ポナペ、パプアニューギニア・ダイビング

珊瑚海・生命への旅

            珊瑚海・・・・・・・もう1つのヒマラヤ

其のV




Pohnpei
             撮影日:2006年1月  場所:ポンペイ島
                      撮影or編集:坂原忠清


K ポナペ(ミクロネシア連邦)


相対評価・・・《5》最高、《4》良い、《3》並、《2》やや悪い、《1》悪い
珊瑚の成育 2 透明度 魚影 2 静けさ(ダイバー数) 周辺環境(汚染等)

総合評価・・・《3−



機体が揺れ高度を落とし始めた。
群青の海に宝石を連ねたパキン環礁が浮かぶ。
巨大な珊瑚の首飾り。
浅場の白砂が太陽を乱反射し淡いブルーに煌く。
淡いブルーに囲まれて珊瑚が翡翠の光を放つ。
機体はもう1つの大きなポンペイ環礁へと吸い込まれて行く。
失われた
パプアのマンタ残像を追って
ミクロネシアのポンペイ島へやって来た。
宇宙船マンタへの誘い(いざな)を確かめるべく
胸ときめかせて
北緯7°東経158°へと。
結果は・・・


誰がどう見たって
これは惑星植民地。
地球人が酸素の無い低温の
火星に植民地を
造るとしたら
これは充分なモデルになる。
人類に繋がる高等生物・
脊椎動物は或る日
突然出現した訳ではない。
この海鞘は受精後尾に
脊椎擬を付け幼生期をおくり
再び無脊椎に戻る
尾索動物亜門。
その後の生命樹形図には
脊椎動物が登場する。
つまり海鞘は
原生動物と脊椎動物を
結ぶ生命リングなのだ。
このような宇宙モデルを揃えて
海は何を企んでいるの?
海の高等生物・苺海鞘 DVpt:Dawak
DVdate::2006/1/28
DVno:119


惑星表面に軟着陸し
太陽光パネルを
いっぱいに広げた宇宙船?
このパネルは鰓冠(さいかん)
実際エネルギーを補給し
一瞬にして小さく折りたためる。
太陽光の代わりに
プランクトンを取り入れ
陰影をキャッチするとパネルを
引っ込めるのだ。
本体は石灰質の棲管で
簪のような鰓糸と呼ばれる
蓋が付いている。
この宇宙船には
「環形動物門・多毛綱」
等とお堅い名前が付いている。
がどう考えたってこれは
宇宙船のモデル
以外の何者でもない。
深海の底で眠り続ける
知的生命の
メッセージなのだ。
DVpt:Dawak
DVdate::2006/1/28
DVno:119
茨簪・イバラカンザ

パプア・ニューギニアでの
劇的なマンタとの
出逢いと喪失。
喪失した映像を手に入れるべく
宇宙船マンタの
ステーションを検索。
どうやら最も高い確率で
寄港するステーションは
北緯7°東経158°らしい。
マンタロードと名付けられた
ポンペイ島のステーションには
この時期に限りほぼ100%の
確率でマンタ出現とか。
早速パプアから戻り
ポンペイへと飛ぶ。
期待に胸膨らませ
まず1本目のDV。影無し。
2、3本目気配すら無し。
翌日もステーションに潜むが
4、5本目もマンタには逢えず。
マンタとの遭遇を断念し
最後のDVは
透明度の高いパルキルへ。
そこでは撓な海葡萄が
私を迎えてくれた。
その夜は海葡萄を肴に
ワインを痛飲。
撓に実る海葡萄 DVpt:Palkir
DVdate
:2006/1/30
DVno:
127
魚:
角出し


大量の炭酸ガスは
地球を温室化し
知的生命の発生を阻止した。
この炭酸ガスを
どうにかしなければ
生命樹形図の
壮大なプログラムが
地球上で描かれることは
在り得ない。
海は深海の眠れる者の
指令を受け作戦を展開。
海に含まれる無尽蔵の
カルシュームと炭酸ガスを
結合させ珊瑚として
死のガスを封じ込めたのだ。・・
ところがその珊瑚を
死滅させる敵が出現。
《鬼海星》。
こいつが珊瑚のポリプを食べ
珊瑚の森を根絶してしまう。
人類危うし!
さて深海の知者の
次なる作戦は?
DVpt:Palkir
DVdate:
2006/1/30
DVno:
127
黒い向日葵・鬼海星


