海亀の島へ



島の夜明け
巨大サボテン

それは壮麗な予感に
満ちて心の中にシーンと
忍び寄って来る。
やがて躍動を孕んだ
静寂に心象を総て塗り替え
俄かに
漆黒から躍り出る。

焼け爛れた溶岩上に
木々が芽生え
森を成すまでの遥かな
星霜を経て
今ここに在る生命が
静かに目覚める。

大木になった
団扇サボテンの根元から
それはゆっくり
昇って来た。
Prikly Pear Cacutus(タートルベイへの森)




Galapagos Moking Bird(タートルベイへの森)
朝の食事
モッキンバード

ガラパゴス・マネシ・ツグミ
と和名が付けられている。
まねしとは『多し』
なのだろうか?

イグアナや象亀の好物
サボテンを食べて
いるように見えるが
鶫(つぐみ)は肉食が主で
植物は好まない。

これはサボテンに着いた
昆虫を食べているのだろう。
好奇心が強く
人間にも関心を持って
直ぐ近づいて来ると
ダーウィンは書いているが
天敵の所為で
最近は用心深くなってる。

島ごとに独自の進化をし
4種類が確認され
その1種類が更に7亜種に
分類されているらしい。

鳥は飛翔するのに何故
島ごとの進化を
遂げたのか?



海辺では大青鷺
オオアオサギ

首を折り曲げ
休んでいる時の容姿は
まるで老婆のような印象。
ところが一旦獲物を
狙うとご覧のように
しゃきっとスマートな容姿に。

身長1.5mにもなる大型
なので食欲も旺盛。
イグアナや海亀の子供を
丸呑みにする。

何気なく見下ろした
岸辺にひっそり佇み殆ど
動かない。
深刻に思慮しているのか
静けさの中に
獲物の気配を窺ってるのか?
Great Blue Heron(アカデミー湾)




White Cheeked Pintail(ハイランドの池)
頬白尾長鴨
ホホシロオナガガモ

驚きであった。
溶岩で出来たパサパサの
不毛な大地に
まさか水鳥が居るなんて!

このハイランドの池も
極小さなもので
鴨の食料を充分に供給
出来るとは思えない。

ガラパゴス諸島の地図には
フェルナンディナ島の
ラ・クンブレ山頂の火口湖と
サンクリストバル島に
1つ湖が在るのみ。

これではとても
餌の確保は難しい。
きっと地図に無いような
小さな地塘が
散在するのだろう。

嘴の赤い尾長鴨を調べたが
見つからない。
一体何処から渡って
来たのであろうか?



青足鰹鳥
アオアシカツオドリ

鮮やかな碧い足に
逢えるとは
こんな嬉しいことはないね。

ガラパゴス諸島と言っても
20もの島が在り
夫々に固有な生物が
棲息してたりするので
固有種に逢うのは大変!

でもねわざわざ此処まで
来てくれるとは
よっぽどここの魚市場は
有名なんだね。

確か雄の得意技は
『愛の儀式』で演じる
Sky Pointingと四股踏み・
Tap Danceだったね。
見たいけど雌が居ないから
やってくれないね。

なんでもその碧い足には
血管が通っていて
それで卵を温めるとか。
とても不思議な鳥だね。

Blue Footed Booby(アカデミー湾市場)





Lava Gull(サンタクルス波止場)

溶岩鴎
ヨウガンカモメ

《世界で
最も数が少ない鴎》
と言われている溶岩鴎にまで
逢えるなんて
正にアンビリーバブル!

勿論ガラパゴスにしか
棲息してないが
『絶滅危惧U類』に登録され
現在400つがい程しか
居ないとか。

足にはきちんと登録環が
付けられているね。
そんな貴重な鳥がどうして
此処に居るのか?

