
240の1ー2025年 霜月
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| 仙人のおうちは雲の上にあるんだ! そうだよ、紅いバラが魔法のボタンで雲に乗って何処にでも行けるんだよ! |
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| 薔薇アーチからするすると蔓が延びて髪に絡み雲海に浮いた あら、サクがテラスでバラとお話してるわ! |
光を食べて生きているんだよ! そんなこと言われたって光なんて美味しくないし、大きな口を開けて幾ら光を吸い込んでも お腹はいっぱいにならないし元気は出てこないよね。 光合成って聞いたことあるだろう!光合成する緑色植物は光をグングン吸い込んで葡萄糖分子にしてエネルギーを貯め込むんだ。 つまりお芋を食べると言うことは光を食べることなんだよ。 そうか山荘のお芋は当然ながら夏の山荘の光の塊で、その芋にぎっしり詰まっているのは太陽なのか! 薩摩芋はこのデンプンと呼ばれる葡萄糖分子を沢山含んでいるんだけど、採りたての芋は甘くない。 追熟といって収穫してから寝かせておくと、βアミラーゼ酵素が葡萄糖分子を分解し 甘い果糖(フルクトース)や麦芽糖(マルトース)に変えるんだよ。 追熟期間は1カ月から2か月で保温温度は13℃~16℃、湿度は70~80%が理想 だけれど、 冬の山荘は寒い時はー10℃にまで下がるので寝かせておくと直ぐ腐ってしまう。 特に薩摩芋は寒さに弱く温度が下がると黒く変色し食べられなくなってしまう。 そこで昨年は籾殻を入れた段ボールに薩摩芋を詰めて、 ワインセラーのコンクリート床に藁を敷いてホットカーペットを乗せ、その上に段ボールを置いて保温。 その効果抜群で11月から4月まで毎日甘くて蕩ける薩摩芋を食卓に乗せることが出来たんだよ。 今年は収穫後深さ70cm横1m80cm,縦幅60cmもある籾殻ボックスをワインセラーに作って、200kgの薩摩芋を寝かせた。 1週間後さてスヤスヤ寝てるかなと様子を観に行って吃驚! 籾殻に手を入れたら保温してないのに暖かいのだ!本格的な寒さがやって来る12月になったら ホットカーペットを入れねばと思っていたが、実は薩摩芋自身が発熱し籾殻がふかふかの毛布になって保温していたのだ。 これで一安心! 仙人も籾殻ベッドで自ら発熱し、なんとか厳しい冬を乗り切れないか思案中だとか! |
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| さて、それでは井戸端会議ならぬ芋端会議を開くぞ! 200kgも収穫できたの!美味しそう! おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、モモとサクのうちにきました。 さからモモ、サクさま 九月十九日
あなたたちお二人は、ごきげんよろしいほで、けっこです。 あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。 とびどぐもたないでくなさい。 せんにん 拝 こんなのです。字はまるでへたで、 二人ともスッピンピンになって、うちじゅうとんだりはねたりしました。 ・・・・・・・ 空が青くすみわたり、サツマイモはぴかぴかしてじつにきれいでした。 「会議ももう今日で三日目だぞ、いい加減になかなおりをしたらどうだ。」せんにんが、 すこし心配そうに、それでもむりに 「いえいえ、だめです、なんといったって頭のとがってるのがいちばんえらいんです。そしてわたしがいちばんとがっています。」 「いいえ、ちがいます。まるいのがえらいのです。いちばんまるいのはわたしです。」 「大きなことだよ。大きなのがいちばんえらいんだよ。わたしがいちばん大きいからわたしがえらいんだよ。」 「そうでないよ。わたしのほうがよほど大きいと、きのうも議長さんがおっしゃったじゃないか。」 「だめだい、そんなこと。せいの高いのだよ。せいの高いことなんだよ。」 「 もうみんな、がやがやがやがや言って、なにがなんだか、まるで そこでせんにんが叫びました。 「やかましい。ここをなんとこころえる。しずまれ、しずまれ。」 ・・・・・・・ |
