猫のおっぱいに夢中! 
 
黒の子猫も登場、2匹産んだのか?

デッキ下から恐る恐る顔を出して母猫を探す
5月18日(火)曇晴 雨上がりの濡れた葉の奥から出て来た子猫

これを繰り返しているうちに、森に隠れていた野性猫は、徐々に姿を現し仙人を懼れなくなってきた。
だが仙人の出す魚や肉類のゴミなんぞ僅かだし、東京に帰れば当然ながらゴミ出しは無い。
棲み付いては困るし、野性に近い方の猫が好きなので、敢て餌を与えることはしない。
従って大きなお腹を抱えている猫が、山荘に棲み付いて出産し子育てをするなんてあり得ない。
と思っていたのだが、昨日ウッドデッキに子猫が現れ吃驚!
しかし飼い猫の子と異なり、仙人と眼が合うなり、デッキ下に逃げ込んだ。



瀧の落ち口で鯉が死んだ!

数日前から元気が無かったが!

若しやあの猫が
暗いデッキ下で出産したのではと、
覗いて観ると
更に真っ黒な子猫が1匹。
ウッドデッキを設置する前は
中庭だったので、
ガラス戸の下には
大きな敷石が置いてある。
今でも敷石はそのままデッキ下に
残されている。


何かに役立てて欲しい!

そこで出産したらしく、
子猫たちは敷石の上で戯れている。
そんじょそこらの子猫と異なり、
野性剥き出しで
デッキ下を覗いただけで、
子猫たちは警戒警報を発し、
此処は俺達の棲家だぞ、
近寄るなと、威喝するが如し。


じーっと鯉を見詰める母猫

喰うべきか喰わざるべきか!!




 こいつを喰えば乳が出るんじゃ!
5月18日(火)曇晴 錦鯉はお乳になって子猫に流れる




ストックを使って2階に上がる仙人≫

先に右では無くて左脚を出して左に体重をしっかり掛けてから、そろり傷んだ右脚を上段に上げ、
両足が1つのステップに揃ってから次の段に上がるのだぞ。
と充分に云い聞かせ、室内用ストックに力を加え、先に上げた左脚に徐々に体重を移す。
此処まではお利口さんなのだ。 
しかし両脚が揃い次のステップに上がろうと脚を上げた途端、グキっと痛みが直撃。

ありゃ、あれほど念を押したのに先に右脚を出して、
次のステップに上がってしまっているでは!右利きの習慣の為せる業ではあるが、1歩目で左脚から先に出すと自らに言い聞かせたばかり。
(鶏?)は3歩、歩くと忘れると云うが1歩で忘れてしまう仙人の知能は、猿の3分の1以下でしかないと暴露されたのだ。
普通に歩いているのに痛みが余りに酷く、もうこれ以上我慢できないと、山トレーニングで使っているストックを室内でも使うことにした。
石突の部分の多くは金属製のパーツが着けられているが、このストックを室内で使うとフローリングを傷つけてしまう。
最近のウォーキング用のストックには金属でなくスリップを防止する摩擦力の大きなゴムが、石突パーツに使われている。

こいつを洗い泥を落とし、綺麗にして室内用ストックとして採用しようとお伺いを立てた。
最初はちょっと渋ってブチブチ。≪颯爽と山や森を駆け巡るのがオイラの仕事なんだぜ!
何だって室内用に左遷されちまうのか、オイラに何か落ち度があったのか?≫ 
まあまあそう云わず、仙人の脚の痛みが取れさえすれば、再び山や森に出かけられるから、左遷なんぞと思わず、
哀れな仙人を介護してやるつもりで、どうだろうかちょっとだけ付き合っておくれよ!
と瀧上のボン・シルバーの説得の結果、どうにか室内採用のストックの同意を得たのである。



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