鴎は海に潜れないから
イグアナや海鳥の卵
岸辺の蟹、アシカの出産後の
羊膜とかを餌にするけど
市場での魚の残りも
見逃しはしない。

つまりここの市場は鳥達に
とっても食料の
貴重な供給源なんだ。
逆に物乞いせねば
生きていけない状況にある
ことをも示している。



サボテン・フィンチ
進化論の契機


両脚に登録環を付けて
それだけフィンチは
注目されているんだ。

この黒い雀のような
目立たない小鳥の
小さな差異に
種の進化を見出した
ダーウィンは弱冠22歳。

『種の起源』は
それから24年を経て
世に送り出された。

進化論は近代生物学の
契機となり
遺伝学、文化人類学、
分子生物学を生み出した。

因みに現在フィンチは
樹上、地上、囀りフィンチに
分類され更に14の
固有名が付けられている。
これは地上フィンチに入る。

Common Cactus Finch(GP国立公園)






Lava Heron(サンタクルス夜の波止場)
ガラパゴス・笹五位
別名:ヨウガンササゴイ

ササゴイなんて種類の鷺が
いるとは知らなかった。
和名の由来は先ず五位から。

醍醐天皇の
鷺を捕まえよとの命に
その鷺が素直に従ったので
五位の位を与えたとか。
(そんなアホな鳥いるか?)
更にこの五位鷺は
羽が繁った笹に似てるので
笹五位だとか。

そんな奴の仲間が
遥か彼方ガラパゴスで
固有種になって
生きているなんて驚き。

だが日本の笹五位は
淡水魚を主食とするが
これは海水魚を捕食する。

夜鷺の仲間なので
夜になると活動開始。
フラッシュを焚いたら
実に不思議そうに
見つめ返された。



茶ペリカンの散歩

どうしてこんな路上に
居るかって?
まあ、聴いてください。
実はですね今日は
日曜日でして魚市場が
休みなんです。

だから夕方になっても
出勤の必要がなくて
今日はお散歩です。
たまにはこうして
見られる側から見る側に
なって観光客を
観察するのも面白い
もんですな。

この通りでは私等だけでなく
イグアナもやって来て
あいつ動かないから
時々車に轢かれたりして
私も今轢かれそうに
なったけど・・・
どうもあの動く鉄の塊は
乱暴ですな。

Brown Pelican(チャールスダーウィン通り)



私の棲みかです

まあ、餌があれば
何処でもその近くに巣造り
しますがやはり
マングローブの樹上は
住み心地いいですな。

えっ!私の空からの
見事なダイブを
見たことないって!
そりゃ残念ですな。
2m以上にもなる翼を広げ
嘴を弾頭のようにして
一気に海に突っ込む。

必殺必中ですよ。
だから利口な魚は私が
泳いでいると
食べられないように
後からついて来るんです。
後ろが見えないと承知
してるなんて憎いね。
今度観察してご覧。
Brown Pelican(マングローブの森)



褐色の貴公子

この微妙な色合いの毛並み
いや羽並みかな
見てください。
若鳥の内は薄汚れた茶で
少しみっともないけど
成鳥になるとこれ
この通り繊細なブラウンの
コーディネート

頭部は黄を帯びているけど
繁殖期になると
明るくなって雌の気を
惹き付けるんだ。

頭から首にかけての
焦げ茶もいいけど
胴を包む
燻し銀も洒落てるって!
嬉しいね。
Brown Pelican(サンタクルスの波止場)




Magnificent Frigate Bird(ノース・セイモア島) 
ガラパゴス・軍艦鳥
ガラパゴスアメリカグンカンドリ
その他の鳥達


ノース・セイモア島に
近づくと求愛の赤い袋を
大きく膨らませて
軍艦鳥の雄が飛び交う。

島の森では幾つもの
雄の赤い袋が点在する。
シャッターを切り続けるが
飛んでるのは
早すぎるし森のは
遠過ぎて鮮明に写らない。

仕方なく鉄人60氏の
画像をお借りした。
ガラパゴスが危機遺産に
指定された07年から
DVボートでの島への上陸が
禁止され軍艦鳥に
ダイバーは近づけない。

撮りたいが撮れなかった
鳥はこの他にGP阿呆鳥
GP赤足鰹鳥、GPペンギン
大フラミンゴ
GPみみずく
等がある。
GPへの再訪チャンスを
作らねばなるまい。
撮影:鉄人60



《E》 ガラパゴスの花々へ 




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