カカバン島 |
海水の湖 古代生命の棲む湖 思わず敲いてみたくなる トライアングルの島。 島の南側に 壊れかけた桟橋があり ここにゴムボートを着けて 垂直の梯子を昇る。 ・ マングローブと熱帯樹の ジャングルには 木道がつけられ10分程で 湖へ出られる。 ・ 木道からジャングルを 覗くと地面の凹凸激しく 熱帯樹が繁茂し とても通れそうもない。 以前はアップダウンの 道があったと云うから驚き。 ・ 長い間、舟人達はこの島の 中央に湖が在ると 気付かなかったらしいが さもありなんである。 湖に近づくには このジャングルを越えねば ならないのだ。 |
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古代湖への潜水 重いDV器材を担いで 湖まで歩く訳には いかないのでここでは シュノーケリングである。 ・ 湖に突き出した 桟橋以外に人工物は 見当たらず太古の静寂に 支配されネッシーでも 出てきそう。 ・ 大地の隆起によって 海から切り離された湖で 独自な進化を遂げた生命。 さて出逢いは どんなものかと早速 どぼん。 ・ |
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先ず無数のクラゲ ウギャー!、うおー! 潜った途端、無数の 海月に出迎えられ驚き。 大きいのから小さいのまで 下から上まで海月、海月。 ・ 海月は長い触手を 持っているのが多いが ここの海月は 触手が無いと云う 海底はぬるぬるで 動くと泥が舞いあがり 直ぐ濁って何も 見えなくなってしまう。 ・ 静かに静かに移動し 岸に近づくと マングローブに絡んだ 海綿やホヤが 光を浴びて実に美しい。 |
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Jelly Fish |
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湖底に咲く花 花巾着ハナギンチャク 多い日で1日5DV 5日間で計21本DVに シュノーケリングが加わるが このプログラムに総て 参加するには 体調の自己管理が必須。 ・ 出発直前の検査で 白血球数が 下限値の3900を大幅に 下回る2730と判明。 ・ 5種の球の内、特に 好塩基球と好酸球が 10分の1以下の0.2%と 少なく体の防御反応が 低下して病気にかかりすいと 忠告を受ける。 ・ 全然関係無いこの白い 花巾着を見て どうも肉体が白血球不足を 思い出したらしい。 |
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平磯蟹 ヒライソガニ なんだか出発前から 扁桃腺に痛みがあり 葛根湯を服用しつつ慎重に ケアしてたが この湖で突然爆発。 ・ 白血球が少ないと 防御が遅れ急激な発熱に 見舞われることが あるらしいが,どうも それが やってきたらしいのだ。 ・ 平磯蟹の画面が ぼやけているのはレンズに 着いた水滴が原因だが 湖から出たら こんな風に視野がぼけて 発熱開始。 |
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古代湖の平虫 |
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花海羊歯 ハナウミシダ 今にも回り出しそうな 海の風車。 一応動物の仲間で海星と同じ 棘皮動物門・海百合網。 ・ 海星の5本の腕を更に 増やして腕を羽のように すると海羊歯の 出来あがり。 ・ 雄と雌が居て体外受精を 行うのだが これが実に神秘的。 羽全体が生殖巣になっていて 羽枝の表面から 放卵と放精が行われる。 ・ まあそこまでは どうと云うことは無いのだが 生殖が 年間の特定の日の 特定の時刻に行われるのだ。 ・ 切り離した羽を実験室の 水槽に入れておいても 同じタイミングで放卵放精が 見られるというのだから そのメカニズムは 神秘としか云いようがない。 |
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黒筋筒海鞘 クロスジツツボヤ 実に美しい 原索動物の首飾り。 ・ 《脊椎動物と 無脊椎動物をつなぐ》と 云われる原索動物。 海鞘はその中の 尾索動物亜門に属し 成長過程で変態するのだ。 ・ 幼生はオタマジャクシ様の 形態を示し遊泳し 遊泳生活後ホヤの形に なって定住する。 ・ 幼生は眼点、平衡器 背側神経、筋肉、脊索などの 組織をもつのだから 限りなく脊椎動物に近い。 ・ 生命の首飾りが DNAの二重螺旋に似てる のは単なる偶然? |
