173の2ー2020年 卯月
スーパームーン15夜月の贈り物じゃ! 4月8日(水)晴 ピーク2を≪仙人山≫と命名し山巓標識設置 昨夜より遅れて紅い月が昇った。
ピーク3の標高は1002m、せんにメートルなので、お前を≪仙人山≫と命名しよう!
8日はスーパームーンで雪子がやって来るから、
その日までに山巓標識を陶板に焼いて、碧い海と宇宙の硝子でレタリングし、お前のてっぺんに取り付けてやろう。
「えっ、メールで来ないと決意表明があったって!」
そうか、そんなら待ってても仕方ないから、今から取り付けに行って上げよう。
ピーク2には≪ゆぴてる 962m≫と焼き着けて山巓標識を作ったから、序にピーク2にも碧いガラスの名前を着せてあげよう。
ほらスーパームーンの紅い光を受けて、山巓の碧い宇宙が呼んでるよ。
スーパームーンに間に合ったね!
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芝桜(奥庭) |
辛夷(ゲート) |
チューリップ(奥庭) |
仙人山1002m |
今朝も素晴らしい光に満ち、 8つも蕾を着けた 中野椿もグングン膨み蕾から 真紅の花弁を僅かに覗かせている。 紅梅、白梅が終わり、 山荘椿がぼたぼた落ち始め 水仙、チューリップ、辛夷、 菜の花が山荘の春を謳っている。 がっくり! 折角苦労して仕上げたレタリングが、 ガラス釉に隠され 呆けてしまい判読できない。 その上8枚の内4枚の大皿が 変形しその内の1枚は割れてしまった。 |
ゆぴてる峰(962m) |
水仙(前庭) |
菜の花畑(西畑) |
橙喇叭水仙(奥庭) |
小倉山から昇るスーパームーン! 4月8日(水)月齢14.7(満月) 名月をとってくれろと泣く子哉! |
窯の火入れ準備完了 山頂標識のレタリングが上手くいったのは、 文字の掘り込み。 融けたガラスが溝に流れ込み蒼の深みを出し、 文字からはみ出した硝子釉が文様となり単調な 文字盤に表情を与えている。 |
予想外に面白い効果が出たのは山頂標識で、 ≪仙人山≫も≪ゆぴてる≫も納得できる仕上がりとなり、 僅かに救われた。 |
1200度で窯は灼熱 |
8枚の皿は5枚熱変形 |
煙突まで灼熱するが不調 |
ところがだ、 そのお気に入りの山頂標識に 支柱を取り付け、 花々とコラボさせ画像を撮っていて、 つい勘違いし撮影中に 放り出してしまったのだ。 |
当然ながら 放り出された陶板標識は 割れてしまった。 こんなミスが許されるか! 仙人は死刑だ! |
失敗した大皿は再度挑戦! |
裂けた仙人!2度3度と仙人受難曲は鳴り響く! 4月10日(金)晴 頭蓋骨激突、歯骨強打出血、左膝靭帯損傷 がーん!だろうかいや、ドーン!だったかも。 何しろその瞬間、脳がリセットされ頭が真っ白になり次に猛烈な痛みに襲われ暫くして、 あー頭が金属の太い横柱に激突したのだと認識。 出血しているのではと右手を頭頂に当てるが、濡れた感じはしないので出血は免れたらしい。 しかし明らかに中央から左にかけて山脈が隆起し、かなり激しい金属と頭蓋骨の衝突であったことを物語る。 テラスからブリッジに出るにはテラスの金属手摺を潜らねばならない。 南向きの書斎テラスで充電したソーラー灯を北側のブリッジに毎日移動しているので、テラスの手摺を潜るのはお手のもの。 手摺に頭をぶつけるなんてドジを踏む筈がない。なんぞと驕り高ぶっていると ≪この身の程知らずめ!≫と天誅が降るのは、誰よりも良く知ってる筈の仙人。 激しい痛みを噛み締めながら、≪あーこの痛みこそ天誅、これを機にもっと謙虚に身を弁え行動しよう≫と呟いたとか。 天誅によってリセットされた新たな脳で、 元気よく森へ出かけた仙人は、行く手を阻む倒れ掛かる小さな倒木を前にして考える。 このまま見過ごしてもいいが枝が眼の位置にあり、いつかうっかり眼を刺すことになるとも限らない。 やはり今ここで枝を折っておくべき。と判断し倒れ掛かった細い幹を右足で踏んずけた途端、 右脚と大地に踏みつけられた部分が折れ、撓んでいた幹が反発し仙人の唇を直撃。 |
コロナマスクしたジョン・シルバーが嗤う 大したことはなさそうだが、またまたやっちまったぜ! 金属と頭蓋骨の衝突の天誅で仙人は 何を学んだのか、 いや何も学んでいない、ことがこれで実証されたのだ! |
激痛が顎から脳天へ突き抜ける。 両手で顎を押さえ、激痛に耐える。 口内が生温い鉄の味に満たされ、急激な出血が始まる。 吐き出すと真っ赤な血が大地を染める。 歯が折れたか、顎骨に皹が入ったか! 指を口に突っ込んで歯に触れてみるが 折れてはいないようだ。 |
顎骨は折れていないか! |
最後の池浚いじゃ! |