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| このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、 あたまのつぶれたようなやつが、いちばんえらいのだ。 別当が、むちをひゅうぱちっと鳴らし、サツマイモはみんなしずまりました。せんにんはモモとサクにそっと申しました。 「このとおりです。どうしたらいいでしょう。」 モモとサクはわらってこたえました。 「そんなら、こう言いわたしたらいいでしょう。このなかでいちばんばかで、めちゃくちゃで、まるでなっていないようなのが、 いちばんえらいとね。ぼくお説教できいたんです。」 黄いろの陣羽織をちょっと出してサツマイモどもに申しわたしました。 「よろしい。しずかにしろ。申しわたしだ。このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、 あたまのつぶれたようなやつが、いちばんえらいのだ。」 サツマイモは、しいんとしてしまいました。それはそれはしいんとして、 そこでせんにんは、黒い繻子の服をぬいで、額の 別当も大よろこびで、五六ぺん、 「どうもありがとうございました。これほどのひどい芋端会議を、まるで一分半でかたづけてくださいました。 どうかこれからわたしの会議所の、 そのたびにお礼はいたします。」 「承知しました。お礼なんかいりませんよ。」 「いいえ、お礼はどうかとってください。わたしのじんかくにかかわりますから。 そしてこれからは、葉書にさからモモ、サクどのと書いて、こちらを会議所としますが、ようございますか。」 モモとサクが「ええ、かまいません。」と申しますと、せんにんはまだなにか言いたそうに、しばらくひげをひねって、 眼をぱちぱちさせていましたが、とうとう決心したらしく言い出しました。 「それから、はがきの文句ですが、これからは、用事これありに付き、 ・・・・・・・ そして、せんにんの黄いろな陣羽織も、別当も、きのこの馬車も、一度に見えなくなって、モモとサクは じぶんのうちの前に、サツマイモを入れた籠を持って立っていました。 それからあと、せんにん拝というはがきは、もうきませんでした。 やっぱり、出頭すべしと書いてもいいと言えばよかったと、モモとサクはときどき思うのです。 |
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| 紅葉の始まった山荘で仙人の創った太陽の光を食べました! 11月8日 いちばんえらいお芋ってこれかしら! |
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| 山荘の薩摩芋食べたら屋根裏だって忍者の如くスルスル! ひたひたと二人を覆う透明な膜はアントシアニンとクロロゲン酸かな! |
暖かな籾殻ボックスに入れて冬越しさせるんだって! いいかい!美味しいだけじゃないんだぜ! 薩摩芋は、 便秘改善、美肌効果、エネルギー供給、むくみ解消など、さまざまな健康効果を持つ栄養豊富な食材。 1. 便秘改善
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過去最多ペース… 去年同時期の1万5832件を大きく上回る 2025年度クマ被害で 過去最多12人死亡 11月13日 2年前2023年の森は 山毛欅や楢の実が豊かに稔り 熊たちは、たらふく食べ 子供をたくさん産んだ。 餌に恵まれた小熊たちは スクスクと元気に育ち、 更に小熊を生み続けたが2年後、 森から山毛欅や楢の実が消えてしまった。 現在、冬ごもりする秋を迎えて 春まで生きながらえるだけの充分な餌を 食べなければ死んでしまう。 食べるものの無い森で餓死するか、 危険を冒して 敢えて人間の棲む街に降り、 餌を求めるか! これが熊側の状況である。 異常気象を生じさせたのが人間であり、 その結果山毛欅や楢の実が 不作であったなら熊の緊急事態にも人間は 責任があるだろうが、 もし森の豊作が続けば 更に熊数は増え 人間に危害を加えることとなり、 多くの熊を殺す必要が出てくる。 凶作であっても豊作であっても 人間のテリトリーにやって来て、 人間を襲う熊は 出てくるので、生命の多様性を保ちながら 頭数を管理していくしかない。 |
