仙人日記
   その95の42013年神無月

10月4週 ・・・ごきげんよろしいほで、
けっこです



ゆぴてる 見習い仙人さま
 10月20日
あなたは、
ごきげんよろしいほで、
けっこです。
あした、
めんどなさいばん
しますから、
おいでんなさい。

どうぞこの靴を
履いてきてください。
とびどぐ
もたないでくなさい。

 山ねこ 拝


山猫からのカードと靴
山荘玄関ドア
 こんなのです。
字はまるでへたで、
もがさがさして
指につくくらいでした。

けれども見習い仙人はうれしくて
うれしくて
たまりませんでした。
カードを早速
庭のジョン・シルバーに見せたり
届けられた靴と一緒に
箆鹿に飾ったり
山荘森で
とんだりはねたり
しました。

嬉しくてジョンの頭にと一緒に届いたカードを載せました
前庭のジョン・シルバー

「あなたは山猫をしりませんか。」
 するとその男は、横眼で見習い仙人の顔を見て、口をまげてにやっとわらって言いました。
「山ねこさまはいますぐに、ここにっておやるよ。おまえは見習い仙人さんだな。」
 見習い仙人はぎょっとして、一あしうしろにさがって、
「え、ぼく見習い仙人です。けれども、どうしてそれを知ってますか。」と言いました。
するとその奇体な男はいよいよにやにやしてしまいました。

「そんだら、カード見だべ。」
「見ました。それで来たんです。」
「あのぶんしょうは、ずいぶん下手だべ。」と男は下をむいてかなしそうに言いました。
見習い仙人はきのどくになって、
「さあ、なかなか、ぶんしょうがうまいようでしたよ。」
と言いますと、男はよろこんで、息をはあはあして、耳のあたりまでまっ赤になり、きもののえりをひろげて、
風をからだに入れながら、
「あの字もなかなかうまいか。」とききました。見習い仙人は、おもわず笑いだしながら、へんじしました。
「うまいですね。五年生だってあのくらいには書けないでしょう。」
 ・
すると男は、急にまたいやな顔をしました。
「五年生っていうのは、尋常じんじょう五年生だべ。」その声が、あんまり力なくあわれに聞えましたので、
見習い仙人はあわてて言いました。
「いいえ、大学校の五年生ですよ。」
 すると、男はまたよろこんで、まるで、顔じゅう口のようにして、にたにたにたにた笑って叫びました。
「あのカードはわしが書いたのだよ。」
 見習い仙人はおかしいのをこらえて、
「ぜんたいあなたはなにですか。」とたずねますと、男は急にまじめになって、
「わしは山ねこさまの馬車別当だよ。」と言いました。

金色のどんぐりにしてはどうもき過ぎるぜ!
里人から贈られた洋梨

そのとき、見習い仙人は、足もとでパチパチ塩のはぜるような、音をききました。
びっくりしてかがんで見ますと、草のなかに、あっちにもこっちにも、黄金いろの細長く円いものが、
ぴかぴかひかっているのでした。
よくみると、みんなそれは赤いエレキギターを抱えたどんぐりで、もうその数ときたら、
三百でもかないようでした。
わあわあわあわあ、みんななにかっているのです。
 




チベットのアイベックスは馬車当か?
ゲートのチベット鹿

木ややぶがけむりのようにぐらぐらゆれました。
見習い仙人は黄金きんのどんぐりを見、
やまねこはとぼけたかおつきで、遠くをみていました。
 ・
馬車が進むにしたがって、
どんぐりはだんだん光がうすくなって、
まもなく馬車がとまったときは、
あたりまえの茶いろのどんぐりに変っていました。

そして、山ねこの黄いろな陣羽織も、
別当も、きのこの馬車も、一度に見えなくなって
、見習い仙人は山荘の前に、
どんぐりを入れたますを持って立っていました。
めんどな裁判が終わりました。
・・・・・
「さあ、おうちへお送りいたしましょう。」山猫が言いました。
二人は馬車にのり別当は、
どんぐりのますを馬車のなかに入れました。
 ひゅう、ぱちっ。
 馬車は草地をはなれました。
 
この靴を履くと箆鹿は馬車になって・・・
ゲートのアラスカへらじか

黄金の栃の葉の下に控える銀の馬車 
燃える前庭の栃の葉

あれっ!金色の栃の葉が何か囁いています。

これからもますますお元気で
大地と宙のエネルギーを 思う存分吸収してください。
そこから生まれる言葉を紡いで見せて下さることを楽しみにしています。

新しいシューズと共に未知なる道をより遠くへ歩いていくのでしょう。
ときには真っ赤なギターで闇を切り裂く旋律を奏でて新しい明日へと、歩き続けてください。





雪富士を頭にせてさあ、乾杯!
さあ、靴をいて出発!
10月20日(日)晴 テラス

栃の葉がカードのメッセージを
解読してくれたので
さっそく銀の馬車に乗って
森の奥へ出かけました。
めんどな裁判を終えて
森から戻ると、どうでしょう
テラスには
山荘で採れた林檎やら柿、クレソン
トマト、とんもころし、ピーマン等が
すっかり調理を終えて
見習い仙人を待っていたのです。

さあ、そうなると
搾りたての山荘ワインの出番です。
Happy Birthday !

テラスの美味しそうな料理はあなたでしたか!
ヴィーナスとガマズミ



復活したログの灯
闇を切りく旋律

 
 森闇にる木星


断線箇所の

遂にギブアップし業者に依頼。

1ヶ月に亘り何とか
自らの手で断線箇所を探し当てて
ログの灯を取り戻そうと
テスターも使わず修理に挑んだが
全く断線箇所は解からず。
プロの電気工事人も頭を傾げ
配線を辿って
断線箇所を探すがどうして
中々見つからないのだ。

しかしログの北東隅で
ログ自重によって
圧迫された部分に断線箇所発見。
これじゃ解からんよ。
夜は早速ログを訪問して
木星壁画の闇に浮かび上がる
妖しい光に再会。


 そらそら
良く耳を澄ましてごらん!
木星の右上の漆黒が
碧く解け出して
なにやら大音響の旋律を
奏で始めたぜ。
 
木星衛星イオに昇る木星
山荘ログ壁画
闇を切り裂く旋律を
ちょいと
蝶ネクタイなんぞに
してみて
こんなんでどうだろう。
ゆぴてる君!



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