発泡スチロールを船に |
こりゃ名案! |
≪二度あることは三度ある≫の諺の真意は、 2度も災いにあったなら より一層慎重に構え、3度目の災いを 未然に防ごうとの警鐘であることは 云うまでもない。 そんなこたあー解っておるわいと嘯く仙人。 昨年の台風でゲートの巨石が西畑に転げ落ち 、石垣の補修、復旧工事を 川村造園に頼んでおいたが倅を伴って 敬三社長が下見に来た。 畑仕事を終え、さあ、これから 扇山へ夕刻トレーニングに出かけようと、 ストック、カメラを持って ゲートに歩いて行くと、倅と敬三さんが 崩壊した石垣を調べている。 確か4回目だが実質的に造園作業を 担っている倅の浩道さんと 一緒の下見は初めてである。 |
強風に壺が飛ばされ再設置 |
4回もの下見が必要だったのは、 補修工事がやや面倒で石垣下から岩を 持ち上げるユンボを入れるか、 石垣上のゲートから入れるかの見究めが 立たなかった為である。 見積を2通り出してもらうことにし、 扇山へ向かったのだが 16時を回り遅くなってしまったので、 山荘尾根を直上し左に折れ西ルートに出る 最短のコースにしてゲートを出る。 森には昨日の雪が残り、 雪の解けた裸地は 濡れて滑り易くなっている。 下降時には斜面の枯葉下に潜む 小枝に注意が必要。 |
熊手で底を浚う |
底には揚水ポンプがあり注意! |
ポンプコードが引っ掛かる |
折れた仙人!2度3度と仙人受難曲は鳴り響く! 4月10日(金)晴 頭蓋骨激突、歯骨強打出血、左膝靭帯損傷 斜度に対して直交する小枝は問題ないが、横にではなく縦に転がっている枝に乗ると枝が滑り台となり、 瞬時に足をとられバランスを失い転倒するのだ。 数年前までは転倒する直前に足を踏ん張り転倒を避けていたが、踏ん張った途端に膝にショックが 集中し十字靭帯を傷めることが続出。 その後、順天堂病院整形外科の指導で膝を護るストレッチ、筋トレを開始し、全く十字靭帯の損傷は生じなかったのだ。 しかし≪二度あることは三度ある≫との諺が数年ぶりに仙人を襲った。 しまったと思った時は、既にかなりのダメージを左膝に受け、ストックに縋らねば歩けないでは!山荘の階段も登れず。 両手でしっかり階段手すりを掴み、上半身の力を腕に籠め、損傷してない右脚を先に上げ 腕の力で一気に1段だけ体を押し上げる。 上がった右脚にそろりと左脚を添えて、再び右脚を上げて体重移動を行う。 この連続でやっとこさ2階に達する。 これって凄ーく滑稽で必死で登る自らの姿が面白くて嗤ってしまった。 ≪二度あることは三度ある≫のだとシミジミ実感! 2階に達した仙人の捨てゼリフ≪三度あることは四度あるなんてありゃーしまい!ざまー観ろ、これで災いは終わりだぜ!≫。 甘いね、仙人は! |
崩れ落ちるF ヨレヨレと倒れ掛かり
目の前の灌木を左手で掴み、 身体を支えたが
支えきれず左腕を中心にして くるりと 体が下方に半回転する。
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水仙(前庭) |
ゆっくり降りながらの動作であり、
当然そのまま 回転が止まり再び歩き出すに 違いないと、 後続するFを見上げていたが、
半回転したまま ズルズルと崩れ落ち 倒れてしまった。 |
桃(山荘下) |
確かに森は
扇山から山荘へ向かって、 ゆるりと 下り斜面にはなっているが、 なだらかな広い、
転倒しようにも転倒出来そうもない 散歩径である。 倒れる動作は、 よちよち歩きの1歳児か 精々2歳児を 観ているようで仙人は かなり大きな衝撃を受けた。 |
桃(山荘下) |
ここ数年Fの
山荘への足は遠のき、 日帰りで年に1度 ほどになってしまい、その都度 「もう山荘活動は 出来ないわ!」と嘆いていたが、 その実体を 目の当たりにしたのだ。 これではとても 山荘活動どころの話しではない。 山荘に来て
眼下に広がる雲海に見とれ、 雲間に垣間見える 谷間や山里に眼を細め、 テラスで食事をして、
山歩きも森の散歩もせず 帰るのが 精一杯なのであろう。 |
土筆の森散策(山荘周辺) |
しかしそれは
数年後いや、数か月後の 仙人そのもの であることことは間違いない。 一昨日≪死は心底寂しい≫ との想いから 逃れられなくなって しまったのだとメモノートに 記したが、 その想いが何処を経由して
齎されたのか解らなかった。 実はあの森で 身近に観てしまったFを通しての、 老化衰退そのものの 認識にあったのだ。 |
三つ葉躑躅(前庭) |
死を目前にして為す術も無く
ただ老衰する現実を、 嬉々として迎えるには、
自らを虚無 そのものにせねばなるまい。 |
三つ葉躑躅(前庭) |
春蘭(山荘森) |