42目288科2420種
もの魚類が載っている
分厚い図鑑にも
載っていない固有種。
狐甘鯛科らしいが
確かに図鑑には無い。
何の変哲も無い普通の魚。
何処に居ても不思議ではない。
図鑑に出ていないのは
深場のレア物だかららしい。
問題はこのレア物を敢えて
創り出した創造主の
意図である。
試行錯誤と突然変異を
組み合わせて
創造主は
暫し途轍もない未来を語る。
若しかすると君は
深海知者の語り部かい?
固有種・青マスク DVpt:Pehleng
DVdate::
2006/1/27
DVno:
120


何故脳味噌が
剥き出しのまま
海底に氾濫しているのか?
知的生命の出現を
可能にした珊瑚は
何故敢えて脳を
ディスプレーするのか?
深海の知者が
宇宙へ旅たつための
あらゆるモデルを提供している
ことは疑うまでも無い。
とすると
脊椎動物への
進化過程でこの造形を
生命に刷り込み
将来のコンピューター原型を
生命樹形図に
与えたのだろうか?
数十億年の生命史の
新たなる出発点が
此処に在るのだろうか?
DVpt:Pehleng Tahkai
DVdate::2006/1/28
DVno:121
海底コンピューター・脳珊瑚







Papua New Guinea
             撮影日:2005年12月  場所:アロタウ、
                      撮影or編集:坂原忠清

相対評価・・・《5》最高、《4》良い、《3》並、《2》やや悪い、《1》悪い
珊瑚の成育 5 透明度 4 魚影 5 静けさ(ダイバー数) 5 周辺環境(汚染等)

総合評価・・・《4+



宇宙船・マンタ

巨大な白銀の翼を悠然とひらめかせ、ついにやって来た。
頭上に広がる海の天空がみるみる白銀の翼で覆われる。
小さな黒い瞳から腕のように伸びた頭鰭が
ゆったりと左右に振れて手招きする。
手招きに連れて平行に走る5本の鰓蓋が僅かに開閉し
三角翼が優雅な弧を描く。
横長の大きな口が数メートルまで迫る。
口の縁に黄色い海老がしがみつき
露遍羅のようにマンタの寄生虫を食べクリーニング開始。
気持ち良さそうにクリーニングに身を委ね
優美なターンを繰り返しマンタがロンドを舞う。
美しい! ただただ美しい。

やがて頭鰭が誘い込むように大きく手招きすると
小さな黒い瞳が現れ柔和な眼差しが私の瞳に食い入る。
「さあ!何をしているのさ。早くお乗り」
・・・そうか、マンタも又もう1つの世界へ私を誘う通路だったのか!

幻想的な舞に酔い痴れながらも、海底でカメラのシャッターを切り続ける。
突然シャッターが切れなくなり画面が消える。
慌てて再生釦を押すが画面は深海の暗さを湛え沈黙。
帰国後メモリーカードの画像復活を製造元に依頼するが
1ヶ月かけても復活出来ず。原因も不明とのこと。
前人未到の神秘的なパプア珊瑚の森を追い続けた2百枚の画像。
マンタの優雅な舞と共に撮影済みの画像は
総て蜃気楼のように消えてしまった。
6日目、最後のDVで見せたマンタの舞は総てを
幻想の彼方へ消し去ってしまったのだ。
原因がマンタの意図と何処かで結びついているとパプアの海が囁く。
いつの日か再びマンタの舞を求め
パプア・ニューギニアを訪れ
マンタの意図ともう1つの世界への通路を
模索せねばなるまい。
 従って今回パプア・ニューギニアの画像は掲載出来ず
1ヶ月間もこのDVページは更新されませんでした。


                         



                          


 Index   Next