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木の葉緑貝 コノハミドリガイ 発熱後のDVを1本 キャンセルし サンセットDVを試みる。 カメラにアームを付け アームに水中ライト Sea&SeaのLX−15を固定。 ・ 勿論漏水しないよう パッキンのOリングにも グリスを塗ったのだ。 撮影開始して10分も経って ライトに異変。 ・ 赤い液体が 電球周辺に発生し 使用不能になってしまった。 今回に限って予備の ライトを用意してないので ライト無しでの撮影。 ・ 村上のライトで被写体を 探してもらい なんとかシャッターをきるが 露光がうまくいかない。 特にこのような小物は 像を捉えるのも困難。 |
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扁形動物門 ウズムシ網 黒ビロード地に 金粒を施し銀の縁取りで 贅を極めた 空飛ぶ絨毯・平虫。 ・ 軟体動物門の海牛と 間違い易いが これはプラナリアの 仲間で海中を ひらひらと舞うことが出来る。 ・ どっちかと云うと 夜行性に近いので ライトの光に反応したら どんな光を発するのか 愉しみにしていたが 動く気配無し。 |
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Callioplana sp (DS:Jeltty) |
鹿の子黄背綿貝 カノコキセワタガイ 「ウミウシ ガイドブック」 での学名は ケリドヌラ・ヴァリアンス Chelidonura Varisns。 ・ 全く同じ個体が 「海の生き物 ウォッチング500」 では英名で Head Shield Slugと表記。 ・ さしあたり「兜海牛」と なろうか。 となると和名の「鹿の子」 が気になる。 ・ 小さい時には和名の 鹿の子模様が発現していない ものが多いとか。 これは未だ幼生か? |
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Head Shield Slug(DS:Jeltty) |
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Newman図鑑 この撮影に成功するとは 考えてもみなかった。 小さな珊瑚洞窟の 天井に張り付いていて 容易に観ることは 出来ないのだ。 ・ プチュが招くので 近づいて覗くと 観たことも無いペラペラの 平虫がシールのように 岩穴の天井に 張り付いている。 ・ 図鑑を調べてみたら 1994年に レスリー・ニューマン Leslie Newmanが 当地インドネシアで見出し 同定している。 ・ 明確な触角があり 海牛と見紛うが平虫。 多分もう2度と 逢うことはないであろう。 |
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Newman & Cannon 1998 これもニューマン図鑑で 1998年に撮影され 同定されている平虫。 場所は同じくインドネシア。 この平虫との出逢いも 初めてである。 ・ 漏水してしまい 役に立たなかったライトと 共に浮上すると 満月に近い赤い月が ぽっかり。 ・ 無限に続く夜の黒い海と 無窮の天空の闇が 世界を2つに分ける。 その闇の渚を 小さな黒い点となって 漂う生命が何とも儚い。 |
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Pseudoceros Iaingensis(DS:Jeltty) |
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錨海鼠 イカリナマコ 海鼠なのだから 食べられるのだろうが 食欲は湧かないな。 ・ 英名の海胡瓜は 長さから、和名の 錨は頭部の形状から 名づけたのであろう。 ・ この最後の画像を撮って 母船に戻ってから 肉体の反逆が開始され 再び激しい嘔吐と発熱。 ・ トイレに籠ったまま 闘いが続く。 吐くものが無くなっても 胃袋を裏返しにするような 嘔吐が続き消耗。 ・ これ程までの激しい 嘔吐は ヒマラヤ登山で訪れた アフガニスタン以来。 32年ぶりのピンチ。 さてさて明日は どうなることやら。 |
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