![]() ぎょぎょ!仙人のおうちの在る甲州市は赤熊3頭、青熊9頭で 一番多いではないか! うーん、こりゃ仙人も喰われてしまうかも! IAT岩手朝日テレビ on MSN 11月13日から警察官がライフル銃使用 クマ駆除対応チーム出動式 相次ぐクマの出没を受け、国家公安委員会の規則が改正され、 13日から警察官がライフル銃を使ってクマの駆除が 可能になったことから、県警はクマの駆除に対応する プロジェクトチームを発足させました。 |
山荘誕生から30有余年 ひっそり閑としていた里の森は切り開かれ メガソーラー発電所ができ、水工場や ワイン、ビール工場も建設され、 日々出没していた猪、鹿の群れ、狐、狸、熊も ここ数年すっかり姿を消してしまった。 山荘森で仙人が熊に襲われたのは 16年前2009年7月12日、その日のメモ 《 瞬時に迫り来る死:内側に湾曲した鋭い爪が 薄いTシャツの上から背中に食い込む。 一瞬の仮想の痛みに叫ぶ。 ストックを振りかざす。 その瞬間躊躇無く襲って来た熊が 突然停止し振りかざした爪を下ろし くるりと踵を返しスタコラ森の闇に消えてしまった。 唯呆然と熊を見送る。 何故だろう?襲撃回避が出来たのは・・・・・?》 あれ以来殆ど熊との遭遇は無い。 あの時の熊はアーバンベアではなく 完全な野生熊だったので、 突然の人間との遭遇に驚き怯え 襲ってきたものの、 仙人が逃げ出したので自らも 逃走したのであろう。 数日前小倉山からの下山途中、 野良仕事をしている里人からの情報によると、 6月に仙人山の山麓で雨宮さんが 猟銃で熊1頭を仕留めたが、 それ以後熊の出没は 聴いてないとのことであった。 雨宮さんといえば狩猟した鹿の肉を 持ってきてくれたり、葡萄を届けてくれたり したのでお礼に訪問したこともあった。 幸い来るとの意味の「幸来(さき)」ちゃんと 名付けた可愛い女の子と、 いつも身だしなみの良い若い奥さんと 仲良し3人家族。 最新の熊出没情報を聴きに行ってみようかな。 |
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13日前に親熊1,小熊2頭目撃
目撃数:246番目 令和7年.10月.30 日22:時30分(晴)甲州市塩山上 萩原
目撃時のクマ:目撃者が県道201号線を通 行中に道路を横切った。目撃者:運転者
場所:山間部の集 落 被害:無し 熊年齢:オトナ・ コドモ2・ 対応;猟友会への情報提供 ・周辺施設への注意喚起
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| 大変だ!もみじの炎で山荘が燃えているわ! 11月14日(金)晴 熊さんたすけて! 昏い翳りから滲み出る紅が大樹を覆い、書斎のペアガラスを深いワインレッドに染める。 この楓の大樹から種を載せた無数のヘリコプターが飛び立つ。大樹のある前庭は勿論、作陶場に至る小径や奥庭にまで 風に乗って楓の子供たちは翼を伸ばし、飛翔し大地に抱かれ発芽する。 小さな木や太い幹となった楓は、今や住人となって山荘の彼方此方で錦繡を織る。 |
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| 錦繍のタピストリーを描くんだよ! 11月15日(土)晴11時37分 楓は光をアートにして山荘全体を壁画に! 光をたくさん食べてそのエネルギーを葉緑素として蓄えていたんだけれど、 太陽が南回帰線へと旅立ち光の量が少なくなり葉緑素も減少すると、黄色の色素(カロテノイド)や赤の色素(アントシアニン)が 目立ち始め紅葉のグラデーションが錦繍のタピストリーを描くんだよ。 山荘のお芋は光を澱粉に変えて蓄え食卓を豊かな食欲の秋にしてくれ、 楓は光をアートにして山荘全体を壁画にし、心象風景を芸術の秋で満たしてくれるんだね! |